とある海賊の奇妙な冒険記   作:カンさん

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主人公日記 十九ページ目

 %月@日

 

 ギンが行方不明になって一週間以上経った。クルー達はようやく普段の調子を取り戻し始めた。……いや、ここ最近は戦闘に次ぐ戦闘で考える暇が無かっただけか。

 オレも、日記に手付かずだったしな……。

 ビッグマムからの刺客の数も増えて来た。二日前なんて、ビッグマムの実子が傘下の海賊を引き連れて来たからな。ビッグマムの子どもは色んな種の混血だったり、そのほとんどが能力者らしい。手配書のリストを見せて貰ったが、総合懸賞金がどれくらいあるのか分からない。それくらい曲者揃いで大勢力だ。

 これからは一段と気を引き締めていこう。

 

 

 %月$日

 

 海軍が本部の位置を新世界へと移したらしい。

 まぁ、アイツならやりそうだ。これで新世界にもっとたくさんの海軍の精鋭たちが送り込まれるようになった。どんどん強化されているのを肌で感じた。

 それと同時に、シャボンディ諸島に集結する海賊たちはこちらの海に来やすくなっただろう。つまり、魚人島に訪れる海賊も増えたって事だ。

 ……強くならねえとな。

 

 

 %月°日

 

 百獣の海賊団と戦闘になった。

 親父が持っているエターナルポースを渡せやら、親父の居場所を教えろやら、こちらが知らんと言っても聞く耳持たずって感じで襲って来やがった。

 何とか倒したが……妙な悪魔の実を使っていた。

 動物系、もしくは超人系だろうか? 体の一部が獣に変化するなんて初めて見た。それに、悪魔の実特有のオーラにしては、随分と歪な形と色をしていた。

 ……本当に悪魔の実なのだろうか?

 

 

 %月÷日

 

 百獣の海賊団、しつこい。

 何が知らない事は罪、だ。話さないなら部下から殺すやら、痛めつければ親父が駆け付けるやら……。

 頭来た。次来たら船を全て沈めて、敵を全員覇気とオーラ全開で投げ飛ばしてやる。

 

 

 %月#日

 

 全員、投げ飛ばした。しばらく来ないだろう。

 12時間の戦闘は流石に疲れた……。

 

 

 %月/日

 

 ヤバい奴が来た。今までの百獣海賊団の戦闘員とは比べ物にならないくらいにだ。

 奴の名はジャック。三人の大幹部「災害」の一人で異名は旱害のジャック。懸賞金は10億ベリーで……その金額に見合う強さと凶悪さを併せ持った男だった。

 ゾウゾウの実古代種の力か、それとも生来の強さかは知らないが、奴は異様にタフな肉体を持っていた。それにパワーもあり、久しぶりに体の芯に響く一撃を喰らった。藤虎以来の強敵だった。ジンベエと二人がかりで戦って、戦争で麦わらに使った過剰回転(オーバードライブ)(メアリー命名)も使って、そして最後は海に落としたが……アレでも倒しきれたとは到底思えない。

 攻撃は通じるんだが、あの底知れない体力は正直に言って厄介だ。オーラの量も化け物クラスで、だからこそあの男を従えているというカイドウという男は一体どれほどの力を有しているのか。

 そう思うと、さらに強くならないといけない。

 

 

 %月=日

 

 そう言えば、カリーナと一緒に居るのが当然のようになっている。

 ふとそう思って、本人に言ってみると照れた表情で「皆と冒険するの楽しくって」と言っていた。初めて会ったあの時の裏で何か考えての笑みではなく、本心からの笑顔だった。

 傍らで聞いていたクルー達はカリーナのその様子に雄たけびを上げて喜び、メアリーも口では何だかんだ言いながら口元を綻ばせていた。

 ただ、カリーナ自身はこの船に居続ける事を疑問視しているようだった。

 自分にその資格があるのか、と。

 ……そんな事、気にしなくて良いんだけどなぁ。

 

 

 %月○日

 

 町で妙なガキと出会い、そして行動を共にする事になった。

 名前はミスキナ・オルガ。見た目は一見普通の六歳くらいの女の子だが……持っているオーラが凄く多い。長い年月を掛けて蓄積されたような……そんな風に見える。

 時折浮かべるあくどい顔や言動も子どもの物には思えないし……しかし子どもらしいところもある。思った事をそのまま口にしたり、可愛いものに釣られたり。

 色々と変な所もあるが……。それよりも気になる事ができた。

 天竜人直轄のCP0が出張って来る程の宝――ピュアゴールド。それを聞いたカリーナが目の色を変えて、オルガの言う不思議な場所とやらに向かう事になった。

 オルガはピュアゴールドは自分の物だと言っていたが……あまりそうは見えなかったな。

 

 とりあえず、久しぶりの宝探しだ。海賊らしく楽しく行こう。

 

 

 %月〒日

 

 鎖を操る能力を持った海賊と海軍とゼファー達が一気に襲い掛かって来た。

 四つ巴……というには、随分とオレ達が狙われていた気がする。

 ただ、ゼファーたちを見た海軍の別動隊が妙に慌てていたり、ゼファーが珍しくメアリーにではなくその別動隊に険しい視線を送っていたのが気になった。

 しかし詳しい事情を知る意味も興味も無かった為、早々に戦線を離脱してピュアゴールドがある場所まで行こうとしたら……巨大なチョウチンアンコウことボンボリ様に飲み込まれた。

 オルガ曰く、この中にピュアゴールドがあるらしいが――さて、この先には何があるだろうか。

 

 

 %月^日

 

(何も書かれていない)

 

 

 %月々日

 

 ピュアゴールドは手に入らなかった。

 しかし、その代わりに新たな仲間を手に入れた。

 オルガとその父アシエ、そして水上トカゲのエリザベスとチャベス(メアリー命名)だ。

 それにしても、改めてオルガを見ても信じられないな。まさか、6歳の姿のまま200年生きているなんて。それを言ったらアシエのおっさんもそうなんだが。

 それだけ、アシエの作ったピュアゴールドは凄まじい力を有していたってことになる。天竜人やマッド・トレジャーが欲しがるのも分かる。今もあの馬鹿でかいチョウチンアンコウの中探しているのだろうか。

 

 だが、もうピュアゴールドを求める人間はこれ以上現れないだろう。アシエももう作らないと言っていたし……オルガの病気も治るしな。注射させるのに苦労したが、アイツ本当に200歳超えか?

 まぁ、年は関係ないか。これからは父親と一緒に海賊をするんだと笑顔だった。ずっと恨んでいた分、これからは楽しむ、と。

 その手伝いって訳じゃないんだが――オレ達はオルガ達を受け入れた。

 

 

 %月「日

 

 アシエに相談された。どうも今の肥満体をどうにかしたいらしい。

 200年間恐竜のフリをして肉ばかり食い続けた弊害が体に出て、ピュアゴールドの恩恵が無くなった今体調不良を起こして死んでしまうかもしれない、と言っていた。

 新世界で航海するなら尚更で、オレもそれは同じ考えだったので引き受けたのだが……何故かメアリーを筆頭にクルー達に止められた。

 何故だ。効率良く痩せる事ができるトレーニングを提示しただけなのに。

 オレがそう言っても全員「死ぬわ!?」と叫び、アシエは頼んで来たにも関わらず「この事は無かった事に……」と言い出し、オルガは「ジョットは鬼教官だわさ」と呆れる始末。……何か間違っていたのだろうか。

 

 

 %月:日

 

 アシエが痩せた。本人が作り出した怪し気な薬で。

 それにメアリーとカリーナが飛びついたので、慌てて止めた。

 海賊はスタイル維持するの大変だとか何とか言っていたが、オレの勘が言っていた。こいつらに、というか女にあの薬はやべえ。

 アシエも何となく理解したのか、その薬を海楼石の倉庫で厳重に保管した。メアリー達の絶叫が凄かった。

 いや、それ以上に凄いのはアシエの力か。人間を不老にするピュアゴールドを作ることができる事から、何となく分かっていたが……その道では鬼才と言って良い程の力を持っている。

 アシエの事がバレたら、世界中の人間がアイツの事を狙うだろう。仲間になったんだから、ちゃんと守らないとな……。

 アシエも、ピュアゴールドによって妻を亡くし、オルガと仲違いをした事を悔いているのか、オレの話に頷いていた。

 

 

 %月*日

 

 アシエとメアリーが、オルガの為に何か作っていた。

 妙な知識があるメアリーとアシエ……こいつらが揃うとヤバいと言うのが分かった。

 ログポース型麻酔銃やら、ダイヤルエンジン付き水陸両用スケートボートやら、キック力増強シューズやら、髪留め型変声器やら……。

 メアリーは何処からそういうアイデアが浮かんだのか、アシエは何故全部言われた通りに作れるのか。そうツッコミたかったができなかった。オルガが滅茶苦茶喜んでいたしな……。

 ただ、ログポース型麻酔銃の麻酔針で相手を眠らせた後、髪留め型変声器使って遊ぶのはどうにかしろ。眠っているアーサーと普通に会話していて、起きた本人に「どうしたんすか?」って不思議そうに言われて少し混乱したじゃねーか。

 メアリーの指示らしいので、反省文三枚渡した。悲鳴を上げていたが、当たり前だ。

 

 追記。

 

 反省も後悔もしていないと書いてあったので、反省文を二倍にしておいた。反省も後悔もしやがれ。

 

 

 %月→日

 

 アシエから、凄い話を聞いた。

 昔、オレの親父と会った事があるらしい。それと、オレのご先祖様にも。

 まず親父。親父は、まぁ何となく察していたが不老の人間だった。クルー達は驚いていたが……ジンベエは納得していた。何でも、白ひげの爺さんが親父に「ジジイ」と言っていたのが気になったらしい。

 話を戻すが、親父がアシエに接触したのは……ピュアゴールドを作ろうとしたから、らしい。第一声が「それを作るな」で、捨て台詞が「誰にとっても不幸なことになる」だった。

 当時は意味が分からなかったらしいが――今なら分かるとアシエは言った。方法も理由も分からないが、親父はピュアゴールドの力を知っていたんだ。その不老の力を。

 ……親父は、酒を飲み過ぎると時々女の名前を口にする時がある。最初は遊んだ相手か何かだと思っていたが……込められた憎悪からそういうものじゃない事はすぐに分かった。

 一生恨むと言っていた。不老の親父のその言葉にどれだけの想いが込められているのか――そう考えると、アシエの前に現れたのはいつものような道楽ではなく本心からなのかもしれない。

 

 そして、オレのご先祖様だが……200年前の時点では結構有名な名前だったらしい。それも今よりも。

 しかも、現代の悪名ではなく英雄として語られていたとか。オルガも知っていたのか、ジョン・スターの昔話を聞かされたことがあると言っていた。今はもう覚えていないらしいが。まぁ、当時は本当に六歳児で病気によって寝たきりだったからな。仕方ないだろう。

 こう言うと、オルガは拗ねるだろうが。

 それにしても英雄、ね。それも邪悪な吸血鬼を討ったとか……。

 

 

 %月〜日

 

 辿り着いた島で、アシエが痩せる薬を在庫処分のついでに売っていた。

 その結果小金持ちになり、そのお金でオルガに美味しいステーキをごちそうしていた。

 オレ達は二人の邪魔にならないように、別の場所で飯を食べつつ痩せる薬に執着する二人を慰めた。いい加減諦めれば良いのに。




アニメオリジナルキャラ説明


ミスキナ・オルガ
団長ではないので感想欄で「止まるんじゃねぇぞ」とか言わないように!(真面目な話、原作関係無い感想で書くのはどーかと思う)
映画film GOLDの前日譚を描いたアニメ、ハートオブゴールドで登場した200歳越えの少女。金髪で合法ロリとか何処かの真祖の吸血鬼を思い出しますね…
ボンジリ様という名の巨大なチョウチンアンコウの中で、体内に生息する恐竜から逃げながら果物や野菜を摂取して生き長らえていた。そのせいか肉が大好物
多分知らない人がほとんどだと思うので、画像検索するかレンタルして見るのも良いと思う。


ミスキナ・アシエ
ピュアゴールドという所持した、不老になる石を作った科学者。多分ベガパング並みの天才だと思われる。オルガとは別の場所で恐竜の子供のフリをして200年生き長らえるも、肉ばかり食べて偏った食生活をした結果丸々太った姿に。しかし怪しげな薬で元に戻った。
今作では開発枠として活躍する予定。メアリーの妄想を具現化するヤバいやつ。誰か止めろ。

マッド・トレジャー
過去にナミとカリーナを捕らえて痛めつけたらしい。ちょっと詳しく知りたい。
ジャラジャラの実の悪魔の実の持ち主で鎖を体内から出して操る能力。宝を見つけることに意味を見出す人間
今後の登場予定はない


ハートオブゴールドはナミが喉“チンコ”と言ったり、ロビンが「大きいわね…」と感心した声で呟く見所があるかもしれないしないかもしれない

それと関係無いけど、ゲストキャラクターって棒読みだなーと思い、ジョットがメアリーを煽る時に「お前いつも棒読みだな」と考えていたりしたけど、メアリーの声を考えるの面倒なので没にした裏話があったりします。
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