これはゾンビですか?~いいえ、彼は黒の剣士です。 作:西じゃない東(斎藤 隆)
なぜだ?なぜ、この子がキリトという名を知っているんだ?この世界の小説でSAOがないという事は、確認済みだ。なら、なぜこの子は俺の名前を?
「いや、ちがうよ。俺はキリトなんて名前じゃない」
「[そう]」
と、女の子は、短く答えた。・・・しかし、気になるな、そのキリトが、原作のキャラだとしてもだ、もしかして、霧ケ峰藤吾朗という人がいて,その人が略称を名乗っただけかもしれないしな。念のため後で聞いておくか。そういえば、アユムはどうしたんだ?
「あーあ、痛かったな」
いつのまにか、立っていた。結構いやな音聞こえてたけどな。
「大丈夫か?」
「いや、お前の助言のせいだからな。」
「いや、まずその助言を選んだのは、お前で、それに普通あの助言を聞いていたとしてもあれは普通言わないからな」
「ぐっ」
この後、俺達は、たわいのない話を、女の子と一緒にしたりしていた。しかし結局、彼女は一言も声は一言も声は出さなかったが[右手]はとてもお喋りだった。
どれだけの時間話をしただろう。
可愛い女の子と、話をして、そして先にアユムが帰り、そのあと女の子に気になっていたことを、
「そういえば、キリトってどんなやつだったんだ。」
キリトのことを聞いた。何食わぬふうに、言ってみたがどうだろうか?
「[あなたに顔がとても似ていて、とても強かった]」
「強かったっていうのは、けんかとかか?」
「・・・」
何も書かない・・・ということはけんかじゃないってことか。
そう思っていると、女の子は立ち上がり、
「[来て]」
「は?どこへ?」
「[来て]」
と、さっきと同じ紙を見せてきた。
「なら質問を変える。なぜだ」
「[あなたといっしょにいたひとが、危ない]」
「なんだって?」
〜とある家の玄関〜
「窓に血が?これは急いだほうがいいかもな」
あれから俺たちはとある家に着き、そして今、中に入ろうとしている。
「おじゃましまーす」
小さめの声でそう言い中に入ると、鍵がかかってないと分かったときから、だいたい分かっていたが、
(人の気配がないな。)
そう、その部屋には人の気配が・・・人が生きていたという痕跡がまったくなかったのだ。
(どこにいるんだアユム!)
そして、角を曲がったときだった。
「アユム!」
そこには、アユムがいた。しかし胸の中央には刀で刺されたような傷があった。そしてその後ろには、人影があり、背丈は、銀髪の女の子ぐらいであり、髪の毛は金髪で、顔は見えない。そしてその人影は、闇にとけるように消えた。
「おい、大丈夫か!おいアユム!」
すると女の子が、
「[助ける方法はある]」
「ほんとか?その方法って何だ?」
「[彼をゾンビにする]」
一瞬俺には、女の子が言ったことが分からなかった。
ゾンビ 意味 死体が生き返ったもの。全身は腐敗している。
「な、あ、あのゾンビにか?あの全身が腐ったみたいなやつ?」
「[まだ、死んでないから腐ったりはしないけど、大体あなたが思っているようなもの]」
「ああ、それでもいい。なら早く」
「[なら、どこか広くて人気がないところに]」
「ああ、分かった!」
この近くで、広くて、人気のない場所は・・・そうだ!
「心当たりがある。ついてきてくれるか?」
そして、アユムを背負い、家を出た。
〜墓場〜
「はあ、はあ、つ、着いたぞここだ。」
「[分かった]」
そう言って、女の子は、アユムの体に手をかざした。すると、周りに青い風がふき、それがアユムの体に集まっていく。
その現象はすぐに収まり、元の静けさが戻るとアユムの手がぴくりと動き、
「うっ・・・ここは?」
「アユム!目が覚めたか。」
「ああ、でも、俺は確か・・・ってなんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁ!!!」
「ああ、それはな、この子が生き返らせてくれたんだ」
「はあ?ならなにか?こいつは、ネクロマンサーだってのか?」
すると、女の子はこくりと小さくうなずいた。
「まじかよ」
「ああ、残念ながらこれは夢でもなんでもない。現実だ」
すると、また女の子が、
「[たぶん、あれは姿を見たあなたと、殺されてないと分かったらそこのあなたもまた、狙われるだろう]」
「ならどうするんだ?」
「心配ない私が一緒にいる」
こうして、俺たちの日常は、超常に変わった。もしかしたら、これは決められたことだったのかもしれない。
とにかく、こうして俺達は、銀髪の少女、ユークリウッド・ヘルサイズと出会ったのだった。