柔らかく、そして濡れているデク   作:海棠

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No I won't be afraid, no I won't be afraid.
べつに僕は恐くなんてないよ

Just as long as you stand, stand by me.
きみがそばにいてくれたらね
                  「スタンド・バイ・ミー」の歌詞より抜粋





戦闘訓練が終わった後の放課後の話

あの後諸々の訓練が終わって放課後、僕は(保健室で寝ているかっちゃん以外の)全員に囲まれていた。うわ、圧迫感がすごい。苦しい。誰か助けて。

僕はちらっと助けを求めるように麗日さんを見る。すると麗日さんはキラキラした目で僕を見ていた。やめろ。そんなにきれいな目で僕を見るのはやめろ。やめてくれ。やめろください(懇願)

 

「あれモニターで見てたけどよ、どんなトリックだったんだ?」

「あれについてはは私も気になっていましたわ。どういう原理ですの?」

・・・やっぱりひ・み・つで通すのは無理かぁ。話すしかないか。

 

「あ、うん、そうだね。説明するよ。・・・僕の個性の名前は『ソフト&ウェット』。姿形の通り,

基本的に殴ったり蹴り飛ばしたりすることが攻撃方法だよ。だけど、S&W自体の攻撃力はそこまで高くないんだ。どちらかというと強力なのはこの個性が持つ能力の方だね」

『『『・・・(ゴクッ』』』

「能力は基本的に『シャボン玉が割れたとき、そこから何かを奪う能力』だよ」

『『『・・・は?』』』

やっぱりみんなこういう反応するよね。お母さんにもこの能力のことを行ってみたら呆然とした顔してたもん。

 

「あの時、僕はかっちゃんから"視力"を奪ったんだ。だけどかっちゃんは戦闘のセンスがすごく高いからそれだけじゃばれてしまう可能性があったんだ。だから次に床から"音"を奪った。次に僕の声を仕込んだシャボン玉を後ろに飛ばして僕の声を遅れて再生した。そしてかっちゃんが後ろを向いた直後にラッシュをたたきこんで吹っ飛ばした。・・・これがあの時僕がやったトリックだよ」

『『『・・・ハァアアアアアアアアアアアアアアアア?!!』』』

すると皆が騒然となった。うるさい。

 

「え?! 奪うってなんでも奪えんのか?!」

「ある程度のものは奪えると思うよ?

 僕が個性把握テストで滑ってたのは僕の体操服や靴から『摩擦』を奪ったからだし、八百万さんのバイクがパンクしたのもタイヤから『空気』を奪ったからだからね。

 ・・・もしかしたらもっと何か奪えるものはあるかもしれないけど、今でも大概のものは奪えるからあまり不便はしてないかな?」

「え、でも、基本的には奪うんだよね? なんで声を仕込むことができたの?」

僕は考える仕草をとると口を開く。

 

「んー・・・、僕の個性が発現したのは中学1年生の時だよ。そして2年間研究を重ねてたから、いつの間にか成長してたんじゃないかな。もともとシャボン玉も一個ずつしか出せなかったからね。これからも研究を重ねる予定だよ」

「しっかし…、強すぎじゃね? その個性」

「いや、自分にはシャボン玉の効果は適用されないからさ、強すぎってわけじゃないよ。・・・まぁ、傷口にシャボン玉を詰めこんで応急処置することぐらいはできるけど…」

「いやいやいや、それでも十分強ぇだろ・・・」

「それを使いこなしてる緑谷もすげぇよ・・・」

「私なんかいまだに自分の個性制御しきれてない部分あるのに、緑谷君ってすごいね!!」

「・・・」ドヤッ

するといつの間にか僕の後ろに出現していたS&Wがうれしそうな表情(多分)と態度(明白)をとりながら胸を張っていた。

・・・・・・・・・。

 

「いや、なんで君が胸張ってるのさ・・・」

すると皆がソフト&ウェットをじろじろと見始めた。

 

「こうしてみると…すごく細いね」

確かに。僕もたまーにそう思うし。

 

「俺の個性よりはすげぇ大きいけどパワーがなさそうだな」

「俺ナラコイツヲ小指一本デブッ倒セル自身ガアルゼ!!」

「おいこら!」

覚えてろよ黄色い奴。絶対報復してやる。

 

「これで爆豪君を殴り飛ばしたり0P仮想敵を破壊してたりしたのか・・・」

個性は使いようだよ、飯田君。君の個性だってキックやパンチと組み合わせればすごく強くなると思うよ。

 

「私の個性と全然違う・・・」

そりゃ違う人間だからね。

 

「ふむ・・・何か拳の威力をあげるような仕組みは見受けられないな…」

君喋れたんだ、常闇君。まぁ、シャボン玉を内側にもぐりこませて破裂させるって戦法ならあるけど。

・・・ふむ。

 

「ねぇ、上鳴君」

「おん? なんだ?」

「今日マック寄ってかない? 僕たちの個性についてたっぷり話したいし」

「おぉ、いいなそれ! なぁ、耳郎も一緒に行こうぜ!」

「おう」

「ねぇねぇ、うちも一緒に来ていい?」

「いいよ。麗日さんには今日だけでなく試験日にもお世話になったからこちらからお誘いしたかったんだけどね」

「え、うぇ?!」

「・・・俺もいいだろうか?」

「うん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ところでよ」

僕と麗日さんが注文したものを持って帰って席に座ると上鳴君が話しかけてきた。

 

「俺や耳郎、常闇に緑谷だな。俺たちの個性ってよ、今までない例じゃねぇか?」

「うーん、確かにねぇ。個性って普通は本体にくっついてるはずだからねぇ」

「じゃあさ、俺たちが新しくジャンル作ろうぜ。そしたら呼びやすいじゃん」

「・・・名案」

「そうだね。どんな名前にする?」

「あーん、そうだな・・・。言い出しっぺの俺が言うのもあれだけど、どんな名前がいいんだろうな?」

「分かりやすい名前の方がいいよね」

「そばにいてくれるからそれにちなんだ名前とかどう?」

「それいいね」

「・・・Standや」

「「「へ?」」」「…?」

僕たちは思わず麗日さんに訊き返す。すると麗日さんはカッと目を見開きながらこう言い切ったのだ!

 

Stand_by_me(そばに立つ)からとってStand(スタンド)や!」

 

するとその場にいる僕含む全員はすごい納得したような表情になった。

 

「いいな、それ!」

「私は賛成だよ」

「・・・(コクッ」

「採用」

「じゃあ僕たちの個性は『スタンド』ってことで」

僕がそう言うと4人はハンバーガーにかぶりついた。僕も遅れてかぶりついた。

 

 

続く





個人的に欲しいスタンドはTHE_WORLDですかね。
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