「鈴仙!無事?」
「大丈夫か!鈴仙!」
鈴仙に駆けつける妹紅と輝夜。いまだに鈴仙は何が起きたのか分からないといった感じだった。弾幕が来たと思ったら目の前に炎が広がり、弾幕をかき消した。確かに、当事者になってみると何が何だか分からないだろう。
(あれ?何が起きたの?姫様達の弾幕が来て炎が目の前に…姫様達の弾幕が…飛んだきた?)
ようやく自体を理解しだした鈴仙。そう、彼女達は殺し合いをしていた。その弾幕が飛んできたということは……当たっていたら鈴仙はおそらく死んでいただろう。
「あれ…私…今…。姫様…私…」
思わず泣き出してしまう鈴仙。
「ごめんなさい、鈴仙…。本当に怖い思いをさせてしまって…」
「済まなかった鈴仙。少し熱くなりすぎた…」
「まったく。もう少し周りに気をつけろよ二人とも」
「ええ、ありがとうね信二。鈴仙を守ってくれて」
「あぁ。…それじゃあ二人とも。お仕置きだ」
「「え?」」
「当たり前だろ。周りを見ないで鈴仙を危険な目に遭わせたんだから」
「いや、私は気にしてないから大丈夫ですよ。信二さん…」
「今も泣いてるじゃないか。鈴仙が良くても俺が良くない。さぁ二人とも、少し熱いくらいだ。別に抵抗してくれても構わないよ。どうせ俺には勝てないから」
その信二の言葉にムッとする輝夜と妹紅。鈴仙を危険な目に遭わせことは深く反省している。しかし先程の信二の言葉は自分達を見くびっている感じがした。元々闘争心が強い二人は信二に食ってかかる。
「私が勝てないって…随分と余裕そうじゃないか、信二」
「まったくね、私達が悪いけど、今の言い方は無いんじゃないの?」
「なら試してみるか?怪我も治ってきたし今なら負ける気はしないね」
「舐めるなよ!」
いつの間にか外に出ていた信二に向かって妹紅が弾幕を放つ。しかし信二の足元から炎が湧き出て弾幕を弾く。
「どうした?もっと本気で来いよ」
「それなら…手加減しないわよ!」
妹紅に続き輝夜も弾幕を放つ。先程とまではいかないものの中々に威力が高い。…がそれも炎の壁に阻まれる。
「どうした?さっきみたいに本気で来いよ?」
「っ、後悔すんなよ!」
「後悔しない事ね!」
そしてほぼ同時に妹紅と輝夜がこちらに向かってくる。
「時効「月のいはかさの呪い」」
「難題「仏の御石の鉢 -砕けぬ意思-」」
そしてスペルカードを放ってくる。妹紅のスペルカードは相手に呪いをかけるスペル。通常の弾幕の他に対象者を追いかける弾をだす。輝夜のはいくつもの弾幕が壁のように迫ってくる。どちらも厄介なスペルカードが二つ合わさり避けるのはかなり困難になっている。
「そうそう、そんな感じだ!本気でやらないと意味がないからな」
信二は炎を操りながら弾幕を避けていく。炎で弾を相殺したり、弾幕同士の僅かな隙間を抜けたり。さらに避けている間に指を妹紅と輝夜に向ける。
「2連
危機を察知したのか妹紅と輝夜はその場を去る。そのすぐあとに先程いた場所から炎が勢いよく吹き出る。その威力は最初魔理沙達に見せたものより遥かに威力が増している。
「そんなことも出来るのか!だが狙いが甘いぞ!藤原「滅罪寺院傷」」
「危ないじゃない!難題「燕の子安貝 -永命線-」」
新たなスペルカード。妹紅のは四角い弾幕が規則正しく雨のように向かってくる。輝夜のは信二の周りを囲む弾幕を作り、動きを制限してから通常弾幕を放つスペル。輝夜のスペルカードで動きが制限されている中で妹紅の弾幕を避けるのは不可能だろう。凶悪なコンビ技だ。
「中々いい連携じゃないか。だがな、こんなんじゃ俺に届かないぜ!」
そう言い信二は右手を腰元に構える。その右手には魔法がみるみる溜まっていく。
「
魔法を溜めていた右手を妹紅達に突き刺す。すると右手からかなりの範囲の炎が勢いよく、まるで火山の噴火のように妹紅達に向かっていく。それに当たった弾幕は瞬く間に消えていく。無論信二の周りを囲んでいた弾幕も。
「な!あぶね!」
「ちょっ!妹紅あなた!…て、きゃあーー」
妹紅は輝夜を踏み台にして飛んで避ける。妹紅は空を飛べない訳では無いが初速は早くはない。輝夜を踏み台にした方が確実によけれるだろう。対する輝夜は踏み台にされたため、逃げ遅れ、結果炎に飲まれた。
「なんて範囲の広い技「ひどい事するな妹紅は」なんだって?!なんでこんなところにいんだよ信二?!」
妹紅が飛んだ先には既に信二がいた。信二は妹紅が輝夜を踏み台にしようとした瞬間には既に妹紅が来るであろう位置に飛んでいた。
「じゃ、お仕置きだ!」
「くっ!」
信二は両手で妹紅を突くようにして下に落とす。もちろん突くと同時に炎も吹き出る。妹紅は炎に押されていき、どんどん地面に近づいていく。
「ちょっ、信二待っ…」
そう叫びながら地面に叩きつけられた妹紅は頭でも打ったのかそのまま気絶した。そしてここに頭に星を出している少女と軽く焦げた少女が出来た…。
「安心せい。火加減はしたさ」