「シイナさんって死にかけたことってあるんですか」
任務が終わり帰投用のヘリに乗っているとユイがシイナに尋ねる
「あるよ、ヴァジュラに何度も。よくリンドウやサクヤに助けられてたんだ」
先ほどの恐ろしいまでの強さを見せたシイナの面影はなくいつものベテランの、ユイの先輩ゴッドイーターの顔になっていた
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シイナとユイがアナグラに帰投してアリサのいる病室に向かうとそこにはサクヤがいた
サクヤはアリサから大体の事情を聞きあの日の真実をアリサは自らサクヤに話したそうだった
すべてを聞き終えるとサクヤは落ち着いた面持ちで頷いた
「大体わかったわ、話してくれてありがとうアリサ」
アリサの話をまとめると両親をアラガミに殺されて精神的に不安になったアリサは病院生活を余儀なくされる
だが突然フェンルリから新型の適正があると言われて半ば強引にフェンルリの病院に移された
そこで症状を薬で抑えながら戦い方を学んでいった
そして両親の仇であるアラガミがここ、極東支部付近にいると聞きここに赴任してきたそうだ
また、アリサの担当治療医であるオオグルマも一緒に赴任している
そしていざ仇であるアラガミと対峙した時なぜか仇がリンドウになってしまい錯乱
教会の天井に誤射し天井が崩落してリンドウは行方不明となってしまう
「でもなんでアリサちゃんにリンドウさんを親の仇だなんて教えたんでしょう?」
ここにいる全員の疑問をユイが言う
「…リンドウは何か上が知られたらまずいことを知ってしまったのかしら」
サクヤが仮定するがそうするとリンドウは一体何を知ってしまったのかという疑問が浮かぶ
「考えても仕方ないわね、手掛かりが少なすぎる。邪魔してごめんなさいねアリサ。話してくれてありがとう」
サクヤは椅子から立ち上がりそう言って去って行った
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アリサが突然シイナの部屋を訪ねた
「リハビリ?」
シイナが問いかけるとアリサは頷き
「明日、任務を手伝ってくれませんか!?」
「いいけど、2人で?」
「いいえ、ユイさんとコウタにも先ほどお願いしてきました」
「任務内容は?」
「ボルグ・カムラン一体の討伐です」
「場所は?」
「愚者の空母」
「OK、行くよコウタとユイにも私が行くこと伝えといてくれ」
…………………
~愚者の空母リスポーン地点~
「えっと、皆さん私のわがままに付き合ってもらって済みません」
アリサが謝るが
「いいっていいって!一応オレの初めての後輩の頼みだしね」
コウタが気にしないろいった感じで答える
「私も全然気にしてないよ!」
「ああ、大丈夫だ」
ユイとシイナも気にしていないと答える
と、コウタがシイナに質問する
「シイナ先輩の神機ってなんか前と違くないですか?」
「…ユイ、説明しといて」
「え、オレ嫌われてる!?シイナ先輩に嫌われてる!?」
ユイが苦笑しながらコウタとずっと聞きたそうにしていたアリサに説明する
ユイが説明を終えてのでアリサから任務開始の合図が出される
「じゃあ、任務を開始しましょう」
…………………
愚者の空母はほぼ一直線の地形をしているので索敵はかなり楽だ
なのですぐにボルグ・カムランを発見できる
のだが
「なんで2体!?」
コウタが叫ぶ
「シッ!気づかれます!」
アリサがいうが
「分断はむりそうだね」
とユイが分断は絶望的だと伝える
ヒバリに連絡をしたところ被害が出る前に2体とも倒してくださいとのことだった
「とりあえずコウタは援護射撃、私とユイさん、シイナさんで突っ込みます」
アリサが指示をだし
それに三人は了解する
「では、ボルグ・カムラン2体の討伐任務を始めます!」
堰を切って飛び出るシイナだがすぐにアリサとユイに抜かされる
決して遅いわけではない
ユイとアリサが異常なのだ
後ろからコウタの射撃がボルグ・カムランに直撃する
こちらに気が付いたときにはアリサとユイの連撃が決まる
「じゃあ、私はもう1体の方を受け持つぞ!」
シイナは声を張り上げアリサとユイに言う
「わかりました、もう1体はお願いします!」
アリサが了解する
…………………
「さて、と」
もう1体のボルグ・カムランとシイナは向き合う
片や騎士の鎧のようなものを纏ったアラガミ
片や大昔、極東にいたサムライの持っていた古刀をもつ一人のゴッドイーター
誰にも邪魔させぬ
そんな事が聞こえてきそうな緊張感
ボルグ・カムランは盾を構え尾を引きシイナが近づけば串刺しにしてやると言わんばかりの気迫
対してシイナはまるで杖をつくように刀を地面に突き立てる
ボルグ・カムランのそれと比べると隙だらけ、命を差し出していると同義
だが対峙しているボルグ・カムランは動けない
いま、目の前にいるのは己が知らない人間だと本能が告げる
戦闘能力であればあちらの3人のほうが上だろう
だが攻撃力
これだけはあの3人を凌駕する
だがボルグ・カムランは退かない
ボルグ・カムランは盾の構えを解き身をひねる
ボルグ・カムラン最大の武器、尻尾のリーチをいかした回転攻撃
駄目だと言う己の本能をボルグ・カムランは黙らせる
一撃、そう一撃で殺せば問題ない
そう言い聞かせ体を動かそうとするが動かせない
本能には逆らえない
見ればもう1体のボルグ・カムランはもう虫の息、いや倒れた
アリサ達がもう集まってきている
アリサ達は動けない
アラガミに恐怖したわけではない
シイナとボルグ・カムランの気迫に飲まれている
アリサが
コウタが
そしてユイが
動けない
アリサとコウタは優しい先輩であるシイナがアラガミよりも恐ろしく感じていた
ユイは前回のシイナよりもまた桁外れの気迫に震えていた
どれ程対峙しているだろうか
ボルグ・カムランもシイナも限界まで疲弊している
終わりが近い
4人と1体が確信する
ボルグ・カムランが雄たけびをあげる
ボルグ・カムランの精神が限界を迎えたのだ
ボルグ・カムランは身をひねり尻尾を横殴りにシイナを吹き飛ばそうとする
その瞬間をシイナは待っていた
一撃必殺
デコピンの要領で刀をはじく
気づけばシイナはボルグ・カムランの後ろにいた
コウタやユイ、アリサはおろかボルグ・カムランですら気がつけなかった
そしてボルグ・カムランは気がつく身体が動かない
いやコアが真っ二つなのだと
ボルグ・カムランの身体が縦に割れ血が噴水のように吹き出す
そしてシイナも精神も限界を迎えていたのかどさりと倒れた
【シイナさんの黒歴史技】シグルイの伊良子の逆流れもどき