最後の投稿から1週間に1話は投稿していきたいです。
「久々だな、彩。」
十花は特に用はないが事務所に来ていた。
もちろん彩に会うためだ。
「十花くん!久しぶりっ。」
彩は笑顔で返す。
「今からレッスンか?」
「うん、そうだよ。」
「レッスン終わったらご飯にいかないか?」
「それって、デートのお誘い?」
彩はそういたずらに答える。
「当たり前だろ?」
十花は恥らいもなくそう返す。
「え、ええええええええ」
彩は顔を真っ赤にさせて動揺する。
「自分から仕掛けてきたんだろ?」
「むう、十花くんの照れてるところ見たかったのに…」
「わかったから、レッスン行ってきな。俺は待ってるから。」
「うん、わかった。いってきます。」
彩と別れて十花はぶらぶらと歩いていく。
すると、後ろから全速力で駆けてくる音がする。
後ろを振り向くと麻弥が走ってきていた。
「師匠大変っす!!」
「おう、大変だな。じゃあな。」
とくに麻弥にかまうこともせずに十花は歩き続ける。
「師匠ストップ!止まってください!自分の話を聞いてください!」
「うるせー!俺は暇じゃねーんだ!諦めろ!!」
十花は歩くのをやめないが麻弥も譲る気はないので十花の足をつかんで引きずられている状況だ。
「そこをなんとか~師匠お願いです!!」
「わかったから、足を離しなさい!!」
数分のやり取りを繰り広げ十花は折れるのであった…
事務室にコーヒーを飲みながら十花と麻弥は座っている。
「で?話ってなんだよ。」
「実は自分Pastel*Palettesの正式メンバーになっちゃったんですよ。」
「へぇ、おめでとう。」
「反応雑っすね?!」
「そうなる気はしてたからな、予想はできてた。」
麻弥は疑問に浮かべる。
「当てフリって言ってもドラムだけはまともに叩けないとフリもクソもないだろ?この事務所でドラムを叩けるの若い女は麻弥お前だけだ。しかも俺が鍛えてるだけあってそこらへんのドラマーとは全くレベルが違うからな。」
「でも、自分がアイドルなんて…可愛くもないですし…」
「なら、逆にお前は世界で1番自分が可愛くないと思ってるのか?そんなことはないだろ?つまりお前は自分を可愛いと思ってる。はい、論破。」
「極論すぎないですかね!?」
「せっかくのチャンスだ。ここで顔を売っとけ。これは師匠命令な。」
「師匠命令はずるいっすよ…わかりましたよ!やりますよ…」
もう麻弥はヤケクソになっている。
「それにしてもあの社長があてふりアイドルバンドをやるなんて…予想外すぎますね。」
十花がその発言に疑問を浮かべる。
「だってそうじゃないですか?あのガチガチのバンドあがりの社長がいくらアイドルユニットだからといって演奏させないなんてあります?」
その発言で十花は伶花がやろうとしてることと自分の嫌な感が重なった。
「師匠どうしたんですか?」
「ああ、なんでもない。ようやく全てのピースが揃ったよ。」
今度は麻弥が疑問を浮かべる。
「麻弥頑張れよ。パスパレを伝説のバンドにしろよ。」
数時間後、十花はファミレスに来ていた。
「ファミレス嫌なんだよ。変装めんどくさいし。」
「だって十花くんが連れてってくれるところはお洒落すぎるんだもん!高校生の行くところじゃないよ!」
「俺は高校生じゃないから。」
「私は高校生なの!」
変装が嫌いな十花はファミレスなど人が集まるところにはあまり来たくないのだ。
十花はトレードマークのポニーテールを下ろして帽子を深くかぶっている。
ぱっと見すごいかっこいいお姉さんにしか見えないだろう。
「聞いたよ。デビューするんだって?おめでとう!」
「ありがとう〜ようやく念願だった。アイドルになれるんだよ。」
そう答える彩の笑顔は作り物だった。
「何にビビってるんだ?ステージか?自分がセンターということか?」
「あはは…やっぱりわかっちゃう?」
「何年の付き合いだと思ってんだバカ。」
「ずっと憧れてきた夢がようやく叶うときにステージがこわいなんておかしな話だよね。」
「俺は彩が毎日レッスンしてるのを見てきたよ。毎日毎日頑張ってるのを見てきたよ。今さらだろ?失敗しても頑張り続けてきたのを俺は知ってる。」
その言葉に彩は顔を上げて十花を見る。
「頑張れよ、凡才。」
そういって十花は笑う。
「……………」
「あれ?なんで泣くの。待って彩さん?泣かないで」
「……嬉しくて。こんなに自分のこと見てくれて、応援してくれる人がいるってことに。いつもありがとうね、十花くん!」
そう彩は笑う。
その笑顔を見て、十花は改めて思う。
一式十花は丸山彩が好きなんだと。
こいつを守りたいと。
主人公とヒロインの初絡みどうだったでしょうか?
彩ちゃんを書きたいけど彩ちゃんを書くのが難しすぎる。