転生したら幻想郷でチルノ様の世話をすることになったった件について\(^o^)/ 作:タケノコ委員長
「あたいだって、こんなところでは負けていられない!」
完全に身が入るチルノ。青娥もちょっとはがむしゃらになっていた。
面白いほどにガチになる時は真面目になるが、大体そうなったときは敵を昏倒させるまで攻撃を仕掛けてしまう。
「パーフェクトフリーズ!!行けぇ!」
「こっちも、ゾウフォルゥモォ!」
「うわぁぁああぁぁぁあ!!」
昔---。いや、数週間前だろうか。私が昼にチルノと勝負したことがあった。このときに、チルノの真面目さを思い知らされた。
「よし、昼なら勝てるでしょ!行くよー!」
最初は微笑していたチルノが、本気になったせいか笑顔がその5倍になった気がした。
それに対して私は、ゆとりを持って勝負しようとしたのに、なんだか怖くなってきた。
最初の事を考えていたが、どうせ一気に終わらせてしまうのだろうと考えていた。
「---どうしようか---。」
そう考えていた私に、一気に氷が迫ってきた。まずはそれを対処しようと、急いで避けていった。
だったらチルノのようになれば良い。そう考えて、私がとった行動は---。
「行けっ、火炎玉!!」
「ちょ、近距離でいきなり打つのは良くなブハッ!」
そう言うと、チルノが数メートル先に飛んでいった。少し、いや---かなり彼女の事を気にせず本気で打ってしまった。もし0距離で打ったら---溶けていただろう。
「うっ---がふっ---ごほっ!」
チルノが悲鳴をあげている。すぐに自分で治そうとするが、流石にどうすれば良いか検討がつかない。
しばらく考えた挙げ句、彼女の部屋を超絶怒濤に涼しくして、そのなかに入れておくことだった。
その行動をしたおかげか、彼女の怪我は少しずつ回復へと向かっていった。
「ふぁぁ---さ、流石に痛かった---よう。」
「チルノ様、申し訳ありませんでした!」
彼女が窓から見える半分ほどは白に染まっている空をしばらく眺めていた。ただ、西にある黒い雲を見ることはなかった。
「あたいの要求聞いて?」
急に頬を染めるチルノだった。無論、その条件を飲まないわけがない。
「手、繋いで?」
「---はい。」
妖精の要請を受け入れてあげた。
「うわぁぁああぁぁぁぁあ!!」
「どうやら、ここで終わりのようね。」
チルノが、数メートル先に飛んでいった。途中途中に紅血がたらたら流れてしまっている。
その瞬間を、誰もが黙って見るわけにはいかない。友達が倒れているのに、無視するわけには行かないのだ。
「はぁ---やっとこっちの出番かっ!」
正直、ずっと煎餅食べながら、彼女の事を見守っていたため、体が動きたいと嘆いていたのだ。
「あらあら、今度は見守りさんなのねー。良いわよ、何分でも付き合ってあげるわ!」
大体ではあるが、相手の力量は分かっている。つまり、どのくらいで行けば楽しめ、かつ早く終わるかなんて考えていた。
「もう---トンリン芳香!」
体内時計が急に止まった。それから、動き出すと同時にそれらの攻撃を避けたり、片手で受け止めたりした。
明らかに焦燥感を抱く敵。いきなり攻撃したのに、余裕で受け止めるその姿が許せなかったのだろう。
それに比べて、これから反撃をしようとする私。緊迫感なんて存在していなかった。
「じゃ、これで終わりで。火炎玉!」
チルノの時よりも大きく、強く、硬い攻撃のはずだったが、ギリギリの所で避けられた。
真剣になっているときの顔を見てみれば、何を考えているかなんて一目瞭然だ。
はじめは私も一進一退の攻防かと思っていたが、それは1対1の時の事だった。奥から声が聞こえてくる。
「夢想封印!!」
「はっ!?」
気付いても、気付かなくても、今の状態で攻撃を避けるなんて出来っこない。
「はいよ、チェックメイトっ!」
どこまでも美しく輝く夢想封印の光の後に、氷の妖精のもとへ近寄っていった。
彼女は---死んだ---ふりをしていた。
「チルノ様、大丈夫でしょうか?」
そう言っても、彼女からは返事がない。いくらふりとはいえ、ここで大丈夫だよー!とか言ったら、遊びの意味がない。
どうすれば良いか考えた結果、辿り着いたのは。
「こちょこちょー。」
「うわぁぁー!」
何か笑ってくれそうな刺激を与えることだった。予想通り、彼女は手でくすぐったい所をおさえながら笑っていた。
「ふぅー、あたいやっぱり1人じゃだめだったよ---。」
そう言う瞬間から、急ではないが、彼女の顔が西の空のようになっていった。
ただ、私たちの顔は東の空のようだ。ただ、私たちは空の事なんて上の空。ただ前の妖精を見つめていた。
「あたい、これ以上頑張っても、体力作れないんじゃない---かな?なにやってるんだろう。あたい。ばかだよね---。」
言い方的に、疑問文にはしていなかった。ただ、雲を越えて捕らえる筈が捕らわれている蜘蛛のように動きさえも見せなくなった。
なんだか、刹那の悪夢に捕らわれているようだ。どうにか慰め、褒めなければいけないと感じ取った。誰もが雰囲気だけでわかるであろう。
「ねぇ---。」
急に頬を染めるチルノだった。
「手、繋いで?」
当たり前のようにぎゅっと握りしめたチルノの手が、いつもより冷たかった。
これで良いかとか聞くことはなく、彼女が嬉しそうにしていた。
しかし、このままふわふわ気分でいる余裕なんてどこにも存在しない。まだ、ここを制覇したわけではないのだから。
確かに、ずっと手は繋いでいた。が、私の緊迫値は勝負の時より高い値を見せていた。次の相手の強さがわからないからだ。
「そういえば、タケノコ君は---なんでそんな風に強い技を出せるの?」
さっきよりも顔が真っ赤になっていたが、それよりも気になったのが、タケノコ君という言い方だった。
「チルノ様---なぜ私をタケノ。」
「だって、その方が可愛いかなって思って---。」
そう言っている彼女の方が可愛かった気がした。
「強くなる方法ですか?本気で自分を襲ってきた相手には情けはかけないですね---。」
そう言うと、チルノが不思議そうな顔をしていた。
「相手が、仲間だったら?」
そう質問してきた。素朴なのに答えるのが大変そうな問題を出されて、慌てぎみだった。
「その人を使って敵を欺く。とか?」
ゆっくり歩いていたが、これ以上呑気に雑談している暇は無さそうだった。
「あ、チルノ様。次の勝負、やって来ましたよ?」
「うん!」 終
重大発表
このシリーズ、100話ぴったりで完結です!最後に現れる敵は、まさかのたくさんの一般人!?この先もお楽しみに!