光に選ばれし勇者達   作:BREAKERZ

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最弱無敗の古代巨人<ティガ>Ⅴ

突然現れた『宇宙怪獣ベムラー』は、城塞都市を目指して暴れだす。

 

「ギュアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」

 

「!?リーシャ様!すみません!!」

 

「!?コラ、ルクス!こんないきなり/////」

 

ベムラーの雄叫びで正気に戻ったルクスはリーシャを抱き抱える。《バハムートティガ・マルチ》のスピードであっという間にアイリとノクトのいる地点に到着する。

 

「兄さん!リーシャ様!」

 

「Yes、お二人共ご無事で」

 

二人の無事な姿を確認し、安堵するアイリとノクト。だが、リーシャとルクスは暴れる『ベムラー』を見る。

 

「このままでは奴<ベムラー>は、城塞都市<クロスフィールド>に攻めてくるな」

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

《ティアマト》が大破し、マトモに戦えないリーシャは歯痒そうに顔をしかめる。ルクスは隠してあったスパークレンスを見つめ、決意を持って顔を上げる。

 

「ノクト、リーシャ様とアイリを連れてここから離れて」

 

『!?』

 

ルクスの言葉にリーシャ達は驚く。それはつまり、『ルクスが『ベムラー』と戦う』という意味だからだ。

 

「何を言っているルクス!お前が戦うと言うのか!?」

 

「無茶です兄さん!もう《バハムート》の限界時間は・・・「そんなのとっくに過ぎてるよ」!?」

 

装甲機竜や神装機竜には稼働限界時間があり、これを過ぎれば機竜が『暴走』を起こす危険性がある、男性より機竜との適性が高い女性でも、この危険性はあるのだ。更にルクスは先程の戦闘で暴食<リローデッド・オン・ファイア>を連発した事によりルクスは相当の身体に負担がかかっている筈なのだが。

 

「でも、不思議なんだけど、暴食<リロード・オン・ファイア>を連発したのに、まったく大丈夫なんだ(ティガの力が働いているのかな?)」

 

ティガの力を受けた《バハムートティガ・マルチ》には起動時間も負担も無くなったのだ。ルクスが《バハムート》に起こった事を推測していると、ルクスから退避しているシャリス達の護衛を頼まれていたクルルシファーがやって来た。

 

「クルルシファーさん、ノクト、リーシャ様とアイリを連れてここから離れてください。僕はここでアイツ<ベムラー>を足止めします」

 

『!?』

 

「本気で言っているの?」

 

クルルシファーの問いにルクスは頷く。

 

「このままじゃ、アイツ<ベムラー>は間違い無く城塞都市に攻めてきます。今マトモに戦えるのは僕とクルルシファーさんとノクトだけ。だけど、留学生のクルルシファーさんを危険な目に合わせられない。それにあんなのが出たんだ、王都の機竜使い達もすぐにやって来ます。でもそれまでアイツをこの場に抑えておかないといけない。だから、僕が少しでも足止めします。リーシャ様達は急いでこの事を学園や王都の機竜使い<ドラグナイト>に伝えて下さい」

 

リーシャもアイリもノクトもクルルシファーも納得できない心情だが、ルクスの言っている事は正論なので言い返せなかった。やがてため息混じりに頷き。

 

「・・・分かった、ルクス。直ぐに救援を呼んでくるからな!」

 

「兄さん、言っても無駄でしょうけど、無理はしないで下さいね」

 

「Yes.ルクスさん、ご無事で」

 

「私はノクトとお姫様と妹さんを護衛するわ」

 

そう言ってクルルシファーはリーシャを、ノクトはアイリを機竜の腕に乗せて飛んで行った。ルクスは飛んで行ったリーシャ達を見送り、懐に隠していたスパークレンスを取りだし握り締める。

 

「ティガ・・・僕は“咎人”だ。“守護神の力“を、“光“を掴む資格なんて僕には無い。正しい事をしたつもりが、僕は旧帝国を滅ぼした咎人・・・そんな僕が“守護神の力”を持つなんておこがましい事なのかもしれない・・・でも・・・リーシャ様達を守りたいんだ・・・だから・・・僕に・・・僕に“光”を!!!」

 

ルクスはスパークレンスを持ち、時計回りに両腕を回しスパークレンスを天に掲げると、スパークレンスの先端部分にあるティガの胸部プロテクターに酷似したパーツが左右に展開し、レンズ部分から放たれた光がルクスを包み込む!

 

 

 

 

 

 

 

 

その光は学園に着いたリーシャ達やシャリスにティルファー、フィルフィ等の士官候補生にも届いた。

 

「何だ、この光は!?」

 

「この光は・・・あの時の・・・」

 

「見て!皆!!」

 

リーシャとクルルシファーやアイリ達がティルファーの指差す方に目を向けると、ベムラーの近くに現れた。巨人に目を向ける。

 

「あれは!」

 

「Yes.あの時現れた」

 

「“守護神ティガ”・・・」

 

夕暮れに染まる世界で雄々しく立ち構えるティガの勇姿がそこにあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

ベムラーは突然現れたティガに対し、野生の本能かティガを“敵”と認識した。

 

「ギュワアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」

 

「ディヤ!!」

 

ティガはベムラーに飛びかかるがベムラーはティガに向けて青い火炎弾を連続で放つ。だがティガはそれらを苦もなくかわす、かわされた火炎弾はティガの後方で爆発する。その爆発を利用し、ティガはベムラーに向けてキックを放つ。

 

「チェイッ!」

 

ティガのキックで怯むベムラー。

 

「ギュウウッ・・・ギュガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!」

 

ベムラーは今度は青い火炎弾を乱射してティガに放つ。ティガは後方へ滑空しながら、火炎弾を避ける。

 

「ヘァッ!」

 

ティガは勢いを付けてベムラーに接近し、肉弾戦に持ち込む。

 

「ギュアアアアアッ!」

 

「テァッ!ジェアッ!ハッ!」

 

正拳、裏拳、肘打ちと肉弾戦を仕掛けるティガにベムラーは再び火炎弾を放つも、ティガは火炎弾のスピードを見切って空中に跳び難なくかわし落下する力を利用してベムラーに踵落としを浴びせ、距離を取る。

 

「ギュウウウワアアアアアアアア!!!!」

 

ベムラーは渾身の力を込めてティガに火炎波をぶつけようとする。

 

「フゥゥッ・・・」

 

するとティガは両腕を腰の位置まで引き、前方で交差させ両腕を広げた後。

 

「デュワアアアアアアアアッ!!!」

 

L字型に腕を組んで白色の長高熱光線『ゼペリオン光線』を放つ!

 

ベムラーの『火炎波』とティガの『ゼペリオン光線』がぶつかるもティガの『ゼペリオン光線』は『火炎波』を突き破り、ベムラーの腹部に当たる。

 

「グゥワアアアアアアアアアアアッ!!!!!」

 

『ゼペリオン光線』を浴びたベムラーはそのまま爆散した。

 

ティガは爆散したベムラーを見届けると、城塞都市に、学園にいるリーシャ達に目を向ける。そこには、ティガの勝利を喜ぶリーシャ達の姿があった。ティガはその姿に頷くと。

 

「シュワッ!」

 

そのまま天高く飛んで去っていった。

 

リーシャ達はその姿を見送ると一騎の機竜が近づいてきた。

 

「あっ、ルクっちだ!」

 

ティルファーに言うとおり、神装機竜《バハムート》を纏ったルクスが学園に向かって飛んで来ていた。

 

 

 

 

 

 

その翌日、ルクスは学園長であるレリィに呼ばれ、学園長室を訪れた。中に入るとアイリやクルルシファーやフィルフィ、三和音<トライアド>の三人を含む多くの生徒達が自分を拍手して迎える。戸惑うルクスにリーシャが説明する。

 

「新王国の王女たる私から・・・咎人の貴公に君命を授けよう。貴公の協力で私は命を救われた、この城塞都市を、ひいては我が国を守ることができた。貴公の身に確かな力と正義があることをこの私が認め称えよう。そしてわたし達の雑用王子として、初めての男の生徒として、本来ここにいることは許されないお前を私達が認めよう。だから、私からの命令だ。お前はここに残ってくれ」

 

リーシャは少し顔を赤らめ照れながらルクスに自分の機功殻剣<ソードデバイス>を差し出す。

 

「受け取ってくれるか?英雄。私の剣を」

 

新王国の王女から機功殻剣<ソードデバイス>を差し出される。それはその人物が信頼できる人物として認めた確固たる証明なのだ。ルクスは涙混じりに笑いながら膝をつきリーシャの剣を恭しく受け取り。

 

「ーーーー仰せのままに、我が姫君よ」

 

強き瞳でリーシャに誓うのであった。レリィ達はルクスに向けて再び拍手を送るのであった。

 

「ほ、本当なら、巨人の方にも礼を言わなければならないのだがな」

 

「ハ、ハハハハハ」

 

拍手が終わるとリーシャは照れ笑いを誤魔化すようにもう一人の功労者であるティガの事を持ち出す。ティガ本人であるルクスは苦笑いを浮かべた。

 

「う~んリーシャ様、“巨人”じゃなくて、ちゃんと名前で呼んで見ませんか?何か巨人じゃしっくり来ないんですよね」

 

「Yes.王都ではあの巨人を“守護神ティガ”と読んでいるそうですが」

 

「“守護神ティガ”っというのも何かしっくり来ないし、ティガってだけでは物足りないな」

 

三和音はティガの呼び方に意義を唱える。

 

「ルクス君、何度も巨人に助けられた貴方はどう呼ぶ?」

 

「え?・・・・・・」

 

「そうですね、あの巨人は兄さんが無茶をやると出てきますからね。兄さんが名付け親になったらどうですか?」

 

「ルーちゃん何て呼ぶの?」

 

「そうだな、ルクス。お前があの巨人の名前を付けてやれ」

 

えぇぇーとなるルクスだが、少し考えてふと呟く。

 

「《ウルトラマン》・・・」

 

『え?』

 

「《ウルトラマンティガ》なんてどうですか?」

 

「《ウルトラマンティガ》か・・・うん、巨人とか守護神よりかは呼びやすいな」

 

「よーし!んじゃあの巨人の名前は《ウルトラマンティガ》にけって~~い♪」

 

リーシャが認めた事で、王立士官学校<アカデミー>と城塞都市<クロスフィールド>では、“あの巨人”を《ウルトラマンティガ》と呼ばれるようになった。ルクスは懐に隠してあるスパークレンスに向けてボソッと呟く。

 

「(これからよろしくね、《ウルトラマンティガ》)」

 

ルクスの呟き答えるように、スパークレンスは淡く光るのであった。

 

 

 

『黒き英雄』と『古代巨人』は出会い、やがて新王国だけではなくこの世界に襲いかかる『大異変』にルクスとウルトラマンティガ、そしてリーシャ達と後に出会う少女達も立ち向かわなければならないのだ。

 

果たして、『黒き英雄』は今度こそ『真の英雄』になれるのか。

 

 

 

それはまだ、誰にもわからないーーーーーーーー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー『最弱無敗の古代巨人<ティガ>』ー

 

たとえ力が強くても、一人きりじゃ戦えない、愛する仲間と掴め、未来と光をーーーーーーーー。

 




人物紹介はその内やります。

次はハンドレット×ウルトラマンダイナです。
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