もしもシンゴジが艦娘の存在する世界で現れたら   作:watazakana

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(このサブタイトルが「・」で終わってるのは誤字じゃ)ないです!


反撃・凍結・

科学技術館屋上 ヤシオリ戦闘団前方指揮所ーーー

 

 

「対策副本部長、こちらはいつでも行けます」

陸軍省特科隊隊長、難波 伝助大佐は準備の完了を告げた。

「しかし、都庁から避難完了の報告がまだです」

「いえ。この機は逃せません。決行します。自治体に屋内待機を徹底して下さい。難波大佐、お願いします」

「分かりました。関東地区の各自治体に連絡。以降、50時間の一切の外出自粛と全住民の屋内待機を要請」

『了解。新橋より連絡。無人車両全車切り離し完了。ゼロポイントを通過』

「では、ヤシオリ作戦を開始する。第一段階、陽動始め!」

『ほいさっさ!』

ヤシオリ作戦第一段階ーーー爆薬を詰められるまで詰めた大容量新幹線、「ゆうなぎ(9両編成無人運転)」をゴジラへ4本突っ込ませるーーー

 

タバ作戦も異常な火力であったが、今回はさらにその上をいく。この時点で、使用爆薬・弾薬の量はタバ作戦時の総使用量を超えていた。

ゆうなぎはゴジラの足に衝突することで大爆発を起こし、彼に呻き声を上げさせることに成功した。

「陽動作戦成功!効果アリ!」

「作戦第二段階!航空部隊、攻撃開始!」

「あーいよ!大淀!」

 

横須賀鎮守府ーーー

「わかりました!みなさん出番です!艦上無人攻撃機第一中隊!発艦始め!」

 

東京湾、東京都沿岸ーーー

「「「了解!」」」

 

ヤシオリ作戦第二段階ーーー日本海軍 横須賀鎮守府 第一、第二、第五航空戦隊、第一、第二遊撃航空戦隊、AIGIS所属航空母艦 Saratogaの同時発艦による物量攻撃ーーー

 

 

再び科学技術館屋上 ヤシオリ戦闘団前方指揮所ーーー

 

無人機が見えてくるや否や、ゴジラはいつぞやの熱線を背びれから撃ち出した。空中にいる全ての物体を墜とさんと迎撃する。

「予想通りだ、空飛ぶモノを「全て」墜としてます!」

「第一波全滅!難波大佐!」

「構わん、消耗戦だ!第二波!第三波!攻撃開始!」

「あーいよ!大淀!第四波、第五波準備!」

「奴が熱焔を吐けなくなるまで吐かせつづけろ!」

「第二波全滅、第三波、来ます!」

ゴジラは変わらず熱線を吐き続け、衰えを感じさせない。

『目標、キルポイント1へ移動中』

「よーしよしよし、いいぞ〜このままかかってくれ…!」

「第3波、全滅!」

「新たな汚染区域が拡大しています」

「副本部長、積線量が予定値を超えます。このままでは…」

すでに放射線計は警報を鳴らしている。

「今止めたら、全てが無駄になります。このまま攻撃を続行してください」

「それでこそだ八雲!」

そうこうしているうちに第四波は壊滅、それと同時に背びれからの熱線は途絶えた。そのかわり、無人機からのミサイルがゴジラの全身に降り注ぐ。

「第5波、攻撃を開始」

「目標、背部放射線流の放出を停止。第5波、攻撃を続行ちゅ…‼︎なんだ…尾が…光って…⁉︎」

ゴジラの進化は止まらない。今度は尾が発光し、熱線を吐き出した。口からも発射している。

「第五波、壊滅!」

「ゴジラプルーム、予想値の2倍を超えます!」

「ひるむな!耐えるしかない!海軍に恥を晒すくらいなら俺はここで死ぬ。第6波、攻撃を開始!」

「放射線流の絶対量が低下しています」

ゴジラの熱線はだんだんと赤くなっていき、ついに…

「も、目標の熱焔放射停止を確認!」

熱線が止まった。

「キルポイント1に誘導完了!」

「よし、第三段階、定置爆破開始!」

 

ヤシオリ作戦第三段階ーーーゴジラ周囲にあるビル群をひとつだけのぞき爆破、ゴジラを抑えつけるーーー

 

「定置爆弾!ポチッとなあああ!」

間髪入れず、ビル群は爆発。ゴジラに瓦礫や破片が降りかかる。ゴジラは苦しみの雄叫びを上げるが、それでも倒れない。

「第四段階、艦砲射撃開始!」

 

ヤシオリ作戦第四段階ーーーAIGISのアイオワと大和、武蔵、長門、陸奥、伊勢から成る第一艦隊の全主砲一斉射(コンピューター制御による命中補正)ーーー

 

東京都沿岸ーーー

『第一艦隊、始めてください!』

「その言葉、待っていました!全主砲!薙ぎ払えッ‼︎」

大和の号令で、戦艦6隻による主砲での総攻撃が始まった。

 

科学技術館屋上 ヤシオリ戦闘団前方指揮所ーーー

轟音が響いた。爆煙は晴れ、ゴジラの転倒を視覚に告げる。この好機を、日本が見逃すはずがなかった。

「全弾命中!ゴジラ転倒!」

「キルポイントにバッチリ入ったぜ!難波大佐!」

「作戦は最終段階に入る!アメノハバキリ、特科第一小隊、行動開始!」

 

『特科01各車、アメノハバキリ01、各車ブーム進展開始。12から14はBP2侵入後、単縦陣より散開、戦闘陣に移行せよ』

 

「アメノハバキリ01、特科11、BP1にて展開区域確保完了。送れ」

『特科11、アメノハバキリ01、了解。防御円陣にて待機警戒せよ。特科各車、アウトリガー 展開、BP1に侵入。爾後じご各車注入開始せよ』

「特科12、BP2にて展開完了!」

「アメノハバキリ01、特科15、15各車、展開完了。接続作業に入る、送れ」

「特科15、アメノハバキリ01、了解。作業可能レンジに留意せよ」

「各機、注入を開始!」

「凝固剤、注入開始!」

幾多ものストローのような管がゴジラの口内に突っ込まれ、構図としては少しシュールである。が、これでも東京、ひいては日本の命運を懸けているのだ。

「全車、ポンプ作動!リモコン操作、問題なし!」

「よし!回転上げろ!出力最大!出来るだけ奴の中に流し込め!」

 

 

「投与量、予定の20%を突破…投与量、予定の30%を突破…」

「頼む、このまま…!」

そう願う巨災対のメンバーの思いとは逆に、ゴジラの背はまた発光していく。

「特科第一小隊!一時退避!たいーーー」

難波の声はすでに遅きに失していた。ゴジラはまた熱線を吐き、特科第一小隊を焼き払った。

「ーーーッ‼︎」

難波の顔が苦虫を噛み潰したようになる。だが、絶対に止まるわけには行かないのだ。

「投与の効果あり!動きが鈍っています!」

「作戦は予備段階に移行、無人在来線爆弾全車投入!」

「不知火、出番だ!」

 

ヤシオリ作戦予備段階ーーー爆破されていないビルに配備された不知火がゴジラの直上に爆薬を満載した船体『不知火』を顕現、その後爆薬を詰めた無人在来線爆弾(15両編成四本)で爆破。二度と立てないようにするーーー

 

東京都 千代田区 丸の内 高層ビル屋上ーーーー

 

「了解しました。船体召喚型艦娘、陽炎型駆逐艦、二番艦、不知火!顕現ッ!」

途端、ゴジラの頭上に駆逐艦が現れ、ゴジラに降りかかり、彼を再度抑えつけた。間髪入れずに列車がゴジラに突っ込み、大爆発を起こす。

 

「なんつう威力だ…」

戦艦であれば確実に都心を更地にしてしまっていたであろう。

一方、ゴジラは倒れたままだ。チャンス再来、次はない。

爆煙が晴れ、視界が開けてきた途端に特科隊が再びゴジラに血液凝固剤を経口投与し始めた。

『…投与量、75%突破、ゴジラに投与すべき最低限度の量を超えました』

だが皆の表情は硬い。なぜって、ゴジラが凍るまで、予想外の展開は起こり得るのだから。丸の内にいる全ての人間が固唾を呑んで見守っていた。

『…投与量、100%…!臨界点を超えました…!』

「目標、表皮に凍結が見られます」

「頼む計算通りにいってくれ…!」

ゴジラに動き出す気配はない。

「やったか…?」

しかし、ゴジラは動き出す。その鈍重な黒の身体を起こし、まだやれるぞと言わんばかりに、立ち上がった。アメノハバキリを巻き込んで。

「目標、活動再開!総員退避、総員退避!」

「各車装備を捨てて、ホールディングエリアに集合せよ」

蜘蛛の子を散らすように撤退する特科隊の予想とは逆に、ゴジラは全く動かない。

「ゴジラ…反応なし、胸部中枢の温度、-196℃に低下…!」

難波はホッとため息をつき、「これにて、ヤシオリ作戦を終了する」と、静かに言った。

周囲はやっとの思いでゴジラを倒した嬉しさと、何百万という犠牲者に対する追悼の意と、核兵器を落とされずに済んだという安堵の気持ちがない交ぜになって、「あぁ、やっと終わった…」や「お疲れ様でした」など、まるで徹夜で進めていた仕事が終わった人のような挨拶で満ちていた。疲労こそ滲んでいたが、その場には確実に、言葉にならない嬉しい叫びが満ち溢れていた。

 

 

横須賀鎮守府ーーーー

『これにて、ヤシオリ作戦を終了する』

艦娘達も同様に、静かに喜び合っていた。

「…ふぅ、第一艦隊のみなさん、お疲れ様でした。ヤシオリ作戦、成功です。…はい、お疲れ様でした。…さてと、明石さんと夕張さんに連絡しましょう。あの人達はこれからが忙しいですし」

大淀は第一艦隊に作戦成功を伝えると、どこか軽い足取りで工廠に向かった。

 

 

 

現在

ゴジラ 凍結・沈黙

日本 ヤシオリ作戦成功。核兵器の発射まで、あと一時間を切っていた。

 

死者 行方不明者 推定360万人

負傷者 推定640万人

 

 




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