彼女の特別編をお楽しみください!
みなさん、おはようございます。黒澤ルビィです。
いつもは寝坊助さんなルビィですが、今日は違います。それはなんでかと言うと・・・。
コンコン。
外からルビィの部屋の扉を叩く音が聞こえます。
「ルビィ、入りますわよ」
入ってきたのは案の定ダイヤお姉ちゃん。いつもならまだ寝ているルビィを起こしに来たんだと思います。
「おはよう、お姉ちゃん」
「あら。起きていましたの。朝食はできていますので、着替えたら降りてきなさい」
「はーい」
そう言ってお姉ちゃんは部屋を出ていきました。
「今日は頑張らないと」
1人、心の中でがんばルビィ!と言って喝を入れました。
しっかり朝ご飯を食べたルビィは今、沼津駅にいます。今日はこれから待ち合わせした人とお出掛けです。
髪を結んでいるゴムもお花がついているのにしたり、ルビィのイメージカラーでもあるピンクのスカートを履いてみたり。とにかく今日のルビィは気合い満タンです。
「ごめん、待たせた?」
男の人に声をかけられました。でも、その声の主は今日、待ち合わせをしている人なので男の人が苦手なルビィですが、ちっとも怖いと思いません。
「ううん!ルビィも今来たところ!」
1度言ってみたかったセリフを少し照れながら言ってみます。
「そっか。ならよかったよ。おはよう、ルビィ」
「おはよう!和哉くん!」
そう!今日は和哉くんとお出かけなんです!・・・と言ってもAqoursのライブで使う衣装の買い出しを任されただけなんですけどね。でも、こんなチャンスは滅多にないのも確かです。少し勇気を出してみることにしました。
「ふぅ。結構買ったね。割と多くなっちゃったね」
「・・・うん、そだね・・・」
張り切っていたものの結局生地やかわいい洋服に引き寄せられて何かしよう、という考えがすっかり頭の中から抜け落ちてしまっていました。
やることも終わり、お昼も食べたので後は解散するだけです。
最後のお店を出ると外は土砂降りの雨でした。
今日の朝の天気予報では今日1日晴れという予報も何故か外れて、ルビィの気持ちは落ち込んでいくばかりです。
「はぁ・・・。降り始めたのか・・・。これは近くに善子がいるな」
「よ、善子ちゃんは悪くないような・・・」
よく分からない文句を言う和哉くんにルビィは苦笑いを浮かべます。
そう言えば、折り畳み傘入れてたっけ・・・。
そう思ったルビィは自分のカバンの中を覗きます。
「あっ・・・」
ちゃんと折り畳み傘はカバンの中に入っていました。
この傘を使えば雨に濡れずに帰ることはできるけど、それはこの楽しい時間が終わるということでもあります。
「あっ、流石ルビィ。傘持ってきてたんだ」
「ピギッ!?」
ずっと、俯いていたからか和哉くんはこっちを見ていました。その時にカバンの中の傘も見えたようです。
不意に声をかけられて驚いてしまったのも恥ずかしいです。
「貸して」
「う、うん・・・」
あまり乗り気ではありませんが、傘を和哉くんに渡します。
「はい。帰ろっか」
和哉くんは私の手を握ります。1つの傘に2人が入り、相合傘の完成です。
「えっ・・・?えぇ・・・!?」
いきなりの出来事で体中が熱くなるのが分かります。
と、溶けちゃいそう。
「はぁ・・・。後で善子に文句言わないと」
「そうだね。ふふふっ」
「どうしたの?いきなり笑って」
「なんでもないよぉ」
「えー」
少しだけ触れてる右手が震えてます。む
胸が高まって死んじゃいそうだけど、今はこの時間が止まっちゃえ、なんて思ってるのは内緒です。
そして、やっぱりルビィは恋に恋してるんじゃなくてやっぱり君のことが好きです。
彼女の一途な所が大好きです。