SCP財団Lobotomy支部   作:セキシキ

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財団職員になってから始めての投稿なので初投稿です。

作者の執筆技術向上と趣味を兼ねて細々とやっていくつもりなので、よろしくお願いします。

アイテム番号は、SCP-(アブノーマリティナンバー)-Loという表記で行きます。

あと今更ですが、Legacy版に基づいてます。


本編
SCP-002-Lo 「Scorched Girl」


アイテム番号:SCPー002-Lo

 

オブジェクトクラス: Euclid

 

特別収容プロトコル:SCP-002-Loは、サイト██内の耐火耐熱素材で構築された標準的な大きさの人型収容セルに収容されています。収容室に隣接するように待機スペースを設置し、警備スタッフと技術スタッフを最低2名ずつ常駐させ、非常事態に即応できるようにしてください。またそのために、待機スペースには各種装備が十分に用意されなければなりません。収容室内に入室する際は、標準耐火防護服を着用することが義務付けられています。SCPー002-Loに対する実験はレベル3以上の職員3名以上の承諾の元行われなければなりません。

 

収容室の外壁にはウォータージャケットが張り巡らされており、液体媒体を用いた水冷式熱交換システムによって冷却されています。担当スタッフは3日に一度点検を行い収容設備の不備を確認、必要に応じて修復作業を実行して下さい。点検時に致命的な損傷が発見された場合、スタッフは即座に管理官及び上位スタッフに報告を行い承認が下り次第別の収容セルにSCP-002-Loの移送を行って下さい。

 

SCP-002-Loの発熱量が増大し、収容室内の温度が許容値を超えた場合、耐火防護服に耐熱ジェルを塗布した上で収容室内に進入し、SCP-002-Loを鎮圧してください。この際、警棒やゴム弾等の非殺傷武器の使用が推奨されています。もし対処が間に合わずSCPー002-Loが封じ込めを破った場合、サイト██の保安部隊は直ちにSCPー002-Loを鎮圧を行い、職員の集まる場所には決して近づけさせないで下さい。鎮圧が完了した場合、SCP-002-Loは予備として設置されている同型の収容セルに再収容し、破損した収容設備は修復を行ってください。このため、予備の収容室は常時万全の状態に保たれなければなりません。

 

必要時を除きサイト管理官の許可がない限り、SCP-002-Loとの会話は決して行わないで下さい。

 

 

説明: SCP-002-Loは、全身が焼け焦げ炭化している少女のような姿の人型実体です。SCP-002-Loの肉体は内臓や神経組織も含めて全て炭化していますが、通常の人間のように食事や発話を行うことが可能です。炭化した組織のみの状態で生命活動を行うプロセスは、現在まで解明されていません。

 

SCP-002-Loの胴体と思わしき部位には、全長50cmほどの発火したマッチ棒(以下SCP-002-Lo-1とする)が貫通しています。SCP-002-Lo-1の火は収容時から常に灯っていますが、SCP-002-Lo-1が減少、もしくは劣化する様子は見受けられず、火が消える兆候もありませんでした。また、SCP-002-LoはSCP-002-Lo-1の影響を受けないことが確認されています。

 

SCP-002-Lo-1の炎はSCP-002-Loの精神状態によってその勢いを増減させます。通常時のSCP-002-Lo-1の温度は凡そ███~███℃程度ですが、SCP-002-Loの状態が悪化している時SCP-002-Lo-1が放つ炎の熱は████℃ほどまで上昇します。またこの状態となったSCP-002-Loは他者を攻撃する傾向にあり、収容セルを破壊して収容違反を発生させる可能性が非常に高いです。SCP-002-Loが収容を破った場合、未解明の原理で食堂や談話室など人の多い場所を特定し、そこに向かいます。目標地点に到着すると、SCP-002-Lo-1の熱量が急激に上昇し爆発、周囲██mの範囲をオブジェクトごと焼き尽くします。爆発後SCP-002-Loはその場から消失し数秒後、元々いた収容セル内に再出現します(事案002-C参照のこと)。SCP-002-Loの移動速度は██km/h程度と低速です。

 

SCP-002-Loは他者との交流を非常に嫌っており、対照的に被虐行為を大変好みます。そのためオブジェクトに対しインタビューを含めた会話等の行為は禁止されています。SCP-002-Loに対して会話を行った場合、最大5秒以内に収容セル内の温度は██~███まで急激に上昇します。またオブジェクトに対して加虐行為を行った場合SCP-002-Lo-1は急速に沈静化します。

 

 

補遺1:"幼い少女"と、"マッチ棒"という特徴から、SCP-002-Loとマッチ売りの少女の童話と関連付ける話が職員の間で流れているようですが、実際に関連があることを示した情報はありません。特にDクラス職員には、SCP-002-Loに話しかけることがないよう厳重に注意してください。

本当に注意してくれよ?Dクラスとはいえ重要な資源であることには違いないんだ。金輪際、あいつらの丸焼きなんて見たくはないねーーー■■■博士

 

 

+[クリアランスレベル3以上の職員のみ閲覧出来ます]

 

 

 

 

 

 

 

+[クリアランスを照合、認証完了しました。]

 

 

補遺2:20██/██/██に事案002-Gが発生しました。収容室██-Dが全損し、エージェント■■(通称エージェントX)が被害に遭いました。これを受けて収容室██-Dは放棄、新たに収容室██-EがSCP-002-Loの収容プロトコルに組み込まれることが承認されました。(事件記録002-G参照)

 

 

+事件記録: 002-G

関係SCP: SCP-002-Lo

 

関係エージェント: エージェントX

 

場所: 収容セル██-D

 

日付: 20██/██/██

 

 

概要: 20██/██/██、収容セル██-D内にてエージェントXが[編集済み]の作業を行っている最中、突如SCP-002-Lo

-1が活性化しました。この時点でエージェントXはSCP-002-Loに対して接触していませんでした。

 

SCP-002-Lo-1の活性化と同時にSCP-002-Loか行動を開始し、エージェントXに対して移動を始めました。エージェントXはこれを通常の状態悪化と判断しプロトコルに従って装備していた散弾銃で鎮圧を開始。計██発のゴム弾が直撃しましたが、SCP-002-Loに変化は一切見られず状況は継続しました。

 

この段階でエージェントXは鎮圧から対話による制止へと方針転換し、SCP-002-Loに対して会話を試みましたがSCP-002-Lo-1の発熱量が増大、████℃にまで達しました。この段階で収容セル内の温度が許容値を越えたため、プロトコルに従い緊急アラートが発令、収容室前に対策チームを待機させました。

 

エージェントXは更に会話を続行、SCP-002-Loは制止を受け付けませんでしたが、エージェントXに対し応答したことが確認されました(音声記録: 4826-002参照)。

 

その後SCP-002-Loは進み続け、エージェントXの目前1mで停止しました。一分後、SCP-002-Lo-1は沈静化し、SCP-002-Loが所定の位置まで後退したことで事態は収束しました。

 

この一件での被害は使用された収容セル██-Dが想定を超えた負荷により熱交換システムが破壊されたため使用不可、エージェントXは近距離でSCP-002-Lo-1に曝露し続けたものの、防護服に耐熱ジェルを塗布していたため全身に軽度な火傷を負うだけで済み、一週間の治療の後職務復帰しました。

 

また、エージェントXが個人的に使用していたポータブルレコーダーにSCP-002-Loのものと思われる音声が残されていました。現在SCP-002-Loと一方的とはいえ会話が成立した唯一の事例であり、これ以降SCP-002-Loが会話を行うことはありませんでした。

 

 

+音声記録: 4826-002

記録者: エージェントX

 

ずっとずっと、寒かった。苦しかった。だから私は火を灯した。

 

火は暖かかったけど、決して消えることはない。燃え尽きることはなく、私を焦がし続ける。

 

でも、それももうすぐ終わり。絶対に燃えることのなかったマッチの火が、ようやく燃えて灰になるの。

 

それでも、きっと苦しいだけ。これからも、これまでも。

 

なのに、どうしてあなただけ幸せなの?

 

どうせ何も変わらないなら、あなたが苦しんでいる姿が見たい。私と一緒に灰になって欲しい……だけど。

 

[SCP-002-Loが立ち止まる音]

 

遠くで、あなたが見えるの。

 

あなたはきっと、私を星か灯台のようなものだと思っているのね。

 

私はもうすぐ燃え尽きて灰になっちゃうけど、あなたには、灰になってしまった私に気づいて欲しい、覚えていて欲しい。

 

……あなたにだけは、きっと。

 

 

 




"マッチガールは人々の暖かさや明るさ、喜びをとても嫌っています。しかし同時に彼女は、それらに憧れてもいるのです。"-Angela

というわけで、一番手は作者が一番好きなアブノーマリティです。全身黒こげの少女とか可愛くね?(発狂済み)

最後に無理してインタビューを入れたのは、この子の最終観測が好きだからです。今まで手に入らなかったからこそ人の暖かさを嫌い妬み、それでも消え去る自分に気づいて欲しいと願う。健気じゃないですか。最高ですね!

因みに名前を『マッチ』ではなく『Scroched』にしたのはこっちの方が響きが好きなのと、『焦がれた少女』という訳が気に入っているからです。

感想や批評、アブノーマリティのリクエストなど送っていただけると幸いです。
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