馬鹿と??と「おるたな」なガーゴイル。   作:亜莉守

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第十問

「ここを代入することによって――――――」

 

ども、吉井明久です。絶賛授業中、眠くはあるけど起きないとね。録音録画はせどもとりあえず聞かないとねぇ。数学はそこそこできるけど頑張らないと。

横を見れば秀吉が眠っていた。だめだこりゃ。

 

「吉井君、この数式は?」

 

げ、僕か。あれなら分かる。

 

「はい。答えだけでいいですか?」

「いえ、解法までお願いします。手元のモニターに書き込めば前に出ますので」

「分かりました」

 

黒板まで出て行くのは疲れるよねー。ここ、ありえないくらい広いし。

よし、書くか。

 

―――――出来た!

 

ってあれ?みんな口を開けてどうしたんだろ?

 

「吉井君、このやり方何処で……」

「え? 普通にやりません?」

 

変だったかなぁ?

 

「「「………………」」」

 

???

 

                    ☆

 

やっぱり明久君、考えてなかったのね。いつもながら普通、高校生が知らないような解法を使っているわね。

本人は全く気が付いてないみたいだけど。無自覚な天才って凄いわよね。

あ、チャイムが鳴ったわ。先生も出て行ったしこいつ(ひでよし)を起こさないと。

 

「秀吉、起きなさい」

「んぅ?」

「あんたね、そんなのだから女っぽいとか言われるのよ」

 

こいつが女っぽいとか言われる理由がよぉぉぉぉく分かったわ。

 

「はよー秀吉、これノート」

 

明久君は秀吉に甘いわよね。もう少し厳しくしたほうがいいわよ。

 

「すまんの」

「いいよ。それに最近文化系の部活も赤点取ったら活動休止なんでしょ?」

「うっ、痛いところを突いてくるの」

 

こいつは部活にうつつをぬかし勉強をやってこなかった。やりだすようになったのは最近の事、明久君がAクラス入りを目指したからだ。

 

「頑張りなさいよ。あたし、手伝わないから」

「あ、姉上 酷いのじゃ……」

「明久君のノート見れるだけでも幸運なんだから」

 

彼のノートは本当に分かりやすい。それこそ今まで勉強していなかった人間がAクラスには入れるようになるくらいの代物だ。

 

「やっほー。ねえ、吉井君のノート見せてよ。できれば古典お願いできる?」

「あら、愛子古典苦手なの?」

「ちょっとね、いいよねー優子は吉井君のノートいつでも見れるんだから。彼女特権ってやつ?」

「か、彼女じゃないわよ!」

「………それは違う。優子が自覚してないだけ」

「きゃっ、代表…脅かさないでよ!」

 

いつも突拍子もなく表れるんだから。

 

「優子ちゃん。お弁当、持ってきたけど」

「食べるわ!当然じゃない」

 

明久君のお弁当はおいしいんだから!そこ!やっぱりそうじゃんって目で見ない!

 

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