麻弥ガチャからのパスパレイベえぐくないですか???
財布の中が大変なことになってるんですが…
しかも千聖しか出てない…
助けてください…泣
というわけで9話どうぞ。
十花は1週間後に控えたパスパレの練習を見にスタジオに来ていた。
「あいつらましになったかな。」
そんなことをぼやきながら部屋に入る。
「よぉ…って何を揉めてんだ?」
「師匠それがですね…」
「十花くん!絶対こっちの方がいいよね!?」
「十花なら分かるわよね?絶対こっちの方がいいって!!」
「見ての通り彩さんと千聖さんが大喧嘩中です…」
「原因は?」
「ライブのパフォーマンスでもめてます…」
喧嘩の内容を聞くと十花は笑い出した。
「何がおかしいのよ。」
「いや、お前らがそんなに熱くなるんだなってさ。
…お前らはもう立派な"バンド"だよ。」
その言葉にメンバーも笑ってしまう。
「たしかに、自分達はもう立派なバンドです!仲間です!」
「なんかるんっって来ちゃった!!」
「まさしくぶしどーですね。」
「いやそれは違う気がするけど…」
「そういえば十花くん聞いてよ。」
彩が十花に言う。
「私たちにもう一曲Flowerさんが作ってくれたんだ!
しかも、今回は作詞もしてくれたんだよ!!
Flowerさんも凄いよねどんなジャンルの曲でも作れるんだから。」
「当たり前です。師匠は天才ですからね。」
「「「え?」」」
麻弥はしまったと自分の口を押える。
「え?えっえ!?十花くんがえっ。」
「ま~~~や~~~」
「師匠ごめんなさい!やっちゃいました!」
「やっちゃいましたじゃないよ!」
「まあしょうがないか…って彩は何で泣いてるの?」
「だってえ…十花くんの歌でデビューできるなんて嬉しくて…うえええええん」
「おいおい泣くなよ。」
そう言いながら十花は彩の頭を撫でて慰める。
「イチャイチャするのはやめてもらえないかしら?」
千聖の氷のような笑顔に十花は凍る。
「これが修羅場ってやつだね!」
「日菜ちゃんは黙って!!」
「は、はい…」
「日菜さんを黙らせるとは千聖さんおそろし…。」
言い終わる前に千聖に睨まれ麻弥は黙ってしまう。
「ち、千聖ちゃんこわいよ…。」
十花の後ろに隠れながら彩が言う。
(どうすんだよ麻弥この空気!!元はといえばお前のせいだぞバカ弟子!)
(いやいやいや、自分も悪いですがいちゃいちゃした師匠のせいでしょ!)
(いやいやイチャイチャしてないわ!)
(幸せオーラ出まくりだったんですよ!このバカ師匠!)
そんなやり取りをアイコンタクトで師弟で行ってる最中来訪者が現れた。
「十花いるかー?って何だこの空気?」
やってきたのは伶花だ。
「ははーん、読めたぞこの展開。」
ニヤニヤしながら伶花は言う。
「十花は借りてくぞ~今から打ち合わせだ。」
十花はチャンスとばかりに立ち去る。
「一週間後のライブ楽しみにしてるからな!」
十花が出ていったのを見届けた後、伶花が爆弾を落とす。
「あいつが惚れてもあいつに相応しくなかったら私は認めんぞ。」
その後のパスパレの練習が修羅場になったのは言うまでもない。
一週間後、十花はパスパレの再始動ライブ見に来ていた。
楽屋に顔出すことなく席に座っている。
彼女たちはこのために用意してきたのだ、
"音"で語る以外もう必要ないだろう。
もう彼女達はアイドルでバンドマンなのだ。
そうして待ってるうちにライブは始まった。
「みなさーん私達、」
「「「「「Pastel*Palettesです」」」」」」
「この前のライブではすいませんでした。私たちの演奏を聞いてください!!」
演奏が始まる。
「これまた口パク?」
「いや歌ってるくない?今音外れてたし。」
「この前Lamplightのライブでギター弾いてた子やっぱり上手!!一式十花のサポートやるだけはある!」
客の反応もまずまずで1曲目は終わる。
「みなさん改めましてPastel*Palettesボーカル丸山彩です。」
「前回は歌も演奏もしていませんでした。本当に申し訳ありませんでした。」
「今日はみなさんに"本当"の演奏を聞いてほしくて精一杯練習してきました。」
「ラスト一曲精一杯やります。聞いてください。」
「おい、この子達よくないか…?」
「おれ、パスパレのファンになる!!」
曲が終わり彩があいさつする。
「今日は本当に」
「「「「「ありがとうございました」」」」」
ライブ後、楽屋ではメンバーは想いを溢れさせていた。
「親愛のハグです~。」
「ちょっとイヴちゃん。」
「あ~彩ちゃんまた泣いてる~!」
「だってぇ~こんなの涙止まらないよ。」
「師匠も見てくれてたましたかね?」
「いつもなら十花くんすぐ来てくれるのに来ないね。どうしたんだろう。」
その後も十花が顔を出すことはなかった。
十花は二丸真黒(ふたまるまくろ)と共に事務所スタジオにいた。
「いくらお前だからと言って遠慮はないぞ、真黒。」
----時は数時間前に遡る。
顔を出そうとして楽屋の前まで来た十花は中から聞こえてくる話を聞いて中に入ることができなかった。
仲間と喜ぶ声に自分の孤独を感じる。
(俺は嫉妬しているのか?なんだこの感情)
「あれれ~~~?十花ちゃんだああ。んん~~~好き。」
「真黒!?どうしてこんなところに?」
「それはねえ~真黒ちゃんとちーちゃんは大の大大大親友なのですYO。」
「ちーちゃん?千聖のことか?」
「ん~そうだよ~しかもしかも~ちーちゃんにベースを教えたのはなんと真黒ちゃんなのですYO。」
「お前が人に教えるのが想像つかないんだが…」
「なにおー!真黒ちゃんだってやればできる子なんだぞぷんぷん。ちーちゃんはすごい怒ってたけど。」
「だろうな。」
「それより十花ちゃんなんで泣いてるの?」
十花は泣いていた。
「わかるよ。わかる。大丈夫。」
そう言って真黒は十花を抱きしめる。
「十花ちゃんのことはなんでも分かるから。私が守るから。
絶対に十花ちゃんを一人にさせないよ。」
「だからね、真黒ちゃんとバンドやろっか?」
こうして真黒のベースの実力を見るためにスタジオに来ていたのである。
「お前にベース買ってから1年ぐらいしか経ってないけどないけど大丈夫なのかよ。」
「大丈夫か大丈夫じゃないかぜんぜんわっかんなーい。」
「おいおい…で?やる曲は?」
「ん~この曲」
「お前その曲はめちゃめちゃむずいぞ?」
「この曲がね一番ゾクゾクするの。」
「相変わらず独特の言い回しだな…いいよ、やってみろ。」
こうして曲にあわせて真黒がベースを弾く。
「真黒お前…」
真黒のベースプレイは決して正確ではなかった。
しかしそれは十花の心を動かすには大きなものだった。
これが音にときめくというものなのだろうか。
演奏を終えた真黒は満面の笑みで言う。
「十花ちゃんの隣は真黒ちゃん専用なのです。」
Pastel*Palettesの再始動ライブで話題になった翌日、
Lamplightは無期限活動休止した。
というわけでパスパレ始動編これにて完結です。
次から新章です。
それよりお気に入り登録100超えありがとうございます!!
本当にうれしいです。
新章の前に感謝の番外編を載せようと思ってます。
今週中には投稿できるかなって感じですが、
ちょっとわからないです。
また、よろしくお願いします。