ハイスクールD×D−正義の味方− 作:蒼月無銘
ようやく第2話が完成しました。
お気に入りに入れてくださった皆様、評価してくださった方々ありがとうございます。
下手くそなりに頑張っていきますので生暖かく見て頂けると幸いです。
転送魔法を使いリアス含め眷属全員で廃工場の目の前に移動する。
朱乃が廃工場に結界を張り全員で工場内に入っていく。士郎が先頭でそれ以外の全員が少し離れてついて行く。
「気配が一つ…奥に潜んでるみたいです。」
「今回は私達を気にせずシロウの好きにしなさい。追い込まれたら助けてあげるから修行した貴方の力を見せて。」
真剣な表情で話しながら、はぐれ悪魔の気配がする奥へと進み広い空間へと出る。
広い空間の角には死体を食らう禍々しいオーラを放つ男性がいた。
この部屋には出入り口が一つしかなく、士郎を除く全員が出入り口に固まり、士郎その状況を見、表情や雰囲気が相手への怒りがこみ上げはぐれ悪魔へと近づいていく。
残り10mの距離で士郎ははぐれ悪魔を前にして立ち止まり、相手を睨みつける。
はぐれ悪魔も士郎に対して敵と認知しにらみかえしてくる。
「お前、いったい何をしてるんだ。」
「見て分からんか?食事だよ。お前もするだろう食事?たったそれだけだ。」
士郎ははぐれ悪魔の行動と言動に怒りを隠せない表情になる。
「……
士郎が呟くと何も持っていなかったはずの手には黒と白の夫婦剣の干将・莫耶が現れる。
この夫婦剣は士郎の一度目の人生が終わった夜に見た戦士の持っていた剣であった。
彼、衛宮士郎が編入までの数ヶ月間彼がやってきた修行は自身の異能を理解する事とそれを活用するための技術の習得である。
もともと衛宮士郎は魔術師としては異端の存在であった。彼の使えた魔術は強化と投影のみで、それら二つもある異能からこぼれ出た副産物だった。
彼は【固有結界】という奇跡に最も近い魔術の一つを行うためだけの存在であったからだ。
彼の起源は体内にある物質が存在するため[剣]となっていたのだが、リアスによって悪魔になった際に変質し[武具]へと変わっていた。
これにより彼は武具であれば見ただけで瞬時に読み取り自身の固有結界内に保存、投影魔術により固有結界から引き出すことが出来る。
他にも悪魔になった事で変化した事はあるがそれはまた別の機会に…
話は戻り
武器を見れば、はぐれ悪魔も先頭態勢を取り士郎と睨み合うように相対し互いに身動きをせずに数分が経つ。
はぐれ悪魔は痺れを切らしたのか魔法陣を出し士郎に向けて魔力の塊を放つが士郎は複数の剣を自身と敵の対角線上に地面に刺さるよう投影して防いだ。
「そろそろこっちから行かせてもらう。」
士郎はそう言うとはぐれ悪魔へと歩きながら接近していく。
はぐれ悪魔は士郎に対して魔力の塊を弾幕のように放ち続けるがそれを最短の動きと干将・莫耶で回避、または防御しながら着実に近づいていく。
士郎が接近戦できる距離まで近づいたタイミングではぐれ悪魔は魔力を放つのを止め鋭い爪で引き裂こうとするがコンマ数センチとギリギリで避け、カウンターではぐれ悪魔の両腕を斬り飛ばす。
はぐれ悪魔は力なく膝をつき、士郎に頭を垂れるような状態になった。
「言い残す事はあるか?」
「もっと好き放題やってたかったぜ。まっそれも無理みたいだけど…」
士郎は、はぐれ悪魔の死に際に懺悔の言葉でもあればと少し期待していたのだが、返ってきた答えは予想通りの最低な発言であり呆れて相手に背を向けリアス達の元へと歩き始める。
「……甘ちゃんめ」
はぐれ悪魔は士郎が自分に背を向けたことをいい事に魔法陣を展開しようとするが…
「……
殺気に反応した士郎は振り返らず瞬時に十数本の剣をはぐれ悪魔の頭上に投影し放った。
その攻撃に反応できなかったはぐれ悪魔は剣に貫かれて絶命する。戦場に残ったのは剣が地面に刺さり宛ら墓標のような光景になっていた。
その光景を見ずに士郎はリアス達の元へと辿り着く。
「お疲れシロウ…見事な戦闘だったわ。浮かない顔してどうしたの?」
「事を成したのに何故か達成感より虚無感が強くてね。」
さっきまでの表情と違いどこか寂しそうにしている士郎を目の当たりにした全員は優しい労いの一言を言う。
気を使ってくれたことに気付き、寂しそうであるが今出来る精一杯の笑みを浮かべて感謝の言葉を述べるのであった。
その後、士郎が落ち着くのを待ち全員は転送魔法で拠点のオカ研の部室へと移動をする。
オカ研部室にて
現在、士郎は先ほど以上の窮地に立たされていた。昼休みとは違いオカ研メンバー全員に囲まれ、質問責めにあっている。
理由は単純明解。先程の戦闘で士郎が見せた能力がについてである。
リアスを含め全員が士郎の能力を初めて目の当たりにした為、今の状況が完成した。
「シロウ…貴方の能力について教えて頂戴。」
「俺の能力は、見た武器を記録して心象に貯蔵する力なんだ。武器自体は本物の複製…いわゆる贋作って奴だよ。」
士郎は自身の能力を簡単に、そして濁すように説明した。彼は全てを語らないのは、ある人物との約束であり仲間を守る為でもあった。
「士郎さん僕の剣、複製できます?」
祐斗はそう言うと魔剣創造で作り出した魔剣を士郎に見せる。
その魔剣を見た瞬間、士郎は一瞬で剣の全てを読み取り心象世界に贋作を貯蔵。
「……
祐斗の持っている魔剣と瓜二つの剣を投影する。
しかし士郎は投影した剣を手にした瞬間ある違和感に気付く。
「祐斗、この剣は普通の代物じゃないな。投影する際、読み取れるはずの物が一つ全く感じられない。」
「気付きましたか。これは僕の
士郎は何か納得したように頷くと手に持っていた剣は霧散する。元からそこには何も無かったかのように。
「神器まで複製できるのね…お兄様が言った危険な能力と言うには多少疑問が残るわ。」
リアスは何かを考えるように頬杖をつくが直ぐに止め、今日の活動終了を全員に告げ各自が自身の家への帰路へ着く。
皆はまだ知らない彼の本当の能力を…
彼の心の中にある世界の存在を……
彼に許される力は己が心を形にすることだけ………