これはゾンビですか?~いいえ、彼は黒の剣士です。 作:西じゃない東(斎藤 隆)
「おい歩。そろそろ京子に会いに行こうぜ」
「おう、和人も行こうぜ」
「ああ、今行くよ」
あのセラと戦った後日俺達は連続殺人事件の生き残りである京子に会うべく学校を出ようとしていた・・・・のだが・・・。
「桐ヶ谷君。こっちこっち」
「●●先輩?どうしたんですか?」
「いや、会長がいきなり生徒会全員を集めろって言ってたから呼びに来たんだけど・・・もしかしてじゃまだった?」
「えーっと・・・歩、織戸。今日は行けそうにない」
「ああ、大丈夫だ。今日のことはまた後で話す。じゃあな」
ため息を吐く俺に、
「ごめんね和人君」
「いや、かまいませんよ。行きましょう●●先輩」
正直に言おう。
俺は、この人が苦手である。
「結構、時間がかかっちゃったな」
日没寸前まで、学校に残っていた俺達生徒会はようやく仕事を終えていた。
それなのになぜまだ帰らないのかというと、
「まさか、見回り決めのじゃんけんに負けるとは・・・・・・」
というわけで、絶賛見回り中というわけである。
「普通こういうのって先生がやるんじゃないのかよ。栗須も何やってるんだ」
という愚痴めいた事を唱えながら(というかもろに愚痴だ)三階の理科室につくと・・・・・・
「なんか白い煙が・・・・・」
ぼやだろうか?いやそれでも誰が?
とりあえずすぐ近くにあった消火器を持ち、理科室の中に入り煙の中心に向かって消火器を噴射する。
すると、
「ふみゅぅぅぅぅぅーーー!?」
「うわぁ?」
すると、煙の中から声が聞こえた。
何か聞こえた。何か。そう思いながら、煙のおさまった場所を見ると・・・
「女の子?」
泡だらけの女の子がいた。
「何するのもう!」
「ごめんなさい。本当にごめんなさい」
只今、少女(幼女?)に土下座しています。でもね、皆さん。これぐらい人生で一回はあるって、阿良●木君も言ってたよ。まだしてない人もこれからするんだよ。
まあ、幼女も床に座ってるから対等だけど。(どこが?)
すると、俺のハンカチで泡を拭いていた幼女が、
「もう顔あげていいよ」
お許しがでたので、顔を上げる。
「アンタ・・・・あなたは誰ですか?」
「え、ああ、ふふん、私はねえ
そのときであった、目の前にいた幼女はだんだんとおっさんになっていくではありませんか。
というか、その姿は普段から良く見ている、
「栗須先生?」
「やばい!」
そういうと先生は、机のしたにあった酒を飲む。すると、どんどん幼女になっていくではありませんか。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
気まずい沈黙が流れる。そこで栗須先生がとった行動は、
「私の名前はねえ」
(なかった事にする気だ・・・)
「クリスだよ。よろしくぅ!」
「ああ、うん、よろしく」
「何?乗り悪いなぁ」
衝撃的な出来事があったのにそれを無視し、そのうえ、乗りを求めてくる。何様だよお前・・・・。
「で、あれは何なんだ?」
「あれって?」
「いやほら、栗須に・・・おっさんになったあれだよ」
すると、クリス(自称)はビクぅと体を震わせて、
「見た」
「うん見た」
「ふみゅうぅぅぅー・・・」
変な声を出し、
「そうだよークリスは栗須だよー」
「へえ・・・先生がねえ・・・」
そうだ、こんな変な力を持ってるならもしかして連続殺人事件のことを・・・
「なあ、先生。先生って」
そのときだった突然ズバアアアアアアァァァァァァァァンンンンンンン!!!!!!!!!という音が・・・いや、音と言ってさえいいか分からないほどの轟音が鳴り響いた。
「なんだ!?」
急いで外を見てみると
「ッ!メガロ、それに・・・・でかい」
すぐに・・・・いやそれよりも先生を・・・・・
「先生、早く逃げてくれ!」
「うんわかったー」
のほほーんとしていた。
「何してるんだ早く」
「あれぐらいじゃ死なないよ」
そう言われた。不思議な力を持ってるんだから大丈夫かもしれないけど・・・。いや、アレを倒せば同じか。
「じゃあ、行って来ます!」
そう言って、黒づくめの装備になる。
出て行こうとした瞬間、
「ああ、待って」
呼び止められてしまった。何事かと振り向くと、
「また、この時間帯にいつもいるから・・・おつまみ持ってきてくれたら相談乗ってあげるよー」
「はい、それではまた。先生」
「この姿のときはタメ口で、クリスって呼んでね」
「ああ、分かった。クリス、行ってくる」
「いってらっしゃーい」
そして、窓から屋上に上り、民家の屋根を足場に夜空をかけていく・・・・・。
あっれー?クリスもヒロインに入りそうな感じだぞ?そんなつもりなかったのに・・・・