ここはAクラス、そこに元Fクラス、現Gクラスの吉井姉弟が顔を出していた。
弁当を広げて全員で食べている。工藤が途中から合流する予定だ。
「へぇーGクラス?」
「そうなんだー。とりあえず掃除したら酷い状況でさー」
「それにしても何故にこちらで食事なのじゃ?」
「良いだろ? こっちの方が設備良いんだし」
「それについては認めるけど元Fクラスってどんな状況なのよ」
優子のひと言に明奈と明葉が顔を見合わせて少し考える。
「「……廃墟」」
今度は明久たちが黙った。
恐る恐る明久が聞く。
「どれくらい?」
「少なくともおじさんがしばらく放置してたお姉ちゃんの家より悲惨だよ」
「「ああ、なるほど」」
クモの巣とかはなかったものの、地下室には巨大きのこが生えていた。
その現状を知らない秀吉が聞く。
「具体的にはどうなのじゃ?」
「とりあえず「勉強をする」という第一目標は消失しているね」
「畳が腐ってる、ちゃぶ台には穴が開く、座布団はほぼ布、教卓が崩れ落ちる。人間の住む環境じゃないな」
三人がイメージしてみるとかなり酷いものが出来上がる。
「うわー、それでいいのかな学校として」
「どうだろ? 明らかに人為的にぼろぼろにされていた部分もないわけではないから…陰謀でも絡んでるかな?」
「そんな近くで陰謀なんて起きないよ」
とはいうものの明久は陰謀に良く巻き込まれる。例えばミズチ、例えばレイジなどなどいろいろあった。
「ありうるけどねー」
「調べたほうが良いかしら?」
「あ、優子ちゃんお願いできる?」
「良いわよ」
その直後、工藤が加わって明葉がセクハラ受けたりするのだが、それはまた別の話。
☆
午後、教卓をどうにか調達してきた宮坂が教卓をバンと叩く。
「んなわけで今日の授業は無しだ」
「それで良いんですか?」
「しょうがねーだろ。時間割も決まってねーし、明日はこいつらの申請で教室改装に時間を割く、そんなわけで解散!」
解散となったGクラスを出た明奈と雄二はそのまま電車に乗ってどこかへ向かった。
明葉と美波はそのまま学園内の部室に向かう。そんな彼らをつける影があった。
明奈と雄二の二人は田舎町のビルの目の前に立っていた。
「バイトのときじゃないのに行って大丈夫かなぁ?」
「大丈夫だろ。あいつはいつも暇してるし」
花屋から声がかかった。
「明奈さん!雄二君!」
「よ、千秋」
「千秋ちゃん! 元気してた? お父さんは?」
長い黒髪の可愛らしい少女は板垣千秋、この花屋の主人の娘だ。小学校高学年の頃から足の神経が麻痺していく病気にかかり、中学生になってしばらくするまで足が不自由なままだった。今では色々あったものの自由に動けるほどに回復していた。
「今、お花の買い付けだよ」
「そっかぁ。あ、彦左衛門も元気?」
明奈は千秋の肩に乗るミドリガメに声をかける。彼は彦左衛門、古科学という特殊な学問で強化された
「あれ? あなたたち」
「「あ、ひか(おね)―――――」」
後ろから声がしたので振り向いてみると、全身ズタボロの若い女性が立っていた。
「「何やってんじゃぁぁぁ―――――!!」」