衛宮士郎は正義の味方である   作:星ノ瀬 竜牙

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満開祭り行きたかったけど行けなかった……。

勇者の章の補完をアフレコでやるとか聞いてない……(´・ω・`)
大人しくブルーレイ買って、特典verの満開祭り3の動画を見ます。

※運営様からアンケートみたいな形になっていたとの
ご報告があったので少し加筆修正しました。
感想をくださった方々も引っ掛かったようで……申し訳ございません!



第三十二話 樹海の記憶 E.S√ EP.5

「さ、本日の勇者部活動は終了!

みんなでうどん屋さんへ行こう!!」

 

「ちょっと待った!問題は何も解決してないわよ!?

自分から作戦会議とか言っといて────」

 

「ふっ、行き詰まった時はうどんを食べるべし!

勇者部五箇条にもそう書いてあるでしょ?」

 

一つ、挨拶はきちんと。

一つ、なるべく諦めない。

一つ、よく寝て、よく食べる

一つ、悩んだら相談!

一つ、なせば大抵なんとかなる。

 

「書いてないぞ。そんなの」

 

「……樹、追記しといて」

 

「ええ!?……六箇条になっちゃうよ!?」

 

凄いくだらない理由で箇条増やす気かこの部長……

呆れた目で風を見る。

 

「風先輩、お巫山戯はそのぐらいで。

うどんを食べに行くのは賛成ですが」

 

「そこは賛成なんだ……」

 

東郷の発言にツッコミを入れる友奈だった。

 

「む……そうね。

とはいえ、分からない事だらけなのよね。大赦は何も言って来ないし……」

 

「壁が枯れ続けている事に関しては差し迫った脅威のはずです。

それについても、何も?」

 

「ええ、何も……」

 

「問題はそれだけじゃない。

枯れ続けているのに……誰もそれに気付いていない現状もだ。

幾らなんでも異常すぎる」

 

そう、誰も枯れ続けているの壁を気にしていない。

……それだけなら良かった。だが、最近気付いたのだ。

顔が分からない。

……覚えていないというわけではなく、

クラスメイトの顔すら見えない状態なのだ。

 

異常すぎるのだ。この現状は。

 

「そこに関しても、いっさい情報が来ないのよね……」

 

「このまま枯れ続けたら……

いったい、どうなっちゃうんでしょう……」

 

……全員が黙り込む。

想像などできるものじゃない。ただ、分かるのであれば……

あの壁が無くなった時、人類は終わるということだ。

 

「あの、だったら、私達で調べてみませんか?

壁の近くまで行ってみれば、何か分かるかも……」

 

「一理あるな……

彼らが何も言わない以上……こちらで調べるしかないだろうしね」

 

「じゃあ決まりです!早速行ってみましょう!!」

 

────────

 

そんなわけで、讃州ビーチまでやってきたわけだが────

 

「────とは言ったものの」

 

「ここからどうやって壁まで行くのよ?」

 

「ボート……とか?」

 

「絶対途中でバテるわね……」

 

「あと、腕と肩が死ぬな」

 

海岸から壁までのこの距離をボートは確実に辛い。

 

「勇者になれば壁まで飛んで行けるのでは?」

 

「その手があったわね……」

 

「幸い、今は人が居ないから気にせず変身できるな」

 

「……まあ、知られたら大赦の人おかんむりでしょうけどね。

じゃあ早速────」

 

全員が勇者システムを起動しようとしたその時────

 

「やめたほうが良いよ」

 

「わっ!?ビックリした!?」

 

「いつの間に……?」

 

後ろから、少女が語り掛けてくる。

────この声は、聞き覚えがある。

そうだ、樹海で……聞いた、あの声だ。

後ろを振り向くと、そこには見覚えのある二人の少女の姿があって────

 

「……君たちは、樹海に居た」

 

「……!」

 

「……やっと会えたわね。

貴女達、樹海に居た子よね?いったい何者なの?」

 

「……あなた達は今、幸せ?」

 

風の問いを無視して、そう少女は聞いてくる。

 

「……何を?」

 

「答えて」

 

「……おれ、は」

 

彼女の言葉に即座に答えることはできなかった。

……この先で、自分が歩む道は地獄だと知っている。

だからこそ、その問いにしっかりと答えることはできなくて……

 

「────幸せだよ!」

 

「っ……友奈?」

 

「勇者部として、みんなと一緒に居られて!

勇者として、みんなと一緒に戦えて!

とっても……とっても幸せだよ!!」

 

友奈は少女の問いにハッキリと答える。

……しかし、そう正直に言われると恥ずかしいものがある。

友奈以外の全員の顔が赤くなっていた。

 

「……だったら、この時間を大切にして。

ずっと、このまま、この時間を────」

 

「え……どういう……?」

 

友奈が彼女に質問をしようとすると

それを遮るように樹海化警報が鳴り響く。

 

「樹海化警報!?」

 

「ねえ、今のって……あれ!?居ない……?」

 

視界から彼女達を外した隙に、彼女達は姿を消していた。

 

「……先に行っているという事か。

向こうに、居るだろうな……」

 

「そうですね……そんな気がします」

 

「いい加減、ケリをつけましょう」

 

「よし、行くわよ……みんな────!」

 

「「「「「了解っ!!」」」」」

 

もうすぐ、終わる。

それだけはなんとなく、わかっていた────

 

 

 

 

「さっきの女の子は!?」

 

樹海の中で周囲を見渡す友奈。

だが、少女達の姿は見えず────

 

「姿は見えない……だけど……」

 

「きっと、居るはずです!」

 

「……あの子達、とっても悲しそうだった

ずっと……だったのかな……?

……うん、このままじゃダメだよね!」

 

「みんな、考えてる事は同じみたいね。

でも、まずはバーテックスを倒すのが先!」

 

「……今回は、アイツみたいね」

 

三好の視線の先には山羊座のバーテックスが居た。

……既視感がある。三好が倒したのを見ているから?

違う……もっと、別の……

 

『……■■■■』

 

『ふぉおおお……!』

 

『■……』

 

『嬉しいな、なんだかようやく■■と友達になれた気がする!』

 

『■■くん』

 

「ぁ……」

 

ノイズ混じりの何かが見えた。

……ああ、そうか。道理で見覚えがあるはずで。

 

オレ達が「────」になった日。

 

「全く、名前も顔も覚えてないのに……

どうしてか、そういうものは思い出せる……」

 

懐かしくて、だからこそ……話をしないとな。

あの二人と。それが……きっと、オレがこの世界ですべき事なのだろう。

 

────────

 

刺し穿つ(ゲイ)────」

 

山羊座の御霊が放った毒ガスを潜り抜け、

その朱槍を御霊に向けて穿つ────

 

死棘の槍(ボルク)────!」

 

朱槍が突き刺さった御霊はそのまま消滅した。

 

「……これで山羊座は終わりだ」

 

「やっぱり、前に戦ったバーテックスと同じ……」

 

「そうね、私が倒したヤツで間違いないわ……」

 

友奈の言葉に頷く三好。

そう、山羊座は三好が一人で封印、そして殲滅した相手だ。

 

「お姉ちゃん、あの子達は……?」

 

「……向こうから来てくれたみたいね」

 

二人の少女が、その姿を現した。

 

「あっ!さっきの……!

……あれ?樹海が消えないよ……?な、なんで!?」

 

友奈のその言葉でハッキリした。

そうか……この樹海は……

 

「君が、作り出しているんだな……」

 

おそらく、いや確信だ。

彼女達が生み出した場所なのだろう。

そして……だからこそ、樹海を意のままに発生させる事ができる。

……そう考えれば、私達が確信に近付き始めたり、気付きかけた時に

樹海化が発生したこと……解除された事に納得がいった。

 

「あなたは、いったい……?」

 

「……私の名前は、乃木 園子」

 

「私は、三ノ輪 銀」

 

「私達は、あなた達と同じ勇者だよ〜」

 

「やはり……か……」

 

その予想はついていた。

彼女らは間違いなく勇者だ。

……いや、思い出した。友奈達よりも前。二年前に勇者が居たことを。

 

鷲尾 須美、三ノ輪 銀、乃木 園子。

 

 

そして……衛宮 士郎。

 

 

彼女が私の事を知っているような素振りを見せたのはそれが理由。

記憶を失う前の衛宮 士郎()を知っているからだったんだろう。

 

「だから、樹海化しても平気だった……

事情を、説明してくれるのよね?」

 

「……久しぶりだね、えみやん、わっしー」

 

「変わってないみたいだな……」

 

「……え?」

 

……二人の少女の言葉に東郷は戸惑う。

私の事を彼女達が知っているのはわかる。

だが、東郷は────

 

「……やっぱり、忘れちゃったんだね」

 

「………?」

 

そうか。東郷は……

全てのパズルのピースが埋まった気がした────

 

「ここは、あなた達が見ている夢の中なの。

夢世界を作ること。私の持つ精霊達の中で、

そういう能力を持った子がいるんだ〜

つまり、私があなた達に夢を見せ続けているの〜」

 

彼女の言葉をすぐに理解できた。

彼女が作り出した世界。

であれば、作り出した本人が自在に移動できるのはおかしなことではないか。

 

「壁が枯れ始めたこと、同じバーテックスが現れたこと。

全て、君が見せた夢。……そしてそっちの子は、君が巻き込んだ形か」

 

「そういう事だね〜、やっぱりえみやんは鋭いなぁ〜」

 

「……君は、いや……君達は、私を知っているんだな」

 

「そう……なるな」

 

三ノ輪 銀と名乗った少女が苦笑いをしながら私の問いに答えた。

 

「……どうして、こんな事を?」

 

「それは、私達と同じ目に遭って欲しくないからかな〜

この夢から醒めれば、死よりも辛い目に遭う。

それでも、夢から醒めたいの────?」

 

「死よりも辛い……?」

 

「ホントの世界で、大変な事になるって意味?

どうして、そんなこと……」

 

「同じ目に遭って欲しくないって……お、お姉ちゃん……!」

 

「……あの子は既に体験済みって事かしらね」

 

「なんだってのよ!いったい……!」

 

「それでも、元の世界に戻りたい────?」

 

「オレは……」

 

少女の問いにオレは……

 

[地獄だと理解して。それでも尚、覚悟を決めて、戻ると答える]

 

[その地獄を彼女達に見せるぐらいなら。と戻らないと答える]

 

[何も言わず沈黙を貫く]

 

オレが選ぶのは……きっと最初から変わらない。オレは────




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