間違いが無ければええなぁ。
距離が明らかに間違っていたので修正しました。(2017/12/26)
病院での検査入院を終えて、“身体には”異常は無いことから私は退院して浪江中学校に戻っていた。
一応はカウンセリングなどで精神的に十分に治ったという事だった。
性格の変貌ということが若干あったようだけど私自身じゃわからないし。
そんなこんなで少し余裕を持って、2年生から学校へ戻ってきた。
あおづきはママ達技術局の調査で、施工側のミスであることが確認された。
とはいえ、報告書を読ませてもらったら私の設計が普段と違う設計を強いられていた箇所を施工側が普段通りに施工してしまったらしい。
詳しくは知らされてないから分からないけど。
2年生からは教員と共に航海実習に入る。
4月から6月にかけて3日から1週間の練習航海を計8回こなす。(大体は阿賀野型軽巡矢矧を使用)
7月から8月にかけて2週間くらいの遠征を行う。(こちらはクラスを2つに分けて白露型航洋艦時雨、及び涼風を使用)
9月から11月にかけてブルーマーメイドの沿岸警備の手伝い兼訓練。(こちらは手伝いなのでブルマーの艦に乗る)
12月から3月までを世界一周航海を行う。(最後に使うのはクラスを再び分けて最上型重巡三隈及び熊野)
役職は基本的にローテーションすることになる。
理由は単純に全てこなせなければ士官候補生として中学から訓練する意味無いやんとのこと。
大体前半(4月から8月)で全てこなせるようにローテする。
私は体質的にどないしよって思ってたところ、力仕事が必要なところにはローテしないで済むように作ってくれているらしい。
という訳で4月からの練習航海を終えて、白露型航洋艦時雨で見張り員をやっていた時だった。
(ん?なにあれ?―――!?)
「9時の方角!距離46,000に海賊艦と思われる艦艇、複数隻を確認!訓練にあらず!繰り返す!9時の方角!距離46,000に海賊艦と思われる艦艇、複数隻を確認!訓練にあらず!」
そう、いるはずのない海域にいきなり出没した。
その時は入試成績が2位だった知名もえかと岬明乃が艦橋で指揮を執っていた。
艦長を岬明乃が。副長を知名もえかが。
「教官!緊急配置!許可をください!」
「許可、岬明乃に艦の指揮権を全面的に認めます!」
「了解です!
これ以降、9時の方角の艦隊または戦隊をアルファと呼称します!」
この艦には10人の生徒と4人の教員と6人の機関補助員がいた。
いくらオートメーション化されていても人手が足りない。
緊急配置の状態では生徒と教員の関係よりも現在ついている任務が優先となる。
現在は
艦長 岬明乃
副長 知名もえか
砲雷長 宗谷ましろ
航海長 教員
砲撃手 生徒
魚雷発射管担当員 生徒
ソナー手 生徒
電探員 教員
電信員兼信号員 教員
機関長 教員
機関助手 生徒
機関員2人 機関補助員
見張り員 葉月ほのか
観測員生徒
応急員3人 機関補助員
主計班 機関補助員
となっている。
どれだけオートメーションされていても、それを動かすのは人間。逆に考えなくてはならないことが増えている。
そんな状況で航洋艦1隻でどうするのか。
もし、敵艦に重巡クラスがあるならこちらは全速で逃げる方が良い。
こちらの兵装は12.7cm連装砲つまり5インチ連装砲3基、四連装魚雷発射管2基(酸素魚雷8本、魚雷発射管対応専用SSM8本)、そして対空迎撃用CIWS4基だけである。
速力は近代化改修で36ノットまで出るようにはなっているが、最近の海賊艦は余裕で…とは言わないが、航洋艦クラスなら32ノット出してくるので正直相手が小型だけだと厳しい。水雷戦隊ならSSM放って壊滅出来るけど、対空迎撃をしてくる相手ならそうはいかないし。
「電探、どうですか?」
「アルファは4隻!大きさから見て、重巡1航洋2輸送1!」
「目視、おそらく電探の報告通りと思われる。但し、敵性対応はなし。補足情報に簡易測距儀での距離は42,000まで詰まる。このままの進路であると数分で距離40,000をきる。」
「信号員と観測員はアルファに発光信号、国際フラッグを掲揚!内容は“貴戦隊の所属は如何”!」
―――――信号を送った。
あちらはようやく気がついたと言わんばかりに主砲を向けてくる。
「左弦の重巡、こちらに主砲を向ける!」
「!?回避運動!魚雷発射管1番管に通常魚雷、2番管にSSMを準備!これ以降、アルファを敵性勢力として対応します!ブルーマーメイドへ通報お願い!無線でこちらの所属と停船し、投降するように呼びかけてください!発光信号は無しで!」
「敵艦発砲!―――着弾!」
「被害なし!」
「ブルマーからの指示は?」
「距離を保て、出来れば4隻すべてロストしなければベスト。無理をせずダメそうなら必ず全速で撤退すること。だそうです。」
「了解!――面舵!距離を詰めすぎずに!
遠距離水雷戦用意!大雑把でいい!1番管、発射雷数4!攻撃初め!」
「左雷撃戦!1番管発射雷数4!方位角左86°に!撃て!」
「敵重巡こちらに向かう!航洋2と輸送は西に逃走!
敵重巡、再度発砲!――着弾!ってこれやばいね、挟叉されたわ!」
「全速!取舵一杯!内側に入って!」
「みけち…艦長、このままではジリ貧です。どうしますか?」
「致し方ないかな。2番魚雷発射管、SSM発射準備!諸元入力、目標敵重巡!」
「敵重巡、SSM、6基発射!こちらに向かう!」
「対空迎撃!2番管のSSMを対空誘導迎撃に設定し直して!1番管もSSM装填!」
「副長!SSMの方お願いします!
CIWS起動!自動迎撃モード、レーダー照準!
1番砲、286°仰角43°に備え!…撃て!」
「1番管SSM装填!2番管のSSMの諸元を初期化!対空迎撃用誘導システム起動!目標、敵SSM群!迎撃始め!」
1番砲で1基落として、2番管のSSMで4基落とした。残っていたのはたった1発。しかし、それこそ航洋艦にとっては命とりである。
「CIWS4番の照準を手動に!砲撃手、頼む!」
何とか落したものの至近での迎撃で艦全体を揺らす。
「被害報告は後回しにして、1番管SSM、目標敵重巡!全射線発射!
もかちゃん、被害への対応一任します!」
「了解
被害報告を!」
「爆風により簡易測距儀破損!修理不可!」
「電探使用不可!修理可不可は不明!」
「無線通信使用不能!」
「CIWS4番使用不能!CIWS2番旋回不能!1番砲給弾機破損!装填済みの1発のみ発射可能!測距儀旋回不能!」
「冷蔵庫破損!緊急冷却モードに変更!」
「艦体への被害なし!機関は少しぐずった!おそらくどこか接触不良が起きていると思われる!」
「…まずいぞ!砲の照準がつけられん!」
「こちらのSSMは敵重巡に2基落とされたものの残り2基は命中!敵重巡、速力落ちる!
敵艦の命中箇所は右舷中央部艦橋付近と右舷前方甲板上!」
「このまま輸送艦及び護衛の航洋艦を追尾します!
機関長!速力どこまで出せますか?」
「強速までだな。」
「修理にはどれだけかかりますか?」
「半日はかかりそうだ。」
まるで追いつかないか。
「了解しました。追尾を断念。本艦はこのまま敵重巡の監視に入ります。
万一に備えて強行突入隊の編成及び携行用測距儀での2番砲3番砲の照準を!
魚雷発射管1番管と2番管に通常魚雷を装填、目標敵重巡。以降待機!
最優先で機関の修理!火を落とさないで出来ますか?」
「可能だ」
「次に電信装置。衛星通信と無線通信の復旧をお願いします。
次に電探を。このままだと漂流しちゃいますからね。以上です。」
「4時の方角……距離48,000に………あ、あれは…」
「ほのか、どうした?」
「あきづき型あおづき以下同型4隻こちらに向かう。
発光信号、『ワレアオヅキ キュウエンスル』とのこと。」
「あおづき!?」
ましろ、驚き過ぎ。
「ほのかさん、手旗信号を。『キュウエンヲカンシャスル ムセンソンショウニツキツウシンハテバタノミ』と」
「了解」
その後私達の遠征は取りやめになった。
曳航されて学校に帰還した頃にはもうみんなへとへとだった。
そのまま時雨は入渠することになり敵重巡と共に技術局のある横須賀へと回航された。
――――――――――
side葉月沙穂
浪江中学と技術局直下で公試中だったあおづき艦隊の拿捕した重巡はなんと無人艦だった。というかなんだか訳の分からない造りをしていた。
技術局としても目下調査中であるものの全然分からない。
ほのかほどではないにせよ、私だって天才の部類に入る技術者であり指揮官でもある。その私をしてわからないのである。
私は技術局に入局する前はブルマーで最前線に立っていた。最初に乗った艦は当時の直教艦の海防艦淡路に始まり、色々な艦に乗ってきた。最初に艦長になったのは江風型航洋艦江風だったな。あの乗組員の面白かった艦は鈴谷だったかな。最後はブルマーとしては退役寸前だった戦艦紀伊の艦長を務めた。
とにかく多種多様な艦に乗ってきたのに、こんな造りは知らない。
「…とりあえず考えるのはやめましょ。それよりも時雨の近代化改修とあおづきの公試結果をまとめて委員会とブルマーに提出して、さっさと東舞校に返しましょうか。」
――――――――――
side明乃
やっぱりほのかちゃんはすごかったなぁ。
主席なだけあるね。
ほのかちゃんが見つけてくれなければ多分こっちは沈んでたと思うし。
でも………あの重巡は人間ぽさがなかったような気がするなぁ。
ま、そんな訳ないか。
とりあえず教本に書いてあった想定される敵の戦術にピッタリ合ってたからだと思うんだけど…
sideout
――――――――――
私達はこうして遠征を終えた。
そして、その後ブルマーの手伝いを終えた。
2年生も残すは世界一周だけとなった。私にとって浪江中学で過ごす最後の課題。すごく楽しみね。
ま、その前に休暇が入るんだけどね。
休暇とはいえ、浪江中学の寮に泊まったまま班別行動のみ外出が許されている。
私達のグループは私、ましろ、岬明乃、知名もえかの4人。
岬さんとは少し話してみたかったし、面白そうな4人になったわね。
ほのかの話し方ですが、基本的に小学校卒業くらいから、だ・である調は任務中、その他では砕けた話し方に変えました。
その辺も原作突入後、心情描写に活用していくつもりです。
なお、色々な艦を出していきたいと思っているので活動報告の方で出して欲しい艦を募っております。
なるべく言われた艦は出していきたいと思います。