バカとつばきちゃんとクレヨンしんちゃん 作:星の王子(笑)。
「あら、もうこんな時間?」
みさえが時計を確認するともう10時を回っていた。
「じゃあそろそろ帰らないと…」
「しんのすけー、つばきちゃんを送ってあげなさい」
帰ろうと荷物を持つつばき。2階の部屋に着替えに行ったしんのすけを呼ぶ。
「ほっほーい、つばきちゃんいこー!」
「うん!」
「ごめんね、わざわざ送ってもらって」
「問題ないゾ。と言ってもすぐ隣じゃん…」
そう、つばきの住んでいるところは野原家の直ぐ隣のまたずれ荘だった。
「ありがと、ここで大丈夫だよ」
「そう?じゃまた明日!」
「うん!」
翌日
「しんのすけー起きなさい」
一階からみさえの声が聞こえるが、蓑虫になって起きようとはしない。
「んーん、まだ眠いゾ」
「起きなさい!つばきちゃん来てるわよ」
「それを早く言って欲しかったゾ!」
しんのすけは飛び起きてパジャマから着替える。
「つばきちゃんおはよー!」
階段を駆け下りてリビングに飛び込む。
何事かと振り返るつばきはニコッと挨拶をする。
「おはよう、しんちゃん!」
「ほらほら、顔洗ってきなさい」
「ほいほーい、つばきちゃんちょっと待っててね」
駆け足で洗面所へ向かい、すぐにリビングへと戻ってくる。
「つばきちゃん、予定がないならしんのすけと何処か出掛けないの?」
「…しんちゃんがいいなら、是非……」
「行こう行こう!」
しんのすけたちが向かったのは、つばきの意見により春日部市の図書館まで来ていた。
「しんちゃんは良かったの?私の勉強に付き合ってもらって」
「勿論だゾ。俺はつばきちゃんと同じクラスになりたいから、いくらでも付き合ううゾ」
しんのすけが通うのは、私立文月学園という学力によってクラスの決まる学校だ。そしてつばきは文月学園へと編入試験を受ける予定な為、最近は毎日勉強をしている。
「でもつばきちゃんはすごいゾ。俺も結構頭はいい方だったのに、あっという間に追いつかれちゃったから自信をもって欲しいゾ」
「うん…私もしんちゃんと同じクラスになりたいから……」
顔を赤くして言うつばきに、しんのすけも思わず照れる。
そしてそれを見た受験生や図書館利用者は、
《チっ、リア充爆発しろ!!》
と思ったそうな。
「野原!」
「おー、鉄人先生!おひさー」
桜散る校門で、しんのすけを呼ぶ筋骨隆々な男性、西村先生。トライアスロンが趣味で生徒からのあだ名は鉄人と呼ばれている。
「西村先生と呼べ!……ほれ、これがお前のクラスだ」
「ほいほーい。わざわざ一人一人に手渡しって面倒臭そうだね」
「今は個人情報とか五月蠅いからな」
「ふーん……お、Aクラスだ」
「お前は勉強だけなら優秀だからな。風間もため息をついてたぞ」
「はっはー、風間君は照屋さんだからなー。あ、そういえば編入生ってもうクラスにいるの?」
自分よりも朝早くに家を出ていたつばきのことを考えて言うしんのすけ。
「何だ、編入生のことは知っていたのか。今は職員室で待機しているからホームルームの時に来るだろう」
「ほーい、じゃそろそろクラスに向かおーっと」