転生者の魔都『海鳴市』   作:咲夜泪

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23/この番組は『アナハイム・エレクトロニクス』の提供でお送りします

 

 

 

 

「――無茶苦茶な事をしますねぇ、敢えて詠唱を完成させない事でトラペゾヘドロンを通常兵装扱いで振り回すとは!」

『この程度の無茶を通さずして、其処の『劇物(ELS融合侵食型デビルガンダム)』には対抗出来ないのでな!』

 

 リベル・レギスが捻じ曲がった神柱/狂った神樹/刃の無い神剣/――輝くトラペゾヘドロンを振るい、『ELS侵食融合型デビル・ガンダム』は我が身を削りながら切り捨て前提の防御部位を生成して蜥蜴の尻尾切りを繰り返す。

 

 ――如何に『自己進化・自己再生・自己増殖』の三大理論で無限駆動する『デビル・ガンダム』と言えども、トラペゾヘドロンで削り取られた箇所の再生は不可能。なので、再生不能部位を即座に分解、即座に新部位の生産に切り替えて対抗する。

 

 『ELS侵食融合型デビル・ガンダム』は確実に消耗を強いられるが、元となっている存在が4,7km級の『初代魔王ククルククル』という膨大無比な質量存在であり、更には常に自己増殖しているので削り取られる速度よりも増殖速度の方が僅かに上回っている。

 

「専用ギミックの大半が無視されちゃ、用意した者の沽券に関わる問題なんですけどねぇ! サーヴァントとしての霊基が秒単位で壊れる前提とは恐れ入りますとも!」

 

 この状態でもジリ貧なのは『大導師』とて理解しており――本体ごと滅さんとばかりの最大威力の一撃を囮として差し込み――囮と解っていても『迷子』はその一撃を撃たせる訳にもいかないので、『ELS侵食融合型デビル・ガンダム』の『核』であるデモンベイン・トゥーソードを内部から引っ張り出して、人質扱いとして眼前に晒さざるを得ず――その機会を狙ってデモンベイン・ブラッドが突撃してくる。『核』として囚われている『ライダー/アヴェンジャー』を救出せんと。

 

 ――勿論、そう簡単にはやらせない。無数の『ガンダム・ヘッド』を展開・即突撃し――リベル・レギスの『核』へのトラペゾヘドロンの攻撃を反らして『ガンダム・ヘッド』の切断に回され、数多の『ガンダム・ヘッド』が再生不能の攻撃で吹き飛び、『核』が無防備になり――。

 

 

「――手数が足りなければ、用意すれば良いじゃない。という訳で我が社が誇る傑作量産型MSをどうぞ!」

 

 

 いつの間にか、『ELS侵食融合型デビル・ガンダム』から分離していた銀色の破片が18m大のとあるMSを象って機動し――無数のビームライフルの直撃を受け、デモンベイン・ブラッドの救出行動が一瞬阻害され、その隙に『核』が内部に格納されて阻止される。

 

『ぐおっ!? 其処はデスアーミーじゃねぇのかよ!?』

「『アナハイム・エレクトロニクス』と言えば、まさにジェガンでしょ!」

 

 秒間10機という超速度で銀色のジェガンが生産され続け、一糸乱れぬ挙動でビームライフルの射撃&ビームサーベルの突撃をデモンベイン・ブラッド&リベル・レギスに加えようとし――。

 

『――やられメカ風情が! 鬱陶しいっ! ニトクリスの鏡! って、えぇ!?』

 

 紅朔による術式、デモンベイン・ブラッドの装甲に鏡面状の膜を形成する事でビーム射撃を跳ね返そうとし――銀色のジェガン達は即座に反射したビームを回避、続いて持ち直したのはグレネード、ハイバズーカなどの実弾兵装であり、逆にニトクリスの鏡を即座に剥ぎ取られた上での手痛い追撃を受ける事となる。

 

『痛っ、傑作過ぎたせいで時代遅れになっても配置転換が進まなかった癖に!?』

「うちの『宇宙世紀』では小型化に成功して『Vガンダム』時代でも現役の最前線だったのでノーカンです! ちなみに此等は『MD(モビルドール)』ではなく『フラッシュシステム』で動かしているので実質MS型ビットですとも!」

『嘘だろお前『ニュータイプ』なの!?』

 

 一体何処のifの『宇宙世紀』だ、というツッコミをこめて、イタクァの追尾弾で銀色のジェガンのコクピット部分を的確に穿ち貫いていき――撃破したと思ったら、即座に元通りに復元し、再起動して攻撃を再開する。

 

『おいこら待て、それの何処がジェガンだ!? ジェガンを模したELSじゃねぇか!? あと一機だけ真ゲッターみたいな殺人機動してるんだが!?』

 

 いつの間にか、『セイバー/ビースト』の姿も消えており――超高速でジグザグ移動を繰り広げながら超高威力の『V.S.B.R(可変速ビームライフル)』をぶっ放す、従来の緑色の14m大のジェガンが堪らなく鬱陶しい……!

 

『そりゃELS+DG細胞から生産されましたから、その性質を色濃く受け継ぐのは当然かと! この一機は型式番号『RGM-148』、第2期のジェガン後期最終型、完成したミノフスキー・ドライブを搭載した唯一の量産機ですが、何か?』

『乗ってるの、テメェ自身かよ!? それの何処がジェガンなんだよ!? 外見がジェガンなだけの『V2ガンダム』じゃねぇか!?』

『何処をどう見てもジェガンじゃないですか! 目、正常に機能してます? 『アナハイム・エレクトロニクス』社製の義眼に取り替えます? ついでに生身よりも高性能な義手義足は如何ですかな! 『旧式(リユース・サイコ・デバイス)』or『最新式(GUND-ARM)』ぐらいの選択肢はありますよ!』

『全力で遠慮させて貰う! 確実に『ナニカサレル』だろ!?』

 

 

 

 

 

 

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