チルノを吹き飛ばした信二。その顔は少し申し訳ない事をしたといったような顔だ。
「ちょっとやりすぎたかな?」
「いや、あの妖精なら大丈夫よ、私達が弾幕ごっこする時はもっと凄い技受けてるもの」
「というか信二。さっきのよく咄嗟に魔法出せたな?」
「なに、魔理沙達もすぐに避けてたじゃないか。あのくらいすぐに反応出来なきゃ生きてけなかったからな」
信二は戦争中、ほぼいつも気を張っていた。悪魔達はいつ来るかわからないから。起きてる時は例え目の前に現れてもすぐに対応できるようにしていた。それが癖ずいているだろう。特に意識していないのに気を張っていた。
「ふーん。流石歴戦の騎士だな。見事な魔法だったぜ!」
「いや、あれはそんな大した魔法じゃ無いよ。あの程度じゃ悪魔も死なないしね」
「そうなの?随分と強いのね、悪魔は」
「ああ、嫌になるくらいね」
話していると目の前に竹林が見えてきた。
「お、見えてきたな。あそこを抜けたら永遠亭だぜ」
「まぁ抜けられるか分からないけどね。ここは迷いの竹林と呼ばれているわ」
「迷いの竹林?なんかやばそうなところだな」
「けど、確か竹林の案内役がいたはずだけど…あ、いた!」
魔理沙が指さす方には長い白髪を大きなリボンと小さなリボンでまとめ、赤いもんぺの様なものをはいている少女がいた。
「ん?珍しい客だな。白黒の魔法使いと紅白の巫女じゃないか。それに…そっちの赤髪は?見たことないな?」
「ああ、さっき別の世界から幻想郷に来たものだ。名前は火渡信二。信二って呼んでくれ。宜しくな」
そう言い信二は友好的に握手を求める
「宜しく。あたしは藤原妹紅。この竹林の案内をしている」
「信二。妹紅もあなたと同じ炎を操るものよ」
「そうなのか?奇遇だな。俺も炎を操る魔法使いだ」
「へぇー。珍しいこともあるな。外の人間が魔法使えるなんてな」
「まぁ妹紅達が知っている世界以外から来たからな。珍しいのも無理はないだろう」
「別の世界なんてあるのか?」
「まぁその話はまた後でにしてくれ。早く永遠亭に案内してくれよ不死鳥」
「不死鳥と呼ぶな魔理沙。確かにそう言う技を使うけど…」
「不死鳥?妹紅は不死鳥って呼ばれてるのか?」
驚いた顔で聞いてくる信二。
「ん?まぁそう呼ばれることもあるな。どうした急に?」
「いや、奇遇だと思ってな。俺も前いた世界では不死鳥って呼ばれてたんだよ」
信二達は妹紅の案内で竹林の中を歩く。その途中は信二の話で華がさいていた。
「にしても信二が不死鳥か。何か関係があるのか?」
魔理沙が問う。
「ああ、もちろんだ。見てな…こい!朱雀!」
すると信二の体から炎が湧き出る。その炎が信二の上に集まりやがて、炎で出来た鳥が現れた。
「うわ、ちっさ!今はこんなものか…」
その火の鳥はハトくらいの大きさで信二の頭に乗っている。
「小さいっていつもはこの大きさじゃないのか?」
聞くのは魔理沙。探究心より。
「ああ。いつもならオオワシ程の大きさなんだけどな。やっぱり縮んでるか」
「やっぱり?そんなにコロコロ大きさ変わるの?」
今度は霊夢が
「こいつは俺のいつも溢れでる魔力や生命力を集めて作ってるんだ。つまりこいつが縮むってことは俺の傷を治したりする時、そして小さくなるにつれて俺が死に近づく事を意味しているんだ」
「なるほどね、結構大切な鳥なんだな。熱そうだけど」
魔理沙が触りたそうにしているが炎で出来た鳥のため触るのを躊躇っている。
「そうか?案外熱くないぞ?」
「妹紅…それはあんただからでしょ…」
霊夢がジト目で妹紅に言う。妹紅も火を操る。だからか火に対して恐怖心がないのか朱雀の体を撫でている。もっとも、妹紅が躊躇いもなしに触れるのは別の理由もあるが…。
「いや、実際に熱くは無いぞ?温かいくらいで。朱雀は生命力と魔法で出来てるからな。炎も出せるけどな」
「そ、そうなの?」
「それならいけるな!」
すこし躊躇う霊夢と一切の迷いなしに触る魔理沙。まさに対極の反応だろう。
「お、結構温かいな。冬には湯たんぽになりそうだな!」
「ほら、霊夢も。怖くないぞ?」
「え、じゃあ…あ、本当ね。温かい」
恐る恐る触る霊夢。だが朱雀の温かさに感動したのか今は愛玩動物を触るように触っている。それもそうだろう。先程も信二が言っていたように朱雀は生命力の塊。命あるのもに安らぎを与えるのだ。…もっとも信二が言ったように攻撃することも出来るが…
「っと、さぁ着いたぜ信二。ここが永遠亭だ」
妹紅が指さす所は急に竹がはれている。ここが幻想郷一の医者が居る場所。そして信二が初めて幻想郷で訪れる場所。永遠亭である。