第1話ということで少しばかり自分語りをしようか
そんなものはいらない?
うるせえ黙って聞いてろ。
俺の名は一式十花 17歳だ。
本来ならば高校に通っている年齢だが俺は高校には通っていない。
いわゆる中卒だ。
まあ、これには理由がある。
そんな大したものではないけどな。
一言でいうと俺はバンドマンだ。
それも超が付くほど売れっ子。
ん?自分で超売れっ子なんて言うやつは大抵そうでもない?
だから黙って聞いてろ。
ようやくデビューしてから約1年ぐらいだが
東京ドームを秒で完売だぜ?
デビュー1年未満で東京ドームましてや完売。
一躍俺も伝説のミュージシャンとして仲間入りを果たした。
人気の理由だがどうやら俺はイケメンらしい。
中性的な顔立ちでポニーテールが俺のトレードマークだ。
中性的な顔立ちのおかげで男女ともに人気がある。
イケメンなのが理由の一つだがそれ以上に人気な理由がある。
そう、俺の作る楽曲だ。
どうやら俺は音楽の女神に愛されて生まれてきたらしい。
もちろん歌も楽器も何でもできる。
俺は今のバンドLamplight(ランプライト)の活動の他に
Flowerという名義で楽曲提供も行っている。
提供してる先はアイドルであったり某有名なアーティストだ。
こっちの活動はお遊び程度の感覚だったのだがこちらの活動も大ヒットだ。
おかげで俺の収入はとてつもないことになっている。
17歳にして一生遊んでも使い切れないほどの金が入った。
ちなみにLamplightだがバンドメンバーは俺以外サポートメンバーだ。
なぜかって?一緒にやっていくにはレベルの足りない凡才しかいないからだ。
もともとこの事務所も伶花が俺のために立ち上げた事務所だ。
おっと伶花の紹介をしてなかったな。
伶花は俺の母にあたる人だ。
でも血のつながりは俺と伶花の間にはない。
伶花が身寄りのない俺を養子にし、名前を与えてくれた。
伶花と俺の出会いの話をすると長くなるからこの話はまた今度にしようか。
伶花ももともとはバンドマンでガールズバンドの歴史を作ったとまで言われる
エメラルドブルーのボーカルだ。
SPACEのオーナーである詩船の婆はエメラルドブルーのギターで付き合いがある。
ちなみに俺の人生初ライブもSPACEだ。
などと自分の過去を振り返りながら十花はスタジオでレコーディングをしていた。
昨日伶花から頼まれたPastel*Palettesとというアイドルバンドの楽曲だ。
「さすが桐山さん俺の要望を忠実に再現してくれる大したものですよ。」
「十花ちゃんは相変わらず手厳しいなあ…」
この桐山という男は世界のギタリストの5本指に入るほどの実力者であるのにこの態度である。
これが意味するところはもちろん十花のほうが実力があるということだ。
「はい、次の曲は一発録りね。麻弥もスタジオに入って。」
「師匠、了解っす。」
麻弥はそう返事をする。
メガネをかけたこの少女の名前は大和麻弥(やまとまや)
十花の弟子である。
麻弥は偶然見た十花のドラムプレイに惚れ師弟関係を申し込んだ。
もちろん十花はそんな話断ったが、あまりにもしつこい麻弥の頼み込みに
十花が折れ現状に至る。
十花に弟子入りしたことで麻弥の実力はぐんぐん上がり、
高校2年生にして麻弥もスタジオミュージシャンという立ち位置を手に入れた。
「おい、麻弥。今若干走っただろ。やり直しだ。」
「すいませんっす!」
基本的に一度でもミスをしたスタジオミュージシャンは使わない十花であるが
麻弥には厳しく指導する。
十花も案外この師弟関係を気に入っているのだろう。
数時間後…
「はいよーみんなおつかれさん。これで終わり。」
「師匠ー。疲れたであります。」
「甘えるなよ。まだ叩きたいのか?」
そんな会話をしながら一同はスタジオを後にするのだった。
キャラのセリフを書くのがすごくムズイ…
麻弥ちゃんの喋り方っぽくがむずい…
がんばります!