色々ありましてまた、忘れておりました。
あの佐藤との試合から、早6日。
あれから何故だか毎日FCの練習に参加している。
何故だ?働いたら負けな俺がなぜ?Why?いや、理由はちゃんとあるんだけど…。
それには佐藤との試合の翌々日までに戻る事になる。
その日もいつも通りに起き、いつもの様にのんびりと俺は通学路を飛んでいた。
「今日もいい蒼さだなぁー。」
なんて言いながらゆっくりと学校へ向かってたんだ。
「ど……だ……ぃ」
は?なんか聞こえた?いや、気のせいだろ。
「ど…て……い」
どうてい?今童貞って言った?ど、どうていちゃうわ!!上から声が聞こえたと思い身体を仰向けにし、声の方へ振り向く。
「いや、んなわけあるかつかなんだ「ど、どいて下さ〜い!」んなっ⁈」
視界に広かったのは水色に近い白のパン…ぐはっ!
仰向けになった俺の腹に激痛が走り、そのまま声の主であるパンツと一緒に海へと真っ逆さま…になる前に誰かに助けられた。
「倉科さん大丈夫?と、それとそっちの人も…。」
「日向さん、私は大丈夫です。ご心配お掛けしました。」
「そっか、なら良かった。」
そんなやり取りを、俺は腹部を抑えながら聞いている。どうやら空から落ちてきたのパン…女の子が倉科というらしい。そして、助けてくれたやつは…日向、ね。
「あ、あの…すみません、私まだ空飛んだの二度目でして…」
ぺこぺこと謝る倉科。そんな彼女に
「いや、気にするな。んじゃ。」
そい言って立ち去ろうとする俺。パンツを見てしまった恥ずかしさと腹部の痛みに耐えつつにな。
「もしかして比企谷か?」
ちっ、気付いたか…。
「おう、久しぶりだな日向。」
「やっぱりか。あの時以来、だな。」
「ああ…。そうだな。」
こいつ、日向昌也。過去に何度もFCの決勝で競い、何度も俺を負かし、何度も優勝したジュニアチャンプ。現在久奈浜学院の2年。つまり同い年な訳だ。 ちなみにあの時っていうのは今は話さなくて良いだろう。
「あの、日向さんのお知り合いですか?」
倉科がそんなことを聞いてきたのですかさず
「違う。」
「そうだよ。」
「え?」
「へ?」
上から、俺、日向、俺、日向の順。
「ほぉ〜息がピッタリな程のお知り合いなんですね。」
「いや、違うから、こいつとは全くの他人だ。」
「そうなんですか?」
首を傾げて日向の方へ向く倉科。
「…そうだな。比企谷の言うとおりだ。俺たちはもう、全くの他人だ…。」
空気が変わる。そう、俺とこいつは最早何の関連、関係性がない。ただあるとしたら元FC選手。挫折した者同士と言うことだ。
「えっと…あの…あっ!その制服高藤学園ですよね?」
「え?あ、そうだけど…。」
そんな沈黙した空気を破ったのは倉科だった。
「あ、私倉科明日香っていいます!昨日、高藤学園の佐藤院さんとFCしたんですよぉ」
「は?佐藤と?」
「はいっ!」
あいつ、何やってんだよ…。
「そうか。んでなに佐藤に負けた腹いせでタイヴして来たの?」
「ち、違いますよぉ〜」
あわてふためく倉科。こいつさっきから、ころころと顔の表情が変わるなぁー。
「えっと、比企谷。倉科さんが勝ったんだよ。」
「は?」
聞き間違いか?佐藤がまけた?
「はい、って言っても1ポイント取れただけですけど…えへへ」
「1対0ってことか?」
まさか、佐藤が0ポイントかよ…あいつ割りかし強う方だよな?
「いえ、1対9ですよ?」
「……は?」
「あのな、比企谷それには事情があってだな…」
日向の説明によると、佐藤と久奈浜のFC部(あったんだ)の部長との試合の途中で倉科が参戦。初心者でましてや競技用のグラシュを履いてないとの事で、ブイをファーストとセカンドブイのみで倉科が佐藤から1ポイント取れたら勝ちと言う流れだったらしい。
「ちなみに、なんで佐藤のやつそっちの部長と試合する事になったんだ?」
「………だよ…」
「は?」
「いや、だから…「久奈浜学院の『院』をかけて佐藤院さんと試合しました!」らしいよ。」
は?久奈浜学院の院?佐藤ってやっぱりバカなの?バカだよね?
「なんて言うか…あいつダメな子なんでごめんなさい…」
ってなんで俺が謝ってんだ?
「あ、いや…その…変わった人もいるもんだな。」
「まあ、そうだな…。」
俺と日向の微妙な空気を更に微妙にした佐藤と倉科の試合。倉科は倉科であの時こうでああで、こんなだったとか言ってるがあえて流しておこう。
「あ、日向コーチ!時間が!」
「はっ!もうこんな時間⁈急ごう倉科さん!」
そう言い、彼らはその場を去る。
つか俺もそろそろ時間やばいんじゃないかな?うん、やばいね。しかし
「佐藤がなぁ〜」
なるべく急ぐようにして俺のその場から動き出す。でも、初心者の倉科がどうやってあいつに勝ったのかを聞かなかったな…。
佐藤に聞くか?いや、俺があいつに話しかけるとか無理だわ。つか話しかける以前にどーせあいつから絡んでくるしそん時にでも聞くか。
ちなみに、学校には遅刻ギリギリについだのだが、我が愛しの?担任からもっと早く来いと小言を言われたのは割愛しよう。
最近、なろうの方ばっか見ておりまして…
だって、なろう面白いんだもん。
アニメ化、書籍化した作品はもちろん、それ以外もめっちゃいい作品あって…
わかってもらえませんかね?本当なろう、面白いんだもん!