Fate/Ultra Order【本編完結】   作:無限正義頑駄無

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お久しぶりです。
第二部のネタが思いついたので投稿します。
今も尚お気に入り登録していてくださる読者の皆様に感謝です。


第二部

ドォン!

 

「ぐわあぁぁぁっ!」

 

「なんだよ、これ…………っ!」

 

自身を守る障壁ごと吹き飛ばされていく同朋(キリシュタリア)を眺めながら、カドック・ゼムルプスは呆然と呟く。

 

自分たちは今、怪物と対峙していた。

自分が虫ケラになってしまったかと錯覚する程の巨躯。

全身を覆う闇のように深く黒い外殻。

無機質な黄色い発光器官。

悪魔のような翼と尻尾。

 

「ピポポポポポ…………ゼットォーーン……!」

 

滅亡の邪神、ハイパーゼットンと。

先程自分たちが虫ケラになってしまったかのようだと表現したが、今の自分たちはまさに踏み潰される直前の虫ケラそのものだ。

 

「こんな……、こんな筈じゃあ……」

 

補欠のマスターが二人きりで成し遂げた人理修復。

自分たちAチームが七人掛かりで出来ない筈が無い。

そう思っていたのに……!

 

「ゼットォーーン……!」

 

ハイパーゼットンの胸部が発光し、そこから凄まじい熱量を感じる。

その矛先は……、自分に向けられていた。

 

「カドック、危ない!」

 

「アナスタシア!」

 

自分のサーヴァントであるアナスタシアが自分を庇うかのように前に立つ。

彼女はハイパーゼットンの放つ熱を相殺しようと吹雪を巻き起こす。

だが……。

 

『無駄なことを……』

 

ハイパーゼットンを操るバット星人の声と共に発射される火球。

アナスタシアの冷気は火球に触れた瞬間に蒸発し、火球は何の抵抗も無く此方へ向かってくる。

温度にはマイナス273.15℃(絶対零度)という下限がある。

対して上限は存在しない。

一兆度の火球を防ぐ手段など、人類は持ち合わせていない。

 

カドックも、アナスタシアも、他のマスターやサーヴァントも、一人残らず火球に飲み込まれ、辺り一面は火の海と化した。

 

「ゼットォーーン……!」

 

ハイパーゼットンの雄叫びが、生命の燃え尽きた地に響き渡った。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆

 

 

 

 

 

「ゲームオーバー、ね。だけどオルレアン(ハイパーゼットン)で全滅とは、思ったより早かったわね」

 

「そうだねお母さん。俺もロンドン(ガタノゾーア)まではすんなり行くと予想してたんだけど。それじゃあ彼らには冬木(クイーンモネラ)からやり直して貰うとしますか」

 

俺こと藤丸立香は、ティアマト(お母さん)やカルデア職員の人と共にカルデアのシミュレーターの操作を行う。

 

「ふむ、彼らの絶望に染まった表情を肴に嗜む麻婆は絶品だな」

 

そして俺の隣で激辛麻婆豆腐を頬張る言峰 綺礼さん。

 

査問会と同時にカルデアへ襲撃を仕掛けてきた武装集団。

彼らはカルデア職員に紛れ込んでいたキアラさんと愛歌さんによって返り討ちに遭った。

コヤンスカヤには逃げられたが、言峰さんはこうして麻婆を提供することでおとなしくなり、勢いそのままにAチームの七人も捕縛に成功する。

 

そして彼らの言い分を聞いてみたところ、

 

「自分たちの方がもっと上手く人理修復できる!」

 

とのことだったので、

 

「じゃあ実際にやってみろよ」

 

サーヴァント共々シミュレーションルームに放り込んで、俺と立花の人理修復の旅を体験してもらうことにした。

 

俺と立花より上手く人理修復できると言っていたので、俺たちの時より日数が掛かってしまったり現地の人達に被害が出たらゲームオーバーというルールでAチームによる人理修復が始まった。

 

マスター七人とサーヴァント七騎というだけあって、冬木は俺たちの時より数時間早くクイーンモネラ戦に突入そして撃破に至った。

 

しかしオルレアンで彼らは躓いた。

 

クイーンモネラを容易く撃破したことで悪い意味で勢いがついたのか、ジャンヌさんの啓示やウルトラマンゼロの忠告を無視してバット星人よりも先にハイパーゼットン・ギガントを撃破。

結果、ハイパーゼットン・イマーゴが誕生してしまいフルボッコの果てに全滅。

 

その結末は自業自得としか言えないが、下手したら俺たちも同じ末路を辿っていたかもしれない。

もしイマーゴが誕生してしまったら、ウルトラマンゼロと当時未熟なウルトラマンだった俺では敵わなかっただろう。

サーヴァントも後方支援担当のお母さん以外はメドゥーサ(さっちゃん)とエミヤさんしか居なかったし。

 

尚、彼らは特異点攻略の過程で使役サーヴァントを増やすことはできない。

俺たちは立香()、立花、マシュ、ティアマト(お母さん)ゴルゴーン(さっちゃん)、エミヤさん、ジャンヌさん、ジルさん、プロテア、スパルタクス、ヘラクレスさん、アーサーさん(ニチアーサー)、キアラさん、愛歌さんの合計十四人で人理修復を成し遂げた。

彼らもマスター七人とサーヴァント七騎で合計十四人。

 

俺たちより上手く人理修復すると言った以上、俺たちと同じかそれ以下の数のメンバーで攻略するのがルールだ。

キリシュタリアはカイニス以外にも契約しているサーヴァントが居るらしいが、彼自身が担当する異聞帯(ロストベルト)に置き去りになっているらしい。

 

一度ゲームオーバーとなってしまった以上、彼らは俺や立花より上手く人理修復できるとは口が裂けても言えなくなった訳だが、彼らには強制的に冬木から再チャレンジしてもらう。

コンティニューする度に敵を少しずつ強化していくことで、彼らの心を折ると同時に俺や立花が異聞帯(ロストベルト)を攻略する時間を稼ぐためだ。

 

今は立花がマシュと共にロシアを探索中で、俺は万が一に備えてカルデアに待機している。

次の異聞帯(ロストベルト)は俺がメインで攻略することになるだろう。

 

ちなみに本来ならこの場に居るべきロマンは今、ゴルドルフ所長とそれぞれカルデアの男性職員を率いてクッパ姫派とキングテレサ姫派に分かれて日夜争っている。

 

ついでに言うと俺はキングテレサ姫派だ。

あとでゴルドルフ所長に加勢しに行かないと……。

嗚呼、まさかロマンと敵対してしまう日が来るなんて……!

しかし今のロマンは人理修復中の時より生き生きとしているように見える。

ゲーティアもきっと満足してくれているだろう。

あとはロマンに三次元の嫁が居れば完璧なんだけど……。

 

『それなら私にお任せくださいなぁ〜。ロマン様をメロメロにして差し上げますわぁ〜』

 

なんだ、今の声は……?

 

「立香、どうかした?」

 

「……いや、何でもない」

 

褐色の肌にロバの耳を生やした女性が見えたように思えたが、気のせいだろう。




神霊相手にタイマンで勝利したというキリシュタリアですが、さすがにウルトラマンや歴代でも上から数えた方が早いラスボス怪獣の相手は荷が重かったようです。

・クリプターの捕縛について
愛歌とキアラに聖杯を持たせればウルトラマンキング並の奇跡を起こせるのではないでしょうか。

・コンティニューする度に強化される敵について
具体的には冬木だとデスフェイサーが現れて街中でネオマキシマ砲をブッパします。
オルレアンだとハイパーゼットンの成長が加速したり、ディレクターズカット版に登場した取り込んだ怪獣を怪獣兵器として復活させる能力が追加されたりします。
ロンドンだとシビトゾイガーや闇の三巨人が出現します。

異聞帯(ロストベルト)について
クリプター不在なので原作より難易度が低下しています。
カルデアからのバックアップも万全ですし。
シャドウボーダーは出番がありません。

・ロマンとゴルドルフの戦いについて
カレーメシのCMを思い浮かべていただければ。
今日もカルデアは平和です。
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