一カ月も空けてしまったああああ!
さらに8日に貰った感想に「今週中には更新うんぬん」とか言ってたのにカレンダー的にはもう次週だああああああ!
……本当にすみません。
言い訳はいろいろありますが、大体筆者が悪いです、はい。
そして最近忙しいので、次話もまた遅れると思います。
でも少なくとも、一カ月に一話は投稿できる様に頑張ります(震え声)。
side 三人称
このゲーム……《ソードアート・オンライン》が"正式サービス"を開始してから、一ヶ月が経過した。
『《トールバーナ》にて、第1層フロアボス攻略会議が開かれる』という情報を得たコタロウは、そのトールバーナという街に来ていた。
攻略会議は今日の午後4時。
つい先程確認した現在時刻は[15:00]……つまり午後3時。
(早く来すぎてしまったが……さて、時間まで何をしていようか……)
などと暇潰しの方法を考えていたものの、コタロウの頭の中で思い浮かんだ事と言えば、『ひたすら剣の素振りをする』とか、『キリトの情報によって入手し、それをさらに強化した《打刀+5》の手入れをする』とか、『鍛治スキルを上げる為に最近手に入れた簡易鍛治道具を使って、適当に店で買った武器を要らない素材で強化する』とか、『店売りパンを、キリトが教えてくれたクエストで手に入れたクリームを付けて食べる』とかその程度であった。
キリトとコタロウは、正式サービス開始初日にホルンカの村で別れて以来一度も会ってはいないが、メッセージでのやり取りは良くしている。
【最近は、実付きネペントの実を
というメッセージを受け取ったキリトがメッセージ・ウインドウを開きながら呆然としていたとか。
閑話休題。
コタロウは、とりあえず適当に鍛治スキル上げを始めるために武具屋に向かう事にした。
(早く、物干し竿が欲しいな……)
などと思いながら。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
1時間程暇を潰したコタロウは、第1層フロアボス攻略会議に参加していた。
会議の開かれる【トールバーナ】の噴水広場に集まったプレイヤーの数は……自分を含めて四十五人であった。
その中には、常に最前線で動き回っていたのだから来るだろうと予想していた、SAOでの始めての友人キリトもいた。
道具屋で無料配布していた《エリア別攻撃本(鼠マーク)》によれば、このSAOでは一つのパーティーに最大六人が参加でき、ボス戦ではそれを八つまで合わせて合計四十八人の
(彼ら全員が命がけのフロアボス戦に参加してくれるのであれば、なかなか良い感じに集まったのではないだろうか)
コタロウは既に四十四人が集まっている広場の後方……さりげなく、キリトからほんの数メートル離れた右横に落ち着いた。
直後、パンパン、と手を叩く音と共に、よく通る大声が耳に届いた。
「はーい!それじゃあ、そろそろ始めさせてもらいまーす!」
その声の主は、広場中央の噴水の縁に助走も無くひらりと飛び乗った。
そして広場に集まったプレイヤーたちに向き直り、爽やかな笑顔を浮かべる。
「今日は、オレの呼びかけに応じてくれてありがとう!オレの名は《ディアベル》!職業は気持ち的に《ナイト》やってます!」
長身の各所に金属防具を着けているイケメン
= = = = = = = = = =
攻略会議の内容は大幅に割愛させて貰おう。
というのも、特にコタロウが大きく動いた訳では無いからである。
攻略会議では『第一層フロアボスの部屋が発見された』という事が発表され、情報屋によるベータテスト時の情報を元に、フロアボス《イルファング・ザ・コボルドロード》の特徴や攻略方法などが話された。
途中《キバオウ》というプレイヤーが乱入し騒いだりしたものの、それも黒人のプレイヤーに鎮静させられていた。
そしてキバオウが退いた後、ディアベルがこんな発言をした。
「それじゃあみんな、近くにいる人や仲間とパーティーを組んでみてくれ!パーティーを組んでくれれば役割分担もしやすいからな!」
その声に何となく「さて、キリトと組むか、どうしようか…」などと考え始めたコタロウを置き去りにして、他のプレイヤーたちによって七つの六人パーティーはアッサリと完成してしまっていた。
(…………まぁ、目立たない後ろの方でじっとしていた自分が悪いのだろうがなぁ……)
と心中で密かに涙を流しながらも、仕方がないといった感じに肩を竦めたコタロウは、結局キリトとパーティーを組む事にした。
左方向に目を向ければ、顔をフード付きケープで覆っている人物に話しかけているキリトの姿があった。
どうやら余ってしまったキリトは、同じく余ってしまったあの人物とパーティーを組む事にしたらしい。
(ならば同じ余り者として私も混ぜて貰おうか!)
と何故か変な方向にテンションを上げたコタロウは、キリトたちに近づきながら声を掛けた。
メッセージでのやり取りはあったが、直接顔を合わせるのは一ヶ月ぶりである。
「久しぶりだなぁキリトよ!」
「うん?」
名前を呼ばれたキリトは声の主へと顔を向け、コタロウの姿を確認した。
「コタロウか!?久しぶりだな!」
思わず歓喜の声を上げたキリトは、すぐ隣にいたケープの人物にジト目で睨み付けられているのに気付き、咳払いした後本来の調子に戻った。
「ンンッ……また、生きて顔を合わせられて嬉しいよ。コタロウも今回のボス戦に参加するのか?」
寄ってきたコタロウに、キリトが話しかける。
「ああ、レベル的にも技量的にも足手まといにはならないだろうと思ってな」
「そっか……コタロウが参加してくれるなら心強いよ」
「……この人、知り合い?」
その声にコタロウはキリトから視線を外し、その隣にいたケープの人物に目を向けた。
体型は痩せ型にやや小柄、声からして少女で、腰に付けている武器は……刺突剣だろう。
コタロウが適当に買っては鍛治スキル上げの為に強化していた武器種の一つである。
「おっと、自己紹介が遅れて申し訳ない。私の名はコタロウ、しがない刀使いであり、キリトの友人だ。……そちらの名を伺っても?」
「…………《アスナ》」
コタロウはキリトから送られてきたパーティー参加申請にOKを押した。
「ではアスナ嬢、暫しの間よろしく頼む」
そのコタロウの言葉にケープの少女……アスナは口を開かず、しかしコクリと頷いた。
その後ディアベルは、出来上がった七つの六人パーティーを検分した後、それぞれのパーティーから数人を入れ替えて目的別の部隊へと編成し直した。
余り者三人組(キリト・アスナ・コタロウ)に与えられた役割はボス戦開始時、ボスの体力が一定以上減少するたびに現れる取り巻き《ルインコボルド・センチネル》の殲滅部隊……の、サポートである……『ボス戦の邪魔にならない様に後方で大人しくしてて』と言われている気がしなくもない。
「……ボスに一回も攻撃出来ずに終わっちゃうじゃない」
アスナは、コタロウたちに役割を言い渡してから去っていったディアベルを睨み付けながらそう言った。
「仕方ないだろ、三人しかいないんだから。"スイッチ"で"POTローテ"するにも時間が足りないんだ」
そう答えたキリトにアスナは振り向き、言い返す……事は無く、
「……すいっち?ぽっとろーて?」
……と呟きながら首を傾げた。
漫画であれば頭上にクエスチョンマークが見えていたであろう。
アスナはベータテスターでも無ければ、パーティーを組んだ事も無いので仕方がないのだが。
「……あとで全部詳しく説明する。この場で立ち話じゃとても終わらないから」
キリトのその言葉にアスナは無言で頷いた。
それを確認したキリトはコタロウに振り返った。
「コタロウも、説明必要か?」
「いや、私は何度かパーティー組んだ事があってな。既に教えてもらっている」
「……そういえばそんな事言ってたな、メッセージで」
実はこの男、レベル上げの為にホルンカの村に戻るまでの道中や、ホルンカの森でのレベル上げの最中に、何度か臨時パーティー組んでいたりする。
……これは余談ではあるが。
コタロウのお陰で、十数名のプレイヤーは
噴水の方に戻ったディアベルは再びパン、パンと手を叩き注目を集めた。
「最後に、ドロップしたコルやアイテムはゲットした者の物とする!……では、解散!」
ディアベルのその言葉によって締められ、第一層フロアボス攻略会議は終了した。
"スイッチ"・"POTローテ"とは。
前衛が相手を怯ませるなどして隙を作った後に下がり、後衛が前に出ながら相手のターゲットを譲り受ける……という戦術を"スイッチ"という。
第一層の回復アイテムには『1秒毎にHPを○○ポイント回復させる』という効果を持つ《回復ポット》しか無く、プレイヤーのHPを一気に回復させるアイテムは現時点では存在していない。
故に回復アイテムを使ってからも、しばらく仲間に時間を稼いでもらう必要がある。
そして自分の回復が終わった後、時間稼ぎをしていた仲間とスイッチして仲間の回復の時間を稼ぎ、仲間が回復したらまたスイッチして……というのを繰り返すのが"POTローテ"である。
……以上、筆者が全く調べずに想像で書いた用語解説でした。
大体こんな感じだと思いますが、原作のどっかに書いてありますかね?
そんな事より、『ソードアート・オンライン プログレッシブ』第一巻は良いぞ。
第一層フロアボス攻略も書かれていたりしますが、アニメとは違う展開も多いので「アニメでもう見てるから……」なんて人にもオススメです。
あとキリトとアスナの絡みやアルゴの出番も多い。
筆者はここすき→287ページのぐるぐるお目々+私服なアスナさん。
ここもすき→話のサブタイトルが中二っぽいけどカッコいい。