次の日、元Fクラス、現Gクラスの教室に約一名を除き生徒が集まる。
「えーじゃあ、教室の整備するぞー」
「「おーう!」」
宮坂の号令で畳をひっぺがそうとする。
「あ、ちょっと待って」
「明奈遅いじゃな……って何それ?」
遅刻した明奈が昨日、ひかるから借りてきた掃除機らしきものを持ってきた。
「あ、これ? カビだけを焼く機械」
「「「はい?」」」
一応、説明しておくとこれは「古民家の畳をひっくり返したらカビだらけだったときに使う機械」とのこと。本来はひかるの持ち物ではなく、とある町にある一軒の怪しい骨董屋で作られた品物だ。まあ、使う機会は少なそうだが今回は偶然役に立っている。
「お、持ってきたか」
「ごめんごめん、うっかり忘れてさー」
「んなでかいのをうっかり忘れるわけないだろ!」
明葉、ナイスツッコミ。
「んじゃあ、頼んだぜ」
「はーい、みんな教室から出て!」
ぞろぞろとGクラスの面々は出て行った。
☆
廊下で作業終了を待って居るのだが、やはり突拍子もない話は信じられないわけで……
「それにしても本当なのでしょうか?」
「あれはマジだと思うぜ?」
「明葉、あんた知ってるの?」
「俺のおじさんちにあった」
「じゃあ、マジだな」
「………それでも不思議」
☆
一方教室内、明奈と心配して残った雄二の二人だけが居る。
「よし、はじめます!」
「えーっと、熱エネルギーはどうするんだ?」
「あ、それは大丈夫だよ。充填済み」
掃除機の要領で機械を動かしていく明奈、すると少し焦げ臭いような臭いがし始めた。しかし、そこまで心配しなくてもいいような臭いだ。少し、健康的なぐらいの。
時間をかけながらじっくりと進めていき、二十分後に作業は終了した。
「おわったー!」
「おつかれさん」
「雄二、何やってるの?」
見れば雄二は端の方でちゃぶ台を直していた。もう、見た目は新品のちゃぶ台に生まれ変わっている。
「同時平行で動いたほうがいいだろ?」
「うん、そうだけど……」
「あ、姉ちゃん終わった?」
声がかかった廊下を見ればさらに驚きの光景が広がっていた。残った全員で座布団を縫っていたのだ。
「うん、何やってたの?」
「座布団縫ってた」
「うん、それは分かるけど…そんなに暇だった?」
「うん!」
笑顔で言われたことに明奈はもう少し早く作業したほうが良かったかなぁと思ったのだった。