便利屋ですが、何か?   作:ーカオスー

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第4話

 ブレイドによる学園長のテストをクリアした後の翌日の朝。

 クロヤは学園に支給された制服を着ると、体の至るところに短剣や魔導銃を隠し持てるよう細工し、袖の下には暗器まで仕込んでいた。

 

 学園には本来なら寮が用意されているが、クロヤはそれを断った。

 仕事柄、道具や武器の量が増えていく。旅をするつもりだったが、一つの場所で長く暮らすとなれば、家でも買って、堂々と看板をかがけて商売した方がいい。

 

 身支度を終えて外に出ると、そこにはルーシャが――猫と戯れていた。

 わしゃわしゃと猫のお腹を触り、猫も満更でもなく喜んでいるようだった。

 

 「猫が好きなのか?」

 

 クロヤが後ろから声をかけると、ルーシャは「ひゃい」と驚いた声と共に背筋をビクンとさせる。

 猫もスタスタと走り去ってしまった。

 

 「お、おはようクロヤ。全然気配がしなかったよ」

 「おはよう。ま、足音とかは消すように意識してるからな。何しに来たんだ?」

 「学園長があいつは学校に来るか怪しいから迎えに行けって」

 「そんな適当な奴に見えたのか?」

 

 頭を抱えるクロヤだが、確かにアイザックの弟子、だなんていってらそう思われても仕方が無い。

 「はぁ」と思わず納得してしまってため息を吐く。

 

 

 ▼

 

 

 アイシャは授業があるからと別行動になった。クロヤが案内されたのは学園の測定室だ。

 個人が持つ魔力量を数値化したり、属性による適正を調べることができる。

 部屋には幾つものパソコンのモニターや機器が整備されていた。ここだけ明らかに外と科学技術が数百年は違うと思える程に。

 

 「ホッホッホ。お主が転校してきたクロヤ君だな? 入りたまえ」

 

 長い白髭に丸メガネ、白衣を来た老人がクロヤを迎えた。

 なんかうさんくさい雰囲気をクロヤは一瞬で感じた。

 

 「私のことは博士と呼びたまえ。君と子供の戦いは見させてもらった。大変勉強になったよ」

 「子供……? 一体なんのことでしょう?」

 「昨日戦ったブレイドだよ。あれは私が作ったのだ」

 

 「なるほど」とクロヤは心の中で呟く。

 

 「学園長から聞いたのだが、便利屋とかいうものを営んでいるそうだな」

 「はい」

 「ホッホッホ。あの実力だ、実践的なデータを手に入れる時に何か君に頼むかもしれん……。とはいえ、今日は検査だったな」

 「報酬を頂けるのならなんでもやりますよ。それで検査とは?」

 「まずは、あの球体に魔力を流してくれ」

 

 博士が指を指す方向には、紫色の水晶玉があった。クロヤはそこに手を乗っけると、魔力を流し込む。

 博士はキーボードを叩いて魔力を解析していく。

 

 「ふむふむ……属性相性は闇がすば抜けて高いな。それに次いで雷火、あとは軒並み同じくらいか。魔力量は2158と」

 「いまいちパッとしないですね」

 「属性相性は魔法を覚えやすさや威力が左右される。 魔力量に関しては一年生にしては十分高い。2000を超えれば魔術師として十分に食えるレベルだ。5000で宮廷魔術師、10000もあれば宮廷魔術師のリーダーや上位の教皇レベルになれる」

 「ちなみにこの学校のMAXはなんですか?」

 「学園長の21万だ。生徒で言えば6万ぐらいだったかな、3年生に1人桁外れがおる」

 

 博士は検査の測定記録をメモをとると、ジリリリとベルが鳴った。

 

 「すまない。呼び出しだ。少し待ってくれ」

 

 博士が席を部屋を離れると、クロヤは再び水晶玉の前に立つ。

 

 目を閉じて、意識を覚醒させた。

 

 「リミットブレイク」

 

 体の底から力が溢れるのを感じる。魔力を流し込むと直ぐに覚醒のスイッチを切った。

 

 

 数値は25435。

 

 

 「俺もまだまだだな」

 

 博士が戻る前に、素早く結果を以前の物に戻す。すると、直ぐに博士が戻ってきた。

 

 「すまない。あとは身体測定をするだけだ。今回の結果を踏まえてかリュキュラムを組むはずだ」

 

 クロヤはそれから体重や身長、視力や握力といった簡易的な検査をー通り受けた。

 

 「順調みたいじゃな」

 

 学園長が診断室に乗り込むとクロヤの様子を見てそう言った。

 博士が記載している検査結果を見ると、「まぁこんなもんじゃな」と呟く。

 

 「検査の方は無事に完了だ。学園長、あとはよろしく頼む」

 「了解。ご苦労じゃ博士。クロヤ、自己紹介のスピーチは考えたか? いまからお前が1年間過ごす教室に案内するぞ」

 

 

 

 

 

 

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