「ここを代入することによって――――――」
ども、吉井明久です。絶賛授業中、眠くはあるけど起きないとね。録音録画はせどもとりあえず聞かないとねぇ。数学はそこそこできるけど頑張らないと。
横を見れば秀吉が眠っていた。だめだこりゃ。
「吉井君、この数式は?」
げ、僕か。あれなら分かる。
「はい。答えだけでいいですか?」
「いえ、解法までお願いします。手元のモニターに書き込めば前に出ますので」
「分かりました」
黒板まで出て行くのは疲れるよねー。ここ、ありえないくらい広いし。
よし、書くか。
―――――出来た!
ってあれ?みんな口を開けてどうしたんだろ?
「吉井君、このやり方何処で……」
「え? 普通にやりません?」
変だったかなぁ?
「「「………………」」」
???
☆
やっぱり明久君、考えてなかったのね。いつもながら普通、高校生が知らないような解法を使っているわね。
本人は全く気が付いてないみたいだけど。無自覚な天才って凄いわよね。
あ、チャイムが鳴ったわ。先生も出て行ったし
「秀吉、起きなさい」
「んぅ?」
「あんたね、そんなのだから女っぽいとか言われるのよ」
こいつが女っぽいとか言われる理由がよぉぉぉぉく分かったわ。
「はよー秀吉、これノート」
明久君は秀吉に甘いわよね。もう少し厳しくしたほうがいいわよ。
「すまんの」
「いいよ。それに最近文化系の部活も赤点取ったら活動休止なんでしょ?」
「うっ、痛いところを突いてくるの」
こいつは部活にうつつをぬかし勉強をやってこなかった。やりだすようになったのは最近の事、明久君がAクラス入りを目指したからだ。
「頑張りなさいよ。あたし、手伝わないから」
「あ、姉上 酷いのじゃ……」
「明久君のノート見れるだけでも幸運なんだから」
彼のノートは本当に分かりやすい。それこそ今まで勉強していなかった人間がAクラスには入れるようになるくらいの代物だ。
「やっほー。ねえ、吉井君のノート見せてよ。できれば古典お願いできる?」
「あら、愛子古典苦手なの?」
「ちょっとね、いいよねー優子は吉井君のノートいつでも見れるんだから。彼女特権ってやつ?」
「か、彼女じゃないわよ!」
「………それは違う。優子が自覚してないだけ」
「きゃっ、代表…脅かさないでよ!」
いつも突拍子もなく表れるんだから。
「優子ちゃん。お弁当、持ってきたけど」
「食べるわ!当然じゃない」
明久君のお弁当はおいしいんだから!そこ!やっぱりそうじゃんって目で見ない!