ドラえもん のび太の博麗大結界くんと聖杯くん   作:Remindre

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フランの弾幕

自分達の戦いが終わったあと、のび太ら一行は観客席にて他のチームの試合を見ていた。サイコロで知の目が出ると、のび太らと同じようにクイズでの戦いを行ったり、外界の「知恵の輪」をいかに早く解くかといった戦いも行われていた。一方、サイコロの武の目が出ると、お互いの弾幕で一度に放出できる弾の個数を競ったり、一発の弾でパチュリーお手製の魔法結界をどこまで破壊できるか、といった種目が用意されていた。

それらの戦いを眺めていると1回戦がすべて終了し、準決勝出場チームが確定した。

次のステージへ進出したのは、のび太チーム、霊夢チーム、レミリアチーム、古明地チームだった。

パチュリーが壇上へ上がり、傍らには大きな正方形の箱を抱えている。

 

「準決勝もくじ引きで対戦相手を決めるわ」

 

箱の中に手を突っ込み、中にあったボールを、取るとそのボールに書いてあった文字を読み上げる。もう一つ、ボールを手探りで引き当て、再び読み上げる。

くじ引きの結果、準決勝の第1試合はレミリアチーム対古明地チームとなった。

 

「1回戦と同じくサイコロを振って競技を決めるわよ、出目は・・・・武!スペルカード対決!」

 

対戦カードが決まったところで、互いのチームメンバーがステージへと挙がった。その様子をじっと見つめるフラン。のび太はその様子を見て、フランが心なしか、一人だけをじっと注視しているように感じた。

その先の人物を見て、のび太もふと思ったことがあり、フランへと問いかける。

 

「ねぇ、ずっと思ってたんだけど・・・」

「あのレミリアって子、どことなく雰囲気がフランに・・・」

 

「・・・レミリアは私のお姉さまなの」

「でも、私とお姉さまは・・・・」

 

「・・・・なに?」

 

「ううん・・・・なんでもない」

 

言葉を濁すフラン。自分の姉だというレミリアの戦いをじっとと見つめ続けていた。

この試合の勝者はレミリアチームとなり、決勝戦の1枠が埋まった。

次の試合でのび太達が勝てば、彼女らと対戦することになる。

 

「第2試合、のび太チームvs博麗霊夢チーム!」

 

パチュリーの次試合のコールを受け、席から立ちあがるのび太とフラン。

ステージへと移動を行っている間、再びパチュリーの声が聞こえた。

 

「サイコロは・・・・武の目ね、またもスペルカード対決よ!」

 

「す、スペルカード対決・・・」

 

のび太が狼狽える。さっきの試合を見ていたからだ。

レミリアと古明地さとりの弾幕は想像を絶するものだった。

それは、とても自分と同じ位に見える女の子が放つものではない。

この戦いでのスペルカードルールは次のとおりだ。

・3本勝負中2本先取制。

・1回の勝負で各チーム1人ずつ出場。

・スペルカードを発動する攻撃側、それをひたすら避ける守備側に別れる。

・守備側の弾幕使用・ボム使用は認められない。

・攻撃側は被弾させれば勝ち、守備側はスペルを避けきれば勝ち。

・攻守は、前の勝負で勝ったチームが決められる。(1本目の勝負はジャンケンで決める)

・チームメンバー2人は、どちらも必ず1勝負は出ること。

(ただし2戦先取で1戦残した場合は除く)

 

壇上に上がった両チーム。

紅白の服に身を包んだ黒髪の少女と、黒い服に白のエプロンをつけ、大きな黒い三角帽子が特徴的な少女。

それぞれ、博麗霊夢、霧雨魔理沙、どちらも弾幕勝負では腕の立つ名人だ。

 

「霊夢、じゃんけんは私がいくぜ」

 

「好きになさい」

 

「のび太・・・じゃんけんは私が行ってくるね」

 

「う、うん、お願いするよ。」

 

「お手柔らかに頼むぜ、フラン。」

「ところでそいつは誰だ?見かけない顔だが」

 

「さぁね。外界から来たらしいわよ」

 

「・・・紫の仕業か?なんで、こんな大会に・・・・まぁいいや。」

「よっ、ジャンケン」

 

「ポン」

 

フランがチョキを出したのに対し、魔理沙はパーを出していた。

後頭部に両手をあてて口を尖らせながら、魔理沙は霊夢の方へと踵を返した。

 

「ちぇっ、負けだぜ・・・」

 

ジャンケンに勝ったことにより、のび太チームは攻守の選択権を得た。

フランは、「攻め」を選択することをパチュリーに告げ、のび太のほうへと戻る。

 

「のび太・・・相手はスペルカードルールだと非常に手ごわい相手だよ」

「1戦目、2戦目は私が出て、どちらも勝って、のび太の出番無く終わらせるわ」

 

「う、うん・・・・」

 

フランの力強い言葉に少しのび太はほっとした。

体を目いっぱい伸ばし、全身をほぐすフラン。

よし、と軽く呟いてステージの中央へと歩を進めた。

魔理沙もそれに合わせて、出てくる。どうやら、1試合目はジャンケンを行った者同士がそのまま試合をする形になるようだ。

互いが1メートルほどの感覚を開けて見合った形になったとき、パチュリーが声を上げた。

 

「それでは! 第1勝負 フラン(攻)vs魔理沙(守) 開始!!」

 

「スペル発動!フォービゥンフルーツ!!!」

 

試合開始と同時に、フランが弾幕を展開させた。

その弾幕は、フランを中心に円状にならぶ弾幕、そして、四方からそれぞれまた同じような弾幕が魔理沙を囲むように放たれた。

 

「うわぁおっ!」

「それは・・・避けるだけのこのルールでは禁じ手だぜっ・・・!」

 

「まだまだしゃべってる余裕あるね?もっと行くよ!!」

 

赤と青の弾幕が次々と、魔理沙を襲う。

初めて見るフランの弾幕にのび太は空いた口が塞がっていなかった。

 

「・・・・これがフランの弾幕、すごいなぁ。」

 

「本当にね」

 

「わっ!司会の人?!」

 

いつの間にか、離れた場所で様子を見ていた、のび太のそばにパチュリーがいた。

 

「・・・あなたは外界の人間でしょう?」

「スペルカードについては、彼女らと比べるとちょっとフェアじゃないわね」

 

そう言うと、パチュリーは自らの洋服の中から短冊のような形をした白紙を数枚のび太へと手渡した。

 

「これは・・・・?」

 

「私の魔力が入ったスペルカードよ」

「本来、スペルカードは撃つものの技を記録しておく紙でしかないの。つまり、その人の能力以上のものは記録できないし、技として出せない」

「けど、これは、あなたの能力とは関係なしに思い描いたものが撃つ事ができるようにいじってあるわ。そして、他の技をこの中に入れることもできる。」

 

「そんないいものを・・・どうして、ぼくなんかに「うわぁあああ!!!」」

 

のび太の疑問に重なって、悲鳴が木霊した。

悲鳴は魔理沙のものだった。

 

「そこまで!!!勝者、フランドール!!!」

 

「霊夢ぅ・・・ごめーん・・・」

 

「はぁ・・・まったく・・・・」

 

「ふふっ、第2勝負、次も私の攻めで行くよ!」

 

「よっしゃリベンジに・・・・「ダメよ」」

 

「私が行くわ、魔理沙はお休み」

 

「ちぇー」

 

第2戦は、フランと霊夢の戦いとなった。

お互いがまた、1メートルほどの感覚を開けて対峙したところで、パチュリーが試合開始を告げる。

 

「第2戦 フラン(攻)vs霊夢(守) はじめ!!!」

 

「スペル発動!そして誰もいなくなるか?」

 

フランが姿を消し、弾幕が放たれる。

この勝負に勝てば、のび太が戦うことなく、決勝戦へと進める。

どうか番が回ってきませんように、そう願いながら、のび太は二人の戦いを見つめていた・・・。

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