衛宮士郎は正義の味方である   作:星ノ瀬 竜牙

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勇者の章 1話から既に不穏過ぎる……アカンて……アカンて(白目)

英霊墓標にはのわゆ登場勇者の他にも
ゆゆゆいで初登場だった棗ちゃんの名前や、まだ未登場の人物の名前も……
やべぇよ……やべぇよ……


第2話 グラジオラス

ビックリしたといえば、ビックリした。

彼が此処に居るなんて思いもしなかったから。

 

だけど、彼が■を■り■した時……なんだか安堵した。

彼もきっとこちら側に居てくれるのだろう。と

不謹慎だがそれだけで安心してしまった私は

だいぶ彼に絆されいるんだな。って思う

 

だからこそ、細かな異変に気付けなかったのかもしれない。

ずっと知っていると思っていた。

誰よりも理解してると思っていた。

だからこそ……油断していて気付けなかった。

 

あの時、気付けていたら……

彼は、■■を■いながら

私達と一緒に戦うという選択をさせずに済んだのだから……

 

気付いた時は……既に遅すぎた。

 

もう私にはきっと……

彼に親しく話し掛ける事も、名前を呼ぶ事も許されない。

それほど……大きな罪を、

私は……私達は犯してしまったんだから────

 

勇者御記 298.■.■■

 

────────

 

「さてと、じゃあ仕掛けるとするか?」

 

三人が作戦に乗ってくれたところで

タイミングを計らうように、オレが言う。

が、銀が何か言いたそうにこちらを見て……

 

「その前に、士郎……ソレどうする気だ?」

 

ビシッと銀が指を指した場所を見る。

指した場所にはオレ。

位置的には……

 

「あ────」

 

ここで気付いた。

そうだ、オレ……制服のままだ。

 

盲点だった……たしかにこれが破れたりするのは非常にまずい。

銀が言いたそうにしていた理由は分かったし。

なんとなくどういう意図で言い難かったのか理解した。

 

そりゃ異性に対して服の事言うのは恥ずかしいよなぁ。

 

「たしかに、服の事は盲点だった。

……少し待ってろ」

 

干将・莫耶を地面に突き刺し

オレの脳内を詮索する。

 

────耐久性に優れ且つ動きやすい服

 

あっさりと、ソレは見つかった。

黒い服と黒いズボン……そして、紅い外套────

 

ああ、あの男が愛用していたモノだ。

これなら耐久性も大丈夫だし……動きやすい。

 

投影(トレース)開始(オン)────」

 

オレの言葉と同時に、制服が上書きされるように

袖なしのアンダースーツのような黒い服と

黒いズボン、靴も上履きから黒い靴に変わり……

その上に紅い外套を羽織るような形になった。

 

あの男と同じ衣装だ。

赤原礼装……たしかとある聖人の聖骸布……だった気がする。

オレはこれを手に入れたあの男当人ではないので曖昧な知識しかないのだが……

 

ふむ、ただこれだとキャラ被りだし……

一つアレンジしてみるか……

 

この前、百均で見つけた

紅いバンダナを投影して頭に巻いた。

 

「……こんなものか」

 

くるりと一回転してから、体を軽く動かす。

ふむ、動きやすい……これなら行けるか

 

「「ふぉおおおお……」」

 

チラっと園子と銀の方を見ると

二人揃って目を輝かせていた……

そんなに目を輝かせる程だろうか、この衣装。

 

「これで服は問題ないだろう。

耐久性は保証できるし……この通り、動きやすいからな」

 

「…………」

 

「どうしたんだ、鷲尾?」

 

なんだか不満げに見つめてくる鷲尾に首を傾げてしまう。

何か、気に障るようなことをしただろうか。

 

「いえ、別に……

日本人なのに西洋風な衣装に不満とかはありませんから」

 

「鷲尾……オレ、時々お前の事が分からなくなる……」

 

……なんとなくだが彼女が

和風系の方が好きだということは理解した。

それ以外はなんか……理解できそうにない領域の気がした。

 

……正直和装は動き難いものが多いので遠慮したい

動きやすい忍者衣装は耐久性に不安が出るしな。

 

「さて、茶番はここまでにしよう。

鷲尾、園子、銀。準備はできてるか?」

 

「当然です」

 

「バッチグーだよ!」

 

「あったりまえよ!」

 

オレの言葉に自信満々に答える三人。

なら、問題はないか。

 

「よし、じゃあ行こうか────」

 

それぞれが己の獲物を構え、巨大な敵に向かい合った。

 

────────

 

「ハァッ────!」

 

まずは、オレと銀が先陣を────

 

「こいつで、どうだ!!」

 

切る!!

 

左右の丸い部分を二人で斬りつける……が、

 

「チッ────浅いかッ!!」

 

斬り落とす事ができなかった。

此処で斬り落とせていれば……多少楽だったんだが……

いや、今はそれについて考えてる暇はない……!!

 

「園子!!」

 

「オッケー!突撃ぃいいい!!」

 

オレの合図で園子が中心の少し下部分に突貫する。

……此処だ。

 

「鷲尾!!」

 

「……これで────!!」

 

合図に頷いて、園子を援護する形で鷲尾が矢を連続で放つ。

 

「うわわ!?貫通しちゃった!?」

 

よし────園子が敵を貫通してこっち側に……

 

「銀!!」

 

「おっしゃあ!」

 

二人でもう一度跳び上がり……

 

「これでも────」

 

「喰らっとけぇ!!」

 

銀が下から、オレが上から斬りかかる────

 

だが、此処で油断した────

 

「なっ────!?」

 

パキンと、干将・莫耶が折れたのだ

 

「士郎!?────しまっ」

 

オレに気を取られた、銀は水塊に囚われる。

 

「銀────クソッ!!」

 

大橋の柱部分を蹴って、銀のもとに駆け寄る。

 

「ミノさん!」

 

「三ノ輪さん!」

 

「銀!大……丈……夫……か?」

 

全員が銀の方に駆け寄ると……

銀が、水塊を飲んでいた。

 

飲んでいたのだ────

 

「ゲッフ……おええ……」

 

流石は異形と戦えるようにされてるというべきか……

これ飲めるのかよ……。

 

「大丈夫?ミノさん?」

 

「うぇえ……始めはサイダーだけど、

途中からウーロン茶に変化した……気持ち悪い……」

 

心配そうに聞いてきた、園子に

銀は吐き気を催した様子で味の感想を述べた。

 

「味あるんだ……」

 

「ゲテモノね……」

 

「……ファミレスのドリンクバーでやりそうなヤツだなオイ」

 

流石にこれにはオレも、鷲尾も、園子も口元を引き攣らせた。

そんな飲み物は絶対飲みたくない。

いや、真面目に。飲んだら吐く自身がある。

 

「それで、どうするんだよ……士郎の剣、折れちゃったし……」

 

「……そうね、衛宮くん。大丈夫なの?」

 

……そうだ、剣が折れたんだ。

ポッキリと……

なら考えろ、この場合……あの男ならどうした────?

 

────■■、■■■■■■■。

 

「────そうか、ならもう一度」

 

「衛宮くん?」

 

「投影、開始────」

 

干将・莫耶をオレはもう一度手に握った。

……再び、砕ける音が聞こえた気がした。

 

「え?」

 

「おお、二本目だぁ!」

 

「それって……」

 

「なるほど……

どうやら、オレのこの力は……剣を複製できるモノらしい」

 

そして、少しだけ……この力を理解した。

この力は……剣を創り出す代物だと。

 

「つまり、実質無限に剣を出せるってことか!?」

 

「ああ、そう考えて貰って構わない」

 

銀の言葉に肯定する。

無限……そうだ、たしかこの剣は────

 

「ッ!三人共!離れて!!」

 

その時、鷲尾が真っ先に気付いた、

敵の明確な殺意に────

 

離れて、オレ達の足下に矢を放ち

爆風で弾き飛ばした。

 

「うわ!?」

 

「ひゃああ!?」

 

「うぉ!?」

 

プレス攻撃。

間違いなく、彼処に居たら死んでいた────

 

「すまない、鷲尾……助かった────」

 

「……危なかったぁ……あんの敵めぇ!」

 

「てぇええい!」

 

オレ、銀、園子で攻撃にかかり、鷲尾が援護射撃をする。

 

さっきの感じで理解した……

おそらく、コイツの弱点は下の貫通していた部分────

 

「そこだ────!」

 

オレは干将・莫耶を投げ、敵の下部分に刺す。

 

「────壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)

 

ふと、口が勝手に動いた────

その時、突き刺さっていた干将・莫耶が爆発した────

 

「剣が爆発!?」

 

「剣に火薬が入ってたのぉ!?」

 

銀と園子がビックリするように

爆発した部分を見てからこちらを見る。

 

今の……オレがしたのか────?

 

「衛宮くん、今のは……」

 

「あ、ああ……多分、オレが……したんだと思う────」

 

自分がした実感がなく、戸惑ってしまう。

まるで……他の誰かに身体を動かされたような────

 

その時、敵を見ると……くるりと逆方向に向きを変え、

来た道を引き返して行くのが見えた

 

そして、花弁が……降り注ぐ────

 

「これは────?」

 

「鎮花の儀……?」

 

「つまり……私達の……」

 

「勝ち……?」

 

三人の言葉を聞き、力が抜け、座り込んだ。

そうか……勝った……のか────

 

「や、やった……やったあああああ!」

 

「やったよ!えみやん!私達勝ったんだよ!!」

 

「うん、私達が……勝ったんだ!」

 

嬉しそうにはしゃいで……

三人がオレに抱き着いてくる……って!?

 

「ぐおぉっ!?首、首絞まっ……!?

嬉しい……のは、分かる、けど……首が絞まって……!?」

 

「ああ!?悪い、士郎!大丈夫か!?」

 

「あわわ!?ごめんなさいえみやん!!」

 

「ごめんなさい衛宮くん!大丈夫だった!?」

 

「はぁはぁ……勝ったのに死ぬかと思った……」

 

走馬灯が見えたような気がした。

なんだか、麻婆を愛してやまない

目が死んでる神父が見えたような……

 

「「「ごめんなさい……」」」

 

「まあ……何はともあれ……」

 

「「「?」」」

 

「無事に終わって何よりだ────」

 

「「「うん!」」」

 

オレがニッと笑うと三人も笑顔で返してきたのだった。

あぁ、今回は……間違いなく……オレ達の勝ちだ────




グラジオラス 花言葉

「勝利」 「忘■」


こっちも不穏にしていくスタイル。

ちなみに士郎の格好は美遊兄とアーチャースタイルと一緒。
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