東方黒麗教 〜the Black Maiden. 作:rii11
それではどうぞ
私は
さて、こんな話しは置いといて。此処が、ここら辺で1番大きい里ですか。流石ですね。さて、お母様はいるかな?何か、此処ら辺では見なかった洋服が、この里では見かける事があるです。声をかけてみましょう。
「あの、すいません」
「何だ?」
その女性は、まじまじと私を見ている。その女性は、とても美しい顔をしており、この地では珍しい銀髪で、頭には帽子?と思わしき、小さく青い物が、チョコンと乗っている。そして、青色のワンピースを着ていると思われる。
「あぁ、すまない。名前を言っていなかったな。私の名前は上白沢慧音。慧音と呼んでくれ」
「慧音さん、ですか。実は私、探し人がいまして。」
少女説明中…
「そうだったのか。しかし、そのお母様。という人の名前や姿を覚えてないとは」
「はい、ですが。見れば分かる気がします」
「その、何か覚えてる事は無いか?」
「えー…っと、西の方の国から来ました」
「西か。じゃ…あ、神社を紹介するよ、今の事を話せば、理解して解決してくれると思う」
「ありがとうございます」
「えーっと、その神社は人里外れた場所にあるんだが、それでも良いか?」
「はい」
「分かった」
少女移動中…
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「此処が黒麗神社。大きめですね」
あっ、参道を掃除してる人がいますね、子供でしょうか。
「あの…」
「あっ、お客さんですか?どうぞ、ご自由に」
「あの…」
少女説明中…
「成程...ですか」
「はい、そうなんです」
「じゃあ、見つかるまで、私の所に泊まれば良いですよ」
「え?良いんですか?」
「構わないですよ」
「ありがとうございます」
「じゃあ、今日はもう遅いから。晩御飯...カレーで良いです?」
「良いですよ」
少女食事中...
「ごちそうさまでした」
「ごちそうさまなのです」
「美味しかったよ」
「良かったです、それじゃぁ。私は、お風呂に入るです」
「はい」
少女入浴中...
「それじゃぁ、先におやすみです」
「おやすみ」
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翌日
「んんっ、あーっ。おはようございます」
起きると、少し赤くなり始めた葉っぱが付いている木々を見て、何かを飲んでいるリーの姿が有る。
「おはようです」
「水ー」
そう私が言うと、リーは立ち、奥に消える。暫くして戻った時には、湯のみを持って渡そうとしてくる。
「はいです」
「ふー」
「はい、朝ごはん。ピロシキです」
「これって確か、ロシアの料理ですよね」
「はい、ロシアが好きなので」
「うん、美味しい」
「です」
「ごちそうさまでした」
「ごちそうさまなのです」
「じゃあ、探しに行きましょうか」
「ちょっと手を繋ぐです、じゃないと落ちるですよ」
「えっ?あー!浮いてるー!飛んでるー!」
少女移動中...
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人里
「離れない様にして下さい」
「分かったです」
「こっちです」
「ん」
「こんな朝からいないですか、やっぱり」
「?」
「いや、次はこっちです」
少女移動中...
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アリス宅
コンコンコン
「お邪魔するですよー」
「はーい」
「じゃあ先に入るから、合図があるまで待ってるです」
「どういう合図?」
「入って来てって言うから」
「何してるの?」
そんなアリスの声が聞こえる。
「いや?何でも無い。じゃあ行くです」
「分かったです」
「今日は随分と急ね、何かあったの?」
「まぁ、仕事の関係上。かな」
「じゃあ、こんな所でのんびりお茶を飲んでる場合じゃ無いわよ」
「今日は、アリスに用が有って来たです」
「私に?何かしたっけ?」
「知らなかったら、別に良いんですけど…入って来て」
ギィィ
扉が開く、そこには、一目見て、人間。と見える程の
「見覚えがあるような...」
「お母様?」
「お母s…、( ゚д゚)ハッ!」
「思い当たる節があるですか?」
「えぇ...。あまり、思い出したく無いのだけれど。何があったのか。この子には、ちゃんと説明しないとね」
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あれは、私が人形師になろう。と、修行してた時の頃。それで、人形をある程度作れるようになったわ。そこで事故は起きた。あまり覚えてないのだけれど、確か...。私は、大きめの人形を作ろうとして貴方を作ったわ。でも当時は、小さい人形でも1~2体操るのが、限界だったの。だから、置物状態だったわ。でも当時は、どうしても動かしたくて。人形を動かすには普通、魔力を使って作るのだけれど。自律型を作るには、魂を削って、その人形に入れる作業をしたの。それで、人形を持って墓に来てたの。それで、容量の半分の他人の魂は、ちゃんと出来たのだけれど。手順を間違えて、もう半分は…。私の魂を、ごっそり持って行かれたわ。もちろんすぐに、病院送りになって、人形には、会えなくなってしまったのだけれど。
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「そんな事故が…。何で人形師を諦め無かったんです?」
「当時は、心に大穴がぽっかり空いた、っていう喪失感や、絶望感なんかを感じてたから、良く覚えてないわ」
「辛い事を思い出させてしまったです」
「お母様」
「そう言えば、名前。付けて無かったわよね」
「そう言えば、そうだったです」
「じゃあ、名前は…何が良いと思う?」
「ここで丸投げですか?」
「私は、
「私がです?」
「えぇ貴方が」
「んー…。じゃあ、"暁"」
「暁、良いわね」
「私の名前は、暁です。よろしくお願いします」
「うん、私は黒麗漓夢。リーって呼んでです」
「分かりました。リー様」
「リー様って」
「ふふっ」
「帰りましょう、リー様」
「結局、そうやって呼ぶのですか。まぁいいです。じゃあ、ダスビダーニャ」
「えぇ。さようなら」
「そう言えば、人形って、"もの"なのです?」
「私は貴方が、男であろうが、女であろうが。私は、貴方の物です。」
「そうですか」
いったい、どこからその忠誠心が。
その後神社に帰り、お風呂に入って寝た。
重いなぁ、かなり重い。
話の内容も、忠誠心も。そして伏線も。
それでは期待しないで待たないで下さい
ダスビダーニャ