Fate/stay night [oath under snow]   作:ぽん太

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遭遇

 ―――――――学校に着くと、そこには赤い服の少女が横たわっていて、

    隣には槍を向けている大男がいる。

「士郎さん、あれは私の姉の遠坂先輩です。あの感じだとランサーの

 サーバントにやられそうです。あのランサーを食い止めることはできますか?」

「ああ、できるぞ 。別に倒してもいいんだろ?」

「はい、お願いします。」

 あの少女は桜の姉らしい俺の世界では桜の姉には会ったこともない、

 この世界では姉がいるのか・・・。

「彼女は、マスターだろう。察知した魔力の残滓と一致する。

 サーバントは連れていない・・・のか。」

「いいえ、あの様子だとここでランサーのサーバントと戦い失った

 と考えるべきです。」

 

「なら、まずいな。それにいいのか、桜の正体がばれることになっても。

 このままいくとばれることは確かだぞ。」

「この際、仕方がないです。自分の姉を見捨てられません。」

「そうか・・・。ならここで見ててくれ桜。」

 俺は、桜をそっと地面におろし、瞬時に遠坂という少女に駆け寄る。

彼らの会話がきこえる。

 

 「ごめんな、嬢ちゃん。うちのマスターはサーバントだけじゃなく

  マスターの首もほしいそうだ。残念だが、諦めてくれ。」

「えぇ、分かったわ。」

   彼女は死に際というものをわかっているんだろう。

 魔術師というのは、死に近づくことで大成する、故に、

自分の最期は心得ているのだろう。

「よし、なら死んでくれ!」

  ランサーは槍を構え、そして彼女の心臓に槍を突き刺す・・・・・ことはなかった。

俺は、干将を右手に投影し、槍を弾いたからだ。

 「え、衛宮君・・・・。なんでここに。あなたは・・・・・。」

隣の少女が何か言っているが、気にしない。今は戦闘に集中しないと。

 新手のサーバントが現れ、驚くランサー。

「お前、サーバントだな。クラスは・・・・・セイバーか、いや、アーチャー

 あたりだな。」

「ご明察の通りだ。ついでにお前は光の御子、クーフーリンだな。」

 俺は思い出す、もとの世界で戦った日々を・・・・・。

  確か、ケイネスという魔術師がインストールしていた英霊だ。

戦い方も覚えている。

 

 「ちっ、ばれちまったか。なら、お前も死んでくれ。」

ランサーを俺との距離をつめる、突きが早い。

 その突きがすべて俺の関節を狙っている。

俺は干将でその突きを逸らす、そして壊れる。

 ランサーはその隙を逃すはずもなく、上体を仰け反った俺に突いてくる。

かかった。

「トレース・オン」

俺は干将・莫耶を両手に投影し投げる、そしてもう一度両手に投影し、

 ランサーの突きを弾く、ランサーは驚き後退する。

 

「引き合え、干将・莫耶。」

 俺の合図とともに、投擲した剣が戻ってきて、ランサーの背中に

刺さる、だが浅い。

「今のは、驚いたぜ。俺も面喰ってしまった。聞いてやるお前どこの英霊だ?」

「英霊か・・・・。俺はそんなものを目指したわけではなかったんだけどな。

 それに、どこの英霊かと言われても困る。俺は守護者にすぎないからな。」

「なんだよ、教えてくれねぇのか。なら、いいや。俺もマスターから帰還命令が

 出てるんだ。悪いが、戦闘は中止だ。また戦えることを祈るぜ。」

  ランサーは、霊体化しこの場から消える。すると、立ちすくんでいた少女が

起き上がる。そしてそばで見ていた桜と合流する。

 「怪我はないか、遠坂?」

「ええ、ないわ。それとあんたサーバントね。私が知る衛宮君とあんたは

 違う。あんたは何者なの?」

  俺は、一応マスターに自分のことを言っていいのか許可を

もらわないとな。

 「桜、俺たちのこと説明してもいいか?」

「はい、いいですよ。」

 桜の許可もおりたことだし、説明するか。

「遠坂、俺は君の知る衛宮士郎ではなく、英霊となったエミヤなんだ。

 つまり、俺は衛宮士郎の行きつく先であるが、この世界の衛宮士郎とは

 関係がないんだ。簡単に言えば、俺は並行世界の衛宮士郎だ。」

  俺の説明に困惑する遠坂。

「要するに、あんたは並行世界の英霊化した衛宮君なのね?」

「ああ、そうだ。ただ英霊化と言っても俺は特殊なんだ。

 他の英霊と過程が違う。これは桜にも言っていなかったな。」

 この機会にでも言っとくか。

「俺は高2のとき聖杯戦争に参加した。なぜなら俺には美遊という

 妹が居たんだ。彼女はどんな願いでも叶えてしまう神稚児だったんだ。

 彼女はその能力のためにエインズワースという魔術家系にさらわれてしまった。

 このままでは、彼女は幸せな生活を送れないとおもい、俺はクラスカードと呼ばれる

礼装で自分に英霊を憑依させ、聖杯戦争を勝ち抜き、俺は聖杯の力で

 彼女を並行世界に送り出した。その過程で俺の体は英霊と融合し、俺は英霊となった。

そこに後悔や未練はないが、その過程で俺は大切な人を失った。その大事な人は間桐桜だ。

そのころ魔術師として未熟だった俺は、彼女を救うことができなかった。

俺の願ったことは彼女ともう一度やり直したいと思った。

その縁でこの世界の間桐桜に召喚された。というわけだ。」

 

  俺の長々とした昔話を聞いた二人は、落ち込んだ顔をしている。

それは、そうだろう並行世界であっても自分が死んだということ

 言われたら誰だって悲しくはあるだろう。

 

 そんな重々しい空気の中、桜は口を開く。

「士郎さんは、私のことどう思ってるんですか?」

「・・・・俺は、桜に幸せになってほしいと思っている。

 俺は君が衛宮士郎が好きだといったから、彼と結ばれてほしい

 と思ってる。」

 

   俺は、桜に対して自分の思いを包み隠さず伝えた。

「ちょっとー、私を忘れないでくれる!」

  

   隣にいる遠坂は痺れを切らして青筋を立てている。

「すまない、俺がこの話を遠坂に伝えたのは、桜には

 この聖杯戦争から逃げてほしいんだ。俺は桜に普通の生活を

 してほしい。もし、魔術師として彼とあったら関係が複雑になる

 のは目に見えている。だから、サーバントとを失った遠坂と

 契約し、桜を守りたい。それに、桜の姉なら、妹に手を出したりは

 しないからな。」

 

 「・・・・・・わかりました。士郎さんに従います。」

不服そうな顔をしながらも承諾してくれた。

 「遠坂もそれでいいか、俺は君と契約し、桜を守る。

  その代わりに、君に聖杯を約束する。」

 

 

「わかったわ、私もサーバントが必要だしよろしくね士郎。」

  俺はルールブレイカーを投影し、自らの体に突き刺す、

桜の手から令呪が消えた。

 「桜、令呪が消えても、君を守ることは変わらない、

  だが、君はもっとこの世界の衛宮士郎に甘えたらどうだ。

  やっぱり、君には笑顔が似合う。」

「・・・・はい、士郎さんも頑張ってください。」

 

 「それでは、遠坂、再契約を頼む」

「ええ、じゃあ始めるわよ。」

 

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