生放送の3話部分スマホで上手く録画できてなかった(半ギレ)
なので結局、思い出しながら書いてたので微妙に展開違うと思います……
お兄さん許して!
クリスマス番外編でサンタムとかやりたかったけどネタが出なかったので没になった……。
悲しいなぁ……
あ、これが今年最後の投稿です。
学校での休み時間、
四人でそれぞれ絵を黒板に描く。
「お?須美のそれなんだ?」
「翔鶴型航空母艦の二番艦、瑞鶴よ!!」
「スゲーリアル!?」
ご丁寧に、戦闘機も飛んでいた。
須美はほんとこういうの凄いな。
実物の写真と大差ないし……。
「でしょう……?
旧世紀、昭和の時代に数々の戦いで
主戦力として活躍した我が国の空母よ!
囮になって、最後の最期まで頑張ったのよ!!」
少し涙目になりながら、
自分の描いた瑞鶴に敬礼する須美だった。
「す、須美って……やたら、そういうの詳しいよな……」
「だな、オレはせいぜい古い剣や刀とかに関する伝承ぐらいだよ」
「いやそれはそれで充分凄いぞ?」
「……そうか?須美程じゃないと思うぞ?」
オレのその類いの知識は
須美のように勉強して覚えたわけではなく、
アイツから得た知識なのだ。
だからこそ須美と比較するのは失礼だろう。
「私の夢は歴史学者さんだから!
こういうのも覚えないといけないと思ったのよ」
「なるほど……やっぱり真面目さんだな」
「わっしーっぽい夢だよね!」
「そのっちは何か夢があるの?」
「私は……小説家とか良いなって思って、
時々サイトに投稿したりしてるんだよ」
「はぁー……なんか納得」
「……独特の感性だものね」
そう言いながら、須美は園子の描いた絵を見る。
園子の絵は、愛用枕サンチョの擬人化親子などだった。
うん、凄く独特。
「でもまぁ……事実、園子の小説は凄いしな……
書いたら、だいたいランキング上位。しかも殆ど1位」
「それは凄いな……」
オレの感想に銀と須美は驚いた様子だった。
まあ、実際に園子の独特な感性が小説に味を出してるんだよな。
きのこ節に劣らない。……待って、きのこってどういう事だ?
……緑色の笠に光っているような目のきのこ。
ふむ……さっぱり分からん。
「二人も小説の中に登場人物として出演して欲しいなぁ〜
優しく頼れるミノさんに、真面目で時々面白いわっしー」
「と……時々……面白い……?」
「つまらないよりいーじゃん」
「それはそうなのだけど……
私も頼って欲しいわ……」
「私、そうやって軽くいじける須美の顔。好きだな♪」
「ええ!?そんな風に褒められても……」
……百合が咲いてきてる。
「おおお!なんか良いよ!今の二人の空気!!とっても良いよ!!良いですよぉ〜♪」
「ニヒヒ……あ、そういや士郎は出てるのか?
園子の小説に」
ほらきた。
その話題振られるだろうなとは思ったけど……
「……出てるよ」
「お、良かったじゃん。
……なんで不機嫌そうな顔してんだよ?」
「……主人公のお母さんがオレをモデルにしたものだ。
って園子に聞かされた時のオレの気持ち考えてみるか?」
オレの震える声を聞いて、
須美と銀は気まずそうに目を逸らす。
オイ、こっち見ろよ。
「………正直悪かった」
「士郎くん……良い事あるわよ……きっと……」
「その慰めが今は辛いッ……!!」
「??」
顔を手で覆い隠して泣きたくなった。
やめてほんと、辛いから……オレの心は嘘偽りなく硝子だから……
普段がのほほんとしているからこそ時々天然で辛辣になる園子が辛い。
「そ、そういえば!銀の夢はなんなのかしら!?」
「あ、ああ!!私の夢か!!
私の夢……か……幼稚園の頃は
皆や家族を守る美少女戦士になりたかったなあ!」
「分かる!御国を守る正義の味方!それは少女の憧れよ!!」
正義の味方か……
「いや、それは少年の憧れでは……」
須美の発言で
昔見ていた、三分間巨大化して戦うヒーローや
バイクに乗るヒーロー。
たくさんの色の戦士が集まるヒーローを思い浮かべた。
「じゃあ、今のミノさんの夢は?」
「今?……んー……えへへ」
園子に聞かれ、少し恥ずかしそうに銀は口篭る。
「なんで照れたのかな?」
「いや……家族に結構憧れてて、普通に家庭を持つのも有りかなって。
そうなると将来の夢は……お、お嫁さん……とか……?」
「────!」
「「わぁ……!」」
────驚いた。
だけど、それはとても素敵な夢で。
……馬鹿になんて出来るわけがない。
「素敵だと思うわ!銀!!」
「小説のネタにするね!ミノさん!!」
「それはやめろって!?
……って、士郎は何で目を丸くして見てるんだよ。
そんなに変か、私の夢」
ムスッと頬を膨らませてこちらを睨んでくる銀。
そういうわけじゃないが……
「たしかに驚きはしたが……
うん、良いじゃないか。ソレ。
きっと素敵なお嫁さんになれるぞ。銀なら」
「────ッ!!」
「痛い痛い。なんで顔真っ赤にしてポカポカ叩いてくるんだよ。
軽めでも地味に痛いからやめろって。いやほんと痛い痛い痛い!?」
滅茶苦茶叩かれた。何故……。
「おおー……良い雰囲気だよ、二人共。
小説のネタにしようかなぁ」
「「やめろ!?」」
「ふひゃー、
銀と俺は園子の頬を抓る。
それはそれで読む時黒歴史になりそうだからほんとやめろ!
「そういえば……士郎くんは……どんな夢があるのかしら?」
「んぇ?」
「あぁ、そういえば知らないな。士郎の夢」
聞かれるとは思っていた。
オレの夢、一つだけあった。
だけど、オレにはその
オレはあの男にはなれない。そう思っているからだ。
「ねえねえ、えみやん。えみやんの夢ってなに?」
「それは────」
園子だけでなく、須美や銀もこちらの言葉を待っていた。
……少しだけ、自分が黒板に描いた絵を見る。
剣が突き刺さった絵だ。
────この光景は何度も見た。
呆れる程、見続けた世界だった。
「正義の……」
そこまで言って躊躇ってしまう。
それで良いのか、分かっている。その願いは破綻している。
そんな風に自問自答してしまう。
オレは……オレがなりたいのは────
「特撮みたいな正義の味方かなぁ!!」
「あー、お前好きだもんなぁ……
鉄男もお前としょっちゅうそんなこと話してるし」
「なるほど……光の巨人やバイクに乗る戦士……まさに男の子ね」
「おー……かっこいいね!えみやんの夢!」
「あ、ああ……そうだろ?」
────結局、誤魔化してしまった。
本当は、彼女達にそれがどうなのか聞くべきなのだろう。
だが……否定された時、オレはオレのままでいれる自信がなかった。
……逃げてしまったんだ。否定されるのが怖くて仕方なかった。
オレは次聞かれた時も誤魔化してしまうのだろうか。
……いや、きっとしてしまうのだろう。
否定されたくない。ただそれだけの理由で。
────
「オリエンテーションか……」
「私らの時もあったよなぁ……これ」
安芸ねえに言われ、準備に取り掛かるクラス一同。
そう、もうすぐ新入生である現在の一年生達に六年生が
色々とプレゼンのような事をする時期なのだ。
簡単に言えば一年生との交流を深める会だろうか。
「相手は真っ白な一年生……」
「ん?」
「私達勇者の御役目はこの国を護ること!
つまり、将来を見越して愛国心の強い子供達を育成するのも
任務の一環と言えるわ!!」
「言えるのかそれ?」
「や、言えないだろ……
というかそれ普通に洗脳という名の犯罪では……」
須美の言葉にオレと銀は苦笑する。
うん、絶対言えない。というか犯罪だよそれ。
森とm……ゲフンゲフン。失礼、なんでもない。
「じゃあさ、計画を立てようよ……あれあれ〜?」
不思議そうに机の中から桃色の封筒を取り出す。
「中にお手紙が入ってたよ〜?」
なん……だと……!?
桃色の封筒……もしやこれは……!?
「果たし状か!?」
「気を付けて!!不幸の手紙かもしれないわ!?」
「なんでさ!?」
発想豊かだな二人共……オレは普通にラブレターかと……
園子は封筒の中に入っていた、手紙を取り出し読み始める。
────うん、それ公開処刑。
オレらの近くでしてるからまだ良いけど。
……やっぱり園子は天然故に時々辛辣とかいうか……怖い。
「えーっとね……
『最近、気が付けば貴女を見ています』」
「やっぱり決闘か!?場所は何処だ!?」
「呪いよ!!清めが必要かも……」
「そのお祓い棒は何処から……?」
……一体何処から取り出したんですか、鷲尾さんや。
須美が両手に持っている二本のお祓い棒を見ながら疑問に思った。
「『私は貴女と仲良くなりたいと思います』」
「へ?」
「ただ呪うより恐ろしい文章ね……!?」
「御札……それ何処に持ってたんだ……?」
〔危除祈願守護〕と書かれた札を須美は持っていた。
それ厄除けのヤツでは……。
というかやっぱりこの文章は……
「『御役目で大変だとは思いますが……
だからこそ支えになりたいと思います』だって〜♪」
「も、ももも……もしやこれってアレじゃないか……?
須美、最初にラがつく……」
どうやら、銀も気付けたらしい。
だよな、やっぱりこれって……
「
「違う!ラブレターだ!!」
というか何故そこで羅漢像ッ!?
「あー……そう……ラブレター……」
そう、ラブレターだ。
園子が貰ったのはラブレターだ。
「「「「……………」」」」
数秒だけ時間が止まったように全員が沈黙する。
「ラッ!ラッ!?loveラブらぶLOVE!?」
時折、やたら発音良いな須美……
「わぁ……私、ラブレター貰ったんだぁ〜。嬉しいなぁ〜♪」
「何でそんなに冷静なの!?こ、恋文を貰ったのよ!?」
「そ、そうだぞ園子!!
それに士郎もなんでそんなに冷静なんだ!?」
いや……そりゃ……園子だし。
「字とか封筒とかよく見れば分かるよ?
出した人、女の子だよ〜」
そう、桃色の封筒といい、綺麗な字といい。
女の子が書いた手紙であるのは一目瞭然だった。
「ふぇ?」
「なんだ、女の子かぁ……」
「……これは言わない方が吉か」
間抜けな声を出す須美と
ホッと安心したように溜め息を吐く銀。
……うん、これは言わない方が良いな。
世の中にはキマシタワーだったりあら^〜だったり
女性同士のそういうのがあるという事は。
オレがこういう事を知ってるのはアイツが原因でもあるのだが。
畜生、小学生ぐらい純粋なままで居たかった……。
────────
「ノウマク サンマンダ バサラダン センダンマカロシャダヤ
ソハタヤ ウンタラタ カンマン────!」
「で……なにあれ?」
庭で不動明王の真言を唱えている須美をオレは指差す。
「ラブレター貰ったと思ったら、
注意というか学校での態度への不満のお手紙だったんだとさ」
「うん、それは良いんだ。
……なんでオレの家の庭で護摩行やってんの?」
「知らね、広いからじゃない?」
「あ、えみやん。煎餅貰うね〜」
「あ、うんどうぞ。……で、なんでお前らも居座ってんの?
此処、オレの家だよね?」
……当たり前のように和室で寛ぐ銀と園子を見る。
いや、ほんとなんで居るの?
「いーじゃん。細かい事は気にすんなって!」
「それワカチコワカチコ〜♪」
「……ネタが古い」
「────紙切れ一つに色めき立つとは……なんたる不覚ッ!!」
いや……ほんと……なんでさ……?
────「「「「わすゆっ!」」」」────
園子の夢 その1────
「ねえわっしー、こっち向いて〜♪」
「いいえ、そのっち……私はわっしーではないわ」
「ほぇ?」
「ウェ!?ダリナンダアンタイッタイ!?」
「その名も……憂国の戦士、国防仮面!全員気をつけぇえい!!」
「ん〜……かっこいい〜♪」
「ロォオオオオオオック!!」
〇
「────って言う夢を見たんよ。
わっしーがこんな服着てたの〜」
園子は夢の内容を語りながら夢で
須美が着ていた服を描いたノートのページを見せてくる。
……軍服?……国防仮面って何さ。
「あら、素敵な衣装ね」
「ロックだなー!」
「えぇ……?」
────「わすゆ。らしい」────
「ヒャッホーイ!そーれ行くぞおお!」
「ミノさんはしゃぎすぎ〜♪」
銀と園子がプールではしゃいでるのを遠目に見ながら
ボーッと空を眺める。
そう、オレ達は今、貸し切りプールに休暇で来ているのである。
銀と園子はオシャレな可愛い系の水着だが、
須美は何故かスクール水着と帽子だった。
……センスはないけどなんでしょうかね。
その……胸の部分の平仮名で書かれた[わしお]の名字が
凄くいやらしい雰囲気を醸し出していると思うのは
オレの気の所為でしょうか?
え?オレ?
赤いボクサーパンツ型の水着に、白黒の長袖のジャージを上に着ている。
長袖なのは……早い話、腕の浅黒い肌に気付かれて欲しくないからだ。
これが最善だと思ったのである。
「おーい、須美。準備運動なんてしてないでこっちに来いよ!」
「嫌よ、準備運動はしっかりしないと。水の事故が危険なんだから!」
「須美は真面目だなぁ……士郎は入らないのかー?」
「オレは気にしなくて良いよ。
この後の事も考えたら浸かるぐらいで丁度良い」
そう、この後交流会の出し物についての準備があるのだ。
その事も考えると此処で体力を使うのは得策ではない。
それに、あまり今の自分の体を見られたくないってのもある。
「よいしょっと……冷たくて気持ち良いわね……」
「ふと、思ったんだけど……
もし今、敵が来たら私達、水着で出撃しないといけないのか?」
「そうなるんじゃないのかな〜?」
「それはそれでなんだか嫌ね……」
「だな……」
……ふむ、何故だろう。
こちらを銀と須美が見つめている気がする。
何かオレがしただろうか?
「アレ見た感じ、万が一は多分ないんだろうけど……
それはそれで意識されてない感じがしてやだよなぁ」
「分かるわ。銀」
「だよね〜、ミノさん、わっしー」
へっくし……。
風邪を引いたのだろうか、何故かくしゃみが……。
「よし、こうなったら憂さ晴らしの競争だ、須美!」
「言ったわね、銀。負けないわよ!」
「二人共、オリエンテーションが
この後あるから程々n……わわわ!?」
「うおおおおおおおお────!!」
「あー……あれは聞こえてない感じかな〜……」
……元気が良さそうで何よりである。
しかし、銀のヤツ……あんなに勢いよく泳いでいて
出し物の準備とかの時大丈夫なのだろうか。
────「わすゆ だゾッ♪」────
「だふー……」
「完全に疲れ切ってるじゃないか……」
銀が机に顎を乗せ、クレヨンで白紙の型紙に色を塗っていく。
紙芝居を少し利用したモノがオレ達が新入生に見せる出し物だ。
オレと須美と園子が衣装を裁縫で作り、銀が紙芝居を製作している。
「ミノさん、プールではしゃぎすぎるから〜」
「何のこれしき!まだまだ……だふー……」
「やっぱり脱力してるじゃないか……」
ちなみに衣装は軍服で行くらしい。
軍服と帽子などは須美が既に調達している。
今縫っているのは残ったマントだ。
……しかし、須美はいったい軍服を
何処から調達したのだろうか。謎である。
須美が着る服が海軍式、園子が着るのが陸軍式。
そして何故かオレだけ
よく歴史の教科書で見る
肩や袖に金の装飾が施されている派手めの黒い将校の服。
……なぜオレだけ将校の服なのだろうか?
「ありがとう……」
「「「ん?」」」
「三人のおかげで……素敵な出し物が出来そうだから……」
少し恥ずかしそうに頬を赤らめる須美。
……感謝されたからには、やりきるしかないか。
「頑張らないとな。園子、銀、須美」
「うん!」「ああ!」「ええ!」
────「わすゆだよ〜♪」────
ワイワイガヤガヤと盛り上がる中、
外で待機するオレと園子と須美。
……これ着る意味あるのだろうか。
「もうすぐね……準備は良い?」
「台詞も覚えたしバッチリだよ〜♪」
「………問題ない」
やっぱりオレ、着なくて良いと思うんだ。
そんなやり取りをしていると
一年生達が叫ぶ。
「「「「「国防仮面ー!!」」」」」
「行くわよ……二人共!」
「おー!」
「はぁ……」
須美が勢いよく、扉を開ける。
そして……
「国を護れと人が呼ぶ!」
「愛を守れと叫んでる!」
「全員気をつけ……!!」
「「「我ら、憂国の戦士!!国防仮面見参!!!」」」
「「「「わあああああああああ!」」」」
オレ、園子、須美で敬礼する。
うん、黒板に富国強兵と書かれてたりするのはノーコメントで。
一年生が盛り上がってるのは特撮をリアルで見てる感覚だからだろう。
「さぁ、今日は皆で楽しく体操しながら
国防の仕方を学んでいきましょう!」
「さぁ、立って立って!」
二人の台詞の後に、銀がスマホで予め作っていた曲を流す。
……ちなみに後ろの楽器関連の編集はオレがしました。
歌うのは言わずもがな、鷲尾 須美。
タイトルはそう、……国防体操。
『本日ハ晴天ナリ。之ヨリ、国防ヲ開始シマス』
「お友達とぶつからないように気を付けてね〜、行くよ〜?」
園子と須美がマントを投げ捨てると同時に、
オレは銀の居る方へ移動する。
そして、軽快な軍歌に使う楽器で音が流れ出し、
二人が体操に入る。それを銀と共に眺める。
ちなみにだが、軍刀の刃の部分を下にし、
柄の端を手で抑えながらオレは立っている。
なんというか偉そうな感じで立てと言われたので
オレの知る青い騎士の立ち姿を真似てみたのである。
「士郎は踊らないんだな」
銀が気になったのかこちらを見てきて、問い掛けてくる。
「服が将校……つまり偉い人だから
踊らずに見ろと須美から言われたんだよ……」
「……頑張れ」
「オレ、その励まし要らないと思うんだ」
そんな会話をしていると、曲が終わる。
そして一年生達が
「「「「「富国強兵!!」」」」」
「………頭痛い」
富国強兵と叫び出して、思わず頭を抱える。
……いや、ほんと……須美の馬鹿。
「やり過ぎ!」
「「「すいません……」」」
「ほんとごめん……安芸ねえ……
阻止すべきだった……ごめんなさい……」
終わった後に、安芸ねえに
お叱りを受けたのは当然の結果である。
……阻止すべきだったよ、ほんと。
ちなみに、軍服と軍帽、軍刀は
全部安芸ねえに没収されましたとさ。
当然だな。うん。
────「わすゆ!です!」────
園子の夢 その2────
「フハハハハ……貴方達は下級生を洗脳した責任として
一週間、うどんを食べる事を禁止します!」
「そんな……ロックな……!?」
「冗談……ですよね……!?」
「ウェ!?ウソダドンドコド-ン!?」
「あ……あ……あああああああああ!?」
△
「わあああああああああん!?
うどんが食べられなくなっちゃったよぉおおお!?」
「大変!すぐに病院に行かないと!!」
「お前ら落ち着け……」
「……やれやれ」
園子と須美のやり取りに困惑するしかないオレと銀だった。
……またとんでもない夢を見てるのかコイツ。
あ、後日無事にうどんは食べれました。
それと安芸ねえからしっかり軍服などは返してもらえました。
……オレは預かって貰ったままにしてるけどネ。
────────
色々あって休日。
暇しているが、須美達いつものメンツと
時間があったら遊ぶ約束をしており
今はイネスに来ている。
三ノ輪 銀『今、家族と買い物中!』
乃木 園子『私は近くをうろうろしてるよ〜』
鷲尾 須美『そのっちは迷子になったらすぐに名前を連呼するのよ?』
鷲尾 須美『銀はお疲れ様』
乃木 園子『乃木園子です』
乃木 園子『乃木園子です』
乃木 園子『乃木園子です』
鷲尾 須美『既に迷子!?』
……チャット内ですでに迷子だった。
えっと、園子が居るとするならあそこか。
□
乃木 園子『あ、えみやんだ。走ってきてる』
三ノ輪 銀『士郎の行動が早い……』
鷲尾 須美 『さすがね……』
三ノ輪 銀『泣くのか!?』
結局、オレは園子と一緒にイネスの外まで出て
銀の家族との買い物が終わるまで待機する事にした。
園子を放っておいたら何が起こるか分からないしなぁ……
「えみやん、どうして頭を抱えてるの?」
「なんでもない……」
「ほぇ〜?」
「……はぁ」
ダメだなこれ……泣きたい。
────────
「結局集まっちゃったね〜」
「だなー」
「士郎くんがそのっちを見つけてくれて
誘導してくれたから良かったけど……どうなるかと思ったわ」
「ほんとだよ……イネス内に居てくれて良かった……」
「お疲れ様……」
……いや、なんだろう。無駄に疲れた。
「銀のご両親に御挨拶はしなくても良いのかしら……」
「良いよそういうの……なんか小っ恥ずかしいし……
あー……でもちょっと待ってて」
次男の金太郎が泣き出してしまったようで、銀はそっちに行く。
「素敵な家族だよね〜」
「そうね……」
「……あぁ、そうだな」
凄く幸せそうに笑っている銀を見る。
……良い笑顔だ。本当に。
「えみやん、なんだか幸せそうだね」
「銀の何を見て笑ったのかしら?」
「いやそういうんじゃないって……ただ……」
「「ただ?」」
「……いや、なんでもない」
……戦う意味を再確認しただけだ。
なんて事ない……普通の日常を守る。
それが戦う意味。だといいな……
×
「カーッ!遊んだ遊んだ!」
「えみやんとミノさん凄くカラオケで熱唱してたね〜」
「久しぶりに歌い尽くしたな……」
「むぅ……何故点数が低かったのかしら。
我ながら会心の出来だと思ったのだけど……」
「いや……さすがにあずさ2号を歌うとは思ってなかったぞ……」
「須美って選曲古いよなぁ……」
そう、須美は演歌を熱唱していた。
オレが『黄金の輝き』銀が『たましい』などを歌う中、
須美だけ演歌だった。
「む、演歌は日本の文化よ。
絶やしてはいけないと思うわ!」
「あーはいはい……分かったよ須美……」
熱弁しようとする須美の言葉を銀は遮った。
いつも見る交差点に着く。
なんとなくだが、この交差点は苦手だ。
車が良く通るからとかの理由ではない。
……ここに着くと、
三人と離れ離れになりそうな気がしてしまうのだ。
まるで、それぞれが別々の道を辿るようで────
「……っと、士郎は此処でお別れだな」
「……家の方向が違うから仕方ないとは思うけどな。
というか……オレだけ三人より遥かに遠いの酷くないか?」
「それは家のせいとしか言えないわね……」
「おのれ我が先祖……
何故乃木家とか鷲尾家とか三ノ輪家より遠くしたんだ……!」
少し顔を顰めてしまう。
一番最初に別れるのはやはり寂しいのだ。
オレもそういうのは気にする。
即座に遊びに行けないのは辛い。
讃州の方だしな……オレ。
「
「ッ────」
「……須美?」
別れようとすると、須美がオレの手を掴んでくる。
「……ぁ……ごめんなさい!?」
「おやおやー?須美さんや……
もしかして士郎くんが恋しいのかい?」
「そうなのか?」
「そ、そういうのじゃ……!?」
頬を赤くして目を逸らされた。
なんかそれはそれで傷付くな……。
「ただ……その……怖くて」
「怖い?」
「えぇ……士郎くんが何処かに行ってしまいそうで……」
「────ッ」
少し、須美を侮っていたかもしれない。……参ったなぁ
────いつか、俺がオレじゃなくなるかもしれない。
そうはなりたくない。だけど、運命とはいつも残酷なんだ────
「……全く、須美は心配性だな。
安心しろって、友達を置いて行くほどオレは薄情じゃない」
苦笑しながら、
オレは須美の頭に掴まれていない方の手を置いて撫でる。
「……本当に?」
上目遣いで須美は見てくる……
全く、そんな顔は卑怯だろ────
「あぁ、約束だ。な?」
「……約束……そうね……心配し過ぎたかもしれないわ」
「うーん……そうだ!じゃあえみやんの家でお泊まり会しようよ!」
唐突に園子がそんな意見を出してくる。
「いきなり!?しかもオレの家でか!?
いや、広いし別に良いけどさ!?」
「あ、良いんだ……」
「よーし、じゃあ今日はえみやんの家でお泊まり会だ〜!」
「「おーっ!」」
「って、全員で来るのかよッ!?」
────どうやら今日は少しだけ賑やかな夜になりそうだ。
ベゴニア
『幸福な日々』『親切』etc..
国防仮面出しちゃったけど良かったのか……
曲は歌詞ではなくタイトルはOKとの事なので国防体操ってタイトルだけ書いときました。
……不動明王の真言とかは……知ら)ないです。
ではでは、良いお年を。