2人の夢の軌道   作:梨善

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〜前回のあらすじ〜
花丸も新たにメンバーに加わり、勢いが増すAqours。
さっそくスクールアイドルランキングに登録をすることにした。


#19 世界の神と堕天使

花丸ちゃんを新たにメンバーに加えた俺たちは早速部室に戻り、スクールアイドルランキングに登録する。

この上位グループがラブライブに出場することができる。

ラブライブ出場を目指すAqoursがランキングに登録するのは当たり前だ。

 

「行くよ、せーの!」

 

千歌が声を上げ、エントリーのするために、部室のパソコンのエンターキーを叩く。

画面に表示されたAqoursの順位は4999位。

梨子もその数字に驚く。

 

「上に5000組もスクールアイドルがいるってこと?すごい数・・・」

 

ルビィも驚きを隠せないでいた。

だが。

 

「さあ、ランニングいくずらー!」

 

花丸ちゃんが手を挙げ、みんなを促す。

みんなそれに続き、外に駆け出す。

 

「その前に花丸ちゃんは昨日勝手に帰ったからお説教ね」

「ずら~!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

花丸ちゃんに軽くお説教をした後、基礎トレを行い、部室で公開用の新曲の打ち合わせをやっていく。

俺がメインで進行を行い、曜がホワイトボードに書記をしていく。

 

「と、こんな感じかな。PVはなるべく定期的に出すことが注目を集める鍵になるんだ。2年生は曲作りの中核になるからしんどいけど、頑張って」

「うん!任せて!」

 

千歌は元気よく返事をする。

 

「あの、ルビィたちにできることは?」

 

ルビィが恐る恐る手を挙げながら、尋ねる。

 

「うーん。ルビィは裁縫得意だったよね?」

「う、うん!できるよ!」

「曜の衣装作りを手伝ってあげて。人数が増えたからその分、負担が大きくなる。やってくれる?」

「やる!それならルビィにもできるから!」

 

やる気に満ちた表情をするルビィの頭を撫でると、ルビィは気持ちよさそうな顔をする。

本当に小動物みたいなふにゃ、っとした顔だ。

 

「ルビィちゃん、気持ちよさそうずらね」

「本当だ。和哉くんも悪い男の子だよねー」

 

花丸ちゃんの言葉に頷いた曜がニヤニヤしながら俺を見る。

 

「え?なんで?」

「分からないの?はぁ、千歌ちゃんと梨子ちゃんがかわいそう」

「なんで、千歌と梨子?」

 

曜は親指でクイクイ、と千歌と梨子を指す。

2人の方を見るとかなり不機嫌そうな顔をした2人がいた。

 

「この数日見て思ったんだけど和哉くんてロリコン?」

 

梨子の辛辣な言葉が突き刺さる。

 

「いやいや、違うけど」

「ろりこん?」

 

花丸ちゃんが聞き慣れない言葉に首を傾げる。

 

「あ、花丸ちゃんは知らなくていいんだよ。そうだ、ルビィちゃんもおいでよ。一緒におしゃべりしよ」

 

花丸ちゃんの隣にいる曜が彼女の耳を塞ぐ。

ルビィは呼ばれるとトコトコ、と曜の方に歩いていく。

 

「確かに梨子ちゃんの言う通りだよ。ルビィちゃんと花丸ちゃんにはかなり甘いよね」

 

そして千歌の追撃。

 

「そんな訳ないじゃん。ただ入部したばかりだから梨子たちよりは注意して見てるけどさ」

「ふーん。でも頭なでるとか普通やらないわよ?」

 

あ、これって何言ってもいいように解釈されるヤツじゃね?

 

「もしかして千歌ちゃんも撫でたいとか思ってるの?」

 

まさかの曜からの横槍。

本人はフォローした気になっているらしくドヤ顔をした後に1年生2人とのお喋りに戻る。

 

「そうなの?」

 

梨子が鋭い目つきで睨む。何故か千歌は嬉しそうにニヤけている。

 

「別」

「そうよねー。千歌ちゃんもかなり童顔だからロリコンさんにはたまらないわよね」

「だか」

「梨子ちゃん!それどういう意味!?」

「別に?千歌ちゃんもちょっとそういう属性があるよって言ってるだけよ」

 

お?何か仲間割れを始めたぞ?

 

「それなら梨子ちゃんだって胸の大きさなら充分行けるんじゃないの?ロリっぽいチカより小さいんだしー」

 

キシシと笑う千歌。

 

「はあ!?それは今関係ないでしょ!?」

「先にふっかけてきたのは梨子ちゃんじゃん!」

 

2人が言い争っている間に逃げよう。

そう思った俺はそろりそろり、と逃げようとする。

 

「「どこに行くの?」」

 

2人に肩を掴まれる。

逃走失敗だ・・・。

 

「話は終わってないんだからね?」

「そうよ。はっきりしないとね?」

 

この世界に神はいない・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんとか生きて自宅に帰ることができた。

梨子からは言葉攻め。

千歌からはスタンピングの嵐。

死ぬかと思った。

 

制服から着替えてPCを起動させると、よく見ている動画投稿サイトから、生放送が開始したと通知が来ている。

俺はそのサイトを開き、生放送のページを開くがもう終盤だ。

 

『感じます。精霊結界の損壊により、魔力構造が変化していくのが。世界の趨勢が天界議決により決して行くのが。かの約束の地に降臨した堕天使ヨハネの魔眼がその全てを見通すのです!全てのリトルデーモンに捧げる!堕天の力を!』

 

フッ!、と息を吹きかける音と共に画面は真っ暗になり、放送は終了した。

そう堕天使ヨハネこと、津島善子の生放送だ。

なんで俺が見ているかというと、これもリトルデーモンの役目らしく毎回見ることを義務付けられている。そしていつも放送が終わると毎回善子から連絡がくるのだが・・・。

すると、早速善子から電話がかかってきた。

 

『もしもし、先輩?』

「はいはい。ごめん、今日は生放送最後のシメしか見てないんだ」

『そう・・・。それより!またやってしまった!』

 

大声で叫ぶ善子。

キーン、と耳鳴りがする。

 

「うるさい・・・。別にそう思うならやらなければいいんじゃないの?」

『それは・・・、ヨハネとしての私が・・・』

「だったら気にせずにヨハネやればいいじゃん」

『だってこれ辞めないと学校行けないし・・・』

 

善子は頭では分かってるようだが、長年の癖のようなものが抜けてない。

 

「割とみんな気にしてないんじゃないの?」

『そんな訳ないじゃない!みんな何?堕天使ヨハネって、プークスッ、て笑ってるに決まってるわ!』

 

全く、この後輩は・・・。

 

「善子は学校行きたいの?」

『もちろんよ!』

「だったら花丸ちゃんに頼んでみなよ。見張っててくれって」

『な、なるほど。その手があったか・・・。さっそく頼んでみるわ!』

「あ!ちょっと待って!あ、切れた」

 

善子は電話を切ってしまった。

あいつ、花丸ちゃんの連絡先知ってるのか?

 

「・・・ま、いっか」




なんと善子が学校に行くことを決意。
さしあたっては和哉と花丸の協力をえることに。

「そうよ。堕天使ヨハネに不可能はないわ!」

強気ですね。
学校での活躍、期待してますよ。

「ま、任せなさい!」

まずはお友達ですね。

「う・・・、なんとかするわよ!」

ほうほう。期待してますよ!
次回もお楽しみに!
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