今回は薬屋ジョージの視点で話が進みます。
誤字で指摘されたので第一話のあるシーン『英霊バトロワ』のくだりにある英霊を英雄に変更しました。こんな駄文作者で本当にすまない。
今後、誤字が多々ある可能性があるのでその時は報告お願いしますm(__)m
では本編どうぞ。
俺の名はジョージ・ハンジ。母国では名の知れた魔術の使い手だ。俺もまた根源の渦を目指して研究していたがそれは過去の話、今じゃこの日ノ本で半治丈児として暮らすしがない薬屋だ。
因みに目的の為なら手段を選ばないくそったれな
そんなこんなで隠居生活していた俺だったが、どういうわけか弟子を取った。
その弟子の名は安珍、ヌボーっとした顔なのに纏う気配は達観した大人というヘンチクリンな坊主で寺と薬屋を行き来しながら修行している多忙ボーイだ。
付き合いがそこそこ長い住職が雨の中びしょ濡れで「子供が死にかけている助けてくれ」と言われて魔術で肉体強化してから住職おぶってソイツの所に急行、診察次いでに身体に異常が無いか軽く魔術で解析したらまぁ驚いた。
そいつは「虚数」の使い手なのだ。あ の 滅多にお目にかからない貴重な属性をこいつは持ってるんだ。腰が抜けそうになったよ全く......
まぁ住職には色々とお世話になってるし、後日調べたら起源も面白いときた。根源は諦めたが俺はこう見えても魔術師の端くれ、こいつがこの力を使いこなせた時どうなるか気になりそして、久々に魔術師の血が騒ぎ弟子を取ったのだ。
表向きは俺の手伝い兼薬草などの勉学という形だが。
安珍が弟子になって3年、コイツの吸収力は凄い。簡単な魔術しか出来ないが完全に使いこなせているし、今じゃ起源を段々理解してきているのか言霊だけじゃなく拳に纏わせる段階までいっている。
まぁその代償なのか魔術回路が40本と普通の魔術師より多いのに、まぁ燃費が悪い。しかも寺に保護されるまで無意識に使ってたのか5本焼ききれて今じゃ35本だ。
次いでに長い詠唱文が覚えられず、メモがないといけないという致命的な弱点付きだ。
でも後数年で拳を完成させ使うな確実に。しかし拳と破ァだけで除霊するお坊って前代未聞だよなぁやっぱり。
子供は少し苦手だが妙に大人びているせいか今じゃとても仲が良い。
休日には師弟関係なしに茶菓子を食べたり、ちょとした格闘技術、誰にも教えた事がない俺秘伝の秘薬達『ジョージシリーズ』の調合レシピを教える程だ。
そんな俺だがこいつの全貌はまだ知らねぇ。という訳で昔色んな人に安珍について聞いてみたがまぁアイツは色々と凄かった。これはそんな男安珍について語られた一部始終だ。
まぁゆっくりと茶飲んで見てくれ。
ケース1『安珍が修行している寺の住職』
「安珍?とても良い子じゃよ。勉学や礼儀もこの寺で修行している子供達より出来て子供達と仲良く勉学に励んでおるよ。良い子なんじゃがまぁ肝を抜かれる事を平然とするのぉ。」
一体どんなことを?
「ある日あやつの部屋から琵琶が激しく鳴る音が聞こえたからそっと襖を開けたら、ここで働くお坊の一人から御下がりで貰った琵琶を立ちながら弾いてたのじゃ。
身体全体を使って体を動かし弾いていたがその姿に大人も含めた数名の坊主達が惹かれたのぉ。もう一度とせがむ奴がいる程じゃったわい。
まぁその後貰った御下がりを粗末に扱うではないとソイツ等も含めての説教じゃったが。」
他は?
「まぁアイツは意外と力持ちな所かのぉ。悪霊や妖怪の攻撃で動けなくなった大人を普通に持ち上げて安全な場所に走って移動したり、自分と同じくらい大きな岩を持ち上げて豪快に投げつけたりしてたのぉ。
しかもお前さんが使う魔術じゃたっけ?それすらも使わずにじゃ。」
「本当不思議な子供じゃのぉ。」
ケース2『酒を飲んでいたとある荒くれ者の話』
「『
何故その子供は襲われてた?
「あぁそれか?昔此処に童、特に男のガキが色んな意味で好きな貴族がいてな、気に入った奴を色んな手で手にいれりゃ侍らせてたんだ。
だが実際の所仲間と一緒に毎晩ソイツらを犯っていた筋金入りの変態だ。全く気味が悪いぜ。
そのガキも綺麗だったからという理由で拐おうとしたのがことの発端だな。」
「だがコイツは今までの奴等と別格だった。襲われたや否や風のように早く逃げ、そして風が過ぎ去った後のように姿を隠したのさ!!それが風逃げ童と呼ばれた由縁さ。」
風のように....か?
「あぁ本当だ!俺も実際に見てたからな!其が何度があって苛立った貴族様はそのガキを捕まえた奴に多額の報酬金を払うと荒くれどもを雇った。だが捕まる所かその荒くれ共を再起不能にしたあげく逃げきったのさ!」
再起不能にした?どんな手で
「目潰し、砂かけは当たり前だが金的や捕まえた相手の腕に噛みついてたり意外と野生的だった。だが的確に拳で喉と睾丸を潰したりしてたらしい。最悪潰されたせいで性格が女みてぇになった奴もいたからな。
捕まればどうなるか本能で察したんだろうか恐ろしいぜ全く。
『彼奴に関わったら色々とヤバい』と雇ってた連中が恐れを成して数日の内にその噂が広まり遂には暗黙の了解になって風逃げに一切の手出しを出さなくなったのさ。貴族達以外はな。」
その様子だと続きがあるだろう?
「あぁ、貴族達は作戦を変えて風逃げを監視して弱った所を捕まえる作戦に出た。それが功を奏して捕まえたのだがその後がいけなかった。
貴族が犯りたい一心で選んだ人目に付かねぇ洞窟が妖怪が住んでいた洞窟でな、その後は....まぁ察しの通りその妖怪の蹂躙で殺されて全滅、風逃げの生死は誰も知らずだ。」
「その貴族が殺されたのが分かったのは数日後その妖怪を討伐しに来た手練れの連中が討伐した際に見つけたのさ。食い散らかした残骸から奴の遺品があったのさ。
一族の跡取りがそいつだったから当然滅亡して今じゃ住んでた豪邸も見るも無惨な廃墟さ。
だが俺は確信している『風逃げ童』は生きていると、彼奴の悪運はかなりのもんだからな。今頃風のように生きてるぜ絶対ガッハッハッ!」
そうか、
「ハッ?.....えっ....あっ....。」
「わかりました......」
goodbye....忘却の彼方で良い夢を。
ケース3『その他』
『寺のガキ』
「あんちん?あんちんはすごいよ!あたまも良いし、かけっこや力もすごいんだよ!しかも『はぁ!』だけで悪霊をやっつけるから僕もあんちんみたいになりたいなぁ。」
嫌アイツは特別だから諦めろマジで。
「えぇー。」
『村のお婆さん』
「あの子は命の恩人だよ。妖怪に襲われた時、『破ァ!』って力強く声を張って妖怪を吹き飛ばし、隙が出来た間に腰を抜かした私をおぶって風のように逃げたからねぇ。その後怪我がないか心配してたから将来良いお坊さんになるよあの子は。」
『寺のお坊さんA』
「彼は本当に良い子なんだが....最近悪霊祓いに本格的に参加したんだが、中々手強い悪霊を「破ァ!」の一言だけで除霊するから少し空しい気持ちになるよ。」
あぁ、それなら良いさ...いや般若湯があるが一杯位付き合うぜ。
「....かたじけない。」
「ふぅ.....」
思い出すと色々と凄いぜアイツは、生き汚いというか生き恥かいても生き抜く精神を持っているな。
しかしあの図太い精神、まるで人生のあれこれを知ったかのような老人の域だな。
「ジョジョ、お菓子持ってきたぞーお茶くれ。さっき村のおばちゃんから干し柿貰ったから食おうぜ。」
「お前...開口一番それかよ。まぁそこに座れ茶淹れるからよ。」
こんな変な奴だかまぁ分かったことがある。
「そういえばジョジョ、しゅとらぜ、げーえん?について分からない箇所があるんだけど?」
「
「ほぉ....」ズズッ....
まぁ安珍は良い奴で
『荒くれの後日談』
その時ジョージは自分の金は払ったが、荒くれのお金は払わなかった。
その荒くれもまた暗示でジョージと風逃げ童の記憶を無くし酒を飲み続け、無銭飲食で捕まった。
安珍
基本サイタマ顔、現在進行形で寺生まれのT状態になりつつある。今は薄れたが漆黒の意思を持っている。
住職
安珍保護した上に名前を付けた人、The優しい人
ジョージと仲が良い。
半治丈児『ジョージ・ハンジ』
異国では名の知れた魔術師の一人、今はしがない薬屋わりと繁盛している。安珍の魔術の師匠兼親友。
人でなしだが優しく意外とお節介、安珍にジョジョと呼ばれている。
髪は赤でイメージ像は焼け野原ひろし
※昔お坊さんの間ではお酒を飲むのはご法度の為、それを逃れるためにお坊さんはお酒のことを般若湯と呼んで飲んでました。