暴牛の凶星   作:木崎蓮太郎

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まず話さして欲しい。こんな言葉がある。

「待て、話せばわかる」、と。しかし言葉だけでは解決できないこともあると思う。そう、例えば今のように!

そんな時どうすればいいか私は考えた。そう、この場合俺がすることは一つだけである!









遅れてしまいマジですいませんでしたぁぁぁぁぁ!!


入団試験の終わり

第三試験を突破した俺たちはいよいよラストの最終試験を迎えようとしていた

 

ん?第四試験とかなかったのかって?……人にはな。深く聞いちゃいけないとこもあるのさ

 

「ではこれより最終試験を始める。受験生は列に並べ。番号を割り振る。カードを受け取った者はそのまま待機しろ。……よし、全員に行き渡ったようだな。もう察しがついている者もいるかも知れないが最終試験は二人組でのバトルとなる。こちらで番号を呼ぶ呼ばれた者は前に出てこい」

 

成る程。原作とは違って自由に組めないようになっているのか。実戦に近付けた、ということか。因みに俺の番号は56番だ

 

「初戦のカードは54番と107番だ!前へ出てこい」

 

どうやら始まったようだ。軽く体でもほぐしながら気長に待つとしようか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これより最後の試験を開始する!56番と1番の者は前へ!」

 

け、結局最後になってしまった…。いや、気長に待つと言ったけどさそれはあくまで目立たない中間ぐらいまで待機してようか、って事だったんだけど!誰も最後のデザートにしてなんて言ってないんですけどぉ!?

 

「君が僕の対戦相手かい?よろしく頼むよ。精々この僕を引き立ててくれたまえ」

 

「アイツ…ザッハーク家のカシムじゃないか!?」

 

「ついてないなあの金髪。どこまで善戦できるか…」

 

はいはい、知ってましたよ。あれでしょ?序盤の最後に適当に貴族持ってきてイキらせてからフルボッコパターン。思考が単純なんだよ

 

「先手は君に譲ってあげよう。さあ、かかってきたまえ」

 

「じゃあお言葉に甘えて。妖精魔法『雷神の荷電粒子砲(かでんりゅうしほう)

 

「ほぇ?ちよ、君は遠慮って言葉を知らないのかい!?」

 

「先手譲るつったのお前だろ。余裕ねぇな貴族サマw」

 

「ッーー、貴様ッ!」

 

「終わりだ」

 

そう言うのと同時に俺は黒雷を手から放出した。駆け抜ける黒雷。触れるもの全てを焦がすその雷は突如出現した氷の要塞により容易く阻まれた。

 

「なっーー、まじかよコイツ!?」

 

「氷魔法『氷上の大要塞(シルバーフォートレス)』。このくらいで驚いてもらっても困るよ。これから君には僕を馬鹿にしてくれた礼をしっかり返すつもりだから」

 

「よりにもよってそういうパターンかよ…」

 

「ぶつぶつ何か言ってる暇があるのかい?隙だらけだよ」

 

そういうが早いかこちらにも向かって魔力弾を数発飛ばしてくる。その一発一発から彼の魔力の高さ思い知らされる。しかしギルがただの魔力弾に当たるわけわなく、軽く体を逸らすことでその全てを回避

 

「その余裕そうな態度がムカつくんだよ!氷魔法『自遊する氷精(シルバーエンジェル)』」

 

生み出される六体の氷精。バラバラの軌道を描きながらギルに迫っていく。だがそれすらも生ぬるい。

 

「この程度で俺に届くとでも?妖精魔法『120㎜黒雷砲』」

 

先程よりも短いチャージ時間で放たれた黒雷は氷精たちを蹂躙していく。掻き消された氷精が水となり地面を濡らす。しかしカシムは黙々と氷精を放ってくる。

 

「何度やっても無意味なのがわからないのか!何か別の魔法はないのか?ならばこっちからいくぞ」

「いや、そういうわけでもないさ。無意味な事など何もない。僕が本当に何の意味もなく同じ攻撃を繰り返して来たとでも?そう思ってるなら僕を侮りすぎだ」

 

「ッーーまさか」

「そのまさかだよ。何をしようともう遅い!しばしの間凍りつけ!氷拘束魔法『氷精の墓場』」

 

パキンッ、という音と共に徐々に足元から凍っていく。身をよじらせて抵抗するがまるで拘束が解ける気配がしない

 

「無駄だ。君の敗因はただ一つその魔力の高さ故の慢心。あまり僕を舐めるなよ」

「ご高説耳に痛み入るよ。確かに慢心していたのは認めよう。だから……こっからは油断も慢心も無しだ。本気でお前を仕留めにいく」

 

「今更後悔か!だがもう遅い。その状態で一体何が出来ると?君の負けはもう決定して『雷竜の衣』…は?」

 

全身に雷を纏ったギル。雷の熱で氷はいとも容易く溶けていく。

 

「空中放電すれば二万度にもおよぶ熱だ。俺を氷で止めたいのなら絶対氷結(アイスドシェル)でも持ってこい」

 

「ふざけるな!こうなったら小細工はやめだ!火力で押し通す!」

 

「来い。俺は宣言した通りお前に油断も慢心もしない。お前の最強の技を真っ向から打ち破ってやる」

 

「へ、平民風情がぁぁぁぁ!!『終わりを呼ぶ氷の巨人(グラスモルテ)』ッ!」

 

一体の巨大な氷の像が生成される。およそ5.6メートルの巨体から振り下ろされる拳に集まる魔力は当たれば体が四散してしまうと思える程。圧倒的に火力。馬力が違いすぎる

 

だが…。だがまだ彼には届かない。

 

「確かに高火力だな。戦場では絶大な脅威となるだろう。だが、今この場所においてソレはただ図体がでかい的だ」

 

「うるさい…うるさいうるさいうるさいっ!叩き潰せ!」

 

半狂乱になり騒ぎ立てる

「ここまでか…。『雷竜方天戟(ほうてんげき)』」

 

生成された雷の方天戟は氷の像の胸を貫通し、霧散させる

 

「お前の言った通り油断も慢心もなくして戦ってやったぞ。もう満足したろ?終わっていいよお前」

「嘘だ…嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ!この僕がこんな所で負けるわけには…」

「手加減はしてやる。だから安心して落ちろ『雷竜の(アギト)』」

 

「ガッ!?」

 

電撃を纏った両手を合わせ叩きつける。直撃した俺の拳はカシムを意識を刈り取る

 

「や、やりやがったアイツ!」

 

「あのカシムを倒してなおあの余裕の表情…!」

 

「顔、尻に続き実力と申し分無し…。ハァハァ…やだ超好み」

 

 

「勝者56番!これで全ての試験は終了だ、これから団長たちによるドラフトだ。番号順に呼ばれるから待機していろ」

 

 

 

 

 

→→→→→→→→→→→→→→→・→→→→→→→→→→→→→→→

 

 

 

 

 

あ、あ、あ、焦ったぁぁぁぁぁ!マジでやばかった!流石に気を抜きすぎた!なんかこの体になってからこんな事が多くなってきたような…

 

まあまあまあ過程はどうあれ勝ったものは勝ったんだから。これで落として来るってことは無いと思う。そう思いたい

 

「準備は整った!番号が一番な者から前へ出て来い」

 

は、始まった!落ちちゅけ俺!まずは深呼吸!その後に瞑想!大丈夫ここまで特に何もやらかした記憶はない!普通と違った方法で課題をこなしていっただけだ!

 

そうさ!俺が落ちることはない!暗示をかけろ!俺は王。唯一無二の存在!英雄達の原点にして英雄達を統べる王!そんな圧倒的神性を持つ半神半人の体を借りているかの俺に死角などーーー

 

「次、56番。前へ」

 

「ひゃい!!」

 

ありました。駄目でした。悪いもう無理だ。死にたい。ありがとう今までこの話を読んでくれた人達。ごめんね紹介出来なかった両親。俺はそろそろ逝くよ。親より先に旅立つ親不孝者をどうか許して下さい

 

いよいよ団長達の前に来る。こうして見るとやはりすごい濃い面子だ。東洋からの異邦人に王族二人。家族の名家二人に平民出身の切り裂き魔。常に寝ている人と、国の裏切り者にエルフの依り代。

 

どうしたらこんな風になるのか問い詰めたいぐらいのゲテモノばかり。どんな闇鍋だよ。

 

そんな事を思ってると徐々にこの辺りの魔力の濃度が高くなっている事に気付く。

 

(え?なに?まさか考えてることバレた!?)

 

それに気づかない試験官は話を進めようとする

 

「それでは各団長の方々、欲しい方は手をお上げください」

 

その瞬間周りがざわめく。しかしこれは当然の帰結である。この世界では強者が優遇されるのは当たり前の事

 

だから何もおかしくないのだ。例えそれが"全員挙手"という結果だったとしても

 

よって観衆の気がかりは別の方に向かう。即ち何処の団に入るのか、と。銀翼も紅蓮も捨てがたい。翠緑や珊瑚もいいだろう。だが、だがしかし頂点を目指したいのならば。終えたら向きのがある。万年トップを独走。団員からの信頼も厚い頼りになる団長もいる。ネームバリューも尋常じゃない程。

 

やはり、こいつもそうだろうとある種の諦めた様な視線が注がれる。才能が違う。次元が違う。こういう奴こそ上に行く。そう思ってしまうほどの人物。

 

そんな彼は当然のように口にする。観衆の思う通りに。そう、今年の超大型新人が入団するのは金色のーー

 

「黒の暴牛でお願いします」

 

「「「「ん?」」」」

 

固まる団長と観衆達。たまらず試験官が聞き返す

 

「す、すまない。もう一回言ってもらっても良いかな?」

 

「?黒の暴牛でお願いします」

 

「「「……はぁぁぁぁぁ!?」」」

 

「お、マジで?ラッキー」

 

道に落ちてる十円玉を拾ったレベルの喜びを露わにするヤミと未だに動揺が抜けてないヤミ除く団長と観衆達。

 

まあ、それもそのはずだ。出世街道を堂々と横断し下水道から出世すると言っているようなものだ

 

わかりやすい?例えでいうと、一ヶ月でどこまで身長を伸ばせるかジャイアンと勝負したのび太がいるとしよう。

 

「ドラえもん。実はジャイアンと…」

 

「分かってるって。本当に仕方ないなぁ、のび太くんは。はい、ビックライト」

 

「…いや、今回はひみつ道具は要らない。僕はセノビックで頑張るよ」

 

「のび、太…くん…?」

 

みたいな状況である。これじゃ仕方ない

 

まあ、何だかんだ終わりつつある入団試験に最後の最後で特大の爆弾を放り込まれた。しかしこの選択がこの国、しいては他国にさえ影響を及ぼすことはギルも、当然団長達でさえ予想してはいなかった

 

ここから彼の物語は始まる。それは修羅の道。余りにも過酷で残酷なシナリオを強引に変えていく物語。しかし彼はその道を臆することなく進むであろう。

 

何故なら、彼こそが英雄達の頂点にして絶対の王であるが故に。今一度言おう。これは英雄譚である。行き着く先が光か闇が知らずとも、彼の歩んだ道こそが英雄の道に成るが故に

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ギル・ウェンセスラス

 

黒の暴牛入団

 

 

 

 

 





カッコつけたいと思ってしまう今日この時。

感想ください。ホント。一つごとにパースが1,5倍なるとお考えください。
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