pixivには未掲載。
性描写があります。
「貴方は何故、いつも裸で夜を過ごすのですか?」
「君と同じだ。服というものが鬱陶しいのだよ。」
確かに私は服とは機能的に着用出来ればそれで良いと思っている。
軍服はと言うと、私は軍人でその制服。
ただそれだけだ。だから着ている。
彼はいつも昼間は私と同じ様に軍服を着ているが寝る時は何も着ていない。
剥き出しの肌の腕で抱かれて寝るのに、慣れてしまっている自分がいた。
少なくとも私は初めはネグリジェを着ていたのだが、彼といつしか素肌を重ねる事が当たり前になっていた。
直接触れるその体温は幼女の私の身体より少し低くて触れているととても気持ちが良かった。彼は逆に私を抱いて暖かいと言う。 お互いの体温を吸いあってちょうど良いのかもしれなかった。
体を丸め寝ている私を後ろから抱きかかえる様に彼は眠る。
大きなベッドに小さくまるまっている私達。それが心が安らぐ時だった。
「おはようターニャ」
彼が唇にキスして目がさめる。
その言葉通りに体を起こそうとしてもなかなか離してくれないその腕は、私の身体を弄び始めた。
昨晩も彼を受け入れていたこの身体はとても怠くて敏感で、彼の手が触れるたびに小さい声が漏れてしまった。
「起きないのですか?」
と、ささやかな抵抗をしてみたのだが
「起きている」と言う彼にそのまま好きにされてしまっていた。
部屋にはシーツが擦れる音と私の荒くなっていく声と彼の甘い息遣いだけが聞こえていた。
「ん、エーリッヒ……」
彼の名を呼ぶ。
「ターニャ」私の名を呼んだその口で胸を愛撫をし始めた。小さな突起をその中に含まれると我慢が出来なかった。
「ふっ、ああっ!」
私が声をあげると彼は喜んだ。
こんな風に私達が一緒にいられる時間は限られていた。
戦場を駆けずり回る幼女と後方のエリート士官。 私が居たかった場所に彼がいる。
後方勤務を望んでいるのは安全だけを求めている訳でなく彼がいるから。
心労で痛めている彼を支えたかった。
けれど私は戦場に出る事を求めらてた。
上官の彼に命令をされれば行くしかない。
その時の彼はいつだって眉間に皺を寄せ
前線に送る事を謝り辛そうに見送った。
身体を求められたのはいつからだったか覚えていない。
頑なにそれを拒否していた私が女性としての快感を覚えてしまった途端、堕ちていくのは早かった。こんな小さな身体でも彼を求めずにはいられなかった。
そんな私を犯した後、いつもうっすらと彼のその顔に見える罪悪感は私の物だけで少し嬉しかった。
でもそれも初めだけ。
今はこうして時間さえあれば彼は私を抱き、お互いに快楽に溺れていた。
「ターニャ」
よがる私の名を呼んで存在を確かめる。
彼は私に染み付いた硝煙と血の匂いで、不安に酔っていた。
「白銀」は返り血で汚れた「錆銀」だと、
敵から付けられた侮蔑の二つ名。
彼はそんな戦場でついた錆を私から落としてくれる。
激しくせめたてていても私に触れるその手はとても優しい。私が壊れないようにそっと触れていく。
唇が重なる。何度も何度も。
起きた時のキスをキスではないと言えるくらい濃厚で頭がくらくらしてきた。
「舌を………」
最後まで言い終わる前にそれを差し出す私に、彼は満足した様にニヤリと笑った様に見えた。
自分の吐く息で乾いてしまっていた唇が絡み合う舌で濡れていった。
「ん、んん、はぁ…」
彼の舌は私の中に進入して、舐り続けた。
このまままた、溺れてしまう。
この辺りにしておかないと。
「エーリッヒ…そろそろ………」
時計は針を回り、仕事の時間が迫っていた。
「やれやれ」
彼は名残惜しそうに私にまたキスをする。
「続きはまた今晩に。ターニャ。」
2人でそれぞれの軍服を身に纏い、私達はそれぞれの戦場へ向かう。
彼と私は戦う場所は違っても、帰る場所が同じである事が幸せだった。
また私は彼の元へ帰るのだ。
朝露-儚いもの、命そのものを表す事もあります。