水上で倒れた暁を救助し一同は遅めの昼食を取るべく食堂に集合した。
古式「あの、暁ちゃんの容態は」
東方不敗「今は安定しておるが少し休まねばならん」
加賀「しかし提督、暁が最後に出した光の様なものは一体何ですか?」
摩耶「そうだぜ、暁にだけこっそり教えてやがったな!私もやって見たい!」
東方不敗「いや、驚いたのはワシの方じゃ。まだお前たちの様に基礎しか教えておらんからな」
霧島「では提督はあの状態をご存知なのですか?」
東方不敗「うむ、話すだけなら良いか。あの状態をスーパーモードと言う。感情が昂ぶると発動する。じゃが基礎ができていない状態でやるとあの様に気絶したり下手をすれば命まで落としかねない。だから基礎がきちんと出来上がるまでは教えるつもりはなかったのじゃが、暁は己の感情が限界まで到達しスーパーモードになったと思う」
不知火「では私たちが使うと危ない、と言うことですね」
東方不敗「さよう、精神が安定すれば自ずと見えてくる。ワシはそれを明鏡止水と呼んでおる。ただただ一切の思慮を捨て、妄想や邪念が、霊智をくもらすことのないようにする。それが明鏡止水のように、心を磨き澄まされた状態じゃ」
木曾「なら、暁はその境地に達していると言うことなのか?」
東方不敗「いや、あれは感情に任せたもの。明鏡止水とはほど遠い。見ておれ」
そう言うと東方不敗は己の心を研ぎ澄ませる。すると暁が発した光に包まれ黄金に輝く。
摩耶「す、すげぇ」
加賀「これが明鏡止水...」
霧島「暁の様な光ではなく、こう落ち着くと言うか」
木曾「あぁ、邪念を一切感じねぇ。見ているこっちが安らぐほどの光だ」
不知火「ここが我々の目指す境地...」
東方不敗「さよう、じゃがまだお前たちには早い。焦らず基礎を固めていくことに集中して欲しい」
東方不敗が言葉を切ると光がなくなる。
古式「とても美しい光でした」
長門「我々にも使えるだろうか」
武蔵「あぁ、是非ご教授願いたいものだ」
東方不敗「お前たちでも難しい。現状一番近くて長門、お主だけじゃ」
長門「それは嬉しいな」
東方不敗「じゃがまだまだ未熟。それでは暁の二の舞じゃ」
長門「日々精進と言ったところか。忘れぬ様この胸に刻もう」
一通り話を終えると暁が合流し昼食を再開した。
東方不敗「暁よ、勝ちたいと言う気持ちはよくわかったが、くれぐれも無理をするでないぞ」
暁「ごめんなさい」
長門「しかし暁よ、強くなったな。体も心も」
暁「毎日修行してるもの、もう誰かに助けてもらうだけじゃなくて誰かを助けたいの。だから誰にも負けない」
東方不敗「良いことじゃ。しかし、感情のまま力を使えばまた気絶してしまうことがある。気をつけよ」
暁「ごめんなさい。でもあれは何だったの司令官?」
東方不敗は先ほどの説明を暁にする。
暁「私にそんな力が...」
東方不敗「しかし暁よ。あれをむやみに使うでないぞ。今のお前たちが使うと必ずあの様な事態が起こる。しっかりと基礎を固めよ」
暁「わかったわ」
−隣鎮守府前−
東方不敗「今日は色々と勉強させていただいた。またこちらからも演習を依頼させていただく」
古式「いえ、うちの子達にもいい影響が出たと思います。また宜しくお願い致します」
こうして別れを告げると車に乗り込まず走っていく東方不敗たち。
大淀「では失礼いたします」
長門「あぁ、また手合わせを頼むと伝えておいてくれ。あと、暁のこと見守ってやってくれ」
大淀「ええ。でも既に私たちが必要ないくらい暁ちゃんは大きくたくましくなりましたよ」
長門「そうだな」
やりとりを終え車に乗り込む大淀。こうして初めての演習に幕が下りた。
東方不敗は暁たちに明鏡止水の境地について話す。彼女たちはこの境地にたどり着くことはできるのだろうか。
そして南方諸島に深海棲艦が現れたと一報を受け向かう東方不敗たち。果たしてどの様な敵が待ち受けているのか。
次回、8話 南方諸島沖警戒戦
この小説では敵の編成等は変えて下りますのでご了承ください。
後、艦娘の希望は活動報告の方にコメントをいただけると幸いです。