詩人の詩   作:117

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暑くなってきましたね、大分調子が悪くて申し訳ない。
月一投稿になりつつありますが、頑張りますのでどうかよろしくお願いします。


088話

 何気ない日々は単調に過ぎる。避けようもないビューネイとの戦いを前にしてのこの静けさは、それと分かる者には安堵よりも不安を抱かせるような時間を与えていた。嵐の前の静けさ、ではない。嵐の中の静けさといった違和感。ビューネイはおそらくまず間違いなくフルブライト商会からの援軍が届くという情報は得ているだろうに、その前に勝負を仕掛けてこない理由が見えなくて気味が悪かった。

 とはいえロアーヌから現状仕掛ける意味はない。訳が分からず与えられた態勢を整える為の時間を有効活用し、じりじりと確実にその攻撃姿勢を最適化させていく。エレンたちも鍛錬も怠らず、四魔貴族を相手にしても決して負けないように己を磨いていく。

 そうこうしているうちにフルブライト商会から援軍が届く日が来た。たまたまその日が詩人に用意させた快速船が出港する日であったが、まあそれを偶然だろうと考える能天気な者は流石にいない。どうでもいいと思っているお気楽娘(タチアナ)は居たが。とにかくロアーヌにとって実に都合のいいように、詩人が居なくなると同時に1000の兵を囲い込むという隙が限りなく少ない経緯で戦力をその手中に収める事ができた。

 問題が起きたのはその夜の事だった。フルブライト軍の責任者でもある将軍を交えた会議で、とんでもない事を言い出したのだ。

「……つまり将軍、こういう事か。フルブライト商会はあくまでモニカに義理あって参加したのであり、ロアーヌに従うつもりはないと」

「話が早くて助かる、ミカエル候」

 やってくれるとミカエルは無表情の裏で顔を歪めていた。

 戦場では当然被害の格差が生じる。極端な例を出して言えば最前線の兵と、将の親衛隊の死者が同じ比率な訳ではないのだ。その危険な役目を押し付けようとしたミカエルだが、それは承服できないと釘をさされた形だ。

 もちろん絶対にできないという訳ではない。フルブライト軍はモニカに従うと言っている現状、モニカに命令を出させて最前線に行くように指示を出させればいい。だができるのはそこまでだ。最前線に敷かれたフルブライト軍がどこまでロアーヌの作戦概要に従ってくれるのかは不明だ。まさかあからさまにビューネイに利する事はしないだろうが、矛を交える前から後退してロアーヌ軍と合流し、陣形や作戦を破壊するくらいはするだろう。フルブライト軍がロアーヌ軍と被害を平均化すると目論んでいるのならば、味方とはいえそのぐらいの手は想像して然るべきだ。

 これを防ぐ手は一つだけ。モニカにフルブライト軍に同行させればいい。が、それにも幾つもの問題が孕む。

 一つはモニカの名声が高まり過ぎるというもの。既にアウナス討伐を掲げている以上、ビューネイ軍との戦いでも先陣を切るとなればロアーヌ候としてふさわしいのはミカエルではなくモニカであるという声が強くなりかねない。まあ、これに関してはミカエルはあまり心配していないが。他の者が思うよりもずっとこの兄妹の絆は強く、そしてモニカは兄を強く敬愛している。ミカエルを蹴落として侯爵の座を手に入れたいとは露にも思うまい。ミカエルはモニカを完全に信用しているので、むしろモニカを担ぐミカエルの反乱分子が見つかるのではないかと思うくらいだ。まあ、この程度の餌に食いつくのはよほどの小物だろうが。

 大きな問題は他にあるのだ。すなわち、指揮と安全である。

 まず最初をもってモニカに軍略は伴っていない。つまり仮にモニカをフルブライト軍につけたとして、フルブライト軍が最適な行動をとっているのかを知る術をモニカは持たないのだ。となればある程度はロアーヌ軍から有能な人材を出さなければならず、人的資材の無駄といえるだろう。

 そして何より頭が痛いのが安全性。モニカは四魔貴族撃破の旗を掲げたロアーヌの象徴である。最前線に放り込んで戦死しましたでは、ロアーヌにとって致命的な士気の破壊を招きかねない。最悪の最悪、フルブライト軍がモニカを害する可能性まである。モニカはある意味でミカエル以上のロアーヌの重要人物足り得るのだ。既に万が一にも死んではいけない人物に加わっている。

 これらを加味するとモニカごとフルブライト軍を後方に配置するのが最適なように思えるが、そうしてしまえば折角の援軍を無駄に遊ばせてしまうことになり、最前線ではロアーヌの兵が血を流すであろう。そこはできればフルブライト軍に押し付けたい部分なのだ。

 即座にこれらを考えたミカエルはそこで思考と会議とを打ち切った。

「将軍の意見は理解した」

「では」

「うむ。フルブライト軍がどう動くかは追って伝えよう」

 そう言って会議が終わり、参加者たちは退室して散っていく。それはミカエルも例外ではなかったが、供回りに小声で指示を出していた。

「モニカとハリード、そしてビューネイ討伐隊を執務室に集めよ」

 これから先の指針をすぐに決めなくてはいけない。ビューネイがいつ攻めてくるか分からない現状、時間を無駄にする訳にはいかなかった。

 そうして素早く準備を整えたミカエルは執務室へと急ぐ。急いだとはいえ若干の時間はかかってしまうものであり、ミカエルがその部屋についた時にはもう他の者は全員揃っていた。モニカにハリード、ユリアンとリン、そしてエレンとタチアナである。

「夜中の急な参集、済まないな」

「それはいいが、何事だ?」

 ハリードの言葉にやや困った顔をするミカエル。ちなみにハリードといえば気に入らない詩人がロアーヌからいなくなったこともあり、ほんの少しだけ機嫌がいい。

 人間誰しも嫌いな相手とは一緒にいたくないものであるのだから仕方がない。そんなハリードに苦笑しつつ、ミカエルは先ほどの会議でのフルブライト軍の主張を伝えた。

「……敵の敵は味方とは限らないものですね」

 リンがポツリと呟き、誰ともなしに頷く。個々人の連携を大切にする面々ではちょっと理解しにくい側面ではあるが、かといって呑み込めないほど甘い道を通ってきた訳でもない。タチアナでさえそのくらいはわきまえている。

 さて。現状を把握したところでどのような対処をするかだ。比較的話しかけやすいハリードが代表して問いかける。

「ミカエル候。では対応はどうする?」

「……フルブライト軍に前線を任せる、この策に変更はない。よってフルブライト軍にモニカを参戦させる」

「お兄様の言いつけならば喜んで」

 モニカが了承の意を示す。語られた内容に誰も動揺しない。大きな決断ではあるが、有り得る話だとは思っていた。それを改めて語られたとしてもさほど驚きはしない。

 ならば次の問題はモニカの守りと軍略をどうやって誰が担当するかだ。

「軍の指揮に関しては我が配下を当てて対応するつもりだ。現在治安維持に回した1000の軍の指揮官が余っている。それをそのままモニカにつける。モニカは奴の言うままに命令を下せばいい。

 モニカの護衛には――リンを頼みたい」

 やはりか、という思いは誰にもあった。そもそもハリードやユリアン、モニカはともかくとして他のビューネイ討伐隊を集めるとは、討伐隊からの人員引き抜きしか有り得ない事は分かり切っていた。

 となれば誰を引き抜くかだが、まずエレンとタチアナは除外。彼女らの目的は四魔貴族の撃破、及びゲートの封印であってロアーヌの防衛ではない。その上、ミカエルからの命令系統からも外れている。そんな彼女らに頼める訳がない。

 ハリードとユリアンを外すのも上手くない。ビューネイ討伐隊にロアーヌの色が薄くなってしまう。彼らには是非ともビューネイを討伐してもらわないと困るのだ。

 そうすると消去法でリンしか残らない。彼女にはミカエルに惚れた弱みもあり、()()()を聞く下地もできている。だが、だからといって即答できるというものではない。リンは困ったようにエレンを見る。

「でもミカエル様、私がいなくなっては討伐隊の人数が減ってしまいますが……」

 リンはエレンやタチアナと仲が悪くない。共にアウナス撃破という死線を潜ったのだ、むしろ良い。ユリアンには砂漠で助けてもらった恩もある、自分が抜ける事によって危険に晒されるのは喜ばしいことではない。

 困ったような、というのは他に代案がないからだ。危険だ危険だと喚くことは誰にでもできる。しかしその上で更に良い安全策を出さなければその喚きに意味はない。

 グゥエインに乗れる人数は5人。リンをあてにしていたからこそ詩人がロアーヌを離れる事を許容したが、こうなっては致し方がない。ミカエルにとってビューネイを討伐できてもロアーヌを守り切らなければ負けなのだ。どちらを優先するかではない、両方成し遂げなけばならないこと。ならばその可能性が一番高い方法を選ばなければならない。

「必要とあればロアーヌからビューネイ討伐隊の人員を出すが」

「いらないわ。最初から予定になかった程度の腕でしょう? あてになんかならない」

 ミカエルの言葉をあっさりと切って捨てるエレン。実際、四魔貴族の巣窟はこの世で最も地獄(アビス)に近い場所。生半可なレベルでは無駄死にするどころか足を引っ張られる。この判断は至極当然といったところ。

 こうなっては仕方ない、ビューネイ討伐には4人で向かうしかないだろう。

 そう全員が思った瞬間、全員が瞬時に動いた。ミカエルとモニカは懐剣に手を伸ばし、ハリードとユリアンはそれぞれの主人の前に立って剣を抜く。エレンは拳を握りしめ、リンは距離を取って弓に矢を番え、タチアナは氷の剣を闇夜を映す窓に向ける。

 果たしてそこには漆黒の衣装に身を包んだ男が一人立っていた。

「ハハハハハ。

 天知る地知るロビン知る! 怪傑ロビン、見参!!」

「あ、ヤーマスの変態じゃん」

「レディ、できれば言葉を選んで欲しい。私は変態ではなく怪傑だ」

 その正体を見た瞬間、タチアナから毒気が抜けた。続いてエレンも戦闘態勢を解く。

「怪傑ロビン、お久しぶりです。どうしてここに?」

「なに、ドフォーレ商会の悪行が収まったものでね。ならば次にするのは悪の大本である四魔貴族の討伐だ。エレン君の目的もそれのようだったし、何か手伝えることがあるのではないかと思ってね。

 私でお役に立てるかな?」

「ええ、ちょうど腕の立つ人が一人欲しかったの。貴方が協力してくれるなら助かるわ」

 エレンはロビンと一度共闘し、その腕と善性は分かりきっている。突然現れたことに驚きはしたが、確かにヤーマスの情勢が安定したのならば外で活動してもおかしくないと唐突なその申し出を快諾した。

 対して突如現れた不審者にジト目を向けるのはハリード、そしてミカエルだ。

「おい。ミカエル候の隠密だと思っていたから見逃していたが、こんな不審者が紛れ込むとは警備網はどうなっている?」

「面目ない。まさか私の元まで忍び込まれるとは。しかしそれはその実力の裏返しでもある。味方であれば確かに心強いが――」

 ミカエルは拾った怪傑ロビンという名前に考えを巡らせる。

 確かにその名前はヤーマスでレジスタンス活動をしていた一人として把握していた。それもただの一人ではない、最高の一人としてだ。ドフォーレ商会でさえ正体が掴めず、一方的に攻撃できる程の実力者。まず間違いなく世界最高レベルの一人であろうことは想像に難くない。

 そして西部戦争において、ヤーマスの局地戦では無辜の民に被害が及ばないように尽力したとも聞いている。総合して権力者の敵、というより民衆の味方なのだろう。

 ただ、はいそうですかと認める訳にもいかない。

「ロビンとやら、非常事態故にロアーヌ宮殿に忍び込んだことはとりあえず不問にしよう。だがお前の飼い主が何を考えているのかは語ってもらうぞ」

「飼い主とは人聞きが悪い、私は私が望むように戦うのみだ。しかしヤーマスの復興に尽力しているトーマス君には恩がある。彼が困っているのならば喜んで手を貸すとも」

 つまるところ、怪傑ロビンはトーマスカンパニーの傭兵に近いものなのだろう。今ここに現れたこともそこら辺に理由の一つがありそうだ。今現在、トーマスカンパニーは全面的にロアーヌの支援をしている。

 更にその上でトーマスカンパニーの色はなく、無色だと本人は言い張っているのである。ロアーヌとしても便利に使える駒には違いない。

「エレン、この男は本当に信頼できるのだな?」

「あたしはそう思います。タチアナ、あんたはどう思う?」

「いい人だよ、変態。くれたミルクも美味しかったし」

「レディ、できれば言葉と状況を選んで欲しい」

 見た目麗しい少女にミルクをあげたとは、下衆な想像を働かせるには十分な言葉だ。まあもっともそんな事実はないし、この場にいる面々もこの程度の言葉にいちいち反応したりはしない。

「ってかあんた、前も言ってたわねそれ。ホント、どこで貰ったのよ」

「? エレンさんも見てたじゃん」

「いやだからいつどこでよ?」

「はい、そこまでっ! レディに私の正体が露見してしまったのは痛恨だが、今回私がビューネイ討伐に参加する代わりに私の正体や名前は内緒にして欲しい!!」

 ペラペラとロビンの正体を語りそうなタチアナにロビンは慌てて釘をさす。

 エレンとしても欲しいのはロビンの正体よりも腕だ。ここでロビンの協力を失う手はない。割とあっさり引く。

「分かったわ。タチアナ、あんたはロビンの正体や名前は黙っておきなさい」

「? まあいいけどさ」

 他の人はともかく、ライムと出会ったことがあるエレンが何故気が付かないのか理解できず、頭をひねりながらタチアナは首肯する。

 ちなみにこれはエレンが鈍いのではなく、タチアナが鋭すぎるのである。実際、一目でロビンの正体を看破したのは彼女のみ。詩人でさえ隠密活動の末にロビンの正体を見破ったのだ。今現在、ロビンの正体を知るのは詩人からの報告を受けたフルブライトと合わせて三人だと言えばその希少性というか難易度はおして知るべきだろう。

「とにかく、ロビンをビューネイ討伐隊に加えていいのだな?」

「ええ、構わないどころかお願いしたいわ」

「話はまとまったようだな。その時が来たら巨竜グゥエインのところに私も馳せ参じよう。

 では、さらばだ!」

 言いたいことを言って、ロビンはあっさりと窓から飛び降りて闇夜に消える。

 それをただぽかんと見てるだけだったモニカは戸惑った声を出す。

「その、特徴的なお方でしたわね」

「ねー。あの変態、分かりやすいよねー」

 実はあのテンションの高さで、言ってしまえば陰気なライムの正体を隠す意味もあるのだが、タチアナはそこに考えは至っていないらしい。

 というか、初見で完璧に正体を見抜いたこのお気楽娘には、ロビンが正体を隠蔽しているという発想すらない。

「まあ、結果だけ見ればいい」

 ミカエルはそう言って話をしめる。ビューネイ討伐隊からはリンが抜け、代わりにロビンが入る事になった。

 色々と話が錯綜するが、これ以上混乱が起きないことをミカエルとしては祈るしかない。

 

 

 そして数日後。

 ビューネイ軍再進軍の報が入る。敵数はおおよそ4500。数だけでいえばロアーヌ軍の方が勝っているが、モンスターは飛行型などもいて戦略性はビューネイ軍が上だろう。たかだか500程度の数の有利は優位には決してなり得ない。

 ここで軽く軍隊の説明をしておく。人が率いる軍はいくらか小分けにされるのが基本である。総指揮官の声が戦場全体に届く訳がなく、現場の判断というのは極めて重要だ。

 戦場という修羅場でまとめられる数はおおよそ5人が限界と言われる。それで小隊の数は10人前後であり、それを率いるのは小隊長と言われる。攻め手に5人、他の人員は小隊長の護衛や他の隊との連携する為に伝令兵になったりする予備の兵。

 ちなみに指揮系統を壊せば兵は烏合の衆になる為に、指揮官にはそれに相応の武力を求められる。多少優れた采配を振るえたとしても、あっさりと殺されたら意味がないのだから。もちろん国で随一などというレベルになれば軍師などとして総指揮官の側で護衛がつけられるのだが、そういう特殊な例を除いて、兵は上にいけばいく程に強くならざるを得ないと理解してもらっていい。

 その小隊を10程まとめる隊長もあり、これを百人隊長と呼ぶ。役割としては小隊の後ろに陣取り、小隊長に指令を出すのが主な仕事。前線に穴があけばそれを補う為に直接敵と戦う事も珍しくない。

 そして百人隊長を更に10程まとめあげる立場の者もいて、これは千人隊長ではなく将軍と呼ばれる。このレベルになると軍議に参加でき、実戦で剣を振るう機会はほとんどない。というかこのクラスの将官が戦うということは、実質的にその千人部隊は壊滅状態といっても過言ではない。

 彼らの上に立つのが司令部であり、ロアーヌでこの戦いで言えば総指揮官はミカエル候その人だ。彼の周りでは軍師などのブレーンや親衛隊などの選りすぐりが御身を固める。大がかりな方針はそこから将軍へ下り、そして百人隊長、小隊長と伝わっていく。

 ちなみにもちろん戦場で指揮官が討ち取られる事も想定されており、百人副隊長などの役職もあって百人隊長が殉死した場合などは速やかに指揮権は次に移る。

 

 今回、ロアーヌがとった陣形は疾風陣。攻撃力と機動性に長けた陣形で、以前のようにビューネイ軍が撤退した時に速やかに追い打ちをかけられる陣形だ。楔形の突撃陣形であり、その攻撃性の裏には防御が薄いという側面もある。こちらの犠牲よりも相手の殲滅を重視した陣形であり、これがモニカを危険に晒してもフルブライト軍に先陣を押し付けたかった理由でもある。ミカエルは大きな出血を覚悟しているのだ。

 疾風陣の先頭に立つのはフルブライト援軍、将軍はモニカ。

(…………)

 モニカがごくりと喉を鳴らしたのに、傍にいたリンは気が付いた。自分自身が戦うのとはまた違うプレッシャー。千人もの命運を直接的に握っている重圧と、何千もの敵の標的になるという恐怖。これは味わってみないとなかなか説明しにくいものである。自分の命を懸けた戦いは勝手にできるが、立場あるものにはなかなか成れるものではなくこの重圧を知る者は少ない。

 幸か不幸か、リンはそれを知っていた。だから緊張に固くなるモニカの手を優しく握る。

 ビクリと過剰な反応をしつつリンを見るモニカに、見られたリンは戦場に似合わないふんわりとした笑みを浮かべた。それを見て、モニカの肩の力がほんの少しだけ抜ける。緊張で固くなりすぎては下手な失敗もしてしまうだろう。いい具合に力が抜けたと言っていい。

「ビューネイ軍、来ます」

 伝令が届く。こちらの陣形は疾風陣、まずは攻めなくては話にならない。

 意を決してモニカは指示を下した。

「モニカ隊、前進攻撃」

 後にビューネイ大戦と謳われる戦いの火蓋はこうして切られる事になった。

 

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