橋の欄干腰下ろし 遥か向こうを眺むれば この世はつらい事ばかり
片手に線香 花を持ち あんちゃん おっさん何処行くの?
私は必殺仕事人と申します
「それで今日は、何処のどいつを殺ってくれと仰るんで?」
とある高級住宅地、そこには一人の女性がセレブを気取り、派手な姿でワインを飲んでいた。
「あはは、今の世の中、女性利権団体様様よね。男から毟り取れるだけ毟り取れるんだもの!」
この女性は今の世の権力を利用し、貢がせ続けた後に頃合を見て捨てていたのだ。
近頃、巷で妙な噂が立っている。表では権力を持つと期待されていた女性が、謎の死を遂げているのだ。
女尊男卑に流れずに真っ当に生きようとして泣かされた女。男というだけであらゆる事業から追われた男。己の意見だけでゴミのように子供を捨てる両親。
弱い者は這い上がる事すら許されないこのご時世に、天誅を下す者が現れたと。
科学の発達したこの世の中で、あらゆる調査がされるが殺され方が有り得なく、証拠も残らない為に警察は犯人逮捕に難儀している有様、女性利権団体の横槍もあって機能していなかった。
ワインを飲んでいた女性の部屋の明かりが突然消える。停電のようで女性は嫌悪を顕にする。
「全く、ちゃんと仕事しなさいよ!近頃の会社は」
その背後で静かに鋭い錐が抜かれている事も知らずに。
「えっと・・・んぅ!?」
突然、口を塞がれ悲鳴を上げることができない。強引に座る事を強制されると錐を左肩に刺された。
「あうっ!?」
突き刺さった錐は心臓の一歩手前まで届かせられ、女性は震えている。
「悪の笑顔を振りまく女は・・・閻魔に地獄で貢いで貰いな」
「あっ・・・あああ・・・・・・・・」
「南無阿彌陀佛・・・・」
男の低い無機質な声が女に響くと、右手で錐を押し込むと同時に心臓に穴を開け、女は絶命した。錐を引き抜き、男はその家を後にした。
◇
「また儲けたわ!ホント若いってだけで外国人でもホイホイ金を渡してくれるから男は馬鹿よねぇ」
売上を確認するため、札束を数えている軽く見ても諭吉が五十から九十はあるだろう。
「さぁて、次のターゲットは・・・いたいた」
女性のターゲットはツインテールで髪を結った小柄な女の子だ。その女の子はキョロキョロと周りを見ている。
「待たせちゃったわね。貴女がそうかしら?」
「はい、簡単にお金が稼げると聞いて」
「ふふ、期待してて良いわよ」
人目が付かず、路地裏のような場所へと入っていく。少女は背後で殺気を隠しながら無表情な顔つきで隙を狙っている。
「じゃあ、これを渡しておくから。本番の時は使いなさい」
「はい」
この女性はどうやら売春の元締らしく、若い女性を狙ってはこうして避妊具を渡している様子だ。
「それじゃ、私は帰るわね」
女性が背を向けた瞬間、少女はボールペンにも似た物を手に、千枚通しのような鋭い針を出し、それを背後から心臓の位置に突き刺した。
「ぎゃがっ!?」
「
「あ・・・がっ!」
抉り込むように押し込んだ後に、すぐさま針を引き抜いた。
「合掌・・・」
針を戻すと少女は散らばった金に手をつけず、その場を去っていった。
◇
『今日未明、XX地区に住む早目行子議員(2X)が、自宅で変死体となって発見されました。早目議員は次期議員長として期待されていた人物でした。続きまして』
『都内で変死体が発見されました。被害者は真木野蜜姫さん(2×)心臓を鋭利な物で突かれた物だと警察は見ていますが、付近に現金90万円が散らばっていたらしく、警察は何らかのトラブルに巻き込まれ、殺害されたのではないかと推測しています。』
「いずれも調査したところ、この二人は汚職と売春の斡旋をしており、深い恨みを抱かれていたのかと思います」
「近頃では、正義の味方だと持ち上げる者も出てきております」
「このご時世にまるで時代劇のような事をしてる人間がいるのね・・・」
説明を受けた一人の少女は書類を置いて、目を揉むように指で触れた。
「それと、学園内でも妙な噂が立っています」
「どんな噂?」
「はい。学園から離れた2キロほど先にある古い社に恨みを晴らして欲しい人物の名前と金銭を中に置いておけば、闇の仕事人が動いてくれるとの噂です」
「なにそれ、モロに時代劇じゃない!」
「でも、現に汚職に関して噂の立つ議員や悪質な犯罪者や経営者などが殺されています」
「現代の必殺仕事人か・・・厄介かも知れないわね」
薄暗い明かりの中で、二人の女性は険しい顔つきのままテレビのニュースを聴き続けていた。
やってしまった。
こちらは見切りなので更新は遅いです。
恨みを晴らしたいお方・・・感想にて・・・お願いしますよ。