東方不死鳥紀   作:はまなつ

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8話です。これ読んでて誰がセリフを言ってるか分かりますかね?なるべくわかりやすいようにはしてるつもりですが。小説を作るのって難しいですね。


8話 治療開始

「新顔ねあなた。外来人かしら?」

 

そう聞いてくるのは長い黒髪を持つ少女。霊夢や魔理沙とはまた違った雰囲気を醸し出している。そう例えるなら姫のような…

 

「そうだ。俺の名前は火渡信二。信二って呼んでくれ。君は?」

 

「私は蓬莱山輝夜。この永遠亭の主よ」

 

「君が輝夜か。妹紅達から話は聞いてるよ」

 

「あら、あのタケノコ女と話したの?」

 

「(タケノコ女…)ああ、永遠亭に案内をしてもらってる時にね。随分と妹紅と仲良さそうだな輝夜は」

 

「そうでもないわよ、ただ殺し合うくらいだもの」

 

「殺し合う?!とんでもない仲じゃないか!」

 

「いや、こいつらは殺しあっても大丈夫なのよ」

 

「大丈夫って、何でだよ霊夢?」

 

「輝夜と妹紅…あと永琳もね。この3人は蓬莱人って言ってね。絶対に死ねない、不老不死なのよ」

 

「不老不死?!それは本当なのか輝夜!」

 

「ええ、私達は年老いることもないし例え大怪我をしても数日で治るわ。でもそれ以外は人間とあまり変わらないわよ?お腹だって空くし怪我したら痛いし」

 

「それでもとんでもないだろ。不老不死なんて」

 

妹紅が不死鳥と呼ばれていた理由の一つはこれか。どうやら妹紅の方が俺より圧倒的に不死鳥に近いらしい。

 

「師匠ー。頼まれてたお薬持ってきましたよー。あ、姫様。いらしてたんですね」

 

鈴仙が手に箱をもってやってきた。箱の中身は永琳に頼まれていた薬だろう。数種類の瓶がある。

 

「ありがとう優曇華院。まず信二はこの薬を飲んで。そのあいだに私と優曇華院で塗り薬を塗るから」

 

「飲み薬もあるのか。了解です」

 

「それじゃあ私はそろそろお暇しましょうかね」

 

「ワタシも帰るかな」

 

「あら、二人とも帰っちゃうの?夕食でも食べていけばいいのに」

 

「ありがたいお誘いだけど、また今度ね。私はこのあと少しやることがあるから」

 

「ワタシも魔法の研究の途中だしな」

 

「そう。なら仕方ないわね。それじゃあまた今度」

 

「ええ、信二も早く治るといいわね」

 

「お大事にだぜ、信二」

 

「ああ、ありがとうな霊夢、魔理沙。怪我が治ったらまた遊びに行くよ」

 

「ええ、待ってるわ」

 

そう言い残し霊夢と魔理沙は帰って言った。

 

「さて、こんなものかな。優曇華院は塗り終わった?」

 

「私は師匠みたいに早くないですよ〜」

 

「あら、随分と遅いわね。お仕置きかしら」

 

「ええ!勘弁してください!」

 

そう言いながら永琳は塗り薬を塗った箇所に包帯を巻いていく。流石幻想郷一の医者と言うべきだろうか。薬を塗るのも包帯を巻くのも早い。しかも包帯もしっかりと固定されているのに苦しくない。

 

「さて、包帯を巻くのは私がやるから優曇華院は夕食を作ってきなさい。お仕置きはそのあとよ」

 

「お仕置きは確定ですか?!うう…理不尽だ…」

 

そう言い虚ろな目をしている鈴仙は夕食を作りに言った。…あんな目になるなんて、どんなお仕置きをされるんだ。別に変な意味はない。

 

「さて、終わったわ。あとはそうね…夕食まで姫の相手をしてくれる?信二」

 

「えぇ。俺も輝夜と話してみたいと思ってたところですし」

 

「なら信二。こっちに来て。私の部屋で話しましょう」

 

「はいはい。今行きますよ」

 

そこで俺と輝夜は色々な話をした。俺の世界のこと。その世界での俺の生活。俺が幻想郷に飛ばされた理由。輝夜のことも聞いた。なんでも輝夜は元々月のお姫様だとか。そこを追い出されて今は幻想郷にいるらしい。ただそこまで月を追い出された事を悔やんでないらしい。幻想郷の住民は一人一人スケールが違うな。俺はもっと色んな人の話を聞いてみたいと思った。

 

「ヒメさまーご飯が出来ましたよー」

 

そう言いながら障子を開けるのは頭に耳が付いている背の小さい少女。

 

「ありがとうてゐ。さぁ行きましょう信二」

 

「そいつが信二だね。ワタシは因幡てゐ。宜しく」

 

「ああ、宜しく。火渡信二だ」

 

握手を求めるてゐに握手をする。…と

 

「いて!なんだ?!」

 

てゐの手から電流が流れるような痛みが襲ってきた。

 

「あはは!引っかかったね信二。これは外の世界から流れてきた押すと電流が走る道具だよ!」

 

どうやらてゐはイタズラ好きのようだ。引っかかった俺に対し子供のように無邪気な笑いで笑っている。

 

「こら、てゐ。お客さんに失礼でしょ?」

 

「いいよ輝夜。今度俺がやり返せばチャラだ」

 

対する俺は怒ってはいない。しかしやりっぱなしは性に合わないのでやり返すことを誓った。

 

「にひ。ゴメンなさーい」

 

てゐは走り去っていった。

 

「まったく。悪い子じゃないんだけどね。イタズラ癖があるのよあの子」

 

「なに。騒がしくていいじゃないか」

 

そういながら夕食が待つ席へ行く。夕食中も俺の話を聞きたいのかみんなが話しかけてきた。それもそうだろう。俺はただの外来人じゃない。みんなが知らない世界の住人だ。俺が話すことはさぞ物珍しいだろう。その後俺は寝室に案内された。今日は色々な事があり疲れていたのかすぐに寝てしまった。さて、明日は何が起こるのか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…紫。いるんでしょ?」

 

ここは場所が代わり博麗神社。霊夢が何も無い空間に話しかける。すると

 

「なに?霊夢。私に会いたくなったの?」

 

紫がスキマから出てきた。

 

「冗談やめて。信二のことよ。あなたはどう思ってるの」

 

「まったくつれないわね。…信二自体は害は無いでしょう。ただし問題は信二の言っていた悪魔。アスモダイは別よ。アスモダイはおそらくこの幻想郷を襲うでしょう。前の世界でそうだったようにね」

 

「そうよね。何か分かったら私に伝えて。信二にも」

 

「あら、随分とやる気ね霊夢。信二に一目惚れでもしたのかしら?」

 

そう言う紫を否定しようと後ろを振り返ったがそこに紫はもう居なかった。

 

「……そういうのじゃないわよ…」

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