ようやくウルトラマンR/B<ルーブ>とクロスできる作品を見つけました。
オリ主は、原作主人公の弟です。原作主人公も変身します!
今日も良い天気だ。ここは俺達の住む街、『サイタマ』。皆休日を思い思いに過ごしている。極々平和な日常だ。
ドガァアンンッ!! ドガァアンンッ!!
『ウワッ!』
『ウォッ!』
なのに。そんな平和な日常をぶち壊すかのように、赤い二本の角を後ろに伸ばし、赤い手甲とすね当てを着けた銀の巨人と、青い鮫の背鰭のような角に青い手甲とすね当てを着けた巨人が倒れた!
”俺達兄弟が変身してしまったこの姿”!
『ギュォオオオオオオオオオンッ!!』
そして巨人になった俺達の目の前に立ちはだかる、赤黒い禍々しい体色に骨格のような姿をした、特撮かアニメに出てくるような怪獣と戦っていて、平和を満喫するどころじゃない!
『ギュォオオオオオオオオオンッ!!』
『『ウワァアアアアアッ!!』』
怪獣が放った火炎攻撃により爆裂が発生し、それに呑まれる俺達。
『(どうする、裂人(レット)?)』
『(どうするって、まったく歯が立たないぜ、來人(ライト)・・・・!)』
『(これはヤバイな・・・・!)』
赤い巨人に変身した俺の名は『炎城烈人』。
青い巨人に変身しているのは、“双子の弟・『炎城來人』”。
何故俺達が巨人に変身して怪獣と戦うなんて、こんなフィクションのような事になっているかと言うと、話は24時間前の事・・・・。
***
その日、俺は学校でクラスメートの『伊達』と『鳥越』がエロ本に付録したアプリで、クラスメートの女子にイタズラ半分でエロアイコラを作ろうとしようとしているのを見ていた。本人達は遊び気分なんだろうけど、アイコラを作られた女子からすればたまったものじゃない。止めようとすると、伊達が俺の隣の席で紙カップのカフェオレを飲みながらノートパソコンで計測作業をしている、俺の“双子の弟”に話しかけた。
「なあ來人。お前もそんな変な機械で弄ってねぇでさ。ちょっとはエロ話とかに交ざらねぇ?」
「悪いこの『バイブス波』の計測が終わったら付き合うわ」
俺の『双子の弟・炎城來人<ライト>』。髪の毛の色は俺や妹と違って青く、タイト目の七三ヘアに縁無しの眼鏡を付けている。パソコンを使っている時や勉強、細かい字を読むときに使用している。
「『バイブス波』ってなんだよ?」
鳥越が聞いてきたので、一応教えておく。
「あぁ、科学者のおじさんから聞いたんだけど。『宇宙考古学』に関係しているみたいなんだ」
「「『宇宙考古学』ってなんだ?」」
伊達と鳥越がハモって聞くと、今度は來人が説明した。
「『宇宙考古学』ってのは、通信衛星ってあるだろ? それで地上を観測して、地球環境や古代の遺跡とかを調査する、新しい考古学だ」
來人は隣の俺の席の机に置いてある、ツリーのような機械に目を向ける。
「今は『バイブス波』って言う特殊なエネルギー波の発射率を解析して、だいたい1300年前の地層を調べているんだよ」
「フゥ~ン。“学年首席”は、高校の勉強だけでなく、そんな考古学も勉強しているのかよ?」
そう。弟の來人は、学年首席の成績を1年の頃からずっとキープしており、このパソコンでの解析作業以外はある程度は優等生だから、教師達も文句を言わない。
が・・・・。
「・・・・・・・・ヤベ、ジュース無くなった」
研究に没頭すると、私生活が疎かにしてしまうのが來人の欠点なんだよな。“学校で”それをフォローするのが兄貴の俺の役目。
「購買で買ってくる。來人、他に欲しいのは?」
「ん、じゃアンパンも買ってきて。お代は後で払うからさ、頼むよ烈人」
「ああ」
俺は席を立つと、來人と握り拳を上下に打ち合わせて手を広げてハイタッチした。俺達兄弟のルーティンみたいなものだ。
◇
俺が買い物を終えて教室を戻ると、伊達と鳥越が失意のドン底に落ちたように顔をうつむかせ、來人は相変わらず解析作業をしていた。
「來人。どうしたんだ?」
「烈人が出て少ししてね、二人が委員長でエロアイコラを作ってはしゃいでいたのを、『雲母<きらら>ちゃん』に怒られてしょげているんだよ」
俺の目の先には、黄色のショートヘアーをした女子が、名前で呼ばれたのを不快に思ったのか、來人を険しい目で睨んでいるが、來人は気にせず作業を執り行った。
『星乃雲母<ホシノ キララ>』。
男子どころか男子の触った物すら素手で触らない超潔癖主義。そのくせ見た目がアイドルのように美麗だから告白した男子の屍が無数に横たわる。付いた渾名が『鋼鉄の処女<アイアン・メイデン>』。
そして俺達兄弟の幼なじみでもある。
「おい來人、お前も星乃の事を名前で呼ぶなよ。星乃が凄い目で睨んでいるぞ」
「幼なじみを名前で呼んじゃいけない法律があるわけでもないだろう? 烈人も名前で呼んだら?」
「いや、それは・・・・!」
「・・・・・・・・・・・・」
不味い、星乃が呼んだら許さないと言わんばかりの目で睨んでいる。
俺が冷や汗を流していると、來人が立ち上がって、耳打ちした。
「なんだったら、さっさと『初恋の人』に告白して、玉砕されて潔く諦めたら?」
「っ! お、お前な!」
俺が声を荒げると、來人は買ってきた袋を取って席に座り、また作業に取りかかった。
たくっ、來人も“星乃が男嫌いになった理由”を知っているくせに・・・・。
ー三人称sideー
そしてその夜、夜景を楽しんでいるカップルがスマホで写真を撮ろうとしているとーーーー。
「・・・・・・・・・・・・」
別の場所に立っている1人の人物が、握力計測器のような装置の中央に、異形の生物に『魔』と書かれた丸いクリスタルを嵌め込んだ。
【グルジオボーン!】
装置から音声が流れると、クリスタルの嵌められた箇所のジャイロのような部分の上半分が紫色に、下半分が赤く発光した。
「♪~♪~♪」
その人物は、まるで楽しい遊びの始まりと言わんばかりに鼻歌を歌いながら、両側のレバーを引くと、ジャイロ部分が回転した。
そうとは知らず、カップルは自撮りをしようと肩を寄せ合うと、自撮りした映像から何かが動いたような動きに気付き、そして不意に、ズシン、ズシンと大きな連続する揺れと音に見舞われたので、何事かと後ろを振り向くと。
夜のサイタマの街の前に立つ、巨大な怪物の爛々と光る赤黒い眼と合った。
「キャアアアアアアアアアアッ!!」
「ウワァアアアアアアアアアっ!!」
カップルはそのまま逃げ出し、怪物を大きな雄叫びを上げていた。
『ギュォオオオオオオオオオンッ!!!』
ー???sideー
『おおっ! これはなんとも、面白い事が起きたな・・・・!』
物陰に隠れて、さっきのカップルを狙っていた。虫のような姿をした異形の生物が、自分の数十倍は大きな怪物を見上げて、ほくそ笑んだような声をあげる。
ー来人來sideー
來人が烈人と一緒に風呂に入っている間に、烈人と來人が“下宿している部屋”の來人の机に置かれた装置が横回転を始め、パソコンの観測装置が、“バイブス波”の異常を検知していた。
はい。『エグゼロス』とコラボしました。これで『ニュージェネレーション』は出揃いました。
後は『タイガ』ですが、これはもう決まっています。
ヒントは、この作品の『ウルトラマンコスモス』と似た世界。
ー『炎城來人』ー
CV.内山昴輝(『インフィニット・ストラトス 織斑一夏』、『バディ・コンプレックス 隼鷹・ディオ・ウェインバーグ』、『ニセコイ 一条楽』)
見た目:二卵性双生児で、顔立ちは炎城烈人と同じだが、髪の色は青く、タイト目の七三ヘアに縁無し眼鏡を着用。
性格:直情型の烈人と違ってクレバーな性格。雲母に対しては幼なじみ以上の感情を抱いていない。実は舞姫と付き合っている。