D.Gray‐man~転生した兄妹の物語   作:晴月

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今回から原作の主人公である彼が登場します。


第四夜 侵入者?or入団者?

雷渡と月が初任務から帰ってきた数日後。二人は修練場で雷渡は居合いの練習、月は射撃練習を行っていた。

 

雷(........今だ!)

 

スパッ、と練習用の藁を袈裟斬りにする。雷渡はその切れ味に漸く納得していた。

 

雷(よし!これなら実戦で使っても大丈夫だな。....さてと、月の方はどうだろうな?できればあいつとは共闘して戦いたいから息を合わせられるようにしたいんだが。)

 

少し考え、

 

雷「取り敢えず、あいつの練習を見てみようか。共闘の事はそれから考えよう。」

 

・・・・・

 

一方、修練場の射撃訓練施設では...

 

月(.....落ち着いて、的をよく狙って.....今!)

 

ダァン、と的を狙い銃を撃った。しかし、狙い通りには当たらない。

 

月「はぁ、またダメかぁ.....」

 

月自身、この射撃練習は何十回、何百回と繰り返しているのだが中々的には当たらない。

 

月「一体、何が悪いんだろうか?」

 

雷「撃ち方じゃないか?」

 

バッ、と後ろに振り向く。そこには彼女の兄、雷渡が練習を見ていた。

 

月「に、兄さん。...何時から。」

 

雷「そんな事よりもだ。月お前、俺が教えた撃ち方で撃ってないだろ。」

 

月「えっ?」

 

雷「まず、さっきと同じように構えてみろ。」

 

月「えっ...と、こう?」

 

次の瞬間、雷渡は月の後ろから覆い被さる様に月が構えた銃を月の両手ごと握った。

 

月「////....ちょ!?」

 

雷「いいか。両手で撃つときの構えはだな.....」

 

雷渡は月のために拳銃の構えと撃ち方を教えるために月に覆い被さる様にしてレクチャーしているのだが、当の本人はそんな事は考えられないくらいに混乱していた。

 

月(なっ///...ななな何で後ろから抱き締めるような感じで教える必要があるんだよぉ!?....これじゃあ教えてもらっても内容が全然頭に入ってこないよ。どどどどうしよう。)

 

雷「.....だからこの撃ち方なら....おい。」

 

月「へっ?....な、何?」

 

雷「何じゃねえよ。お前、俺が教えてるのにちゃんと聞いてないじゃんか。」

 

月「ご、ごめん。」

 

雷(全く、これじゃ共闘はまだまだ先の話だな。)

 

ハァ、とため息を付き呆れる雷渡、まずい。どうにかしなければと慌てる月

 

月「あっ、そうだ兄さん。」

 

雷「何だ?」

 

月「ボクのもう一つのイノセンスの事なんだけどね....実は、───」

 

その内容に雷渡は驚愕する。

 

雷「それは本当か?」

 

月「うん。初任務の時に気づいたんだけど、この能力を使えば戦闘がいくらか楽になるかなって。」

 

雷渡は少し考える。

 

雷「そうだな。その能力があればいくらか楽にはなるな。....だが、使いどころを間違えると大きな痛手となることは考えておいた方がいい。その事は覚えておけ..いいな?」

 

月「うん。分かった。」

 

雷「じゃあ、そろそろ食堂行くか。腹減ったし、」

 

月「あっ、ボクも行く~。」

 

・・・・・

 

食堂へ行く途中の廊下で神田とすれ違う。

 

雷「よう、神田。これから任務か?」

 

神「チッ。」

 

神田はまるで嫌な物を見るように雷渡を睨み付ける。

 

雷「そんなに嫌そうにしなくてもいいじゃんか。ただこれから任務かどうか聞いただけなんだからさ。」

 

神「うるせぇ。話しかけんじゃねぇ。」

 

雷「全く、相変わらずだな。お前は」

 

やれやれとため息を付くと、神田の後ろにいた探索部隊《ファインダー》の男にふと目が行った。

 

雷「あれ?あんた新人か?」

 

ゴ「はい、はじめまして。ゴズって言います宜しくお願いします。」

 

雷「おう。宜しく。」

 

探索部隊《ファインダー》の男はゴズと名乗った。ん?ちょっと待てよ。確かゴズって.....あっ(察)

 

雷「ゴズ、神田を宜しく頼む。こいつは無愛想で口も悪いが、それでも優しいやつだからさ。だから宜しく頼む。」

 

ゴ「はい!任せて下さい。」

 

神「お前は俺の親か!」

 

雷「お前の親代わりの人ならいるだろ。なぁユー君。」

 

神「なっ!何でお前がそれを知っている。」

 

神田は怒りでワナワナと震えている。

 

雷「この前、マリとディシャに会ってな。その時に聞いた。」

 

神(あいつら......後で殺す。)

 

雷「落ち着けってユー君。(笑)」

 

神「誰がユー君だ!、ブッタ斬る!(怒)」

 

あ、やべ俺死んだかも.....

 

雷渡ダッシュ

 

神「待ちやがれ!」ダッシュ

 

雷「落ち着けって神田。冗談、ほんの冗談じゃんか。」

 

神「うるせぇ!そこに直れ!叩き斬ってやる。」

 

雷「斬られると分かって誰が座るか!」

 

神田は刀を振り回すが、雷渡はそれを次々と避けていく

 

神「このやろう....ちょこまかと動き回りやがって。」

 

雷「なんかこれ、砂浜を走ってる恋人通しみたいだな。」

 

神「何を言ってるんだお前は!......やっぱ斬る!」

 

雷「あははは。捕まえられるものなら捕まえてみなさ~い。」

 

神「コロス(殺)」

 

雷「アレ?神田さん、冗談だからね。ほんの冗談だから.....だから技出すのは止めてくれ!!(焦)」

 

ダダダとどこかへ走っていく二人とそれを見ている二人

 

ゴ「......」

 

月「.......えっと き、気にしないであの二人はいつもああだからさ。」

 

ゴ「あっはい。」

 

月「それで、ゴズって言ったね。」

 

ゴ「はい。どうかしましたか?」

 

月「いや、大したことじゃないんだけどさ....気を付けてね。ボク達エクソシストと違ってあなたは普通の人間だからね。」

 

ゴ「......はい!頑張ります。」

 

月「...よし!それじゃ兄さんと神田止めなきゃね。」

 

ゴ「えっ?いやでもどうやって?」

 

月「簡単だよ。そらっ」

 

月は右脇のホルスターから銃を一挺取り出すとバァン、と天井に向かって撃った。

 

月「うるさい。(怒)」ニコッ

 

雷、神「はい。ごめんなさい。」土下座

 

月「よろしい。」

 

ゴ(怖っ!?)

 

三人はその時月は怒らせないようにしようと心に誓うのだった。

 

・・・・・

 

食堂にて、

 

雷「エビフライ定食とカキフライとシーザーサラダ。飲み物は緑茶で。」

 

月「カルボナーラとシーザーサラダ。飲み物は緑茶、あとデザートに胡麻プリンを。」

 

注文を終えて長椅子に腰かける。

 

雷「全く、神田もあんなに怒ることないのに。」

 

月「あれは兄さんが悪いよ。ちゃんと反省しなさい。」

 

雷「はい。ごめんなさい。」土下座

 

月「よろしい。」

 

ラ「あれ?新入りさ?」

 

後ろを振り向くと右目に丸い黒眼帯、バンダナを着けたエクソシストが近づいて来た。

 

雷「誰だ?」

 

ラ「ラビっす。はじめまして。」

 

雷「はじめまして。」

 

ラビははじめに雷渡をじっと見ている。

 

雷(ブックマン故の観察か....だが俺に警戒されるようならまだまだ未熟だな.....ってブックマンに言われるだろうな。)

 

次に月を見るとK

 

ラ「す」

 

雷、月「「す?」」

 

ラ「ストライク!」

 

ラビは目がハートになっていた。

 

ラ「ねぇ君どこから来たの?名前は?好きな食べ物は?好きな男性のタイプh...」

 

ブ「何をしとるんじゃお主は!」

 

パンダの様なメイクをした老人がラビを蹴飛ばす

 

雷「...はっ、月大丈夫か?何かされなかったか?」

 

肩をがっしりと掴むと雷渡は聞く

 

月「だ、大丈夫だよ。ちょっとびっくりしただけだから。....それよりもあの人。」

 

雷「ああ。ブックマンだな。」

 

ブックマン。世界各地で起きた戦争や歴史的に有名な事柄を記録する者の呼称。歴史上の文献の中には必ずと言っていいほどその名前が出てくる。

 

雷「あの、あなたは?」(知ってるけど一応聞いておこう。)

 

ブ「済まない。自己紹介が遅れた。それとウチの馬鹿弟子が失礼した。私の事はブックマンと呼んでくれ。」

 

雷「分かりました。ブックマン。」

 

お互いに握手を交わす。

 

雷「とまぁ、それはそれとして....ラビ。」

 

ラ「な、何さ?」

 

雷「いくら俺の妹が自分のタイプだからってあんな風に迫って、聞き出すのは失礼極まりないだろ。」

 

ラ「う...悪かったさ。」

 

雷「まぁ、話はそれぐらいにして。...ブックマン、ラビの仕置きはあなたにお任せします。」

 

ブ「度々すまんな。それでは我らは自室に戻るとしよう。」

 

ラ「ちょ、じじい 放せって! 引きずってる、引きずってるから!!」

 

ラビがブックマンに何処かへと連れ去られる

 

雷「全く、ラビのストライクゾーンってホント広いな。」ハァ

 

月「それよりも兄さん、ジェリーさん呼んでるよ。」

 

雷「いっけね。料理頼んだのすっかり忘れてた。」

 

月「今日も任務あるみたいだし早く食べないとね。」

 

・・・・・

 

その後二人は任務でノルウェーに来ていた。

 

雷「今回はノルウェーか。....さてと、イノセンスはどこにあるのやら。」

 

月「それよりも兄さん。観光しない?観光。」

 

雷「お前は観光しか頭にないのかよ。....全く、任務で来てるのにお前のせいで嫌になってくるわ。」

 

頭を抱えてハァとため息を付く雷渡

 

月「わ、悪かったわよ。ちゃんとするから許して。」

 

雷「やれやれ、都合が悪くなるといつもそれだな。...とまぁさっさと終わらせて帰るか。」

 

二人は怪奇現象が起きた場所へと向かう。

 

雷「何だ......これ。」

 

月「あ、あり得ない。」

 

二人があまりの驚きにそれ以外の言葉が出て来ない。

それもそのはず。二人の目の前には数えきれない程のアクマがわんさかと湧いているからである。その殆どがレベル1であるが中にはレベル2も幾つかの数がいる。

 

雷「これ、明らかに罠だな。俺達のイノセンスの能力を探ろうとしてるんだろうな。」

 

月「だったらどうするの兄さん?」

 

雷「そんなの決まってる。」

 

雷渡は腰の左脇に装備している刀を抜き、アクマ達に突きつける

 

雷「全部倒す。」

 

月「了解。じゃあどう相手する?」

 

雷渡は抜いた刀を鞘に納めてから少し考え、結論を出す

 

雷「....取り敢えず、俺はレベル2を倒す。月、お前はレベル1を頼む。」

 

月「了解。それじゃあ、初めよっか。」

 

二人は近くの民家の壁を路地裏から屋根へと登り、そこからアクマを倒そうと屋根の上を走り、屋根から屋根へと走りながらアクマ達との距離を詰めていく

 

雷、月「「イノセンス、発動。」」

 

雷『飛雷神《ひらいしん》』

 

月『粛清の咆哮《デッドリー・ロアー》』

 

ア1「来たぞ、エクソシストだ!」

 

ア「殺せ!殺してイノセンスを奪い取れ!」

 

レベル2のアクマ達が雷渡に覆い被さる様にして襲いかかってくる。一方の雷渡は発動した飛雷神を鞘に納めたままアクマ達に向かっていく。

 

雷「飛雷神、奥義其の一」

雷渡はアクマ達を通りすぎていく。その刹那の瞬間、

 

雷『紫電一閃』

 

レベル2のアクマ達は途端に灰と化した

 

雷「俺を殺りたきゃお前らの上司でも連れてこいよ。」

 

???「ふ~~ん、お前 強いんだねぇ。」

 

雷渡は振り向き様に飛雷神を向ける。しかし、そこにいたのはアクマではなく、

 

雷「なっ!」

 

雷渡は再び驚いた。そこには、まだ登場するには早い人物が立っていた。

 

──────

 

一方、月の方は

 

月「くっそ~~~何この数!倒しても倒してもキリがないんだけど。」

 

一人、アクマ達の数の多さに文句を言いながら戦っていた。

 

月「最近、アクマ達の強さって個々の強さじゃなくて数の多さだと思えてきた。」

 

でも何故こんなにアクマ達を配置する必要があったのか?いくらなんでもイノセンス一つにアクマのこの数の多さは明らかに異常だ

 

月(さっき兄さんが言ってたな。ボク達のイノセンスの能力を探ろうとするためだって。...でもいくらなんでもこの数はおかしい。....とするとイノセンス以外に目的がある?)

 

イノセンス以外の目的?一体何があるというのか。月は戦いながら考える。

 

月(あれ?そういえば原作でもこんなことなかったっけ?...あれって確か原作3巻の....ハッ)

 

月は気づいた。このアクマ達の目的がイノセンスではな

く、自分の兄だということに。

 

月(目的は兄さん!?..だとしたらまずい!急いで合流しないと。)

 

月が雷渡と合流しようと引き返そうとすると、

 

ア3「おっと、行かせねぇよ。」

 

ア4「どうしても行きたきゃ俺達を全て倒してから行きな。..まぁ無理だろうがな」

 

アクマ達が月をグルッと周りを囲み、ギャハハハとアクマ達が汚い笑い声を挙げる。

 

月「く、っそ 」

 

こうなってしまった以上後には引けないと理解し、アクマ達に立ち向かう。

 

月(どうする?いっそのこと《あれ》を使う?..でもあれはこいつらにバレるとかなりマズい。...どうすれば?)

 

アクマ達は次々と月に迫ってくる。このピンチを月は乗りきれるか?

 

・・・・・

 

一方、雷渡の方は

 

雷(何でこいつが此処にいる!?こいつはまだ出てこないはずだろ。)

 

雷渡の目の前にはカボチャの頭が先端に付いた傘を持って、ニヤリとこちらを嘲笑うかのように見ている。

 

雷(ノアの一族。長子 ロード・キャメロット)

 

雷渡の目の前に立っていたのはノアの一族の一人、ロード・キャメロットだった。

 

雷「.....何者だお前?タダの人間じゃないな。」

 

???「よく分かったね。僕はノアの一族の一人。ロード・キャメロットだよ。」

 

雷「ノア!?」(知ってるけど、以下略)

 

??「しー!ろーとたま しー!!知らない人にウチのこと喋っちゃダメレロ!!」

 

その時、傘が喋り始めた。あれは伯爵の作ったゴーレムで名前はレロだった筈と雷渡は思った。

 

雷「....それで?そのノアの一族のあんたは俺に何の用だ?」

 

ロ「どうして、そう思うの?」

 

雷「惚けるなよ。このアクマの数、配置、その他にも色々あるが...明らかにおかしいだろ。これで目的がイノセンスじゃなければ残りは俺か妹の方に用がある筈だ。」

 

雷渡は自分の考えをロードにぶつける。

 

「そして、今お前は俺に接触してきた。これでお前の目的は俺のイノセンスか俺自身に用があると見た。」

 

それを聞いたロードは

 

ロ「ぷっ、くく。」

 

レ「ろ、ろーとたま?」

 

ロ「あっははは。....君、面白いな。」

 

ニタァと不気味な笑みを浮かべるロード

 

ロ「君、名前は?」

 

雷渡は敵であるノアに名前を教えてもいいのかと少し悩み、自分の名前を口にする。

 

雷「雷渡。過神 雷渡だ。」

 

ロ「ふ~ん。雷渡か、覚えておくよ。」

 

雷「それで、要件は何だ?」

 

ロ「べっつにぃ~~ただ、ちょっとした暇潰し。」

 

雷(こいつ見た目は子供でもなぁ....。)「.....つーか今日平日だぞ、学校行かなくてもいいのかよ。」

 

ロ「サボったから大丈~夫。」

 

雷、レ「「全然大丈夫じゃねぇ(ないレロ)!!」」

 

ロ(...今何でハモったの?)

 

レ「ろーとたま、また学校サボったレロか! ダメレロ、ちゃんと学校行かないと伯爵タマにペンペンされるレロ。」

 

ロ「千年公は僕にそんな事しないもん。」

 

雷「そろそろ帰ってくれ。俺はお前らの漫才見に来た訳じゃねぇんだよ。」

 

冷たい瞳でロード達を睨み付け、刀を向ける。

 

ロ「いいねぇ、その瞳。....じゃあ僕はもう帰るよ、それじゃあねライト。」

 

何処からか王冠が乗っかったハート型の扉が現れ、その中へとロード達は消えていく。そして扉が姿消したと同時に雷渡の緊張も解けた。

 

雷「ふう。流石に出てくるとは思わなかったからビックリはしたが、それでもいずれは戦うことになるからな...それまでに力を付けないと。」

 

新たに決意を固める雷渡。ここで月のことを思い出した。

 

雷「やっべ!月の事すっかり忘れてた。急いで合流しないと。」

 

月「終わったよ。兄さん。」

 

月のところに急いで向かおうとした雷渡の前に月が疲れた様子で現れた。

 

雷「お、おう。大丈夫だったか?あの数相手に一人はキツかったんじゃないか?」

 

月「あーうん。それはこれでなんとかなった。」

 

月は自分のイノセンス粛清の咆哮《デッドリー・ロアー》を雷渡に見せる。

 

月「ってそんな事より兄さん!アクマ達に何かされなかった?」

 

雷「ああ。実は────」

 

雷渡は月に話した。先程自分のところにノアの一族の一人、ロードが現れたこと。目的があったことを話した。

 

月「やっぱりそうだったんだ。」

 

雷「ああ。」

 

月は後悔した。もし自分がアクマ達の目的さえ直ぐに理解していれば未然に防げたのではないかと。

 

雷「なぁ月」

 

月「何?」

 

雷「今日、俺がノアに会ったことは誰にも話さないでくれ。」

 

月「なっ!何で?..話せば対策とかとれるんじゃないの?」

 

雷「よく考えてみろ。俺達エクソシストの敵が千年伯爵だけでなく、ノアの一族という人間達までもが敵だと知られたらどうなる?」

 

月「それは....」

 

もし、教団に報告すればどうなるか。報告すれば内部で混乱を招き、派閥が別れるかも知れない。月の中では結論は決まっていた。

 

雷「それだけじゃない。もしノアの一族が俺に接触してきたことを中央庁に知られたら、どうなるか分かってるだろ。」

 

ハッ、と月は最悪の未来を浮かべる。もし、中央庁に知られれば兄はノアの一族の関係者として疑われるのではないか。それだけならまだしも最悪の場合、異端の徒として処刑されることになるだろう。

 

自分の兄は常に最悪のケースを考え、行動しているのだとこの時月は悟った。

 

雷「だから月、頼む。この事は黙っててくれ。」

 

月に雷渡が頭を下げる。月は自分の兄がこんなにも弱々しい姿を見せたことに驚きながらも、

 

月「...分かった。それじゃあイノセンスを回収しようか。」

 

雷「ああ。」

 

ノアと接触したことを黙っていようと心に誓うのだった。

 

・・・・・

 

二人がイノセンスを回収し、ヘブラスカにイノセンスを渡した後、

 

雷、月(そういえば、何か忘れてる気が....)

 

二人が思いだそうとしていた次の瞬間。

 

門「こいつ アウトオオ!!」

 

門番のそんな声が聞こえ、思い出した。

 

雷、月「「マズい! 急がないと。」」

 

二人は急いで門へと向かう。

 

・・・・・

 

???side

 

どうしてこうなった。白髪の少年アレン・ウォーカーは考える。

 

僕はただ、エクソシストになるためにこの黒の教団に来ただけなのに、門番にアクマ扱いされるなんて。....そりゃ確かに僕の左目は呪われてるけども、だからって僕がアクマなんていくらなんでも安直過ぎない!?

 

ふと、門番の頭(?)の上を見ると男が一人刀を構えてこちらを睨んでいる。

 

神「一匹で来るとはいー度胸じゃねぇか...」

 

殺気!

 

ア「ち、ちょっと待って!!何か誤解して...!!」

 

背後に殺気を感じた瞬間。左腕を発動し、それを盾として構え、バックステップで間合いを取る。

 

次の瞬間、凄まじい斬撃が左腕に直撃する。

 

ア「なっ...」

 

神「!」

 

神田の斬撃は凄まじく、アレンの左腕に傷を付けるほどの威力を見せた。

 

ア(左腕に傷が!!...アクマの砲弾でもビクともしないのにたった一撃で...!?...まさかあの刀...)

 

神「お前...その腕は何だ?」

 

ア「.....対アクマ武器ですよ。僕はエクソシストです。」

 

神「何?....門番!!!」ギロッ

 

門「いやっでもよ中身がわからないからしょうがねぇじゃん!アクマだったらどーすんの!?」

 

またアクマ呼ばわり!?いい加減にしてくれよホントに。

 

ア「僕は人間です!確かにチョット呪われてますけど立派な人間ですよ!!」

 

門「ギャアアアア触んなボケェ!!」

 

ギャーギャーと門番が僕に文句を言う。

 

神「ふん...まぁいい。中身を見ればわかることだ。」

 

男が間合いを詰め、僕に斬りかかる。

 

マズい!と感じて左腕でガードし目をつぶる。しかし、いくら待っても斬撃は来ない。恐る恐る目を開けて確認すると、そこには

 

雷「落ち着けよ。神田。」

 

神「てめぇ。」

 

神田の刀を鍔の付いた刀でガードしている男が目の前にいた。

 

・・・・・

 

雷渡side

 

間に合ってよかった。なんとか神田を止めることが出来た。でも左腕に傷、付けられたんだな....アレンのトラウマが出来てしまうな。アレン、御愁傷様。

 

神「てめぇ。何故止める!!!」

 

雷「落ち着けって言ってるだろ神田。少し冷静になれ。」

 

ホントこいつは血の気が多いな。話もまともに出来ないのかよ。

 

雷「前にも言っただろ?よく観察して相手を見ろと。...じゃあ質問だ。あいつのペンタクルは何処にある?」

 

神田は少し落ち着いたのか俺の質問に答えてくれた。

 

神「.....左眉の上だ。」

 

雷「アクマは基本的にペンタクルは額に現れるものだ。それはお前も分かってるだろ。」

 

神「新種のアクマかも知れねぇだろ。」

 

雷「それはないな。俺は今までレベル2までのアクマ達と戦った。そのどれもがペンタクルは額に現れていた。」

 

一つ目の証明完了と心の中で呟く。

 

雷「次の質問だ。.....アクマがイノセンスを所持、使用することは可能か?」

 

神「....不可能だ。アクマはイノセンスとは相反する物質ダークマターから造られる。」

 

雷「そうだ。アクマはイノセンスを使用どころか所持することすら出来ない筈だ。...こいつがアクマだと過程したらおかしいだろ。こいつはさっき、見るからに寄生型のイノセンスを使用した。装備型ならまだしも人体の一部と化しているイノセンスをアクマが使用できる筈がない。」

 

ア「寄生型?」

 

二つ目の証明完了。

 

雷「最後の質問だ。...いや、これはお前にだな。」

 

アレンの方に顔を向ける。

 

ア「僕?」

 

雷「ああ。お前、名前は?」

 

ア「アレンです。アレン・ウォーカー。」

 

雷「そうか。...じゃあアレンどうやってここへ来た。それと何故ここの場所を知っている?」

 

ア「...此処には崖を登って来ました。ここの場所を知っていたのは、師匠に教えてもらったからです。」

 

雷「その師匠って誰の事だ?教団の関係者か?名前は?」

 

ア「関係者って言うより、エクソシストですね。僕の師匠の名前はクロス。クロス・マリアン元帥です。」

 

神「元帥....だと!?」

 

雷「聞いたろ、神田。これでアレンがアクマじゃないってことは理解してもらえるな?」

 

神「チッ。」

 

神田は刀を鞘に納める。俺も戻すか。これにてQED《証明完了》っと。

 

雷「それでアレン。」

 

ア「はい。」

 

雷「どうやって幹部に会おうとした?」

 

ア「師匠から紹介状が送られてる筈です。」

 

雷「紹介状?誰に送ったんだ?」

 

ア「コムイって人に送ったと。」

 

やっぱりかー!!!

 

雷「コムイー!!!お前まさか机片付けてないのかよ。あれほど片付けておけって俺言ったよなぁ!!!」

 

コムイのやつ後で一発殴る。

 

コ「あ、あはは。」

 

周りにいたリナリーや科学班全員がジーっとコムイを見る。

 

コ「そこのキミ!」ビシッ

 

「は はい?」

 

コ「ボクの机調べて!」

 

「アレをっスか...」

 

埃にまみれ、クモの巣が張ってあり、山のように手紙が机の上に乗っている。その机を科学班の一人に調べてもらう様に言う。

 

リナ「兄さん....」

 

リーバー「室長...」

 

皆が皆あきれ果てていた。

 

暫くして、

 

門「かっ開門~~~?」

 

ゴゴゴと音を立てて門が開く

 

雷「やれやれやっとか。」

 

ため息を付くと神田がまだ納得がいかない様な顔をしている。

 

雷「おい神田。」

 

神「何だよ?....!!」

 

俺は冷たい瞳を神田に向けて言う。

 

雷「いい加減にしろよ。さっき俺がアレンはアクマじゃないって証明したばかりだろうが、まだ難癖つけるつもりなら...俺と殺るか?ああ?」

 

神「チッ。分かったよ。」

 

神田はそう言うと開いた門の方へと歩いていった。

 

ア「あ、あの?」

 

雷「あー気にすんな。神田はいつもあんな感じなんだよ。」

 

ア「そ、そうですか。」(今のは...殺気!?しかもさっきの神田って人とは比べ物にならない位の強い殺気だった。...この人は怒らせないようにしないと。)

 

雷「ん?...あれは。」

 

門の方から見知った顔が出迎える。

 

雷「良かったなアレン。歓迎してくれてるみたいだぞ。」

 

ア「えっ?」

 

アレンが門の方に振り向くと、そこにはリナリーが二人を待っていた。

 

リナ「雷渡。ありがとう彼がアクマじゃないって証明してくれて。」

 

雷「気にすんなって。ついでだよついで。あっそうだ月見てないか?さっきここに来る途中ではぐれちゃってさ。」

 

リナ「月?いや見てないけど。」

 

雷「そうか。まぁ、今はいいか。それよりも...アレンに教団の案内をしてくれってコムイに頼まれたんだろ。」

 

リナ「うん。そうだけど。」

 

雷「俺も着いていっていいか? ちょうど任務終わって暇してたところなんだ。頼む、邪魔はしないからさ。」

 

リナ「別にいいけど。」

 

雷「本当!?ありがとう。」

 

すかさずリナリーの手を握る。

 

リナ「ち、ちょっと雷渡。」

 

雷(これでコムイは俺を殺しに来る。...そこで返り討ちにしてやる。)

 

この男、目的のためなら手段は選ばないのか?だがまぁこの策略は間違ってはいないのだが....

 

その後アレンはリナリーと雷渡に着いていき、様々な施設の紹介を受ける。

 

そして、室長に紹介となったとき、リナリーが室長のいる部屋の扉に手をかけようとした瞬間

 

雷「二人ともストップ。」

 

ア、リナ「「?」」

 

雷「いや、俺さっきリナリーの手、握っただろ。」

 

リナ「あ~うん。握ったね。」

 

雷「あれはゴメン。理由があってやったことなんだ。」

 

リナ「理由って?」

 

雷「まぁ、これから起こることで分かるから。」

 

ア、リナ「「?」」

 

アレンは終始理解していなかったが、雷渡が部屋の扉を開けると、

 

コ「ラ~イトくうううん。」

 

そこにはチェーンソーやその他諸々の凶器を持ったコムイが立っていた。

 

雷「リナリー。これが理由だよ。」

 

リナ「えっ、でもこれって...。」

 

雷「コムイをわざと怒らせて、返り討ちに合わせるついでにボコる。それが理由だ。」ベキベキと拳を鳴らす。

 

ア、リナ「「うわぁ....」」ドン引き

 

ホントに主人公かこいつは...

 

その後、コムイは本当に返り討ちに合い、雷渡が満足するまでボコられるのだった。

 

コ「歓迎するよアレンくん。いやーさっきは大変だったね。」ボロッ

 

雷「コムイ。まだ殴られ足りないのか。」拳を構える。

 

コ「じ、冗談だから。だから拳を構えるのは止めて、お願い。」

 

雷「ならいい。」

 

コ「ホッ。」

 

ア(あの人っていつもあんな感じ何ですか?)ヒソヒソ

 

リナ(いいえ。普段はもっと優しいんだけど、兄さんに注意してた机を整理してなかったからか機嫌が悪かったみたい。)ヒソヒソ

 

雷「いや、それだけじゃないんだけどな。単に日頃のストレス発散のサンドバッグがわりに殴っただけだよ。いやーストレス発散になった。今度ストレス溜まったらまた殴りにくるわ、その時は宜しく。」ニヤリ

 

コ「ヒッ」

 

リナ、ア(鬼、いやドSだ。)

 

本当に主人公かこいつは...(2回目)

 

その後、雷渡はアレンの左腕の治療からヘブラスカの間まで付き添い。アレンの予言を聞いてから月を探し始めた。

 

ちなみに月は....

 

月「おいし~い。」

 

一人食堂でパフェをパクパクと食べていましたとさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




紫電一閃:飛雷神で行う居合いに雷の威力を上乗せし、威力を上げたもの。
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