東方不死鳥紀   作:はまなつ

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20話です。今回は結構長いですね。まぁ今回一番の盛り上がる場所なのでしょうがないのですが…。あとクリスマスまでには投稿したかったのですが…。もっと早くしたい今日この頃。


20話 信二の真の実力

「信二、いつの間にいたのね。気づかなかったわ」

 

「…お嬢様。これはどういう事ですか?」

 

信二が静かに、だがハッキリと聞こえる声でレミリアに問う。

 

「どうって…そこの人間が吸血鬼()に歯向かったのが悪いのよ」

 

「そうですか…。霊夢…大丈夫か?」

 

「一応ね」

 

頭を抑えて答える霊夢。顔色も明らかに悪い。今まで無理して戦っていたのだろう。

 

「…咲夜、霊夢を頼む。あの二人は…俺が止める」

 

「頼むって、あなた一人で止められるわけ…」

 

「任せとけって。これでも百戦錬磨なんだ」

 

「…任せて大丈夫なのね?信二」

 

「もちろんだ」

 

信二は力強く頷く。

 

「そう。任せたわ」

 

「あなたも吸血鬼()に歯向かうのかしら。」

 

「そうなりますね」

 

「無謀よ。あなた達人間じゃ吸血鬼(私達)には絶対勝てないわ」

 

「そうでもないですよ。これでも負けるつもりは…毛頭ない!」

 

信二が二人に炎を繰り出す。その炎は今までよりも練度とでも言おうか、密度とでも言おうか、何にせよ明らかに今までとは違う炎だった。

 

「その程度じゃ当たらないわよ」

 

「これでもくらえー!」

 

二人は炎をかわしフランは弾幕を放ってくる。信二はそれを炎で防ぐ。

 

「これじゃだめか…じゃあこれ!禁弾「スターボウブレイク」」

 

フランがスペルカードを発動する。虹色の弾幕が雨のごとくゆっくりと信二に降りかかる。

 

「オーバードライヴ!」

 

そのスペルカードを信二は技を繰り出し、全てを炎で飲み込む。その範囲、威力ともにこれまでのものとは比べ物にならないほど。そしてフランにも襲いかかる。

 

「フラン!」

 

「禁忌「レーヴァテイン」」

 

新たなスペルカード。それは炎で出来た剣。ひと振りで幾百もの弾幕を発生させる恐るべき剣。フランはその剣でオーバードライヴを切り裂く。が全てが切れた訳ではなく、すこし被弾する。

 

「フランによくも…覚悟しなさい!神槍「スピア・ザ・グングニル」」

 

レミリアも巨大な槍を作り信二に特攻していく。フランもあとに続く。信二も剣をだし、接近戦を仕掛ける。

 

「えい!」

 

まずフランが特攻する。信二はその斬撃に合わせて鍔迫り合いの体制になる。レーヴァテインは振るうだけで弾幕を発生させる。そのため被弾しないために炎を体に纏う。そこにレミリアの槍が信二に強襲。フランのレーヴァテインを弾き、蹴りを入れることでフランを吹っ飛ばす。レミリアの槍は大きいため剣では受け止めきれない。そのため槍を受け流すように剣を振り、炎で追撃する。レミリアはバックステップで炎をかわす。

 

「まだまだ!」

 

吹っ飛ばされたフランが勢いをつけて信二にレーヴァテインを振る。先ほどよりも断然威力が高いであろう攻撃を信二は無理に受け止めようとせず、剣が交わった時の反動を利用し後ろに距離をとる。レミリアは接近せず槍を投げる構えをとっている。

 

「デビルバースト!」

 

それを信二は牽制する。レミリアはそれをかわすが槍を投げることが出来なかった。

 

「やるわね信二。吸血鬼(私達)相手にこんなに善戦するなんて」

 

「全然壊れないのね信二。楽しいわ!」

 

「何、これくらい日常茶飯事だ。もっと上げてくぞ」

 

「賛成!禁忌「恋の迷路」」

 

フランが新たなスペルカードを発動する。ぐるぐると回りながら信二に襲いかかる弾幕。定期的に空いている間を素早く抜けないと被弾は必至のスペルカード。信二はまだ空を飛ぶことが上手く出来ないため走ってかわせない時は剣で弾幕をたたき落とす。

 

「獄符「千本の針の山」」

 

そこにレミリアもスペルカードを重ねる。針状の弾幕が四方八方から信二に襲いかかる。

 

「く、さすがにきついな」

 

地上だけではかわしきれないと判断した信二は空にも逃げながらかわしていく。だが、反撃の余地を与えないフランとレミリアの猛攻に防戦一方の信二。その中で確実な一撃を入れるためにチャンスを伺う二人。そこに信二が大きく飛ぶ。

 

((いまだ!))

 

フランとレミリアは同時に信二に接近する。まだ空での戦いに慣れていない信二。空中なら二人の同時攻撃を受けきれないと判断した二人。信二の前と後ろに陣取り剣と槍を振るう。

 

「終わりだよ!」

 

「終わりよ!」

 

決まった。そう思う二人。…だが、信二は不敵に笑っている。

 

王の御前(キングバーン)!」

 

信二の新たな技。それは自身を中心に半径3mほどに爆炎を発生させる技。その爆炎の威力は高く勢いをつけて突撃してきた二人を吹き飛ばすほど。

 

「きゃあ!」

 

「フラン!」

 

「朱雀!」

 

信二は朱雀をだしレミリアに突撃させる。

 

「く、何よこの鳥!邪魔よ!」

 

「炎日砦!」

 

信二が朱雀を出した理由はレミリアの足止め。その隙にレミリアを閉じ込める。

 

「こんな檻!」

 

そう。巨大な槍をもち、人間をはるかに超える力を持つレミリアならすぐに檻を壊すだろう。だが、一瞬止めればいい。これならレミリアはフランを援護できない!

 

狂った炎の行方(マッドネスクリムゾン)!」

 

また新たな技をだす信二。右手の指先から放たれたそれは切り裂いたような炎を五つだし、フランに向かっていく。

 

「そのくらい私のレーヴァテインで消してあげる!」

 

フランは怯むことなくその技を消すために特攻する。が、異変が発生した。五つの炎が、それぞれめちゃくちゃの軌道を描き出したのだ。

 

「な!」

 

「悪いなフラン。その炎は俺もどう動くかわからねぇ」

 

フランは炎を消すためにレーヴァテインを振るう。だが、直前で2つの炎が失速し、タイミングがずれる。そのためレーヴァテインで消せた炎は三つ。残りの二つに被弾してしまう。

 

「きゃあぁぁ!」

 

「フラン!」

 

その炎はかなり威力が高く、フランは被弾後、立てなくなる。

 

「よくもフランを!」

 

檻を壊したレミリアが怒りに任せて信二に突進してくる。

 

(予定通り……)

 

信二が先にフランを狙った理由の一つがこれ。フランが先に倒れればレミリアは激昂し、攻撃が単調になると予測していた信二。その予測は的中する。

 

「くらいなさい!」

 

レミリアが槍をついてくる。それに合わせて刀を振るう信二。

 

(ほむら)一文字!」

 

二人の剣と槍は交差し、通り抜ける。

 

「その程度…!」

 

通り抜けた信二の剣の軌道上に炎が一つ走る。…レミリアを貫きながら。

 

「な…ん…」

 

炎に貫かれたレミリアはそのまま倒れる。

 

「すごい…本当にお嬢様と妹様を…」

 

「やるじゃない、信二」

 

「ふぅー。とりあえずこんなもんか」

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