海SIDE
「新部長……夏凛とかどうですか?」
「夏凛ちゃん、しっかりしてるし、私達のことよく見てくれてるよね」
まぁ僕らの世界でも夏凛が部長してるし、大丈夫かと思うけど……
「夏凛ね……まぁあの子ならって思うけど、正直他のみんなに振り回されそうね」
確かに言われてみれば……友奈や東郷、そのっちに振り回され、最後まで付き合ってくれそうだけど、その内に倒れそうだな……
「それじゃ東郷さんは?東郷さんもしっかりしてるよ」
「東郷ね~」
「東郷か……」
しっかりっていうよりかはしっかりしすぎてるし、責任感強くそのうち暴走しそうだな。
「まぁ保留ね」
「それじゃパパ、桔梗おじちゃんは?」
桔梗さんはもしかしたら意外と部長にぴったりかもしれないな。みんなの事をしっかり見てるし、力を抜くときはしっかり抜くし……
「桔梗は無理よ。あの子、前に部長をやらないかって聞いた時に、大赦関係で忙しいみたいだし」
そういえばあの人も幹部クラスの家系だっけ?それじゃ結構難しいかもしれないな
「まぁさっきあげた二人が候補ね」
「あれ?私とそのちゃんと樹ちゃんは?」
友奈とそのっちはなんというかな……部長って役割ではない気がするんだけど……
とはいえ本当のことは言わない方が良いな。
樹は……どうなんだろうな?
結局新部長が誰が良いかなんて決まらず、次の日の放課後、僕と先輩と樹の三人で勇者部の活動を頑張っていた。
僕らの活動は猫を里親に届けるというものだった。比較的簡単な仕事だから良かったのだが、
「海~見つかった?」
「いや見つからないですね」
まさか連れて行く途中に逃げ出すなんて……油断していたな
「お姉ちゃん、海さん、見つけました」
「うそ、どこに?」
「まさか……」
「あそこです」
樹が指を指した方を見ると猫は木の上に登って降りれなくなっていた。
「あちゃ~こりゃ大変だわ。仕方ない、登って……」
「お姉ちゃん、私行くよ」
樹がそう言った瞬間、木に登り始めた。まさか樹が……風先輩も心配そうにしていると樹は無事に猫の所まで登りきり、猫をしっかり抱きしめた。
「ほら、怖くないよ~」
「樹~降りれる~」
「う、うん」
流石に猫を抱きしめながらだと降りるのは難しいかもしれないな。仕方ないと思い、僕は勇者に変身して樹の武器で下ろすのであった。
「海さん、ありがとうございます」
「樹が木の上に登るなんてびっくりしたけどな」
「えっと、何だかすぐに助けないとって思って……」
「全く、正直木に登り始めたときはヒヤヒヤしたけど、お手柄よ。樹」
樹の頭を撫でる風先輩、樹は何だか嬉しそうだった。う~ん、何というか樹がな……これって……
「先輩」
「ん?何?」
「実は樹が部長でも良いかもしれないですよ」
「樹が!?なんでまた?」
「さっきの行動を見て思ったんですよ。樹は人一倍助けたいって思いが強いって……勇者部部長にぴったりなんじゃないですか?」
「……樹が……そうかもね。それに樹が部長だったらみんなも助け合ってくれそうだしね。案外いいかも」
こうして新部長は決定するのであった。それに後で海に伝えておかないとな。勇者部入部と新部長に迷惑をかけないようにって
仕事も終わり、僕らは部室に戻るとみんなも戻ってきていた。だけど……
「う、海くん」
何故か友奈が顔を赤らめていた。どうしたんだ?何かあったのか?友奈(妻)とそのっちは何故かニコニコ笑ってるし、夏凛、東郷、桔梗さん、牡丹は心配そうにしてるし、何故か友海はワクワクしてるけど……
「どうしたんだ?」
「わ、私とデートして下さい」
次回、デート回です。浮気ではないですよ