巫女大将に肩を貸しながら去るジーヤらを見送る事も無いまま、安田は先を急いだ。
長い廊下には、既に人の気配はない。だというのに、悪意と殺意は力を増して安田の身体を縛っていく。
来ルナ来ルナ死ネ消エロ……耳を聾する呪詛の言葉。不可視の怨念は既に赤黒い霧となって目に留まり、壁は紫色をしたゲル状の粘液に塗れている。
唯一、無事なのは床だけだろう。源泉より溢れた水は怨念の泥を寄せ付けず、清いまま保っている。如何な怨念とて女神の力には叶わぬという事か。
ともあれ、足を取られぬというのは助かるものだと、安田は先を急いだが、思うように息が出来ない事に気づく。
肺が重い。酸素を上手く取り込めない。この赤黒い霧のせいだと分かった時には、足元の水で口を濯いだ。
“幾分かは、楽になったが”
それも何時まで持つか。地獄のように塗り変わった景色を捉える目が、チリチリと灼けるような痛みを受けた。この分では、光を奪われるまで長くはないだろう。
鼻は既に噎せるような臓腑臭で潰れているが、嗅覚など今はどうでもいい。
“巫女大将達を帰したのは、正解だったな”
心から、ジーヤ達が同伴せずにおいて良かったと安堵しつつ安田は謁見の間へと急ぐべく階段へ足を掛け───
───津波のような泥が、嘲笑うように獲物を呑み込んだ。
◇
不定形の泥が、無数の手を作る。腕を、足を、首を、顔を、底なしの沼へ引き摺り込むべく自由を奪って奥底へと誘う。
ここは仮初の地獄にして呪いの坩堝。あらゆる災いが混沌となって、形と際限のない苦しみを与える場所。
その……渦巻く悪性の直中で、安田登郎は覚醒する。
まず感じたのは激痛。皮膚が溶け、肉が破れ、骨が内側から腐ってぐずぐずになって行く。無論、錯覚だ。これは憎念であり呪詛。サリンや王水の類でない以上、直接的な暴力で殺す物ではない。
影の手が首を絞めるのは、締められていると錯覚した自身が呼吸を止めているだけ。痛みも幻覚であり、事実手足は形を保っている。
だからまず、視界を取り戻すべきだと安田は思った。全身の腐敗が錯覚に過ぎないというのなら、眼球さえ取り戻して視認すればいい。
事実を事実として受け入れる事こそ、この無明の地獄を抜ける糸口だと思い至って───直後、強引に見開いた眼球に焼き鏝を当てられた。
「……、…………!? ……! ……!!!!!!」
声に出せない。口から胃まで流された泥が声を封じ、ばかりか眼球同様、赤熱する銅柱を突き入れたかのように熱を持って内側から焼いた。
「…………!!!!!!」
殺してくれと哀願しかけた。もうどうしようもないこの激痛を、一刻も早く終わらせてくれと願いたかった。
だが、それをしなかったのは安田登郎が忍耐強い男だったと言うだけではない。おそらく、この泥に呑まれた者は皆同じように願ったのだ。
死なせて欲しいと。苦しみから解放してくれと願って、願って、願った先に見た『コレ』に命を差し出したのだ。
───ドウシテ死ナナイ───
泥が蠢く。発声器官などないソレが鼓膜にまで流れ込んで振動し、音を脳へと響かせてくる。
───死ネバ救ワレルゾ───
我慢などしなくていい。解放の時間は一瞬であり、一呼吸を置かずとも彼岸に到達させてくれる
甘く優しい猛毒の囁き。愛おしく撫でるように頬に泥が触れれば、その瞬間には頬肉が削げて舌が外気に晒されたと錯覚する。
終わらせたいなら、ただ願え。助けてくれでなく、死なせてくれと一声上がれば全てが終わる。
───サァ、サァ、サァ。サァ! サァ! サァ!サァ! サァ! サァ!サァ! サァ! サァ!サァ! サァ! サァ!サァ! サァ! サァ!サァ! サァ! サァ!サァ! サァ! サァ!サァ! サァ! サァ!サァ! サァ! サァ!サァ! サァ! サァ! 死ンデシマエェッ!!!!───
“断る”
怨嗟の叫びは、ただ一言で断ち切られた。
───何故!?───
呪詛は、決して問いなど投げるべきではなかった。より深く、唯々悪辣に人を地獄に突き落とす
だというのに、泥は意思を持ってしまった。他者の心を食いつぶす最後の一押しとなる筈だった言葉は、対話という形を用意してしまった。結果、泥は己の恩縁をも上回る意志を自覚してしまう。
“私が、己の命
滑稽なり。愚昧なり。高々数百数千万如きの怨念など、己を苦しませる程度の雑念など、一体何程のものであるという。
───馬鹿ナ!? 馬鹿ナ!? 馬鹿ナ!? 人間トハ己ガ大切ナ生キ物ダ! 利益ヲ求メテ止マナイ存在ノ筈ダ!!───
“そうだ。私は
自分が大切だと想うものの為に、苦痛からの解放を拒んだように。
安田登郎の求めるものが先にある以上、ここで屈する事だけは決してない。
故に───
「消え失せろ───貴様に大刀自は奪わせない」
───混濁する憎悪の海から、安田登郎は生還した。
◆
「地獄のようだな、大刀自……とはいえ、貴様はこれを常に己の内に留めていたのだったか?」
大したものだ。そこだけは尊敬するよと、心にもない事を征麻呂は伏した相手に向けて言う。呪詛によって作り替えられた景色は、まるで魔獣の腹か悪夢そのもの。
いずれにせよ、正気でいられるような光景ではない。未来を見通し、他者の栄光を食い潰しながら辿り着いた先。綾之峰が築き上げた帝国の末路を、征麻呂は満足げに眺めていた。
「だが、こいつらは憐れだな……貴様を助けようと、勇み入った途端にこれだ」
口から血の泡を吹き、白目を剥いて狂死する幾人かの男女を爪先で蹴り転がす。
善意から助けたいと思って大刀自に触れようとした彼ら彼女らは、皆大刀自が湛えた呪詛に抗えず死に至った。
仮に、大刀自が完全に『鏡』の呪詛を抑えきれていれば、或いは『鏡』が無事であったなら、こうはならなかっただろう。
呪詛によって不幸が触れた者らを襲うとしても、それは幾分か先の未来であり、直接的な死因になる可能性は低かった筈だ。
「俺としては愉しめたがな」
何しろ、触れようと手を伸ばした先で誰も彼もが死に至るのだ。征麻呂にしてみれば命に背いて駆けつけた者を影から一方的に殺してやるつもりだったが、思わぬ副産物だったと言わざるを得ない。
呪詛も、大刀自の契約もある程度察してはいたものの、精々苦しむ程度に過ぎないだろうと思っていたのだ。
“とはいえ……俺も限界は近いが”
如何に呪詛が満ちる事を望み、綾之峰と日本国全てを狂乱の坩堝に叩き込むことが目的だったとは言え、征麻呂自身もまた綾之峰に名を連ねる存在だ。
呪詛にしてみれば、目的を果たす上で都合のいい存在だからこそ見逃していたに過ぎず、大刀自の命脈が尽きると同時に、用済みとなった征麻呂にも牙をかけるだろう。
“それがどうした”
今日という日を望み続けた。全てを地獄に変え、偽りの日本を地の底へと沈めるこの日を望み続けた。その結果、綾之峰などという汚れた血肉で編まれた己もまた死に至るというのなら、それは本望というものだろう。
「だが」
呪詛などという、負け犬の集まりに殺されてやる気はない。
すらりと、初めに殺した巫女の腰から日本刀を抜く。
刃長一尺九寸程の同田貫。刀身の肉は厚く、重みも鋭利さも申し分ない。これならば、腹を突けば背骨まで楽に達するだろう。
「ころす、気か……?」
「馬鹿を言え」
そんな気はないと既に言った。生前に磨いた技前であれば、首の皮一枚残して斬る事自体は造作もないが、そんな慈悲をかけてやる程征麻呂は決して甘くない。
「死ぬなら、苦しんで死ね。それが貴様に出来る唯一の、」
償いだと、そう唾を吐く口を一旦止めた。
誰かが、来る。謁見の間を満たした呪詛の猛毒。常人であれば確実に狂死する悪意の波が室外へと流れ遠のき、桁橋から階下へと向かって行った。
「……貴様も、存外に幸運な女らしい」
意味が分からぬと言うように、大刀自は伏したまま首を傾げる。今の彼女には、外界に意識を向ける余裕すら失われていたらしい。
「精々足掻け。死ぬ間際、貴様の為に来た者の首を添えてやる」
刀を担ぎ、短機関銃を拾い上げながら、征麻呂は謁見の間を後にした。
◇
謁見の間へと至る、最後の通路。幅にして八メートルにもなる桁橋を前に、征麻呂は刀を床に突き立て銃を構える。
濛々と立ち込める、荒野の土煙にも似た赤黒い怨念は桁橋の屋根と板張りの壁に纏わり付き、周囲を一望するための隙間さえ、紫色の粘液が土壁のように埋めていた。
密閉された空間。外気を閉ざされた中の唯一の救いは、消えず保たれた僅かな電灯の明かりだろうが、それさえあとどれだけ持つか。
どろり動く壁の粘液。夥しい悪意が質量を持った波となり、征麻呂が引き金を絞るより早く、相対する筈だった存在を飲み込み───
「退け」
───鎧袖一触とばかり。悪意など何するものぞと言うように振り払った。
「────」
そして、威風堂々と歩を進めた男に、征麻呂は知らず、銃を落として息を止めた。
現れた男の、悪意など意にも介さぬ揺るぎない意志に心打たれたか。
或いは、己では敵わぬという本能からの恐懼がそうさせたか。
否。どちらも断じて否だ。敵への感嘆に得物を落とす不手際はしない。如何な相手であろうと、怯まず迎え打てる自負はある。だが、この相手は……。
「まさか───」
声に混じったのは、恐れでなく敬意。軍帽こそ白布の鉢巻に隠されているものの、銀に輝く飾緒と、侍従武官章は断じて今の世に存在するものではない。
「───その鉢巻、取って頂けまいか?」
知らず、零れた言葉。あらゆる怨念が、憎悪が溢れ出る混沌とした場にあって、征麻呂はその全てを忘れた。
見たい、知りたいと。その一心から震わせた言葉に応えるように、若者は白純の鉢巻を取り払うと、それを刀緒同様猿手に結んだ。
「あ、嗚呼……」
金に輝く星と桜葉。紛れもない近衛の星章に、声の震えが止まらない。幸運な女と大刀自を嗤ったが、今の征麻呂とて他人の事は笑えまい。
身に沸き立つ歓喜と高揚。いずれ日本国全てを包む呪詛の源泉地にあって、征麻呂は今生最高の時を得た。
忘れ去られた過去。置き去りにしたかつての思い出が胸を焦がす。
「大佐殿……、名をお伺いしたい」
「安田登郎。今生では、そう名乗っている」
だが、知りたいのはそうではないのだろうと。
含む物言いで一歩、また一歩と距離を詰めた。
「大日本帝国陸軍近衛師団大佐、黒瀬正継。貴様は?」
「大日本帝国陸軍参謀本部第一部・第二課所属、辻口
踵を合わせ、旧軍式の敬礼を取る少佐に、安田もまた黒瀬として答礼する。
「二度……、いや三度目の再会か」
逢瀬を喜ぶには酷い場だと安田は笑ったが、征麻呂にしてみれば出会う場所など瑣末な事だ。むしろここで良かったとさえ思う。
綾之峰に送られた階級でも、綾之峰に付けられた名でもなく、かつて父母より与えられた名と、国に尽くさんとした日々の階級で語り合う蜜月の時を、今ようやく手にできたのだ。
「大佐殿……折り入って申し上げたい事があります」
「済まないが、今は急を要する。大刀自に用があるのでな」
「その、大刀自のことです」
歩を止めて、征麻呂を見やる。歓喜に歪む口元は微かな悦の色が見え、その瞳には暴力と狂気を宿していた。
「……変わったな、少佐」
「姿であれば、大佐殿もです」
そうではない。そんな他愛のない談笑を交わしたい訳ではないというのに、征麻呂はまるで生涯の友であるかのように、かつての上官に手を差し延べる。
いいや、安田とてそう思っていた。年こそ違えど、この部下とは竹馬の友であり続けたいものだと───今日、変わり果てたその顔を見るまでは。
「大佐殿、時間がないのは私も同じなのです……南方諸島で斃れた後、綾之峰に生まれてしまった私には」
微かに上がる眦。それを見た征麻呂は、致し方のない事だと傷ついた心を抑えた。綾之峰という稀代の奸賊。陛下の後釜として日ノ本を支配し続けた汚濁の名を、あろう事かかつての記憶をそのままにした帝国軍人が、おめおめと名乗り生き存えているのだ。
目の前の大佐であったなら、そのような恥辱には甘んじず、物心付けばすぐさま腹を切って陛下にお詫びしたに違いない。
だが、それは征麻呂とて同じだ。この汚れた血肉に魂を注がれて尚それをしなかったのは、偏に綾之峰への復讐心がそうさせたに過ぎない。
「お怒りはご尤も。ですが、遂に綾之峰は亡びます。私は今生においてそれを目にする事は叶いませんが、大佐殿は違います」
これより先、数多の悲劇が日ノ本を襲うだろう。かつての大恩を忘却の彼方に追いやり、仰ぎ見るべき大君の存在を無に帰して生き存えた国賊達は、綾之峰の約束した繁栄の報いを受けることで、罪を浄化されるのだ。
「綾之峰の血族は一人残らず死に至るでしょう。しかし、綾之峰を信奉し続ける侍従らは残り続けます。故にこそ、大佐殿」
その全てに、死をもたらして欲しいのだと。その方法は確かに残されているのだと、征麻呂は拳を固めて力説する。
「電話をお持ちではないでしょうか? 無ければ紙とペンを。本来は私が死した後に動く予定の者らでしたが、大佐殿であれば後を託すに───」
「───もういい」
戯言はここまでだと言うように、立て続けに引き金を引かれる。足元に転がる短機関銃を真っ先に壊してから、胴と頭部に残る弾丸を叩き込もうとしたが、それらは壁を覆う紫色の泥が視界を阻んだ為に、飛び退いた征麻呂には届かなかった。
「ち」
舌打ちと共に拳銃を投げ、軍刀を抜く。目の前の人物の凶行を理解しきれていないのか、或いは理解しても信じられはしないのか。征麻呂は開ききった口元から、掠れたような声を出す。
「……大佐、殿」
「何故と問えば参謀の名が泣くぞ、少佐」
「何故です大佐殿ッ!? 何故奸賊たる綾之峰を助けるのです!? 何故、大御心を、」
「大御心に従うなら、何故陛下から託された日本国を滅ぼさんとしたッ!!?」
初めて見る、上官の赫怒。生涯一度として、どのような失態を演じた部下にも、陛下の赤子を見るも無残に殺めた敵将にも見せなかった怒りを、誰より慕った部下へと向けた。
「大佐殿に、怒りは無かったのですか? 陛下の治める日本を、愛しておいでではなかったのですか?」
「……怒りはあったとも。かつての日本を、愛おしくも思った」
けれど、それはもう戻らない日々だ。
失った以上、取り返せはしない過去だ。
「だがな。私にはもう今生で愛する者が居る。前世から、生き続けている娘も」
「成程……ですが、私はそれを奪われた」
不退転の決意。今を生きる者として、前へと進まねばならないという意思。過去の全てを思いながら、今を生きるという誓いを込めて示した言葉は、思わぬ吐露に打ち消された。
「陛下の治める世であれば、妻子は死せずとも済んだでしょう……ですが」
殺された訳ではない。戦火の犠牲となった訳でもない。ただ、運が悪かっただけ。歴史の歯車が切り替わった先で、下らぬ事故に巻き込まれたというだけの事だったに過ぎない。
それでも。
「綾之峰の治めぬ世であれば、私の家族は生き存えた筈でした……ええ、判っています。元より私は、国に全てを捧げていた。家庭など蔑ろにしていたも同然でしたし、綾之峰以外の誰が治めたところで関係などないと承知しています」
そんな悲劇がなかったとしても、征麻呂は綾之峰を憎悪し、今生でも復讐に動いただろう。だが、もしも。
家族が、笑顔で居続けてくれていたら? 征麻呂の、辻口の手を握り、次の世も一緒に笑おうと願ってくれていたら、彼はこうならなかったのではないか?
何より───
「もし、大佐殿のご家族が───」
同じように、綾之峰の治世に移った事で、悲劇を辿ってしまったら?
黒瀬正継も、辻口基明同様、綾之峰への不満が無かった訳ではない。陛下なき日本国に、内心憤りを感じていたのは事実だろう。
それでも彼が復讐などという名目の我が儘に走らなかったのは、偏に家族あっての事だ。妻子の未来を、彼女たちの過ごす日本という国の安寧を慮ったからこそ、黒瀬は己の運命に悲嘆せず、綾之峰に捨石にされた事さえ受け入れたのではないか?
「───そうだな」
主君も、国も、家族も……全てを失い、絶望に呑まれた果てに、辻口と同じ事をしなかったどうして言える?
捻じ曲がった歴史の全てを打ち壊し、そこから新しい日本を夢見る事を、望んで止まなかったのではないか。だけど。けれど。
「やはりそれは、望んではならない事だ」
全てを失い、全てを忘れられたのだとしても。
「今を生きる者達を、過去に生きる者が犠牲にしていい道理はない」
正面から向けられた敵意。純粋なる気概に対し、征麻呂は笑うように、泣くように澱んだ天井を仰ぎ見た。
同時、周囲に満たされた呪詛の汚泥が安田を襲うも、やはり唯の泥となって床に落ちる。呪詛のそれは、確かに驚異的なものなのだろう。狂わせ、呪い、絶望の淵に精神を落とすものなのだろう。
だが、それはあくまで唯の憎悪だ。形を持ち、力を持とうと、それに抗える人間である限り決して飲まれない。
「……ならば、何故軍服を纏うのですか?」
過去より今を選ぶというのなら。昨日より明日を選ぶというのなら。
「何故、陛下の赤子たる証を纏う!? 貴方に、その資格があるのか!?」
「既に応えた筈だ、少佐」
陛下より託され、綾之峰に続いた未来を。
───全ては、謹呈の世の後に続く、銀嶺の今を護らんが為に。
「少佐───貴様は何の為に私を阻む」
綾之峰を亡ぼし、日本国を地獄に変えた先に何を見る?
「私は、かつての祖国と陛下に仕える」
在りし日、在りし時代、永遠に失われた過去の仇を討つ為に。
それを阻むというのなら、忠勇烈士を喰らう悪鬼にも成り果てよう。
過去と今。同じ時代の、異なる世界に生きる事を選んだ両者は、ここに鎬を削り合う。