東方不死鳥紀   作:はまなつ

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7話です。ようやく永遠亭にたどり着きました。進行としては遅いんですかね?まぁまったりと進めていくつもりなので進行ペースは変更しませんが。というか出来ませんが。文才的に(涙


7話 永遠亭

「ここが永遠亭か。随分とでかいな」

 

例えるなら古き良き日本家屋の豪邸。信二は見慣れない形の屋敷に対してすこし珍しいものを見るような目で、綺麗なものを見るような目で見ていた。

 

「それじゃあな。しっかり治してもらえよ信二。ここの医者は腕だけは確かだからな」

 

「あれ?妹紅は中に入らないのか?」

 

「ああ。あたしはこの永遠亭の主と色々あってな。入ると騒がしくなるからな」

 

「輝夜とね。その方が賢明ね」

 

「輝夜?それが永遠亭の主か?」

 

「そうだ。帰りは別の案内があると思うから行ってこい」

 

「ああ、道案内ありがとうな妹紅。またいずれ酒でも飲みながら話そうぜ」

 

「はは!いいなそれ。待ってるよ」

 

そう言い妹紅は竹林の中に入っていった。

 

「さてそれじゃあ中に入りましょう」

 

永遠亭の中に入るとそこには薄紫色の長い髪をした少女がいた。…頭にうさ耳をして。

 

「あれ?お客様ですか?」

 

うさ耳の子がこちらに気付き話しかけてくる。

 

「あ、霊夢さんと魔理沙さん。こんにちは。そちらの男性は?」

 

「こんにちは鈴仙。今日はこの人を永琳に見せにきたの。ほら、見てわかる通り怪我してるじゃない?」

 

「なるほど。そういう理由でしたか。あ、はじめまして。私の名前は鈴仙・優曇華院・イナバと言います。鈴仙と呼んでください」

 

「ああ、宜しく。俺の名前は火渡信二。信二で構わないよ。…ところでその頭の耳は?」

 

信二は一目見た時から思っている疑問を鈴仙に聞く。鈴仙は見た目は普通の女子だ。そんな子が頭にうさ耳を付けていたら普通は疑問に思うだろう。

 

「あ、これはつけ耳なんかじゃ無いですからね!ちゃんとした耳です!私は月兎なので」

 

「月兎?そうすると鈴仙は人間じゃないのか?」

 

「はい。見た目は完全に人間なので混乱するでしょうけど。永遠亭で頭に耳が付いている者は基本的に兎ですから。気をつけてくださいね?」

 

「ああ。肝に銘じておく」

 

流石幻想郷といったところか。あそこまで人間のような兎は幻想郷以外には居ないだろう。改めて不思議な世界だと思った信二であった。

 

「それじゃあ中に入ってください。師匠の所に案内します」

 

「よろしく頼むぜ」

 

魔理沙が1番乗りで鈴仙について行く。そしてある部屋で鈴仙が止まる。

 

「師匠。患者さんを連れてきました」

 

「そう、入っていいわよ」

 

中から女性の声がする。この声の主が幻想郷一の医者だろうか?

 

「どうぞ中へ」

 

「お邪魔するわよ永琳」

 

「あら、霊夢じゃない。魔理沙もいるのね?珍しいわね、あなた達が来るなんて。そしてそこのあなたが患者ね?私は八意永琳。この永遠亭で医者をしているわ」

 

そう目の前の女性、八意永琳が言う。やはりこの人が医者だったか。キリッとした表情をしておりどこか大人びている。頼れる感じがヒシヒシ伝わってくる。

 

「はじめまして。俺は火渡信二と言います。信二と呼んでください」

 

特に意識していないが何故か敬語になってしまう。年の功というやつなのか…

 

「それなら信二、こっちに来て。傷見てあげるから」

 

信二は永琳の前にある椅子に座る。そして永琳が信二に巻いてある包帯を取り始めていく。

 

「あら、結構上手に包帯が巻かれているじゃない。霊夢が巻いたのかしら?」

 

「そうよ」

 

「やっぱりね。魔理沙じゃ無理だと思ったもの」

 

「おい永琳。どういう意味だ?」

 

「だってあなたこういう器用なこと出来なさそうじゃない」

 

「まぁ…否定出来ないのが悲しいな」

 

魔理沙がしょぼくれる。どうやら魔理沙は細かい作業があまり得意では無いらしい。

 

「そうね…結構深い傷もあるわね。でも所々治り始めている傷もある。あなた何かした?」

 

「いや、俺は元々傷の治りが早いので」

 

「信二は不死鳥って言われてたらしいからな。そのせいだろう」

 

「不死鳥ね、どこぞのもんぺと似ているわね。…優曇華院、とってきて欲しい薬品があるのだけれど」

 

「はい、どれですか?」

 

鈴仙は先程永琳の事を師匠と呼んでいた。おそらく永琳の助手のような感じだろうか?鈴仙は薬品を取りに部屋を出た。

 

「この傷なら私の薬を使えばすぐに治るでしょうね。まぁ完治まで普通の人間なら1ヶ月はかかるでしょうけど。あなたの体質ならもっと早く治るでしょうね」

 

「結構深そうね、傷」

 

霊夢が少し心配そうに聞いてくる。

 

「普段なら傷は魔法である程度治せるんだけどな。今は魔力も全然無いからなー。まぁ永琳さんもこう言ってるし大丈夫だろう」

 

「そう、ならいいけど」

 

「とりあえずあなたは今日永遠亭に泊まりなさい。その方がこちらとしても都合がいいから」

 

永琳がそう提案する。確かに信二は今日の寝床を何処にするか迷っていたところだ。そんな所にこんな提案を出されたのだ。願ってもない提案だった。

 

「それなら是非。宜しくお願いします」

 

俺の幻想郷の初めての夜は永遠亭で過ごすことになった。

 

「永琳?誰か来ているの?」

 

とそこに新しい女性の声がする。

 

「邪魔してるぜ輝夜」

 

「魔理沙じゃない、それに霊夢も。久しぶりね。それであなたは?初めて見る顔ね」

 

そう言いながらこちらに向かってくるのは長い黒髪をした美人。この永遠亭の主、蓬莱山輝夜である。

 

 

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