ミラージュside
ハロウィン。それは毎年10月31日に行われる、古代ケルト人が起源と考えられている祭のこと。もともとは秋の収穫を祝い、悪霊などを追い出す宗教的な意味合いのある行事であったが、現代では特にアメリカ合衆国で民間行事として定着し、祝祭本来の宗教的な意味合いはほとんどなくなっている。カボチャの中身をくりぬいて「ジャック・オー・ランタン」を作って飾ったり、子どもたちが魔女やお化けに仮装して近くの家々を訪れてお菓子をもらったりする風習などがある
そしてそれは、ここホグワーツでも例外なくやってくる。ってか魔法使いがハロウィン祝うってどういうことよ?正直言って、魔法使いがハロウィンを祝ってもほとんど関係なくない?
まぁここはイギリスだし?古代ケルト人がいた土地だし?ブリテン諸島も近いし?ハロウィンを祝っても問題無いと思うよ?
でもさ?ハロウィンって悪霊とかを追い出すとかの意味合いもあるじゃん?魔法使い、それも魔女とかって悪いイメージとかあるじゃん?いやちゃんといい魔法使いや魔女はいるんだけど。
ってか、そもそもホグワーツでハロウィンを祝う意味もわかんないんだけど。ホグワーツで収穫なんかしてたっけ?っというか、そもそもハロウィンって何するんだっけ?
そんなことを考えながら、私はいつものようにテーブルの端に座り1人虚しく目の前に盛り付けられたものを食べる。
なぜ1人で食べているのかって?だってダフネったら風邪ひいちゃって、保健室から動けないんだもん。スリザリンで唯一の友達がダフネしかいないから、一緒に食べる人は自然とダフネ1人になる。それに、ほかのヤツらは私のこと毛嫌いしてて近寄ってこないし。
おかげでホグワーツに来てから久しぶりの1人でご飯。それも周りには誰もいない(半径5メートル圏内)。唯一話せるグレンジャーは寮が違うので離れ離れ。ってか、グレンジャーがいない。あぁ、そういえば、ウィーズリーになんかすごい嫌味を言われたとか誰かが言ってたなー。ご飯食べたら探しに行こうかな?
さらにいつも何かと騒がしいマルフォイも今日は珍しく静か。さらにさらに、スネイプ先生から私にだけ魔法薬学の特別課題(ご飯を食べると一緒に処理中)さらにさらにさらに、その特別課題をテーブル目一杯に広げてるから、余計に誰も来ない。まぁ、来なくていいんだけど。考える事は山ほどあるし。
ひとまず、「賢者の石」の模造品については現在2つ目を製作中。クディッチの試合の際に持っていた石はもうただの石ころとなんら変わらない姿になってしまった為、その辺に捨てた。なので、石の模造品に関しては特に問題はない。
次にその石を狙う人物について。私の予想では恐らくはあのニンニク臭いハゲ野郎、「クィレル・クイナス」だと思っている。
理由としてはどうにもあのニンニク臭さに混じって、何か別の匂いが混じっている気がする。でも、ニンニクの匂いが強すぎて判別がつかないのだけど。それと、あのクディッチの試合の時のあの表情だ。あのなんの感情も感じられない表情で、私に「呪い」を掛けようとしていたところ。それだけしか判断材料がないけど…
そして、1番の悩みは、どうやって『賢者の石』を学校の外に持ち出すか。いまだにこれだけが、手段が確立されてない。
ただ適当に隠して持っているだけでは、ダンブルドアにバレるだろうし、かといってあれだけの魔力量を持つ石を秘匿するとなると、大規模な魔術結界を張る必要になる。本来なら、そんな大規模な魔術結界を張らなくてもいいんだけど、私自身がそこまでの技量を持ってないからそんな小さくて強力な魔術結界なんて出来ない。こればかりは仕方がないし、自分がまだまだ未熟者だと実感させられる。
でも、一つだけ。思い浮かんでいる方法はある事にはある。
それは『賢者の石』が入る小袋に何十層もの魔術結界を張って、そこに『検知不可能拡大呪文』を使って小袋の中身を広げ、その中に石を入れる。更にその中にも魔術結界を何十層も張り巡らせる。更に更に、不可視の魔術を張る。
そこまでやっても恐らくは、ダンブルドア辺りには勘付かれそうだけど…
でも、小袋の中に『賢者の石』があるとは分からないだろう。それにもし、ほかにいい方法が思い浮かべば、それを使うし、いまはこれしか思い浮かばないってだけ。
とりあえずはこの方法を試してみよう。あと二週間もすれば模造品の石が完成するし、その石を例の小袋に入れて持ち歩いてみよう。それがダメなら別の方法を探すだけだし。
ひとまず『賢者の石』に関する事は部屋に戻ってからゆっくり考えよう。明日の一限目はクィレルの授業だし、サボり確定で。
そうと決まれば早くこれを片付けて、さっさと部屋に帰ろう。そう思って根暗教師から出された特別課題に手を付けようとした瞬間、大広間の扉が勢いよく開き、あのハゲ野郎、もといクィレルがなんかすごい顔して飛び込んで来て、開口一番に、
「トロールが!!校舎内に!!お伝え…いたし…」
とか言ってその場にぶっ倒れやがった。
トロール?あぁ、あのウスノロのデカイだけのヤツか。あんなのが地下室にどうやって現れたんだろう?
私はふとそんな事を考えた次の瞬間には、大広間には悲鳴が響き渡っていた。うるさい。たかがウスノロ如きでなにをビビる必要があるんだろう?とりあえず、耳が痛いから遮音の魔術を張って、ついでに気配を消す魔術も張っておこう。邪魔されるの嫌だし。目の前の課題に集中しよう。うん、そうしよう。
周りの音を遮音して、課題に集中する事約5分。ふと周りを見渡すと誰もいない。あれ?みんなどこ行った?探知を掛けてみると、みんなどうやら寮に戻ったらしい。
んー、流石に気配遮断の魔術はマズったなー。まさかそのまま放置されるとは思ってなかった。しかも、ハゲ野郎も一緒に放置されてるし。このままここにいるのもイヤだし、私もこっそり寮に帰ろうかな。そうしよう。コイツと一緒にいるのイヤだし。
一応探知をもう一度学校全体にかけてみるか。気配遮断の魔術を張ってるとはいえ、教師陣に見つからないという保証はないし。ちょっとしんどいけど。
私は学校全体に探知の魔術をかけてみる。すると、不思議な反応が返ってきた。3階の女子トイレから一つ、その付近からデッカいのが一つ、そして、そこに向かっているであろう反応が二つ。デッカい反応は恐らくあのウスノロ。そして、恐らく女子トイレの反応はグレンジャーかな?ウィーズリーに嫌味言われてどこかに行ったって聞いたし。そして、残り二つの反応はウィーズリーとハリーかな?なんで2人で向かってるのかはわからないけど。あとは他の場所に反応がちらほら。これは教師陣かな。
仮に女子トイレにグレンジャーがいて、その前にウスノロがいるとしたらグレンジャーの身が危ない。身体強化を使って、全力疾走したらあの2人より早く女子トイレには着くだろう。
私は自身に身体強化を使い、ついでにぶっ倒れて動かないハゲ野郎をその場に固定する魔術で固定して、大広間を出て行った。
大広間から3階の女子トイレまで、身体強化した全力疾走ならものの数分で着くだろう。相手はウスノロのデカイだけのヤツとはいえ、馬鹿力だけはあるらしいし、油断は出来ない。でも同時に少し楽しみにしている自分がいる。いまの私の実力がどれ程通じるのか、それを試す絶好の機会なのだ。
もしここでやられる様なら、この先もしあの男が私の前に現れてもまともに戦う事もままならないだろうし。
十分に気を引き締めて挑もう。油断せず、慢心せず、私のもてる全てを掛けて挑もう。その結果次第で、これからどうするかまた考えよう。
ぜんぜんネタが思いつきませんでした。
あと、原作を読み返してみるとなんか時系列が逆になったりしてました…
さて、次はいよいよ戦闘です