Fate/apocrypha La Divina Commedia   作:K-15

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第二話 始まる聖杯大戦

 コンバーチブルの赤い車で走り始めてもう半日。何度目かの給油を終えてダンテは再びハンドルを握る。助手席に座るレティシアはいつの間にか寝てしまっていた。

 

「あと十年もすれば良い女になるのにな。そうすれば最高のドライブなんだが贅沢は言えないか」

 

 キーを捻りエンジンを掛けるとシフトレバーを入れて車を走らせる。夜道のヘッドライトの先に写るのはどこまでも続くアスファルトだけ。周囲に視線を向けても見えるのは微かな星空だけ。

 夜の冷たい風を浴びながら車を走らせるダンテはいつものようにフルスロットルで飛ばそうとするが、不意に右手の甲に熱が伝わる。

 ちらりと見てみると目を覚ましたレティシアがそこに居た。

 

「ダンテさん、車を止めて引き返して下さい」

 

「目的地までの最短ルートはこの道だぜ?」

 

「それでもです。私の中のジャンヌ・ダルクが言っています。引き返せと。でなければ対峙する事になります」

 

「お嬢ちゃんを狙うサーヴァントか?」

 

 コクリと頷くレティシア。それを見てダンテはシフトレバーを上げアクセル全開で突き進んだ。

 

「私の話を聞いていなかったのですか!? この先にはサーヴァントが!」

 

「逃げるのは俺の趣味じゃないんでね。それにどの道逃げられない。感じるぜ、奴の気配」

 

「え!?」

 

 ダンテの言う通りだった。ヘッドライトが照らす道路の更に先、徐々に近付いて来る人影をレティシアも見付ける。広い道路のど真ん中で大槍を担ぎながらこちらを睨み付ける存在を。

 黄金の鎧とダンテと同じ銀髪、そして大槍。その姿から召喚されるサーヴァントに当てはめられるクラス、ランサーだと認識できた。

 

「話には聞いていた本物のサーヴァント……ダンテさん、やはり危険です! 今からでも――」

 

「あちらさんもこっちに気が付いてるよ。それに今更逃げた所で間に合わない。安心しろって、お嬢ちゃんには指一本触れさせないからよ」

 

「ですから……」

 

 言っていると車は減速しヘッドライトでランサーの姿を照らすと完全に停車した。間近で見るランサーの姿にレティシアは恐怖し体が震える。

 それは向けられる鋭い視線からだけではない。始めて悪魔と出会った時と同じ、人間では絶対に勝てないと言う本能的な物を感じる。

 けれどもダンテは始めて出会うサーヴァントを前にしてもいつもの態度を崩さない。

 

「コイツがサーヴァント……かつての英雄様か」

 

「貴様は……」

 

「オイオイ、喋れるのか? 蘇ったって言うからてっきりゾンビみたいなもんだと思ってたのによ」

 

「貴様に用はない。今すぐこの場を立ち去るなら見逃してやる」

 

「さすが英雄様だ。でかい口を叩くじゃねぇか。でもオツムが少し足りてないようだな。この道路は車が優先だぜ? お前がなんて名前の英雄かは知らないが、少し勉強して来るんだな」

 

「二度目はない。即刻この場から立ち去れば見逃してやる。俺の目的はルーラーの排除だけだ」

 

「悪いな。このお嬢ちゃんは俺がエスコートするって約束なんだよ。パーティーでダンスする相手は他を当たってくれ」

 

「警告はした。死ね……」

 

 

 

 第二話 始まる聖杯大戦

 

 

 

 大槍を構えるランサーは地面を蹴るとまるで弾丸のような速度で突進して来た。突き出す槍先は車の赤いボディーに直撃する筈が、ぶつかりあったのはダンテが握る大剣の切っ先。

 互いの獲物が激突し衝撃波で空気が歪む。

 

「やれやれ、話の通じねぇ英雄様だ」

 

「俺の攻撃を受け止めるだと? 貴様、本当に人間か?」

 

「只の人間かどうか……試してみるか?」

 

「面白い……乗ってやる」

 

 ランサーは戦闘態勢に入った事で魔力が爆発的に上昇する。レティシアは内なるジャンヌ・ダルクを通してその事を感知するが、ダンテは依然として余裕の態度を崩さない。

 

「ダンテさん! 人ではどうやってもサーヴァントに勝てません! 逃げて!」

 

「オイオイ、ようやく英雄様が話に乗ってくれたんだぜ? こんな奴と戦うチャンスなんて滅多にねぇよ」

 

「冗談を言っている場合ではありません! 今すぐ――」

 

 広い道路に立つ二人。レティシアの声はランサーの先制攻撃によりかき消される。

 ランサーは大槍を連続してダンテの胴体目掛けて突く。その一突き一突きが空気を斬り裂き音速で迫るが、ダンテも右手に握る大剣で連続突きをお見舞いした。

 そのスピードはランサーに引けを取らず、互いの獲物が再び何度もぶつかりあい激しい火花を散らす。

 

「まさか英雄様の力がこの程度だなんて言わないよな!」

 

「俺の攻撃に付いて来る?」

 

「勝負は始まったばかりだ。もっと楽しもうぜ!」

 

 ダンテは最後の一突きを繰り出す。それはどの一撃よりも鋭く重たく、大槍で攻撃を受け止めるランサーはバックステップして数メートルだけ距離を離す。

 すかさず走って距離を詰めるダンテは大剣で下から上に大きく斬り上げた。

 

「逃げるなよ? 英雄様の名が泣くぜ」

 

「逃げるだと?あり得ん」

 

「そうこなくっちゃ」

 

 銀色の大剣と金色の大槍とが激突する。ランサーは柄でダンテの攻撃を受け止めると瞬時に反撃へと移る。

 岩石をも一撃で粉砕するランサーの槍先がダンテの頭部、心臓を目掛けて繰り出された。サーヴァントでも戦闘力の低い者ならばこの時点で射抜かれているが、大剣を軽々と振り回すダンテは簡単にこれらの攻撃を弾いた。

 けれどもこの程度でランサーの猛攻は終わらない。地面を一蹴りすると三メートル以上は一瞬で飛び上がり、そのまま重力と合わさり強烈な突きをぶつけようとする。

 

「戦いってのは剣を触り合うだけじゃないんだぜ。英雄様!」

 

「あれは……」

 

 両手で腰のホルスターから銃を取り出すと上空から迫るランサーに狙いを定めてトリガーを引く。夜の闇に生える激しいマズルフラッシュ。それはまるでマシンガンのように止まらない。

 発射される大口径の無数の弾丸。一直線にランサーに突き進むがもう少しの所で炎に阻まれる。大槍の先端から太陽のように燃え盛る炎、それが迫る弾丸を全て溶解させた。

 

「この程度で止められると思うな」

 

「悪いが止まって貰うぜ。車をぶっ壊されたら流石のお嬢ちゃんでも払い切れないだろうからな」

 

「車の心配をしている場合か?」

 

「俺を倒したいなら焼くよりもまずミンチにでもしてみなッ!」

 

 そのままダンテに向かって突撃するランサー。炎を纏う槍先にダンテは再び大剣を両手で握り締めるをバットを振るようにしてフルスイングした。

 二人の戦いを見ていたレティシアに届いたのはまずは光。ランサーの操る炎がダンテの大剣により弾け、そして槍先と刃とがぶつかりあう激しい火花。

 重量級の攻撃が衝突した事で発生する衝撃波が全方位に広がり彼女の乗る車のスプリングが軋みブロンドがなびく。

 何秒か遅れて甲高い音が響き渡るとレティシアは思わず両耳を塞いでふさぎ込んでしまう。

 

「ぐぅっ!? ダンテさん?」

 

 もう一度前を見た時には二人の姿は見えなくなってしまっていた。けれども見えないだけでどこからか音は聞こえて来る。大槍と大剣とがぶつかる甲高い音が。

 右を見ても、左を見ても、二人の姿は見えない。聞こえて来るのは上からだ。

 

「英雄様は空で戦った事があるか? 何事も経験だ。どうせ古臭い事しか知らないだろ? 教えてやっても良いぜ」

 

「必要ない。地の利がなかろうと相手にとって不足はない」

 

「そうかい? 俺に追い付いてこれるかな?」

 

 見上げる先で繰り広げられる攻防。ダンテの振るう大剣とランサーの繰り出す大槍が幾度も激突する。

 斬る、突く、斬る、突く。けれども互いに決定打は与えられないまま重力に引かれていく。人間離れした身体能力を持つ二人でも空を飛び続ける事などできはしない。

 落ちて行く最中、ダンテは大剣を大きく振り下ろし、ランサーはこれを受け止めた。

 

「どうした? 慣れているのだろ? 空での戦いに」

 

「あぁ、そうだな。だから……落ちるのはテメェだけだ」

 

 ダンテはランサーの握る大槍の柄を足場にして更にジャンプした。幾らサーヴァントとは言え元は人間。初めての事に一瞬だけ対応が遅れてしまう。

 目を見開く先、ランサーが見たのは反転して両手に銃を構えるダンテの姿。

 

「フォ~~!」

 

 威勢の良い掛け声と同時に回転しながらマシンガンの様にエボニー・アンド・アイボリーを乱射する。頭上から迫る弾丸は正に雨の嵐。

 けれどもランサーが動揺したのはその一瞬だけだ。高い戦闘能力と培った経験が考えるよりも前に体を動かす。

 大槍をプロペラの様に高速回転させて迫る雨を全て弾き返した。

 

「俺にその武器は通用しない」

 

「流石は英雄様だ。だったらこれはどうだ!」

 

 落下するランサーに狙いを定めダンテも大剣を振り下ろしながら急降下する。数刻前にランサーが繰り出した技と同様、重力が合わさった事で更に重たく威力が増す。

 相手の頭部を叩き割るつもりで振り下ろされた大剣、それを受け止める大槍。

 二人はもつれたまま地上へと落下して行き、アスファルトにヒビが入りクレーターが生まれる。その中央で攻撃を受け止めるランサーに依然ダメージは通っていない。

 大槍を振るい、ダンテは空中で軽やかにバク転し地面に足を付ける。

 二人の戦いは終わらない。互いに武器を構えて走り出すと再び空気を引き裂き、地を割る乱舞が繰り広げられた。

 無数の斬撃が、無数の刺撃が、闇に火花を打ち込む。一進一退の攻防。

 レティシアはもはや口を挟む事すら許されず、只々二人の舞を見ているしかできない。

 

「凄い……ダンテさん、あの人は一体……」

 

『魔剣士スパーダの息子……』

 

「え……知っているのですか?」

 

 レティシアの心の中に聞こえるジャンヌ・ダルクの声。彼女は知っている、かの悪魔の伝説を――

 

『二千年前、人々の平和が悪魔により砕かれようとしていた。それを阻止した悪魔であり英雄、魔剣士スパーダ。彼は正義の心に目覚め、闇の軍勢に立ち向かった。生前、私が聞いたおとぎ話です』

 

「おとぎ話?」

 

『えぇ、現代の人では知らぬのも無理はない程に古いおとぎ話です。子どもの頃の私でも本気になどしていませんでしたし、天の声が聞こえるようになってもそのような事は知り得ませんでした。主は平和を望み、私も祖国の平和を願って戦う日々。おとぎ話などにうつつを抜かす時間はありませんでした』

 

「でも、そのおとぎ話の存在が目の前に居る。スパーダの息子と言ったダンテさん。そのおとぎ話が本当だとしたら、ダンテさんは悪魔なのですか?」

 

『彼から悪魔の気配は感じ取れません。恐らく人間……ですがサーヴァント、それも三大騎士であるランサーと互角に渡り合える力を持つ事に説明が付きません。けれども今は私達の為に戦ってくれています。信じても良いでしょう』

 

「ダンテさん……」

 

 見つめる先で二人の攻撃がかち合う。衝撃波が走り、一旦距離を取る両者。鋭い殺気を向けるランサー、ソレに対し依然として余裕の態度を崩さず口元に笑みを浮かべるダンテ。

 大槍を構えるランサーは再び仕掛けるのではなく口を開いた。

 

「貴様、名は何と言う?」

 

「あん、名前だと?」

 

「我が名はカルナ、太陽神の子。強者と戦う事が我が本望。サーヴァントではないのに俺と対等に戦う貴様の実力に敬意を払う」

 

「そりゃどうも。そこまで言うなら俺も教えてやるよ。俺の名前はダンテ」

 

「ダンテ……我が槍を恐れぬのなら掛かって来い」

 

「ビビるかよ」

 

 全身から炎のように真っ赤な魔力を纏うランサーは必殺の一撃を繰り出さんと鋭い視線をダンテに向ける。一方のダンテも大剣を逆手に持つとヘラヘラとした態度を止め、握る大剣に魔力を流す。

 大剣は持ち主であるダンテへ反応するように鍔の骸骨の瞳が赤く輝くと全体も赤黒く発光し始める。

 互いに最強の一撃を繰り出そうと視線がぶつかり合い今正に放たれようとしたその時――

 

「行け、セイバー!」

 

 突風が吹き荒れる。衝撃が走った。ダンテの物とは違う斬撃が両者の間に割って入る。アスファルトが砕かれ砂埃が舞う。

 ジャンヌ・ダルクは感知し、レティシアは呟いた。

 

「二体目のサーヴァント……」

 

 砂煙が晴れるとその姿が明るみとなる。

 右手に握る剣、胸元と背中が大きく開いた銀色の鎧。肩まで伸びる灰色の長髪に胸に大きく刻まれた刻印。男は立ち上がるとその切っ先をランサーに向けた。

 

「お前は赤のランサーだな」

 

「そう言うそちらも、黒のセイバーだな。俺の前に現れたと言う事は、お前もルーラーが狙いか?」

 

 コクリと頷く黒のセイバーと呼ばれる男。

 唖然とするレティシアの元に現れた黒のセイバーのマスターが駆け寄って来た。

 

「ご無事ですか、ルーラー?」

 

「アナタは?」

 

「私は黒の陣営に属するマスター。名をゴルド・ムジーク・ユグドミレニアと申します」

 

 目の前の男はダンテやサーヴァント達と比べてあまりにも小さい。カールした金髪、レティシアと同じくらいの身長。そして身にまとう白い制服を内側から広げる贅肉、腹は太鼓の様に出てしまっている。

 油ぎった顔、二重顎をブルブルと揺らしながらゴルドは話を続けた。

 

「我々が来たからにはもう安心です。赤のランサーよ! 聖杯戦争を司るルーラーを排除しようなどと、これは究極のルール違反である!」

 

「否定はしない。だが黒の陣営のサーヴァントも現れたとなると作戦は中断せざるを得ないな。ダンテ、そして黒のセイバー、勝負は預ける」

 

 言うとランサーは大槍を引き、体が光の粒子となって消えて行く。その場に立つのは剣を構えるダンテとセイバー。敵対する相手が居なくなっては剣を取る必要もなく、セイバーは剣を鞘に戻しダンテも背に背負う。

 

「何だよ、折角良い所だったのに。オイ、お前もサーヴァントか?」

 

「如何にも。マスターの指示により、貴殿らを救済に参上した」

 

「必要ねぇよ。お嬢ちゃんのエスコートは俺の仕事だ。お前はそこのオッサンと仲良くしてるんだな」

 

 指を指すダンテに良い思いはせずゴルドは思わず怒気を孕んだ声を出す。

 

「私はオッサンではないわ! それよりも誰なのだ貴様は? サーヴァントと互角に戦うなどと」

 

「只の便利屋だよ。今はお嬢ちゃんをルーマニアまで連れて行く仕事の真っ最中だ」

 

「便利屋だとぉ? ふざけているのか? それよりも今は……」

 

 ダンテから視線を切るとゴルドはレティシアに体を向ける。ランサーが言っていたように彼の目的も彼女、ルーラーの存在だ。

 

「ルーラーよ、お待ちしておりました。此度の聖杯戦争、死力を尽くして戦うと宣言致します」

 

「あ、あの……」

 

「所でどうです? 我らが陣営、ユグドミレニア城に来ては頂けませんか? 聖杯戦争の監視を行うのならユグドミレニア城よりも最適な場所はありません。どうか!」

 

 自信満々に手を差し出すゴルド。けれどもレティシアはその手を握る事はなく、申し訳なさそうに答えるしかなかった。

 

「ゴルドさん、アナタは一つ勘違いをしています。今の私はまだルーラーではありません」

 

「ど、どう言う事ですか?」

 

「とある事情により召喚儀式が失敗してしまい、私はまだ普通の人間です。ルーラーとなるにはもう少し時間が掛かります」

 

「そのような事が……でしたら尚更、我らが城に来て頂いた方が安全です! こちらにはサーヴァントだけでなくゴーレムとホムンクルスも居ます」

 

 なんとか引き込もうとするゴルドだが、その間にダンテが割って入る。

 

「だとよ、お嬢ちゃん。このオッサンの話に乗るか?」

 

「だから私はオッサンではないわ!」

 

「いいえ、私はこのままダンテさんと行動を共にします。申し訳ないのですが、ゴルドさんの提案に乗る事はできません」

 

「そんな!? こんな男に護衛が務まるのですか? それに――」

 

「完全ではありませんがルーラーとしての能力は少し使えます。ルーマニアのトゥリファスに入れば両陣営の状況はおおよそ把握できます。それにそちらの城に篭もれば聖杯戦争の平等性が損なわれると、私の中のルーラーが申しております」

 

「ぐぐぅッ!?」

 

 一度断られてしまえばこれ以上粘る事はできない。彼女はルーラー、聖杯戦争を司る者。下手に食い下がれば後にペナルティーを与えられるかもしれない。そうなれば聖杯を手にすると言う魔術師の悲願が遠退いてしまう。

 悔しさに歯ぎしりを起こしながら、ゴルドはこの場を後にするしかない。

 

「行くぞ、セイバー!」

 

「御意」

 

 ドシドシと重たい体重で地面を踏み付けながら離れていくドルトと彼に続くセイバー。ダンテは二人の背中を眺めながら車の運転席に飛び乗り、隣のレティシアにもう一度だけ問い掛ける。

 

「本当に良かったのか? オッサンの言うように城に篭ってた方が安全だと思うがな」

 

「ダンテさん……この聖杯戦争は何かが違う」

 

「ジャンヌ・ダルクがそう言ってるのか?」

 

「はい、それが何なのかを確かめる為にもどちらかの陣営に肩入れする事は避けたいと」

 

「ふぅん、俺は別にどっちでも良いけどな。まぁ、オッサンとあの優男と一緒に動くくらいなら、お嬢ちゃんとのドライブの方が良いな。俺の見立てだが十年もすれば良い女になる」

 

「またそんな冗談を……」

 

「いやいや、俺は女を見る目はあるんだ。お嬢ちゃんは絶対良い女になる」

 

「でしたらお嬢ちゃんと言う呼び方は止めて下さい。ちゃんとレティシアと名前があります」

 

「言っただろ? 良い女になるのは十年後だってな。まだまだお嬢ちゃんだよ」

 

 エンジンを掛けハンドルを握るダンテはボロボロになったアスファルトを避け車を走らせる。ヘッドライトが照らす道路の先はまだまだ長い。




 黒のライダーの次回予告~!
 え? 僕の名前は何だって? いやぁ~、教えたいんだけどまだ内緒なんだよね。
 それよりも! いよいよ始まりました聖杯大戦! 次回はいよいよ彼女のーーっと、これも言っちゃいけないんだった。
 もぉ、ダメな事が多くて面倒だよぉぉぉ。
 てな訳で次回、何事においても恒例行事って大切だよね!



 やっぱり言っちゃお! 僕の名前は――


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