勇者の花と桔梗の花 勇者の章   作:水甲

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第19話 友奈の思い

友奈SIDE

 

海くんの友達が暴れている中、私は大赦の姿をした人にあることを告げられた。

 

「今、あそこでは皆があの巨大なものと戦ってる。世界の……人類のために、でも貴方はここにいていいの?」

 

「わ、私は……私が神婚すれば世界は……」

 

「それは本当に貴方が思っていることなの?」

 

「えっ?」

 

「死んじゃうのは怖いよね。みんなとお別れするのは嫌だよね。貴方はその気持を必死に抑えて世界のために死のうとしている……本当のことを言って……」

 

この人、どうして私の気持ちがわかるの?本当は死ぬのは怖い、皆とお別れするのは嫌だ。でも、私は世界のためだからと自分に言い聞かせてきたのに……

 

「私は……怖い……呪いで死ぬのも、神婚で死ぬのも……皆とお別れするのも……もっと生きたい。生きたいよ……」

 

この人に私の本当の思いを告げると、大赦の人は私の端末を取り出し、渡してきた。

 

「それじゃ生きるために今、あそこにいる皆と一緒に戦おう」

 

「あ。貴方は……それにその声……どこかで……」

 

大赦の人は仮面と着ていた服を脱ぎ捨てるとそこには私がいた。この人……もしかして……

 

「行こう。友奈ちゃん」

 

「……はい」

 

私は私の手を握り、同時に変身した。今からならまだ間に合うよね。

 

「流石は海くん、言ったとおりですね」

 

「うん、自分たちの言葉が通じないからって……私に頼んできたもんね」

 

「全く夫婦して手のかかる人ですね」

 

「えっ、夫婦って?」

 

「あっ、友奈ちゃんに言わなかったけど、私と海くん、結婚してるんだよ」

 

そ、それはそれで結構驚きなんだけど……というより年は大丈夫なのかな?

 

「ユウナ、お前たち二人はめぐみんを連れて、先にいけ。ここは私とカズマとひなたでどうにかする」

 

「まぁ、どうにかしちゃって終わってるんですけどね」

 

「お~い、この奪った下着どうするんだ?」

 

カズマって言う人は、女の人の下着を握りしめながらそんなこと言っているけど、本当に海くんのお友達なのかな?

 

「とりあえず燃やしましょうか」

 

「「「「まっ、待ってください。ひなた様!?」」」」

 

「ここは二人に任せていこう」

 

「う、うん」

 

「ふっ、今回は神様みたいなものですか。いい的になりますね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

桔梗SIDE

 

古のシステムが現れ、僕らは勇者に変身した。あんな巨大なものとどう戦えばいいのかわからないけど……今は考える必要はないな。

 

「皆、私も一緒に戦うよ。この世界のために……」

 

「ミノさん……うん」

 

「一緒に……戦おう」

 

「おう」

 

「それじゃ皆、アレを倒して、すべてを終わらせましょう。勇者部出撃!!」

 

先輩の掛け声とともに僕らは駆け出した。そして世界は樹海に変わると、古のシステムから無数の矢が降り注いだ。

 

「ここは僕が!!先輩、借ります」

 

「ちょっと私も……」

 

先輩と海が大剣を取り出し、無数の矢を防いでいく。だけど防いでいく内に矢が二人の大剣を貫いていった。これって……

 

「どうやら風が怪我したのって、こいつの仕業みたいね」

 

「精霊の守りが効かないってことですか?」

 

「そんなの関係ない!!」

 

先輩は上に大きく跳び上がると同時に僕と美森の二人で矢を撃ち落としていく。だけど矢が別の方向から襲ってくるのが見えた。あれって、反射板か!?

 

「先輩!?」

 

「まずっ!?」

 

「させないよ!!」

 

先輩に襲いかかる矢を園子が防いでいた。今度はいくつものサソリの尻尾が現れ、二人に襲いかかろうとしていたが、銀が飛び出し、尻尾を切り裂いていった。

 

「古のシステム……十二のバーテックスの力を使えるみたいだけど、オリジナルのほうがもっと手ごわかったよ」

 

「ミノさん、かっこいいー!!」

 

「そのっち!!油断しないで、まだ攻撃が来る!!」

 

古のシステムの中心部が開くと、そこから炎を纏った星屑が無数に現れ、襲い掛かってきた。銀曰くオリジナルに及ばないって言うけど、これは厄介すぎだぞ

 

「全員、一旦下がっ………」

 

先輩とそのっち、銀の二人が突然現れた何かに吹き飛ばされた。そして僕らの前に三人を吹き飛ばした奴が現れた。こいつってまさか……

 

「キキョウか……」

 

「………………」

 

言葉を話せないということは古のシステムが作り出した影みたいなものだよな。だとしてもかなり厄介だぞ

 

「ちょっとまずいわよ!!アレから無数の影が生み出されていくわよ」

 

「私達の影も……」

 

「数で押し切るつもりかしら?厄介すぎよ!?」

 

「でも、これぐらいで……」

 

美森が迫りくる影を撃ち落としていく中、上空から炎を纏った星屑が襲いかかろうとしていた。僕が咄嗟に守ろうとするが間に合わない……くそ、

 

「ハアアアアアアアアアアアア!!」

 

突然、炎を纏った星屑を誰かが切り裂いた。あの衣装と刀は……まさか……

 

「………遅いですよ。若葉さん」

 

「すまない。遅くなった」

 

助けに入ってくれたのは乃木若葉……300年前の勇者であり、園子の先祖……この人ってまさか……

 

「ちょっと海、この助っ人、誰よ?」

 

「乃木若葉さん、そのっちのご先祖様で、勇者だよ」

 

「こちらでは初めましてだな。海に言われて私達も助けに来た」

 

「私達って……」

 

無数にいた影達が気がつくと数が減っていった。そして影の大群の中から何人もの勇者が現れた。

 

「若葉、先行しすぎだって」

 

「タマっち先輩、仕方ないよ。未来の勇者たちのためだもん」

 

「まぁ、若葉はパワー全開だからね」

 

「それでも少しは抑えないと駄目ね」

 

「グンちゃん、しょうがないよ」

 

土居珠子、伊予島杏、白鳥歌野、郡千景、高嶋友奈……みんな、海が呼んだのか……あいついつの間に……

 

「ちょ、ちょっと、友奈よね」

 

「えっ?あ、私は……」

 

「夏凛ちゃん、彼女は違うわ。似ているけどそうじゃない」

 

「流石は東郷ね…どの世界でも見抜けるなんて……」

 

「説明は後だ。今はこいつらをどうにかしないと……」

 

「パパ、お待たせ」

 

「勇者の皆さんを誘導してきました」

 

牡丹と友海の二人の姿がなかったと思ったら、誘導してきたんだな。こういうことは最初に言っておいてほしいのだけど……

 

「おう、これであとは……」

 

海は遠くの方を見ていた。誰かが来るのを待っているのか?

 

 




最終回良かったです。

確認した中で歴代の勇者の中に高嶋友奈がいなかった気がするのですが……もしかして……
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