それ逝けあんちんマン!   作:アビャア

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やっと今回で安珍は旅に出て新章に突入します。

今回はある人物を登場させるため文章が長めです。

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此れからもどうかこのサイタマ顔の安珍の珍道中をどうか暖かく見守って下さい。






七鐘 その後の噺....安珍旅に出る 後編

△月▽日『祭星さんカードをキャプチャーしそう』

天気 晴れ

 

彼の死を受け入れ仕事に復帰し2年経過した922年、俺は19歳になった。

 

魔術に『破ァ!』の力を取り入れる事に成功したり、ボクシングもコークスクリュー、やオラオララッシュを放つ事が出来るようになった。

そんなかんやで夏が終わりを告げる時期になった。祭星さんが村の住人になった位で特にこの二年間何時もの変わらない平穏な日々だった。

 

ジョジョから家業を引き継いだ祭星さんは僅か一週間で村人と仲良くなり今やジョジョよりも繁盛して家も調合用と素材専用の倉庫が追加されたりと少しだけ改築し大きくなった。

 

理由は半場趣味がてらやっていたジョジョと違ってガチの薬剤師、しかもツボや針治療など本場仕込みもあるが、一番は声とその美貌だ。

 

ボッキュッボンッッ!なボデェにあの可愛らしく男女共々蕩けさせる声に男女問わず人気なのだ。

おいたをする人(主に野郎)には満面の笑み(殺意)で笑いのツボと関節技プレゼントするけど。

 

彼女も普通に仲良くなり今じゃ『取り敢えず性格がイイ男捕まえテ暮らしタイ。イイ男居ないカ?』と首をかしげて手伝っていた俺に相談するほどである。

 

数日後、未婚の知り合いにこの事を説明し合意の上で着いてきた『白野 座日男(はくの ざびお)』を紹介すると、『結婚シテクレ!』っと満面の笑みで抱きついて座日男の胸に頬擦りしてた。

 

お幸せに~末永く祝ってやるから。

 

 

 

( OMO)月③<サンッ!日『決心』

天気 晴れ

 

今日も変わらず何時もの仕事をこなしていると、住職と此方で妖怪を監視している位の高い武士が馬に乗って慌てて俺の所に来たのだ。

ってか住職、馬と平行して走るとかまだ元気だなぁ。

 

慌てている武士と疲れた馬に水をあげ、住職に聞くと此処から少し遠い場所でがしゃどくろが完全じゃない状態で現れ、悪霊を吸収しながら暴れているらしい。

完全な状態になると被害がとんでもない事になるので最速で悪霊を殺す事に定評のある俺が必要だったらしい。急を要する為武士が乗っていた馬を借りて現場に急行した。

 

行くぞトロンベ!今が駆けるとき!

 

 

40分もかけ現場に辿り着いた俺は完全体間近ながしゃどくろ擬きを99.9秒で何時もの拳と『破ァ!』で除霊(物理)で終わり馬に乗り家に帰る途中ふとこう思った。

 

そうだ(修行)に出よう

 

いやこんな魑魅魍魎、悪鬼羅刹が跋扈するこの時代、このままひっそりと暮らしたいんだけど、どう言うわけか私の中のゴーストが囁くんだよ"旅に出ろ(強制)"と。

流石にこの時期に出るのは早計なので来年の春に旅に出る予定なので、色々と準備しなくちゃなぁ....

 

p.s.そろそろ拳用の防具欲しい。籠手は重いし耐えきれなくてすぐ壊れる。

耐久重視の強化魔術を施した布を裏地にお経を書き込んだ布を表にした二重構造包帯を巻いているけど

蒸れる、作る手間が掛かる、使い捨ての三重苦だからそこをなんとかしないとなぁ....

 

 

 

 

キンキンニ月ヒエテヤガルッッ!日『vs住職』

天気 晴れ時々曇り

 

やや肌寒い10月、旅に出ることを皆に伝えた。

皆は納得したが、『お前が思っているほど外の世は甘くないっっ!』と何時もは優しい住職がその時覇気を纏いながら怒り反対、生き抜くための技量があるかどうか最終的に近くの山場で刃を潰した薙刀を使い戦うことになった。

 

 

老人とは思えないほどの筋肉と技量で攻め込んできたが、俺も今まで住職の技を喰らい吹き飛ばされて来た訳じゃない。迫り来る連撃を薙刀でいなしながら隙をついて攻撃をする。

余波で木が揺れる程の剣劇を一時間、住職の武器を吹き飛ばし、なんとか勝利した。

しかしいなしても衝撃と衝撃波が伝わり身体全身がしびれ飛ばされそうになったり、俺の攻撃もギリギリで避け一撃を放ったりとかなり強かった。

 

その後彼を背負って寺に戻ったが帰りの道中に『お前の事を皆心配しておる絶対に死ぬんじゃないぞ。』と言われた。

 

無論そのつもりだ。

 

その日祭星さんが夫を見つけてくれたお礼に火鼠の皮をくれた。此でアレが出来るぞヒャッハー!

 

 

 

 

 

ニンジャ×コミック月鍋島フォーム日『旅立ちの日』

天気 晴れ

 

あれから一年経った923年の春。旅の準備が終わり、装備も整った。

服装は頭に三度笠、旅用の黒の袈裟に白い長袴、足袋に草履、両腕には肘まで伸びた黒と赤の基調のグローブ、左腕に数珠といった服装だ。腰に下げた袋には非常食の炒った豆、袴には隠しポケットがありそこに小銭入れが入っている。

 

装備も旅をするので新しい魔術礼装を作るのに必要な素材を自分で取りに行ったり作成したりとお金のやりくりや苦労の末完成、揃うことが出来た。

 

一つは魔術で拡張し、色々な物を格納した背負い木箱、二つ目は魔術で加工した鉄と火鼠の皮で作った肘まである特殊グローブ『血闘(けっとう)』だ。

グローブに至ってはかなりの自信作で頑丈、長時間着けても蒸れない(重要)魔術や呪い耐性があり、特に炎に対しては魔術で炎を纏っても燃えないし暑くない素敵仕様だ。

 

形状は技名を叫んでから殴る漫画の秘密結社のリーダーが使うグローブを真似て作っているが装飾の十字架とメリケンサックは無い。名前の由来もそのリーダーが使う流派から来ている。

 

無銘、破戒も紫色の布で作った袋に入れ紐を使い左肩で担ぐ。

バレたら僧侶的に色々と不味いので隠匿の魔術でバレないように隠してある。

 

それらを背負って錫杖を持つと家を出る。村の出口には多くの人が待ち頑張れよとか怪我や病気にはなるなよとか旅立ちを祝った。

村の子供や、かつて俺を拝み今や住職に続いて強い数人の僧侶や寺の子供、若い女の人達が泣きついたが『これも高みに行くための修行だ生きて帰るさ』っと言って泣き止ませる。

 

最後には住職と今年、座日男と結婚した祭星さんから励ましの言葉を言われた後、俺はこの村を出た。

 

さぁて!どんな旅になるかねぇ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーー

 

安珍の後ろ姿を見守る二人、住職と祭星は目を凝らさないと見えないほどに遠くなった安珍を見てため息を漏らす。

 

「あやつ大丈夫かのぉ。」

 

「大丈夫ヨ住職!安珍この村デ一番強イ。安心するネ!」

 

「それは分かっておるのじゃ祭星。儂が不安なのは奴が感は鋭いのにある一点だけ非常に鈍感な所じゃ。」

 

「....アァーあれのことカ。」

 

ジト目である方向を向く、そこには安珍の別れが辛く泣きついた若い女の子達だ。

 

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「よく修羅場にナラなかったネ。しかも振らレタ女達それに引きヅラレズにスッキリしてるし振らレタ者同士強い結束デ結ばれてるから怖いネ。」

 

そう、彼女達は安珍に無自覚で振られた同盟なのだ。振られても「あぁ、乱暴過ぎる!でもこれは良い!素敵!」と振られたショックが吹き飛ばされ今やアイドルファンのような強い結束力を持ち今ではアイドルファンのように安珍を愛しているのだ。

 

 

「あやつ絶対に巻き込まれたり、自分に対しての厄介事を作るじゃろうなぁ。今更ながら不安になった主に女性関係で.....。」

 

「ジョジョの弟子何だから大丈夫...ダイジョ..ブじゃナイネ、ウン。アイツ女運悪いカラ。」

 

 

「「....はぁ。」」

 

 

彼は女運が悪く無自覚で厄介事に巻き込まれ巻き込む台風な存在。特に女性絡みが大きい。

彼の旅は確実に前途多難な旅になるなとこの時二人は確信し、ため息を吐いた。

 

 

 

 

 

安珍はその後京に向かいそこで数年間修行したと言われるがその道中何をしていたか資料が少なく全くの不明である。

安珍はこの後様々な事件や出逢いを繰り返したということだけが僅かな資料で分かる事である。

 

 

『安珍見聞録』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーー

○月□日『タドルメグルタドルメグル......』

天気:晴れ

 

村から出て5日海沿いを目指し歩き奥州白河という所まで来た。

 

足や体力には自信があるが適度な休みを取らないと疲れや負担で倒れてしまう。木箱から魔術で水の鮮度を保ちキンキンに冷えた竹水筒を飲んでたら男の悲鳴が聞こえた。

 

水筒をしまい、急いでそこに向かうと身分が高そうな男が肩から血を流し、蜘蛛型の妖怪に襲われる寸前だった。助けるため風の刃を放ち男に襲いかかろうとする妖怪を細切れに切断。

 

残りに対しては自分に襲いかかるように起源を使った魔術『来いよベネット(挑発殺気)』を発動する。

錫杖を地面に刺し指チョイで挑発、自分以外狙わなくなるように仕向け後はグローブ『血闘』に『破ァ!』を纏わせ殴り倒した。

 

男は肩に裂傷を負っており『癒シィ』と治癒魔術で治しながら落ち着かせ話を聞くとなんと友人の家から帰宅中に妻子を女郎蜘蛛二人に襲われたのだ。

 

女郎蜘蛛二人は姉妹らしくこの地域でここ最近頻発に女子供を拐い自分の巣に持ち帰り喰らうのだ。

 

どうやらかなりの手練れらしく部下は瞬殺され全滅、武士に頼もうにもその時間に喰われる可能性が高い。妖怪達を瞬殺した俺なら助けられるかも知れない、子供はまだ八歳なんだどうか助けてくれとその妖怪がいる山を指さし懇願された。

 

流石に断る訳もいかないので『助けに行くが、まだ生きている可能性は低いぞ。』と忠告しながら了承、その男を片手で持ち上げ米俵のように担ぐと強化魔術を掛け高速移動、安全な場所に置き増援を頼むの一言だけ残し風の魔術も併用して高く跳び忍者のようにその山に向かった。

 

彼を米俵のように背負って移動している時に妻子の名前を聞いたのだが妻は伯銘、娘は()()と言うらしい。

 

 

何故だろう...何かゾクッとしたな。もしかして女郎蜘蛛の殺気か?

かなりの手練れなのかもしれない気を付けねば。

 

 




はい清姫(八歳)登場です。えっまだ登場が早い?良いんだよこまけぇことは!まだ13歳じゃ無いからセーフセーフ!
後安珍こいつ以外とモテます。モテてる事は全く気付かないですけど.....

次は新章『安珍珍道中』が始まります。


オマケ
登場した人物・技とか

白野 座日男(はくの ざびお)
安珍の知り合い、メンタル凄い人。最近祭星(たんげ声)と結婚しました。ベースはエクストラシリーズの主人公

背負い木箱(ダミ声)
魔術のお陰で収納スペースが広い!頑丈!濡れても平気な背負い木箱、服とか魔術礼装、薬など色々入っている。

血闘(けっとう)
まんま血界戦線のクラウスのグローブ、装飾の十字架とメリケンサック無いver.
安珍の自信作で頑丈で尚且つ蒸れない使用
火鼠の皮を使っているため炎を纏っても平気。

『来いよベネット』読み:挑発殺気
起源『変換/放出』を使った魔術、魔力を魅了と殺気に変換し放出することで自分に攻撃を集中させる魔術。


オマケ2
安珍の今の服装

頭に三度笠
旅用の黒の袈裟に白の長袴
両腕に血闘、左手に数珠右手には錫杖
足は足袋で草履
背負い木箱、左肩に紫色の武器袋を背負っている

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